行政法の過去問

平成24年・2012|問43|行政法

次の文章の空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

[ ア ]法上の基礎概念である[ イ ]は、大きく二つの類型に分類して理解されている。一つは、行政主体とその外部との関係を基準として捉える作用法的[ イ ]概念である。例えば、行政処分を行う[ ウ ]がその権限に属する事務の一部をその[ エ ]である職員に委任し、またはこれに臨時に代理させて、私人に対する権限行使を行うような場合、この[ ウ ]と[ エ ]という区分は、上記の作用法的[ イ ]概念に基づくものである。もう一つは、各々の[ イ ]が担当する事務を単位として捉える事務配分的[ イ ]概念である。この概念は、現行法制の下では、国家[ ア ]法のとる制定法上の[ イ ]概念であって、行政事務を外部関係・内部関係に区分することなく全体として把握するとともに、さまざまな行政の行為形式を現実に即して理解するために適している。

1:行政指導 2:行政訴訟 3:損失補償 4:公務員 5:行政委員会 6:諮問機関 7:責任者 8:賠償 9:警察 10:行政庁 11:行政代執行 12:土地収用 13:内閣 14:行政手続 15:補助機関 16:行政機関 17:参与機関 18:行政救済 19:行政組織 20:法治主義

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【答え】:ア:19、イ:16、ウ:10、エ:15【解説】

[ア:行政組織]法上の基礎概念である[イ:行政機関]は、大きく二つの類型に分類して理解されている。一つは、行政主体とその外部との関係を基準として捉える作用法的[イ:行政機関]概念である。例えば、行政処分を行う[ウ:行政庁]がその権限に属する事務の一部をその[エ:補助機関]である職員に委任し、またはこれに臨時に代理させて、私人に対する権限行使を行うような場合、この[ウ:行政庁]と[エ:補助機関]という区分は、上記の作用法的[イ:行政機関]概念に基づくものである。もう一つは、各々の[イ:行政機関]が担当する事務を単位として捉える事務配分的[イ:行政機関]概念である。この概念は、現行法制の下では、国家[ア:行政組織]法のとる制定法上の[イ:行政機関]概念であって、行政事務を外部関係・内部関係に区分することなく全体として把握するとともに、さまざまな行政の行為形式を現実に即して理解するために適している。

ア.[ ア ]法上の基礎概念である[ イ ]は、大きく二つの類型に分類して理解されている。一つは、行政主体とその外部との関係を基準として捉える・・・
国家[ ア ]法
ア・・・行政組織
前半部分の「行政主体」と「その外部」ということから、行政組織に関する内容と分かります。
さらに、「国家~法」という記述から官がられるのは「国家行政組織法」「国家賠償法」「国家公務員法」です。よって、「アには行政組織」が入ります。

イ.行政主体とその外部との関係を基準として捉える作用法的[ イ ]概念

イ・・・行政機関
行政機関の概念には
  • 作用法的・行政機関概念
  • 事務配分的・行政機関概念

の2つがあります。ただ、上記2つは完全に区切ることはできないです。

  • 作用法的行政機関概念」は、
    行政作用法上(行政が私人に何かをする)は行政主体の意思を決定表示する機関を行政庁とし、行政庁概念を中心として行政機関概念を構成します。
  • 事務配分的行政機関概念」は、行政機関が担当する事務を単位として扱うものです。
    国家行政組織法上(行政内部の役割分担)は行政機関として省、庁、委員会等を中心とした分類を用い、行政組織の所掌事務や内部部局の組織、事務分担を定めるのに便利です。

ウ.エ.行政主体とその外部との関係を基準として捉える作用法的[イ:行政機関]概念である。例えば、行政処分を行う[ ウ ]がその権限に属する事務の一部をその[ エ ]である職員に委任し、またはこれに臨時に代理させて、私人に対する権限行使を行うような場合、この[ ウ ]と[ エ ]という区分は、上記の作用法的[ イ ]概念に基づくものである。

