一般知識の問題

平成22年・2010|問55|基礎知識・情報通信

次のうち、いわゆる「プロバイダ責任制限法(※)」についての記述として、妥当なものはどれか。

  1. この法律は、たとえば他人のID、パスワード等を不正に利用するなど、ネットワークを利用したなりすまし行為などについて、権利侵害の存否を問わずこれを防止する責任を、プロバイダについて軽減している。
  2. この法律では、情報の発信は不特定の者に対するものでなければならないので、特定人のみを相手とする通信は適用の対象とならず、ウェブサイトでの公開のような情報の発信が適用の対象となる。
  3. この法律は、青少年のインターネット利用環境の整備の観点から、政府があらかじめ政令で有害情報に分類・指定したサイトへのアクセスを遮断しても、プロバイダは、特例として、法的責任を負わないものとするものである。
  4. この法律は、プロバイダに加えて、インターネットの掲示板に書き込みをする者、書き込みを閲覧する者についても責任を認めており、責任の程度は制限しているが、責任を負う者の範囲を制限しているわけではない。
  5. この法律は、インターネットの掲示板に自己の名誉を毀損する書き込みがなされたと主張する者から、書き込んだ者の情報(発信者情報)の開示請求を受けた場合、プロバイダが迅速に無条件で開示に応じることができるように、プロバイダの損害賠償責任を制限している。

(注)※ 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律

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【答え】:2
【解説】
1.この法律は、たとえば他人のID、パスワード等を不正に利用するなど、ネットワークを利用したなりすまし行為などについて、権利侵害の存否を問わずこれを防止する責任を、プロバイダについて軽減している。
1・・・妥当ではない
プロバイダ責任制限法は、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合について、「①特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限」及び「②発信者情報の開示を請求する権利」について定めるとともに、「③発信者情報開示命令事件に関する裁判手続」に関し必要な事項について定めています(プロバイダ責任制限法1条)。本肢のような内容(なりすまし行為の防止等)は規定されていません
2.この法律では、情報の発信は不特定の者に対するものでなければならないので、特定人のみを相手とする通信は適用の対象とならず、ウェブサイトでの公開のような情報の発信が適用の対象となる。
2・・・妥当
「特定電気通信」とは、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信をいいます(プロバイダ責任制限法2条1号)。例えば、ウェブサイトでの公開のような情報の発信です。

特定の者に対するメール送信は含みません

3.この法律は、青少年のインターネット利用環境の整備の観点から、政府があらかじめ政令で有害情報に分類・指定したサイトへのアクセスを遮断しても、プロバイダは、特例として、法的責任を負わないものとするものである。
3・・・妥当ではない
プロバイダ責任制限法には「青少年」に関する内容は規定されていません。よって、妥当ではないです。
4.この法律は、プロバイダに加えて、インターネットの掲示板に書き込みをする者、書き込みを閲覧する者についても責任を認めており、責任の程度は制限しているが、責任を負う者の範囲を制限しているわけではない。
4・・・妥当ではない
プロバイダ責任制限法では、損害賠償責任の範囲を明確に規定しています(プロバイダ責任制限法3条)。
しかし、インターネットの掲示板に書き込みをする者、書き込みを閲覧する者についても責任は規定されていません。よって、妥当ではありません。
5.この法律は、インターネットの掲示板に自己の名誉を毀損する書き込みがなされたと主張する者から、書き込んだ者の情報(発信者情報)の開示請求を受けた場合、プロバイダが迅速に無条件で開示に応じることができるように、プロバイダの損害賠償責任を制限している。
5・・・妥当ではない
開示関係役務提供者は、開示の請求を受けたときは、当該開示の請求に係る侵害情報の発信者と連絡することができない場合その他特別の事情がある場合を除き、開示するかどうかについて当該発信者の意見を聴かなければなりません(プロバイダ責任制限法4条2項)。つまり、無条件で開示に応じる必要はありません

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平成22年度(2010年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 基本的人権 問33 民法・債権
問4 法の下の平等 問34 民法:親族
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 財政 問36 会社法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 法改正により削除
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政事件訴訟法
問13 行政手続法 問43 行政事件訴訟法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問57|基礎知識・情報通信

2011年から実施されているテレビ放送のデジタル化についての次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。

