40字問題

平成27年・2015|問46|民法・記述

AとBは婚姻し、3年後にBが懐胎したが、その頃から両者は不仲となり別居状態となり、その後にCが出生した。Bは、AにCの出生を知らせるとともに、Aとの婚姻関係を解消したいこと、Cの親権者にはBがなること、およびAはCの養育費としてBに対し毎月20万円を支払うことを求め、Aもこれを了承して協議離婚が成立した。ところが離婚後、Aは、Bが別居を始める前から他の男性と交際していたことを知り、Cが自分の子であることに疑いを持った。
このような事情において、Cが自分の子でないことを確認するため、Aは誰を相手として、いつまでに、どのような手続をとるべきか。民法の規定および判例に照らし、とるべき法的手段の内容を40字程度で記述しなさい。

>解答と解説はこちら


【答え】:AはC又はBを相手として、Cの出生を知った時から3年以内に、嫡出否認の訴えを提起すべき。(44字)

【解説】

問題文の状況

  1. A(男)とB(女)は婚姻し、3年後にBが懐胎したが、その頃から両者は不仲となり別居状態となり、その後にCが出生した。
  2. B(女)は、A(男)にCの出生を知らせるとともに、Aとの婚姻関係を解消したいこと、Cの親権者にはBがなることを求めた。
  3. A(男)はCの養育費としてB(女)に対し毎月20万円を支払うことを求めた。
  4. A(男)もこれを了承して協議離婚が成立した。
  5. ところが離婚後、A(男)は、B(女)が別居を始める前から他の男性と交際していたことを知り、Cが自分(男A)の子であることに疑いを持った。

質問内容

上記事情において、Cが自分の子でないことを確認するため、

  1. Aは、誰を相手として、
  2. いつまでに、
  3. どのような手続をとるべきか?

つまり、上記3点を40字にいれればよいです。

問題文の状況の1と5

  • A(男)とB(女)は婚姻し、3年後にBが懐胎したが、その頃から両者は不仲となり別居状態となり、その後にCが出生した。
  • ところが離婚後、A(男)は、B(女)が別居を始める前から他の男性と交際していたことを知り、Cが自分(男A)の子であることに疑いを持った。

ということから、とりあえず、婚姻期間中に懐胎していることは分かります。
このことから、妻が婚姻中に懐胎した子Cは、夫Aの子と推定します(民法772条)。
そして、上記の場合において、夫Aは、子Cが嫡出であることを否認することができます(民法774条)。
上記否認権は、子C又は親権を行う母Bに対する嫡出否認の訴えによって行います(民法775条)。
つまり、Cが自分Aの子でないことを確認するためには「嫡出否認の訴え」という手続きをとるべきで、「相手は、BまたはC」とすべきであることが分かります。
また、上記嫡出否認の訴えは、夫Aが子Cの出生を知った時から3年以内に提起しなければなりません(民法777条)。

これらを質問内容に当てはめて、40字にまとめると

AはC又はBを相手として、Cの出生を知った時から3年以内に、嫡出否認の訴えを提起すべき。(44字)

となります。

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平成27年度(2015年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 外国人の人権 問33 民法:債権
問4 基本的人権 問34 民法:債権
問5 憲法9条 問35 民法:親族
問6 司法の限界 問36 商法
問7 財政 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政立法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和2年・2020|問46|民法 40字問題

以下の[設例]および[判例の解説]を読んで記述せよ。

[設例]
A所有の甲不動産をBが買い受けたが登記未了であったところ、その事実を知ったCが日頃Bに対して抱いていた怨恨(えんこん)の情を晴らすため、AをそそのかしてもっぱらBを害する目的で甲不動産を二重にCに売却させ、Cは、登記を了した後、これをDに転売して移転登記を完了した。Bは、Dに対して甲不動産の取得を主張することができるか。
[判例の解説]
上記[設例]におけるCはいわゆる背信的悪意者に該当するが、判例はかかる背信的悪意者からの転得者Dについて、無権利者からの譲受人ではなくD自身が背信的悪意者と評価されるのでない限り、甲不動産の取得をもってBに対抗しうるとしている。