ウ・・・行政庁
エ・・・補助機関
行政処分を行う権限を持っているのは、知事や市長といった「行政庁」なので「ウには行政庁」が入ります。そして、知事が事務を委任するのは、職員などの「補助機関」です。
よって、「行政処分を行う[ウ:行政庁が]がその権限に属する事務の一部をその[ エ ]である職員に委任し」ということは、
エには「補助機関」が入ります。

この問題で問われている論点の詳細解説

理解度チェック

この問題のポイントを正しく理解できているか、以下の問いで確認しましょう。

  • Q1. 作用法的行政機関概念と事務配分的行政機関概念の最大の違いは何か、一言で説明できますか?
  • Q2. 行政庁が補助機関である職員に権限の一部を委任した場合、その職員の法的地位はどう変わりますか?
  • Q3. 国家行政組織法が採用しているのは、作用法的・事務配分的のどちらの行政機関概念ですか?

ヒント:Q1は「外部関係だけを見るか、内部関係も含めて見るか」、Q2は「委任を受けた職員は自己の名で権限を行使する」、Q3は本問の穴埋め文の後半に答えがあります。

関連問題で実力を確認

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成22年・2010|問42|行政事件訴訟法

取消訴訟の原告適格に関する次の文章の空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

平成16年(2004年)の行政事件訴訟法(以下、「行訴法」という。)改正のポイントとして、取消訴訟の原告適格の拡大がある。
取消訴訟の原告適格につき、行訴法9条(改正後の9条1項)は、「処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき[ ア ]を有する者・・・に限り、提起することができる。」と定めているが、最高裁判例は、ここでいう「当該処分の取消し求めるにつき『[ ア ]を有する者』とは、当該処分により自己の権利若しくは[ イ ]を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう」と解してきた。しかしながら、裁判実務上の原告適格の判断が狭いとの批判があり、平成16年改正により新たに行訴法9条に第2項が加えられ、「裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する[ ア ]の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき[ ウ ]の内容及び性質を考慮するものとする」ことが規定された。そしてこの9条2項は、[ エ ]の原告適格についても準用されている。

1:差止め訴訟 2:法律上の利益 3:権限 4:憲法上保護された利益 5:事実上の利益 6:住民訴訟 7:実質的当事者訴訟 8:損害 9:利益 10:法律上保護された利益 11:訴訟上保護された利益 12:立法目的 13:訴訟上の利益 14:公益 15:うべかりし利益 16:不作為の違法確認訴訟 17:法的地位 18:公共の福祉 19:紛争 20:形式的当事者訴訟

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【答え】:ア:2、イ:10、ウ:9、エ:1
【解説】

平成16年(2004年)の行政事件訴訟法(以下、「行訴法」という。)改正のポイントとして、取消訴訟の原告適格の拡大がある。
取消訴訟の原告適格につき、行訴法9条(改正後の9条1項)は、「処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき[ア:法律上の利益]を有する者・・・に限り、提起することができる。」と定めているが、最高裁判例は、ここでいう「当該処分の取消し求めるにつき『[ア:法律上の利益]を有する者』とは、当該処分により自己の権利若しくは[イ:法律上保護された利益]を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう」と解してきた。しかしながら、裁判実務上の原告適格の判断が狭いとの批判があり、平成16年改正により新たに行訴法9条に第2項が加えられ、「裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する[ア:法律上の利益]の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき[ウ:利益]の内容及び性質を考慮するものとする」ことが規定された。そしてこの9条2項は、[エ:差止め訴訟]の原告適格についても準用されている。

ア.行訴法9条(改正後の9条1項)は、「処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき[ ア ]を有する者・・・に限り、提起することができる。」と定めている

ア・・・法律上の利益
取消訴訟は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができます(行政事件訴訟法9条)。

つまり、「アには法律上の利益」が入ります。

イ.「当該処分の取消し求めるにつき『[ア:法律上の利益]を有する者』とは、当該処分により自己の権利若しくは[ イ ]を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう」と解してきた。