ア.デジタルテレビはハイビジョン(高画質)で放送されることが多いが、標準画質のデジタル放送も可能である。

イ.デジタル放送は双方向サービスであるので、上りの電話回線を用いなくても、オンデマンドの動画配信サービスを地上デジタル波を用いて受信できる。

ウ.アナログ受像機であっても、外付けチューナーを装着すれば、デジタル波を受信してテレビ放送を視聴することができる。

エ.地上波をVHF専用のアンテナで受信している場合、受像機のみならずアンテナも交換しなければデジタル放送を受信できない。

オ.デジタル放送が全国普及した2011年以降も、2015年までアナログテレビ放送が並行して放送される。

  1. ア・ウ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. イ・オ
  5. ウ・オ

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【答え】:4
【解説】
ア.デジタルテレビはハイビジョン(高画質)で放送されることが多いが、標準画質のデジタル放送も可能である。
ア・・・正しい
デジタル放送は、高画質で放送されることが多いですが、標準画質も同時に放送できます
イ.デジタル放送は双方向サービスであるので、上りの電話回線を用いなくても、オンデマンドの動画配信サービスを地上デジタル波を用いて受信できる。
イ・・・誤り
オンデマンドの動画配信サービスとは、ユーザー(顧客)から請求があった時に動画を配信する双方向サービスのことです。この場合、視聴するには電話回線かインターネット回線が必要です。

地上デジタル波では受信できません。

よって、誤りです。

ウ.アナログ受像機であっても、外付けチューナーを装着すれば、デジタル波を受信してテレビ放送を視聴することができる。
ウ・・・正しい
地デジを視聴する方法として、「地上デジタル放送チューナーを内蔵したテレビ」を利用するだけでなく、「テレビに外付けデジタル放送チューナーを装着する方法」等があります。
エ.地上波をVHF専用のアンテナで受信している場合、受像機のみならずアンテナも交換しなければデジタル放送を受信できない。
エ・・・正しい
地上デジタル放送ではUHF電波を使用しているため、地上波をVHF専用のアンテナで受信している場合、「受像機(テレビ)」だけでなく「アンテナ」も交換しなければ、デジタル放送を受信できません。
オ.デジタル放送が全国普及した2011年以降も、2015年までアナログテレビ放送が並行して放送される。
オ・・・誤り
アナログテレビ放送は2011年をもって終了しました。
現在、アナログ放送は見れません。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問56|基礎知識・情報通信

情報通信に関する諸法律についての次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」は、近年改正され、あらかじめ同意した者に対してのみ広告宣伝メールの送信を認める方式(いわゆる「オプトイン」方式)を導入した。
  2. プロバイダ責任制限法(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)は、インターネット上の情報流通によって権利侵害を受けたとする者が、プロバイダ等に対し、発信者情報の開示を請求できる権利を定めている。
  3. e-文書通則法(民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律)は、民間事業者等が書面に代えて電磁的記録による保存、作成、縦覧、交付を行うことができるようにするための規定を置いている。
  4. 「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」は、不正アクセス行為およびコンピュータウイルスの作成行為等を禁止し、それらに対する罰則を定めている。
  5. 電子消費者契約法(電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律)は、インターネットを用いた契約などにおける消費者の操作ミスによる錯誤について、消費者保護の観点から民法の原則を修正する規定を置いている。

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【答え】:4
【解説】
1.「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」は、近年改正され、あらかじめ同意した者に対してのみ広告宣伝メールの送信を認める方式(いわゆる「オプトイン」方式)を導入した。
1・・・正しい
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」は、平成20年に改正され、原則としてあらかじめ同意した者にしか広告宣伝メールの送信ができない方式(いわゆる「オプトイン」方式)を導入しています(特定電子メール法3条1項1号)。よって、本肢は正しいです。
2.プロバイダ責任制限法(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)は、インターネット上の情報流通によって権利侵害を受けたとする者が、プロバイダ等に対し、発信者情報の開示を請求できる権利を定めている。
2・・・正しい
特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者は、次の各号のいずれにも該当するときに限り、プロバイダに対し、当該プロバイダが保有する当該権利の侵害に係る発信者情報(氏名、住所等)の開示を請求することができます(プロバイダ責任制限法4条)。
  1. 侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。
  2. 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。