上記の[設例]について、上記の[判例の解説]の説明は、どのような理由に基づくものか。「背信的悪意者は」に続けて、背信的悪意者の意義をふまえつつ、Dへの譲渡人Cが無権利者でない理由を、40字程度で記述しなさい。

>解答と解説はこちら


【答え】:

(背信的悪意者は、)登記の欠缺を主張することが信義則に反して許されないが、AC間の売買自体は有効であるから。(44文字)


【解説】
[設例]
A所有の甲不動産をBが買い受けたが登記未了であったところ、その事実を知ったCが日頃Bに対して抱いていた怨恨(えんこん)の情を晴らすため、AをそそのかしてもっぱらBを害する目的で甲不動産を二重にCに売却させ、Cは、登記を了した後、これをDに転売して移転登記を完了した。Bは、Dに対して甲不動産の取得を主張することができるか。
[判例の解説]
上記[設例]におけるCはいわゆる背信的悪意者に該当するが、判例はかかる背信的悪意者からの転得者Dについて、無権利者からの譲受人ではなくD自身が背信的悪意者と評価されるのでない限り、甲不動産の取得をもってBに対抗しうるとしている。

上記の[設例]について、上記の[判例の解説]の説明は、どのような理由に基づくものか。「背信的悪意者は」に続けて、背信的悪意者の意義をふまえつつ、Dへの譲渡人Cが無権利者でない理由を、40字程度で記述しなさい。

【状況】

Aは、BとCの二者に譲渡した状況です。

A→B

A→C→D

Cは、Bを害する目的で買っているので、背信的悪意者です。

Dは、背信的悪意者からの譲受人です。

【質問内容】

Cは背信的悪意者に該当するが、背信的悪意者からの転得者Dについては、無権利者からの譲受人ではなくD自身が背信的悪意者と評価されるのでない限り、甲不動産の取得をもってBに対抗できる理由を質問しています。

「①背信的悪意者の意義」を踏まえつつ「DがBに対抗できる理由」を40字にまとめればよいです。

【①背信的悪意者の意義】について

判例(最判昭44.1.16)によると、

『実体上物権変動があった事実を知りながら当該不動産について利害関係を持つに至った者において、右物権変動についての登記の欠缺を主張することが信義に反するものと認められる事情がある場合には、かかる背信的悪意者は登記の欠缺を主張するについて正当な利益を有しないものであって、民法177条にいう「第三者」にあたらないものと解すべき』

としています。

つまり、「背信的悪意者の意義」とは、「背信的悪意者とはどういった人か?」ということです。

「背信的悪意者」とは、「登記の欠缺を主張するについて正当な利益を有しないもの」です。

判例(最判平8.10.29)によると、

『Cが背信的悪意者であるがゆえに登記の欠缺を主張する正当な利益を有する第三者にあたらないとされる場合であっても、Bは、Cが登記を経由した権利をBに対抗することができないことの反面として、登記なくして所有権取得をCに対抗することができるというにとどまり、AC間の売買自体の無効を来すものではなく、したがって、Dは無権利者から当該不動産を買い受けたことにはならない。また、背信的悪意者が正当な利益を有する第三者にあたらないとして民法177条の「第三者」から排除されるゆえんは、第一譲受人の売買等に遅れて不動産を取得し登記を経由した者が登記を経ていない第一譲受人に対してその登記の欠缺を主張することがその取得の経緯等に照らし信義則に反して許されないということにあるのであって、登記を経由した者がこの法理によって「第三者」から排除されるかどうかは、その者と第一譲受人との間で相対的に判断されるべき事柄であるからである』

としています。

A→B

A→C→D

上記の「AC間の売買自体の無効を来すものではなく」とは、AC間の売買契約自体、無効でない=有効ということです。

【40字にまとめると】

(背信的悪意者は、)登記の欠缺を主張することが信義則に反して許されないが、AC間の売買自体は有効であるから。(44文字)