イ・・・法律上保護された利益
航空機の騒音被害に苦しめられる周辺住民による定期航空運送事業免許の取消訴訟の判例によると

「取消訴訟の原告適格について規定する行政事件訴訟法九条にいう当該処分の取消しを求めるにつき「法律上の利益を有する者」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう。」

と判示しています。

よって、「イには法律上保護された利益」が入ります。

ウ.「裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する[ ア ]の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき[ ウ ]の内容及び性質を考慮するものとする」ことが規定された。

そしてこの9条2項は、[ エ ]の原告適格についても準用されている。

ウ・・・利益
エ・・・差止め訴訟
裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとします(行政事件訴訟法9条2項)。よって、「ウには利益」が入ります。

そして、取消訴訟の原告適格が準用されているのは「差止め訴訟」「義務付け訴訟」です。

選択肢には「差止め訴訟」のみあるので、「エには差止め訴訟」が入ります。

 


平成22年度(2010年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 基本的人権 問33 民法・債権
問4 法の下の平等 問34 民法:親族
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 財政 問36 会社法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 法改正により削除
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政事件訴訟法
問13 行政手続法 問43 行政事件訴訟法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問10|行政法

次の文章の空欄ア~オに当てはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。

 許認可等の法効果について法律で規定された事項以外の内容が付加されることがある。行政法学上、これを、附款という。附款とは、行政行為の効果を制限するため、行政庁の意思表示の主たる内容に付加された従たる意思表示であると説明されている。
附款のうち、条件とは、行政行為の効力の発生・消滅を発生[ ア ]事実にかからしめる附款である。条件成就により効果が発生する[ イ ] 条件と、効果が消滅する[ ウ ]条件とに区別される。
許認可等を行うに際し、法令により課される義務とは別に作為義務又は不作為義務を課すことがあるが、これは、負担と呼ばれ、附款の一種であるとされている。条件と負担との相違は、各々の附款に違反した場合の行政処分の効力への影響にあるとされている。すなわち、ある行政行為に付された附款を条件とみると、これが満たされない場合、本体たる行政行為の効力に影響が[ エ ] ことになる。一方、負担 とみると、これが満たされない場合、本体たる行政行為の効力に影響が[オ]ことになる。しかし、条件と負担との区別は実際には困難であるという意見もある。

  1. ア:不確実な イ:停止 ウ:解除 エ:及ばない オ:及ぶ
  2. ア:確実な イ:停止 ウ:解除 エ:及ばない オ:及ぶ
  3. ア:確実な イ:解除 ウ:停止 エ:及ぶ オ:及ばない
  4. ア:不確実な イ:解除 ウ:停止 エ:及ばない オ:及ぶ
  5. ア:不確実な イ:停止 ウ:解除 エ:及ぶ オ:及ばない

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【答え】:5

 

【解説】
ア.条件とは、行政行為の効力の発生・消滅を発生[ ア ]事実にかからしめる附款である。
条件成就により効果が発生する[ イ ] 条件と、効果が消滅する[ ウ ]条件とに区別される。
ア・・・不確実
イ・・・停止
ウ・・・解除
条件とは、民法でもある「停止条件」「解除条件」の2種類と同じです。
行政行為の効果の発生・消滅を将来発生するかどうかが「不確実」な事実にかからせる意思表示です。停止条件とは、条件が成就することで(満たされることで)、行政行為の効果が発生する条件を言います。
例えば、「会社が成立したら免許を与える」といった場合、会社が成立することで、「免許を与える」という行政行為の効果が発生します。解除条件とは、条件が成就することで(満たされることで)、行政行為の効果が消滅する条件を言います。
例えば、「定められた期間内に事業報告をしないと免許を取り消す」といった場合、事業報告をしないことで、「免許付与」の効果が消滅することになります。