よって、本肢は正しいです。

3.e-文書通則法(民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律)は、民間事業者等が書面に代えて電磁的記録による保存、作成、縦覧、交付を行うことができるようにするための規定を置いている。
3・・・正しい
e-文書通則法では、民間事業者等が書面に代えて電磁的記録による保存(e-文書通則法3条)、作成(同法4条)、縦覧(同法5条)、交付(同法6条)を行うことができる旨の規定があります。よって、本肢は正しいです。
4.「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」は、不正アクセス行為およびコンピュータウイルスの作成行為等を禁止し、それらに対する罰則を定めている。
4・・・誤り
不正アクセス行為の禁止等に関する法律」には、コンピュータウイルスの作成行為等の禁止する規定はありません。また、コンピュータウイルスの作成行為・保管等については、「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律」が施行され、罰金の対象となっています。
5.電子消費者契約法(電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律)は、インターネットを用いた契約などにおける消費者の操作ミスによる錯誤について、消費者保護の観点から民法の原則を修正する規定を置いている。
5・・・正しい
電子消費者契約法3条において、インターネットを用いた契約等で、消費者の操作ミスによる錯誤について、消費者保護の観点から民法の原則を修正する規定を置いています。例えば、「無料に見えて、実は有料だった」といった場合に無効とすることができます。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問55|基礎知識・情報通信

青少年のインターネット利用環境が社会的な問題となっているが、これに関連する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 中高生が、プロフ(Web上で自分のプロフィールを作成して公開するサービス)で安易に個人情報を発信してトラブルに巻き込まれる事例が少なくないことが問題となっている。
  2. フィルタリングとは、インターネット利用における情報閲覧の制限や受発信を制限することをいい、子どもたちに見せたくない出会い系サイトやアダルトサイト等の有害情報が含まれるサイトを画面に表示しないようにできる。
  3. 子どもたちが安全に安心してインターネットを利用できるようにすることを目的とした法律(青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律)が制定されたが、この法律では、何が有害な情報かは民間ではなく政府が認定することとされている。
  4. あらたに18歳未満の子どもが携帯電話・PHSでインターネットを利用する場合には、青少年有害情報フィルタリングサービスが提供されるが、これは保護者の申し出があれば解除できる。
  5. Webサイトの管理者には、自分のWebサイトや自社サーバーからの有害な情報発信があった場合、子どもが閲覧できないような措置をとる努力義務が、法律(青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律)に定められている。

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【答え】:3
【解説】
1.中高生が、プロフ(Web上で自分のプロフィールを作成して公開するサービス)で安易に個人情報を発信してトラブルに巻き込まれる事例が少なくないことが問題となっている。
1・・・妥当
近年、自己紹介サイト(いわゆるプロフ)に載せた写真や名前、住所などの個人情報が悪用され、学校の裏サイトや掲示板等に悪口を書いたり、他人のプロフを作成してなりすましたりするトラブルが発生しています。よって、本肢は妥当です。
2.フィルタリングとは、インターネット利用における情報閲覧の制限や受発信を制限することをいい、子どもたちに見せたくない出会い系サイトやアダルトサイト等の有害情報が含まれるサイトを画面に表示しないようにできる。
2・・・妥当
フィルタリングとは、インターネット上の、子どもたちに見せたくない出会い系サイトやアダルトサイト等、有害情報が含まれるサイトを画面に表示しないように制限する機能です。よって、本肢は妥当です。
3.子どもたちが安全に安心してインターネットを利用できるようにすることを目的とした法律(青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律)が制定されたが、この法律では、何が有害な情報かは民間ではなく政府が認定することとされている。
3・・・妥当ではない
青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(青少年ネット規制法)」における「何が有害情報にあたるか」の選別については、表現の自由に配慮して、民間の第三者機関が行っています。
4.あらたに18歳未満の子どもが携帯電話・PHSでインターネットを利用する場合には、青少年有害情報フィルタリングサービスが提供されるが、これは保護者の申し出があれば解除できる。
4・・・妥当
携帯電話インターネット接続役務提供事業者等は、携帯電話端末等を販売する場合において、契約の相手方又は携帯電話等の使用者が青少年であるときは、携帯電話等について、青少年有害情報フィルタリング有効化措置を講じなければなりません。ただし、その青少年の保護者が、青少年有害情報フィルタリング有効化措置を講ずることを希望しない旨の申出をした場合は、解除できます青少年ネット規制法16条)。
5.Webサイトの管理者には、自分のWebサイトや自社サーバーからの有害な情報発信があった場合、子どもが閲覧できないような措置をとる努力義務が、法律(青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律)に定められている。
5・・・妥当
特定サーバー管理者は、その管理する特定サーバーを利用して他人により青少年有害情報の発信が行われたことを知ったとき又は自ら青少年有害情報の発信を行おうとするときは、当該青少年有害情報について、インターネットを利用して青少年による閲覧ができないようにするための措置(青少年閲覧防止措置)をとるよう努めなければならない青少年ネット規制法21条)。よって、本肢は妥当です。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問54|基礎知識・個人情報保護