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令和2年(2020年)過去問

問1 著作権の関係上省略 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 基礎法学 問33 民法:債権
問4 憲法 問34 民法:債権
問5 憲法 問35 民法:親族
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・社会
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・経済
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・社会
問25 情報公開法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:物権 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

令和2年・2020|問45|民法 40字問題

Aは、Bとの間で、A所有の甲土地をBに売却する旨の契約(以下、「本件契約」という。)を締結したが、Aが本件契約を締結するに至ったのは、平素からAに恨みをもっているCが、Aに対し、甲土地の地中には戦時中に軍隊によって爆弾が埋められており、いつ爆発するかわからないといった嘘の事実を述べたことによる。Aは、その爆弾が埋められている事実をBに伝えた上で、甲土地を時価の2分の1程度でBに売却した。売買から1年後に、Cに騙されたことを知ったAは、本件契約に係る意思表示を取り消すことができるか。民法の規定に照らし、40字程度で記述しなさい。なお、記述にあたっては、「本件契約に係るAの意思表示」を「契約」と表記すること。

>解答と解説はこちら


【答え】:

Aは、BがCの詐欺を知り、又は知ることができたときに限り、契約を取り消すことができる。(43字)


【解説】
Aは、Bとの間で、A所有の甲土地をBに売却する旨の契約(以下、「本件契約」という。)を締結したが、Aが本件契約を締結するに至ったのは、平素からAに恨みをもっているCが、Aに対し、甲土地の地中には戦時中に軍隊によって爆弾が埋められており、いつ爆発するかわからないといった嘘の事実を述べたことによる。Aは、その爆弾が埋められている事実をBに伝えた上で、甲土地を時価の2分の1程度でBに売却した。売買から1年後に、Cに騙されたことを知ったAは、本件契約に係る意思表示を取り消すことができるか。民法の規定に照らし、40字程度で記述しなさい。なお、記述にあたっては、「本件契約に係るAの意思表示」を「契約」と表記すること。

Aは、Cに騙されているので、「詐欺」のルールが適用されることが分かります。

そして、売買契約はAB間で行われているので、Aは、第三者Cから詐欺を受けています。

【第三者詐欺】

相手方Bがその事実を知り、又は知ることができたときに限り、その意思表示を取り消すことができます(民法96条2項)。

このルールを40字程度でまとめればよいです。

Aは、BがCの詐欺を知り、又は知ることができたときに限り、契約を取り消すことができる。(43字)

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令和2年(2020年)過去問

問1 著作権の関係上省略 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 基礎法学 問33 民法:債権
問4 憲法 問34 民法:債権
問5 憲法 問35 民法:親族
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・社会
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・経済
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・社会
問25 情報公開法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:物権 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

令和2年・2020|問44|行政法 40字問題

A県内の一定区域において、土地区画整理事業(これを「本件事業」という。)が計画された。それを施行するため、土地区画整理法に基づくA県知事の認可(これを「本件認可処分」という。)を受けて、土地区画整理組合(これを「本件組合」という。)が設立され、あわせて本件事業にかかる事業計画も確定された。これを受けて本件事業が施行され、工事の完了などを経て、最終的に、本件組合は、換地処分(これを「本件換地処分」という。)を行った。

Xは、本件事業の区域内の宅地につき所有権を有し、本件組合の組合員であるところ、本件換地処分は換地の配分につき違法なものであるとして、その取消しの訴えを提起しようと考えたが、同訴訟の出訴期間がすでに経過していることが判明した。

この時点において、本件換地処分の効力を争い、換地のやり直しを求めるため、Xは、誰を被告として、どのような行為を対象とする、どのような訴訟(行政事件訴訟法に定められている抗告訴訟に限る。)を提起すべきか。40字程度で記述しなさい。

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【答え】:

Xは、本件組合を被告として、本件換地処分を対象とする無効等確認の訴えを提起すべきである。(44字)

Xは、本件組合を被告として、本件換地処分を対象とする無効等確認訴訟を提起すべきである。(43字)