エ.オ.許認可等を行うに際し、法令により課される義務とは別に作為義務又は不作為義務を課すことがあるが、これは、負担と呼ばれ、附款の一種であるとされている。

条件と負担との相違は、各々の附款に違反した場合の行政処分の効力への影響にあるとされている。

すなわち、ある行政行為に付された附款を条件とみると、これが満たされない場合、本体たる行政行為の効力に影響が[ エ ] ことになる。

一方、負担 とみると、これが満たされない場合、本体たる行政行為の効力に影響が[オ]ことになる。しかし、条件と負担との区別は実際には困難であるという意見もある。

エ・・・及ぶ
オ・・・及ばない
条件については、条件を満たさないと、効力に影響を及ぼします
例えば、「会社が成立したら免許を与える」といった場合、会社が成立しなかった場合、「免許を与えない」ことになり、効力に影響を与えたことになります。一方、
負担については、負担の満たさない場合でも効力に影響は与えません
例えば、運転「免許」の負担として「眼鏡等」を付けて運転してください、というのがあります。
これは、負担なので、もし眼鏡等を付けずに運転して捕まっても、違反で反則金を取られるだけで、「免許」自体には影響を及ぼしません。
つまり、免許取消しとはなりません。

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問8|行政法

法の一般原則に関わる最高裁判所の判決に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 地方公共団体が、将来にわたって継続すべき一定内容の施策を決定した場合、その後社会情勢が変動したとしても、当該施策を変更することは住民や関係者の信頼保護の観点から許されないから、当該施策の変更は、当事者間に形成された信頼関係を不当に破壊するものとして、それにより損害を被る者との関係においては、違法となる。
  2. 租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原則である信義則の法理の適用がなされることはなく、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合であっても、課税処分が信義則の法理に反するものとして違法となることはない。
  3. 法の一般原則として権利濫用の禁止が行政上の法律関係において例外的に適用されることがあるとしても、その適用は慎重であるべきであるから、町からの申請に基づき知事がなした児童遊園設置認可処分が行政権の著しい濫用によるものであっても、それが、地域環境を守るという公益上の要請から生じたものである場合には、当該処分が違法とされることはない。
  4. 地方自治法により、金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利につきその時効消滅については援用を要しないとされているのは、当該権利の性質上、法令に従い適正かつ画一的にこれを処理することが地方公共団体の事務処理上の便宜および住民の平等的取扱の理念に資するものであり、当該権利について時効援用の制度を適用する必要がないと判断されたことによるものと解されるから、普通地方公共団体に対する債権に関する消滅時効の主張が信義則に反し許されないとされる場合は、極めて限定されるものというべきである。
  5. 国家公務員の雇傭関係は、私人間の関係とは異なる特別の法律関係において結ばれるものであり、国には、公務の管理にあたって公務員の生命および健康等を危険から保護するよう配慮する義務が認められるとしても、それは一般的かつ抽象的なものにとどまるものであって、国家公務員の公務上の死亡について、国は、法律に規定された補償等の支給を行うことで足り、それ以上に、上記の配慮義務違反に基づく損害賠償義務を負うことはない。

>解答と解説はこちら


【答え】:4
【解説】
1.地方公共団体が、将来にわたって継続すべき一定内容の施策を決定した場合、その後社会情勢が変動したとしても、当該施策を変更することは住民や関係者の信頼保護の観点から許されないから、当該施策の変更は、当事者間に形成された信頼関係を不当に破壊するものとして、それにより損害を被る者との関係においては、違法となる。

1・・・妥当ではない

判例(最判昭56.1.27:宜野座工場誘致事件)によると
『地方公共団体の施策を住民の意思に基づいて行うべきものとするいわゆる住民自治の原則は地方公共団体の組織及び運営に関する基本原則であり、また、地方公共団体のような行政主体が一定内容の将来にわたつて継続すべき施策を決定した場合でも、右施策が社会情勢の変動等に伴つて変更されることがあることはもとより当然であつて、地方公共団体は原則として右決定に拘束されるものではない。』
としています。

つまり、問題文の「施策を変更することは住民や関係者の信頼保護の観点から許されない」が妥当ではありません。

詳細解説は個別指導で解説します!