「個人情報の保護に関する法律」に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. この法律は、「プライバシーの権利」という言葉を明文で目的規定に掲げ、高度情報通信社会におけるこの権利の重要性を説いている。
  2. この法律にいう「個人情報」は、生存する個人に関する情報であれば、日本国民のみならず外国人の個人情報も含む。
  3. 法人等の団体そのものに関する情報も、法人等の役員の情報も「法人」の情報であって、この法律にいう「個人情報」ではない。
  4. 外部に情報提供する目的で個人情報データベース等を作成・管理しているだけのデータベース事業者は、「個人情報取扱事業者」に該当しない。
  5. 行政書士会、税理士会などの士業の団体は、営利事業を営むものではないので、この法律にいう「個人情報取扱事業者」に該当することはない。

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【答え】:2
【解説】
1.この法律は、「プライバシーの権利」という言葉を明文で目的規定に掲げ、高度情報通信社会におけるこの権利の重要性を説いている。
1・・・妥当ではない
個人情報保護法は、「プライバシーの権利」という言葉を明文で目的規定に掲げていません。よって、本肢は妥当ではありません。

個人情報保護法1条(目的)
この法律は、高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることに鑑み、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定めることにより、個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出並びに活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資するものであることその他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。

2.この法律にいう「個人情報」は、生存する個人に関する情報であれば、日本国民のみならず外国人の個人情報も含む。
2・・・妥当
個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、下記内容いずれかに該当するものを言います(個人情報保護法2条1項)。
  1. 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
  2. 個人識別符号が含まれるもの

国籍は問わないので、外国人の個人情報も、当該「個人情報」に含みます

3.法人等の団体そのものに関する情報も、法人等の役員の情報も「法人」の情報であって、この法律にいう「個人情報」ではない。
3・・・妥当ではない
「個人情報」は、「個人」に関する情報を対象としており、「法人」は対象外です。しかし、「法人等の役員の情報」は個人の情報なので、「個人情報」の対象です。よって、本肢は妥当ではありません。
4.外部に情報提供する目的で個人情報データベース等を作成・管理しているだけのデータベース事業者は、「個人情報取扱事業者」に該当しない。
4・・・妥当ではない
「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいい、「国の機関、地方公共団体、独立行政法人、地方独立行政法人」は除きます(個人情報保護法2条5項)。よって、「外部に情報提供する目的で個人情報データベース等を作成・管理しているだけのデータベース事業者」も「個人情報データベース等を事業の用に供している者」に該当するので、「個人情報取扱事業者」です。
5.行政書士会、税理士会などの士業の団体は、営利事業を営むものではないので、この法律にいう「個人情報取扱事業者」に該当することはない。
5・・・妥当ではない
選択肢4の「個人情報データベース等を事業の用に供している者」は、営利事業者に限りません
そのため、行政書士会、税理士会なども「個人情報取扱事業者」に該当します。よって、本肢は妥当ではありません。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問53|基礎知識・社会