【解説】

A県内の一定区域において、土地区画整理事業(これを「本件事業」という。)が計画された。それを施行するため、土地区画整理法に基づくA県知事の認可(これを「本件認可処分」という。)を受けて、土地区画整理組合(これを「本件組合」という。)が設立され、あわせて本件事業にかかる事業計画も確定された。これを受けて本件事業が施行され、工事の完了などを経て、最終的に、本件組合は、換地処分(これを「本件換地処分」という。)を行った。

Xは、本件事業の区域内の宅地につき所有権を有し、本件組合の組合員であるところ、本件換地処分は換地の配分につき違法なものであるとして、その取消しの訴えを提起しようと考えたが、同訴訟の出訴期間がすでに経過していることが判明した。

この時点において、本件換地処分の効力を争い、換地のやり直しを求めるため、Xは、誰を被告として、どのような行為を対象とする、どのような訴訟(行政事件訴訟法に定められている抗告訴訟に限る。)を提起すべきか。

【誰を被告とするか?】

本問では、Xは、換地処分は換地の配分につき違法なものであるとして、その取消しの訴えを提起しようと考えています。

したがって、訴える相手(被告)は、組合となります。

※土地区画整理事業の認可処分について取消しを求める場合、被告はA県となります。

【どのような行為を対象とするか】

Xは、換地処分の配分が違法であることを求めているので、対象となる行為は、「換地処分」です。

【どのような訴訟をすべきか】

通常、換地処分について取消訴訟を提起すればよいのですが、「取消訴訟の出訴期間がすでに経過していることが判明した」と書いてあるので、取消訴訟は提起できません。

できることとなると「無効等確認の訴え(無効確認訴訟)」です。これであれば、出訴期間はありません。

【40字にまとめると】

Xは、本件組合を被告として、本件換地処分を対象とする無効等確認の訴えを提起すべきである。(44字)

Xは、本件組合を被告として、本件換地処分を対象とする無効等確認訴訟を提起すべきである。(43字)

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令和2年(2020年)過去問

問1 著作権の関係上省略 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 基礎法学 問33 民法:債権
問4 憲法 問34 民法:債権
問5 憲法 問35 民法:親族
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・社会
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・経済
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・社会
問25 情報公開法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:物権 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問46|民法 40字問題

Aが所有する甲家屋につき、Bが賃借人として居住していたところ、甲家屋の2階部分の外壁が突然崩落して、付近を通行していたCが負傷した。甲家屋の外壁の設置または管理に瑕疵があった場合、民法の規定に照らし、誰がCに対して損害賠償責任を負うことになるか。必要に応じて場合分けをしながら、40字程度で記述しなさい。

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【答え】:原則、Bが責任負い、Bが損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、Aが責任を負う。(44字)【解説】
Aが所有する甲家屋につき、Bが賃借人として居住していたところ、甲家屋の2階部分の外壁が突然崩落して、付近を通行していたCが負傷した。甲家屋の外壁の設置または管理に瑕疵があった場合、民法の規定に照らし、誰がCに対して損害賠償責任を負うことになるか。必要に応じて場合分けをしながら、40字程度で記述しなさい。

【問題文の状況】

  1. 甲家屋の所有者A・甲家屋の賃借人・占有者B
  2. 甲家屋の2階の壁が落ちて、近くを通ったC(第三者)がケガをした
  3. 甲家屋の壁の設置・管理に瑕疵があった
  4. 上記の場合、誰がCに対して損害賠償責任を負うか

【誰がCに対して損害賠償責任を負うことになるか】

本問は工作物責任に関する内容です。これに合う条文は下記です!