 

2.租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規に適合
する課税処分について、法の一般原則である信義則の法理の適用がなされることはなく、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合であっても、課税処分が信義則の法理に反するものとして違法となることはない。

2・・・妥当ではない

判例(最判昭62.10.30)によると

『租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義則の法理の適用により、右課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、法律による行政の原理なかんずく租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、右法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて右法理の適用の是非を考えるべきものである。』

よって、問題文の後半部分「租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合であっても、課税処分が信義則の法理に反するものとして違法となることはない。」が妥当ではありません。

正しくは「租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合、課税処分が信義則の法理に反するものとして違法となることがある」です。

 

3.法の一般原則として権利濫用の禁止が行政上の法律関係において例外的に適用
されることがあるとしても、その適用は慎重であるべきであるから、町からの申請に基づき知事がなした児童遊園設置認可処分が行政権の著しい濫用によるものであっても、それが、地域環境を守るという公益上の要請から生じたものである場合には、当該処分が違法とされることはない。

3・・・妥当ではない

「トルコぶろ」とは、いわゆる「ソープランド」です。

判例(最判昭和53.6.16)によると

『本来、児童遊園は、児童に健全な遊びを与えてその健康を増進し、情操をゆたか
にすることを目的とする施設なのであるから、児童遊園設置の認可申請、同認可処分もその趣旨に沿つてなされるべきものであつて、前記のような、被告会社のトルコぶろ営業の規制を主たる動機、目的とするa町のb児童遊園設置の認可申請を容れた本件認可処分は、行政権の濫用に相当する違法性があり、被告会社のトルコぶろ営業に対しこれを規制しうる効力を有しないといわざるをえない』として児童遊園設置認可処分は違法とされました。

つまり、本問の「町からの申請に基づき知事がなした児童遊園設置認可処分が行政権の著しい濫用によるものであっても、それが、地域環境を守るという公益上の要請から生じたものである場合には、当該処分が違法とされることはない。」は妥当ではありません。

正しくは下記の通りです。

「町からの申請に基づき知事がなした児童遊園設置認可処分が行政権の著しい濫用によるものである場合当該処分が違法とされる。」

 

4.地方自治法により、金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利につきそ
の時効消滅については援用を要しないとされているのは、当該権利の性質上、法令に従い適正かつ画一的にこれを処理することが地方公共団体の事務処理上の便宜および住民の平等的取扱の理念に資するものであり、当該権利について時効援用の制度を適用する必要がないと判断されたことによるものと解されるから、普通地方公共団体に対する債権に関する消滅時効の主張が信義則に反し許されないとされる場合は、極めて限定されるものというべきである。

4・・・妥当

「健康管理手当の支給認定を受けた被爆者」が、外国へ出国したことに伴いその支給を打ち切られたため未支給の健康管理手当の支払を求めた事案において、

判例では、「支給義務者が地方自治法236条所定の消滅時効(5年で時効消滅すること)を主張することが信義則に反し許されない」と判示しました。

判例(最判平19.2.6)によると

『権利の時効消滅につき当該普通地方公共団体による援用を要しないこととしたのは,上記権利については,その性質上,法令に従い適正かつ画一的にこれを処理することが,当該普通地方公共団体の事務処理上の便宜及び住民の平等的取扱いの理念(同法10条2項参照)に資することから,時効援用の制度(民法145条)を適用する必要がないと判断されたことによるものと解される。このような趣旨にかんがみると,普通地方公共団体に対する債権に関する消滅時効の主張が信義則に反し許されないとされる場合は,極めて限定されるものというべきである。』

よって、本肢は妥当です。

この点は理解が必要なので、個別指導で解説します!