日本の生活保護制度に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 生活扶助は被保護者の居宅において行うこととされているが、ホームレスなどのように安定した居住地がない場合であっても、保護の申請を行うことは認められている。
  2. 生活保護法では、生活困窮者に対する最低限度の生活保障が規定されているが、その扶助はすべて現金での給付によるものとされ、財やサービスの現物給付による保障は行われていない。
  3. たとえ生活に困窮する高齢者であっても、公的年金の給付を受けている場合には、生活保護の受給権は認められない。
  4. 生活保護は、世帯ではなく個人を単位とした申請主義をとることとされており、保護を受けるためには、保護を必要とする者が、自ら申請を行わなくてはならない。
  5. 地方自治体では、被保護者の自立促進を目的とした自立支援プログラムを策定しており、生活習慣改善などの取組が推進されているが、職業訓練や職業紹介などの就労支援は公共職業安定所の役割とされ、これには含まれていない。

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【答え】:1
【解説】
1.生活扶助は被保護者の居宅において行うこととされているが、ホームレスなどのように安定した居住地がない場合であっても、保護の申請を行うことは認められている。
1・・・妥当
生活扶助は、被保護者の居宅において行います。ただし、これによることができないとき、これによつては保護の目的を達しがたいとき、又は被保護者が希望したときは、被保護者を救護施設、更生施設若しくはその他の適当な施設に入所させ、若しくはこれらの施設に入所を委託し、又は私人の家庭に養護を委託して行うことができます(生活保護法30条)。つまり、ホームレスなどのように安定した居住地がない場合であっても、保護の申請を行うことは認められています
2.生活保護法では、生活困窮者に対する最低限度の生活保障が規定されているが、その扶助はすべて現金での給付によるものとされ、財やサービスの現物給付による保障は行われていない。
2・・・妥当ではない
生活扶助は、原則、金銭給付によって行います。ただし、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、現物給付によって行うことができます生活保護法31条1項)。よって、本肢の「財やサービスの現物給付による保障は行われていない」は誤りです。
3.たとえ生活に困窮する高齢者であっても、公的年金の給付を受けている場合には、生活保護の受給権は認められない。
3・・・妥当ではない
公的年金の給付を受けている場合であっても、その収入が最低生活費に満たない場合には生活保護の受給権が認められます

この場合、最低生活費から年金額を差し引いた差額が保護費として支給されます。よって、本肢は、妥当ではありません。

4.生活保護は、世帯ではなく個人を単位とした申請主義をとることとされており、保護を受けるためには、保護を必要とする者が、自ら申請を行わなくてはならない。
4・・・妥当ではない
保護は、原則、世帯を単位としてその要否及び程度を定めます(生活保護法10条)。
そして、申請は、要保護者(本人)、その扶養義務者又はその他の同居の親族が行います(同法7条)。よって、「保護を必要とする者が、自ら申請を行わなくてはならない」は妥当ではありません。
5.地方自治体では、被保護者の自立促進を目的とした自立支援プログラムを策定しており、生活習慣改善などの取組が推進されているが、職業訓練や職業紹介などの就労支援は公共職業安定所の役割とされ、これには含まれていない。
5・・・妥当ではない
地方自治体では、被保護者の自立促進を目的とした自立支援プログラムを策定しています。自立支援プログラムの具体例として、「生活習慣改善」のほか「職業訓練や職業紹介などの就労支援」も行っています。

よって、「職業訓練や職業紹介などの就労支援は公共職業安定所の役割とされ、これには含まれていない」は妥当ではありません。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問50|基礎知識・社会

地球温暖化問題への対応に関する次の文中の空欄[ア]~[エ]に当てはまる語句の組合せとして、最も妥当なものはどれか。

地球サミットにおいて採択された「気候変動に関する国際連合枠組条約」は、温室効果ガスの濃度を気候系に危険を及ぼさない水準で安定させることを目的とするが、本条約は枠組条約にとどまり、その詳細は締約国会議に委ねられた。1997年に開催された第3回締約国会議では、[ ア ]議定書が採択され、先進締約国についてはそれぞれ、具体的な国別の温室効果ガス削減目標値が設定されるところとなり、日本の目標値は基準年に対して[ イ ]%減となった。この[ ア ]議定書は、2005年に[ ウ ]が批准したことによって発効したが、なお多くの課題が残されている。他方、これを受けた国内法的な対応として、1998年に新たに[ エ ]が制定された。