  • 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。(民法717条1項)

問題文では「必要に応じて場合分けをしながら、40字程度で記述しなさい。」と書いてあるので、場合分けをします。

上記条文から、①原則と②例外(ただし書き)に分けて考えます。

①原則 

まずは、工作物(甲家屋)の占有者Bが被害者に対してその損害を賠償する責任を負います。

②例外

例外として、占有者Bが損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者Aがその損害を賠償しなければなりません。

よって、上記をまとめると、

原則、BがCに対してその損害を賠償する責任を負い、Bが損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、Aが、Cに対する損害賠償責任を負う。(69字)

これでは、文字数が多いので、省略できる部分を省略します。

【40字程度にまとめると】

原則、Bが責任負い、Bが損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、Aが責任を負う。(44字)

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令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問45|民法 40字問題

Aは、Bに対して100万円の売掛代金債権(以下「本件代金債権」といい、解答にあたっても、この語を用いて解答すること。)を有し、本件代金債権については、A・B間において、第三者への譲渡を禁止することが約されていた。しかし、Aは、緊急に資金が必要になったため、本件代金債権をCに譲渡し、Cから譲渡代金90万円を受領するとともに、同譲渡について、Bに通知し、同通知は、Bに到達した。そこで、Cは、Bに対して、本件代金債権の履行期後に本件代金債権の履行を請求した。Bが本件代金債権に係る債務の履行を拒むことができるのは、どのような場合か。民法の規定に照らし、40字程度で記述しなさい。
なお、BのAに対する弁済その他の本件代金債権に係る債務の消滅事由はなく、また、Bの本件代金債権に係る債務の供託はないものとする。

>解答と解説はこちら


【答え】:Cが、本件代金債権の譲渡制限の意思表示を知り、又は重大な過失により知らなかった場合。(42字)【解説】
Aは、Bに対して100万円の売掛代金債権(以下「本件代金債権」といい、解答にあたっても、この語を用いて解答すること。)を有し、本件代金債権については、A・B間において、第三者への譲渡を禁止することが約されていた。しかし、Aは、緊急に資金が必要になったため、本件代金債権をCに譲渡し、Cから譲渡代金90万円を受領するとともに、同譲渡について、Bに通知し、同通知は、Bに到達した。そこで、Cは、Bに対して、本件代金債権の履行期後に本件代金債権の履行を請求した。Bが本件代金債権に係る債務の履行を拒むことができるのは、どのような場合か。民法の規定に照らし、40字程度で記述しなさい。
なお、BのAに対する弁済その他の本件代金債権に係る債務の消滅事由はなく、また、Bの本件代金債権に係る債務の供託はないものとする。

【問題文の状況】

  1. A(債権者)は、B(債務者)に対して、100万円の債権(本件代金債権)を持っている
  2. 本件代金債権には、譲渡禁止特約が付いている
  3. 譲渡禁止特約がある本件代金債権を、AがC(第三者)に譲渡した
  4. Cは、譲渡の対抗要件(通知or承諾)を備えている
  5. 当該代金債権を譲り受けたCは、Bに対して本件代金債権の履行を請求した
  6. B(債務者)が、C(譲受人)の請求に対して、履行を拒むことができるのは、どのような場合か

【Bが本件代金債権に係る債務の履行を拒むことができるのは、どのような場合か】

まず、問題文に「第三者への譲渡を禁止することが約されていた」と書いてあるので、債権譲渡・譲渡禁止特約に関する内容と判断できます。

この点について、民法の条文を考えます。

  • 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない(民法466条1項)。
  • 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない(民法466条2項)。

つまり、上記の通り、譲渡禁止特約が付いていても、債権譲渡が可能(有効)であることが分かります。次に、民法466条3項を考えます。

  • 2項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる(民法466条1項)。

上記から、Bが本件代金債権に係る債務の履行を拒むことができるのは、

譲受人Cが、本件代金債権の譲渡制限の意思表示を知り、又は重大な過失により知らなかった場合。(45字)

です。「譲受人C」は「C」でよいです。

【40字程度にまとめると】

Cが、本件代金債権の譲渡制限の意思表示を知り、又は重大な過失により知らなかった場合。(42字)

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令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問44|行政法 40字問題