5.国家公務員の雇傭関係は、私人間の関係とは異なる特別の法律関係において結ばれるものであり、国には、公務の管理にあたって公務員の生命および健康等を危険から保護するよう配慮する義務が認められるとしても、それは一般的かつ抽象的なものにとどまるものであって、国家公務員の公務上の死亡について、国は、法律に規定された補償等の支給を行うことで足り、それ以上に、上記の配慮義務違反に基づく損害賠償義務を負うことはない。

5・・・妥当ではない

判例(最判昭50.2.25)によると

『国と国家公務員(以下「公務員」という。)との間における主要な義務として、法は、「公務員が職務に専念すべき義務」並びに「法令及び上司の命令に従うべき義務」を負い、

国がこれに対応して公務員に対し「給与支払義務」を負うことを定めているが、国の義務は右の給付義務にとどまらず、国は、公務員に対し、・・・「安全配慮義務」を負つているものと解すべきである。』

つまり、本問は後半部分が妥当ではなく、正しくは「国家公務員の公務上の死亡について、国は、法律に規定された補償等の支給を行うことで足りず、それ以上に、上記の配慮義務違反に基づく損害賠償義務を負うこともある。」です。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問8|行政法

行政法における信頼保護に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、正しいものはどれか。

  1. 地方公共団体が、将来にわたって継続すべき一定内容の施策を決定した後に、社会情勢の変動等が生じたとしても、決定された施策に応じた特定の者の信頼を保護すべき特段の事情がある場合には、当該地方公共団体は、信義衡平の原則によりー度なされた当該決定を変更できない。
  2. 公務員として採用された者が有罪判決を受け、その時点で失職していたはずのところ、有罪判決の事実を秘匿して相当長期にわたり勤務し給与を受けていた場合には、そのような長期にわたり事実上勤務してきたことを理由に、信義誠実の原則に基づき、新たな任用関係ないし雇用関係が形成される。
  3. 課税処分において信義則の法理の適用により当該課税処分が違法なものとして取り消されるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に限られる。
  4. 課税庁が課税上の取扱いを変更した場合において、それを通達の発出などにより納税者に周知する措置をとらなかったとしても、そのような事情は、過少申告加算税が課されない場合の要件として国税通則法に規定されている「正当な理由があると認められる」場合についての判断において考慮の対象とならない。
  5. 従来課税の対象となっていなかった一定の物品について、課税の根拠となる法律所定の課税品目に当たるとする通達の発出により新たに課税の対象とすることは、仮に通達の内容が根拠法律の解釈として正しいものであったとしても、租税法律主義及び信義誠実の原則に照らし、違法である。