  1. ア:京都、イ:3、ウ:アメリカ合衆国、エ:温室効果ガスの排出枠の取引に関する法律
  2. ア:リオデジャネイロ、イ:3、ウ:中国、エ:地球温暖化対策の推進に関する法律
  3. ア:京都、イ:3、ウ:中国、エ:温室効果ガスの排出枠の取引に関する法律
  4. ア:リオデジャネイロ、イ:6、ウ:ロシア、エ:エネルギーの使用の合理化に関する法律
  5. ア:京都、イ:6、ウ:ロシア、エ:地球温暖化対策の推進に関する法律

>解答と解説はこちら


【答え】:5
【解説】

1992年(平成4年)にリオデジャネイロで開催された地球サミットにおいて採択された「気候変動に関する国際連合枠組条約」は、温室効果ガスの濃度を気候系に危険を及ぼさない水準で安定させることを目的とするが、本条約は枠組条約にとどまり、その詳細は締約国会議に委ねられた。

1997年に開催された第3回締約国会議では、[ア:京都]議定書が採択され、先進締約国についてはそれぞれ、具体的な国別の温室効果ガス削減目標値が設定されるところとなり、日本の目標値は基準年に対して[イ:6]%減となった。

その後、最大の温室効果ガスの排出国であるアメリが京都議定書から離脱したことから、発効が難航していました。

しかし、その後、この[ア:京都]議定書は、2005年に[ウ:ロシア]が批准したことによって発効したが、なお多くの課題が残されている。

他方、これを受けた国内法的な対応として、1998年(平成10年)に新たに[エ:地球温暖化対策の推進に関する法律]が制定された。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問51|基礎知識・社会

日本の公的介護保険制度に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア.65歳以上の被保険者が負担することとされている保険料額は、市町村を基本とする保険者ごとに異なっているが、同じ地域に住む被保険者が負担する保険料は一律とされている。

イ.介護保険によるサービスを利用する場合には、あらかじめ要介護認定を受ける必要があり、要介護、要支援、自立のいずれかに認定されるが、介護予防給付を受けることができるのは、自立または要支援と認定された者に限られる。

ウ.介護保険によるサービスを利用する際には、原則として利用料の1割を自己負担すれば、あとの9割が保険給付によってまかなわれることとされているが、その利用には要介護度ごとに限度額が設けられている。

エ.介護保険制度の導入により、民間事業者が参入することとなったが、民間事業者の監督業務は、基本的には、広域性の観点から都道府県が実施することとされている。

オ.介護保険のサービスには、居宅サービスと施設サービスとがあるが、保険制度の導入以降、居宅サービスよりは施設サービスの利用割合を高くすることか目指されており、施設整備が急速に進んでいる。

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. イ・オ
  4. ウ・エ
  5. ウ・オ

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【答え】:4
【解説】
ア.65歳以上の被保険者が負担することとされている保険料額は、市町村を基本とする保険者ごとに異なっているが、同じ地域に住む被保険者が負担する保険料は一律とされている。
ア・・・妥当ではない
65歳以上の被保険者(第一号被保険者)が負担する保険料額は、市町村を基本とする保険者ごとに算定された基準額をもとに「被保険者ごとの所得額に応じて決まります」。よって、「同じ地域に住む被保険者が負担する保険料は一律」は妥当ではありません。
イ.介護保険によるサービスを利用する場合には、あらかじめ要介護認定を受ける必要があり、要介護、要支援、自立のいずれかに認定されるが、介護予防給付を受けることができるのは、自立または要支援と認定された者に限られる。
イ・・・妥当ではない
介護予防給付を受け取ることができるのは、「要支援」や「要介護」の場合です。「自立」と認定された場合は、介護サービスの対象外です。

よって、「介護予防給付を受けることができるのは、自立または要支援と認定された者に限られる」は妥当ではありません。

ウ.介護保険によるサービスを利用する際には、原則として利用料の1割を自己負担すれば、あとの9割が保険給付によってまかなわれることとされているが、その利用には要介護度ごとに限度額が設けられている。
ウ・・・妥当
介護保険のサービスを利用するには、利用者は1割(一定以上の所得がある者は2割)を負担すればよいです。利用については、要介護の介護度数により利用の限度額が決まっています
エ.介護保険制度の導入により、民間事業者が参入することとなったが、民間事業者の監督業務は、基本的には、広域性の観点から都道府県が実施することとされている。
エ・・・妥当
都道府県は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように、必要な助言及び適切な援助をしなければなりません介護保険法5条2項)。よって、本肢は妥当です。
オ.介護保険のサービスには、居宅サービスと施設サービスとがあるが、保険制度の導入以降、居宅サービスよりは施設サービスの利用割合を高くすることか目指されており、施設整備が急速に進んでいる。
オ・・・妥当ではない
現在の介護保険制度では、「施設サービス」より「居宅サービス」の割合を高くすることを重視しています。よって、本肢は「居宅サービスよりは施設サービスの利用割合を高くすることか目指されており」が妥当ではありません。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問49|基礎知識・社会