A私立の大学であるA大学は、その設備、授業その他の事項について、法令の規定に違反しているとして、学校教育法15条1項に基づき、文部科学大臣から必要な措置をとるべき旨の書面による勧告を受けた。しかしA大学は、指摘のような法令違反はないとの立場で、勧告に不服をもっている。この文部科学大臣の勧告は、行政手続法の定義に照らして何に該当するか。また、それを前提に同法に基づき、誰に対して、どのような手段をとることができるか。40字程度で記述しなさい。なお、当該勧告に関しては、A大学について弁明その他意見陳述のための手続は規定されておらず、運用上もなされなかったものとする。

(参照条文)
学校教育法
第15条第1項
文部科学大臣は、公立又は私立の大学及び高等専門学校が、設備、授業その他の事項について、法令の規定に違反していると認めるときは、当該学校に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。(以下略)

>解答と解説はこちら


【答え】:行政指導に該当し、文部科学大臣に対して、当該勧告の中止等を求めることができる。(39字)【解説】
A私立の大学であるA大学は、その設備、授業その他の事項について、法令の規定に違反しているとして、学校教育法15条1項に基づき、文部科学大臣から必要な措置をとるべき旨の書面による勧告を受けた。しかしA大学は、指摘のような法令違反はないとの立場で、勧告に不服をもっている。この文部科学大臣の勧告は、行政手続法の定義に照らして何に該当するか。また、それを前提に同法に基づき、誰に対して、どのような手段をとることができるか。40字程度で記述しなさい。なお、当該勧告に関しては、A大学について弁明その他意見陳述のための手続は規定されておらず、運用上もなされなかったものとする。

【文部科学大臣の勧告は、行政手続法の定義に照らして何に該当するか】

「行政指導」とは、行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものを言います(行政手続法2条6号)。

つまり、文部科学大臣の勧告は、「行政指導」に当たります。

 

【誰に対して】【どのような手段をとることができるか】

学校教育法に基づき、勧告を受けた」という記述から、この勧告(行政指導)は、法律に根拠のある行政指導です。

そして、行政手続法36条の2第1項本文によると

法令に違反する行為の是正を求める行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)の相手方は、当該行政指導が当該法律に規定する要件に適合しないと思料するときは、当該行政指導をした行政機関に対し、その旨を申し出て、当該行政指導の中止その他必要な措置をとることを求めることができる。」

と規定しています。

「行政指導をした行政機関」は、「文部科学大臣」です。

そして、できる手段は「行政指導(勧告)の中止その他必要な措置をとることを求めること」です。

よって、上記をまとめると

行政指導に該当し、文部科学大臣に対して、当該勧告の中止その他必要な措置を求めることができる。(46字)

これだと少し長いので「当該勧告の中止その他必要な措置」を「当該勧告の中止等」に変えます。

【40字程度にまとめると】

行政指導に該当し、文部科学大臣に対して、当該勧告の中止等を求めることができる。(39字)

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令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問45|民法・記述式

次の【事例】において、Xは、Yに対して、どのような権利について、どのような契約に基づき、どのような請求をすることができるか。40字程度で記述しなさい。

【事例】
A(会社)は、B(銀行)より消費貸借契約に基づき金銭を借り受け、その際に、X(信用保証協会)との間でBに対する信用保証委託契約を締結し、Xは、同契約に基づき、AのBに対する債務につき信用保証をした。Xは、それと同時に、Yとの間で、Aが信用保証委託契約に基づきXに対して負担する求償債務についてYが連帯保証する旨の連帯保証契約を締結した。AがBに対する上記借入債務の弁済を怠り、期限の利益を失ったので、Xは、Bに対して代位弁済をした。

>解答と解説はこちら

【答え】:Aに対する求償権について、連帯保証契約に基づき、求償債務の弁済を請求することができる。(43字)

【解説】

【事例】
A(会社)は、B(銀行)より消費貸借契約に基づき金銭を借り受け、その際に、X(信用保証協会)との間でBに対する信用保証委託契約を締結し、Xは、同契約に基づき、AのBに対する債務につき信用保証をした。Xは、それと同時に、Yとの間で、Aが信用保証委託契約に基づきXに対して負担する求償債務についてYが連帯保証する旨の連帯保証契約を締結した。AがBに対する上記借入債務の弁済を怠り、期限の利益を失ったので、Xは、Bに対して代位弁済をした。