わが国の教育制度に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 教育委員会は、政治的中立性の確保や合議制による慎重な意思決定等を目的として設けられた行政委員会であり、国、都道府県、市町村にそれぞれ設置されている。
  2. 教育委員会を構成する教育委員は、かつては住民の選挙によって選ばれていたが、現在では地方公共団体の長が議会の同意を得て任命する制度となっている。
  3. 小中学校の教員の採用や給与の支払いについては、かつては県費負担教職員制度の下で都道府県が実施していたが、地方分権改革の下でこの制度が廃止され、現在は各市町村が実施している。
  4. 学校の自立的な運営体制をつくるため、教員免許を有する者であれば、教育に関する職の経験がなくても、校長に任用できる制度が新たに導入され、現在、いわゆる民間人校長が多数誕生している。
  5. 従来、小中学校について通学すべき区域を定める学区制がとられていたが、現在この制度は法令上廃止され、保護者の希望によって通学校を選択する学校選択制に切り替えられた。

>解答と解説はこちら


【答え】:2
【解説】
1.教育委員会は、政治的中立性の確保や合議制による慎重な意思決定等を目的として設けられた行政委員会であり、国、都道府県、市町村にそれぞれ設置されている。
1・・・妥当ではない
教育委員会は、都道府県、市町村(特別区を含む。)には設置されているが、国は置かれていません地方自治法180条の5、地方教育行政の組織及び運営に関する法律2条)。よって、「教育委員会は、・・・国に設置されている」が妥当ではありません。
2.教育委員会を構成する教育委員は、かつては住民の選挙によって選ばれていたが、現在では地方公共団体の長が議会の同意を得て任命する制度となっている。
2・・・妥当
教育委員会を構成する教育委員は、1948年(昭和23年)~1956年(昭和31年)にかけて「住民の選挙」によって選ばれていました。しかし、教育委員会に党派的対立が持ち込まれる弊害があったため、1956年(昭和31年)に「住民の選挙(公選制)」は廃止されました。

そして、現在では、地方公共団体の長が、議会の同意を得て、任命することになっています(地方教育行政の組織及び運営に関する法律4条)。

よって、本肢は妥当です。

3.小中学校の教員の採用や給与の支払いについては、かつては県費負担教職員制度の下で都道府県が実施していたが、地方分権改革の下でこの制度が廃止され、現在は各市町村が実施している。
3・・・妥当ではない
県費負担教職員制度とは、市町村立学校の教職員の給与等を都道府県が負担する制度です(市町村立学校職員給与負担法1条)。本制度は、政令指定都市における任命権者と給与負担者のねじれ現象等の問題があり、文部科学省の協議会で審議されているが、廃止はされていません

本肢は「県費負担教職員制度が廃止され」となっているので、妥当ではないです。

4.学校の自立的な運営体制をつくるため、教員免許を有する者であれば、教育に関する職の経験がなくても、校長に任用できる制度が新たに導入され、現在、いわゆる民間人校長が多数誕生している。
4・・・妥当ではない
学校の自立的な運営体制をつくるため、2000年(平成12年)に民間人校長の任用制度が導入されており、教員免許を持たない者も、校長になれます学校教育法施行規則22条)。よって、「教員免許を有する者であれば」が妥当ではないです。
5.従来、小中学校について通学すべき区域を定める学区制がとられていたが、現在この制度は法令上廃止され、保護者の希望によって通学校を選択する学校選択制に切り替えられた。
5・・・妥当ではない
市町村の教育委員会は、当該市町村の設置する小学校又は中学校が2校以上ある場合、就学予定者の就学すべき小学校又は中学校を指定しなければなりません学校教育法施行令5条2項)。現在もこの学区制は法令上廃止されてはいません。

よって、本肢は、妥当ではないです。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問48|基礎知識・政治

行政改革に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。
ア.NPM(New Public Management)は、ケインズ主義を理論的基礎として、1980年代にイギリスのサッチャー政権において採用され、これに基づいて公的部門の見直しが行われた。 イ.エージェンシー制度は、企画立案部門と実施部門を分離し、実施部門に大きな裁量を与えることによって柔軟な組織運営をめざすものであり、日本でもこれをモデルとして独立行政法人制度がつくられた。 ウ.PFI(Private Finance Initiative)は、公共施設等の施設や運営に民間の資金やノウハウを活用する手法であり、日本でもこれを導入する法律が制定され、国や自治体で活用されている。 エ.指定管理者制度は、それまで自治体の直営か外郭団体に限定されていた公共施設の管理運営を、営利企業、NPO法人などの団体にも包括的に代行させる制度であり、地方自治法の改正によって導入された。 オ.市場化テストは、民間企業と行政組織の間でサービスの質や効率性を競う入札を実施し、行政に勝る民間企業があれば、当該業務を民間企業に委託する制度であるが、日本ではまだ導入されていない。
  1. ア・エ
  2. ア・オ
  3. イ・ウ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ
>解答と解説はこちら
【答え】:2 【解説】
ア.NPM(New Public Management)は、ケインズ主義を理論的基礎として、1980年代にイギリスのサッチャー政権において採用され、これに基づいて公的部門の見直しが行われた。
ア・・・妥当ではない NPM(ニュー・パブリック・マネジメント)は、公共部門について、民間企業において行われているような経営手法を取り入れることで公共サービスを提供しようという概念を言います。 つまり、市場原理を導入するということです。そして、NPMは、市場原理に信頼を置くもので、1980年代にイギリスのサッチャー政権において採用されました。 ケインズ主義とは、政府が公的資金を投入して、需要を増やし、経済成長につなげる考え方です。 つまり、NPMは、ケインズ主義を基礎としていません。
イ.エージェンシー制度は、企画立案部門と実施部門を分離し、実施部門に大きな裁量を与えることによって柔軟な組織運営をめざすものであり、日本でもこれをモデルとして独立行政法人制度がつくられた。
イ・・・妥当 エージェンシー制度は、1980年代にイギリスのサッチャー政権時代に導入されたもので、政府の執行的機能を、個々の分離された執行機関に委譲して、柔軟な組織運営をめざすものです。日本でも、これをモデルとして、独立行政法人制度が作られました。 よって、本肢は、妥当です。
ウ.PFI(Private Finance Initiative)は、公共施設等の施設や運営に民間の資金やノウハウを活用する手法であり、日本でもこれを導入する法律が制定され、国や自治体で活用されている。
ウ・・・妥当 PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法です。日本でも1999年(平成11年)に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)」が施行されており、国や自治体の公共施設等の整備等に活用されています。 よって、本肢は、妥当です。
エ.指定管理者制度は、それまで自治体の直営か外郭団体に限定されていた公共施設の管理運営を、営利企業、NPO法人などの団体にも包括的に代行させる制度であり、地方自治法の改正によって導入された。
エ・・・妥当 指定管理者制度は、それまで地方公共団体やその外郭団体に限定していた公の施設の管理・運営を株式会社をはじめとした営利企業・財団法人・NPO法人・市民グループなど法人その他の団体に包括的に代行させることができる制度で、2003年(平成15年)の地方自治法の改正によって導入されました
地方自治法244条の2 普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、法人その他の団体であつて当該普通地方公共団体が指定するもの(指定管理者)に、当該公の施設の管理を行わせることができる。
オ.市場化テストは、民間企業と行政組織の間でサービスの質や効率性を競う入札を実施し、行政に勝る民間企業があれば、当該業務を民間企業に委託する制度であるが、日本ではまだ導入されていない。
オ・・・妥当ではない 市場化テストとは、公共サービスを国民に提供する主体として、官と民のどちらがより国民の期待に応えられるのかということを国民に判断してもらうために行われる、官民競争入札制度のことを言います。日本でも、2006年(平成18年)に「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律」が施行されており、市場化テスト(官民競争入札制度)は導入されています。 よって、本肢は妥当ではありません。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略