事例の状況を整理します。

  • A(会社)は、B(銀行)からお金を借りた(債務者A、債権者B)
  • X(信用保証協会)が連帯保証人となった(連帯保証人X)
  • Yが求償債務についての連帯保証人となった(Xが弁済した場合、XはAに対して求償できるが、XはYにも求償できる)

上記状況で、Xは、Bに対して代位弁済をした。

次の【事例】において、Xは、Yに対して、①どのような権利について、②どのような契約に基づき、③どのような請求をすることができるか。

上記でも少し触れましたが、

Yが求償債務についての連帯保証人となったことにより、XはYにも求償できます。

これを問題文の言葉を使って、①~③に当てはめて考えればよいです。

すると、
「Xは、Yに対して」①Aに対する求償権について、②連帯保証契約に基づき、③求償債務の弁済を請求することができる。

となります。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問44|行政法・記述式

Xは、外務大臣に対して旅券の発給を申請したが拒否処分をうけたため、取消訴訟を提起した。これについて、裁判所は、旅券法により義務づけられた理由の提示が不充分であるとして、請求を認容する判決をなし、これが確定した。この場合、行政事件訴訟法によれば、外務大臣は、判決のどのような効力により、どのような対応を義務づけられるか。40字程度で記述しなさい。

>解答と解説はこちら


【答え】:外務大臣は、判決の拘束力により、再度、申請に対する処分を行うことを義務付けられる。(41字)

【解説】

問題文の理解

  1. Xは、外務大臣に対して旅券の発給を申請したが拒否処分をうけた。
  2. Xは、取消訴訟を提起した。
  3. 裁判所は、原告Xの請求を認容する判決をして、これが確定した。
  4. 原告Xの請求を認容した理由は、「旅券法により義務づけられた理由の提示が不充分である」から

質問内容

外務大臣は、「①判決のどのような効力」により、「どのような対応」を義務づけられるか?

上記①②を考えます。

今回裁判所は、「外務大臣が行った旅券発給の拒否処分」を取消しする判決をしました。

判決の効力には

既判力、形成力、拘束力があります。

  • 既判力当事者及び裁判所は判決の内容に対して、矛盾する主張や判断が出来なくなるという効力(蒸し返しができない)
  • 形成力取消判決の確定によって、処分または裁決は、当然に処分時または裁決時にさかのぼって効力を失うという効力
  • 拘束力処分または裁決をした行政庁・関係行政庁は取消判決に拘束され、同一処分の理由では変更出来なくなる効力

今回の質問内容では、「外務大臣が何かしらの対応が義務付けられる」ことを前提としているので、「拘束力」によって、再度、申請に対する処分を行う必要が出てきます。

つまり、以上のことをまとめると

外務大臣は、判決の拘束力により、再度、申請に対する処分を行うことを義務付けられる。(41字)

となります。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成22年・2010|問45|民法・記述式

民法改正に伴い、問題が使えなくなりましたので、解説は省略します。

Aは、Bから金銭を借り受けたが、その際、A所有の甲土地に抵当権が設定されて、その旨の登記が経由され、また、Cが連帯保証人となった。その後、CはBに対してAの債務の全部を弁済し、Cの同弁済後に、甲土地はAからDに譲渡された。この場合において、Cは、Dを相手にして、どのような権利の確保のために、どのような手続きを経た上で、どのような権利を行使することができるか。40字程度で記述しなさい。

>解答と解説はこちら


【答え】:-
【解説】

民法改正に伴い、問題が使えなくなりましたので、解説は省略します。

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平成22年度(2010年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 基本的人権 問33 民法・債権
問4 法の下の平等 問34 民法:親族
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 財政 問36 会社法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 法改正により削除
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政事件訴訟法
問13 行政手続法 問43 行政事件訴訟法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略