>解答と解説はこちら


【答え】:3【解説】
1.地方公共団体が、将来にわたって継続すべき一定内容の施策を決定した後に、社会情勢の変動等が生じたとしても、決定された施策に応じた特定の者の信頼を保護すべき特段の事情がある場合には、当該地方公共団体は、信義衡平の原則によりー度なされた当該決定を変更できない。
1・・・誤り
判例によると
「地方公共団体において、損害を補償するなどの代償的措置を講ずることなく施策を変更することは、それがやむをえない客観的事情によるのでない限り、当事者間に形成された信頼関係を不当に破壊するものとして違法性を帯び、地方公共団体の不法行為責任を生ぜしめるものといわなければならない。」
と判示しています。したがって、損害を補償するなどの代償的措置を講ずれば、一度なされた決定を変更できます。よって、誤りです。
2.公務員として採用された者が有罪判決を受け、その時点で失職していたはずのところ、有罪判決の事実を秘匿して相当長期にわたり勤務し給与を受けていた場合には、そのような長期にわたり事実上勤務してきたことを理由に、信義誠実の原則に基づき、新たな任用関係ないし雇用関係が形成される。
2・・・誤り
判例の要旨によると、
「郵政事務官として採用された者Aが,拘禁以上の刑に処せられたという失職事由が発生した後も約26年11か月にわたり勤務を継続した場合に,国(旧日本郵政公社,郵便事業株式会社が逐次その地位を承継)において上記の者Aが失職した旨を主張することは,上記の者が上記失職事由の発生を隠して事実上勤務を継続し給与の支給を受け続けていたにすぎないという事情の下では,信義則に反し権利の濫用に当たるということはできない。」
と判示しています。
つまり、国が「Aの失職」を主張してもよい、ということです。したがって、新たな任用関係ないし雇用関係が形成されるわけではないので、誤りです。少し分かりにくい文章なので、個別指導で、読み方を解説します!
3.課税処分において信義則の法理の適用により当該課税処分が違法なものとして取り消されるのは、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお、当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に限られる。
3・・・正しい
判例によると、
「租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて(免除して)納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて信義則の法理の適用の是非を考えるべき」
と判示しています。つまり、納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて(免除して)納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に限って、信義則に反して、課税処分が違法となる、ということです。よって、本肢は正しいです。
4.課税庁が課税上の取扱いを変更した場合において、それを通達の発出などにより納税者に周知する措置をとらなかったとしても、そのような事情は、過少申告加算税が課されない場合の要件として国税通則法に規定されている「正当な理由があると認められる」場合についての判断において考慮の対象とならない。
4・・・誤り
判例によると、
「課税庁が、(課税上の)従来の取扱いを変更しようとする場合には,法令の改正によることが望ましく,仮に法令の改正によらないとしても,通達を発するなどして変更後の取扱いを納税者に周知させ,これが定着するよう必要な措置を講ずべきものである。ところが,事実関係等によれば,課税庁は,課税上の取扱いを変更したにもかかわらず,その変更をした時点では通達によりこれを明示することなく,平成14年6月の所得税基本通達の改正によって初めて変更後の取扱いを通達に明記したというのである。

そうすると,少なくともそれまでの間は,納税者において,従来の取り扱い通りの申告した(結果として過少申告となった)としても、それをもって納税者の主観的な事情に基づく単なる法律解釈の誤りにすぎないものということはできない。

以上のような事情の下においては,本件申告において,・・過少申告加算税を賦課することは不当又は酷になるというのが相当であるから,国税通則法に規定されている「正当な理由」があるものというべきである。」
と判示しています。

よって、課税庁が課税上の取扱いを変更した場合において、それを通達の発出などにより納税者に周知する措置をとらなかった場合、「正当な理由があると認められる」場合についての判断において考慮の対象となるので、本肢は誤りです。

5.従来課税の対象となっていなかった一定の物品について、課税の根拠となる法律所定の課税品目に当たるとする通達の発出により新たに課税の対象とすることは、仮に通達の内容が根拠法律の解釈として正しいものであったとしても、租税法律主義及び信義誠実の原則に照らし、違法である。
5・・・誤り
従来課税の対象となっていなかった一定の物品(パチンコ台)について、課税の根拠となる法律所定の課税品目に当たるとする通達が出た事案について、判例によると
「本件の通達による課税がたまたま通達を機縁として行われたものであっても、通達の内容が法の正しい解釈に合致するものである以上、本件課税処分は法の根拠に基く処分と解することができる
としています。つまり、本肢の「租税法律主義及び信義誠実の原則に照らし、違法である」は誤りです。

通達の内容が根拠法律の解釈として正しいものであれば、課税処分も合法と、判例では言っています。

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成25年・2013|問42|行政法

次の文章の空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

行政上の義務違反に対し、一般統治権に基づいて、制裁として科される罰を[ ア ]という。[ ア ]は、過去の義務違反に対する制裁である。 [ ア ]には、行政上の義務違反に対し科される刑法に刑名のある罰と、行政上の義務違反ではあるが、軽微な形式的違反行為に対して科される行政上の[ イ ]とがある。[ イ ]は、[ ウ ]という名称により科される。普通地方公共団体も、法律に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に[ ウ ]を科す旨の規定を設けることができる。[ ウ ]を科す手続については、法律上の義務違反に対するものと、条例上の義務違反に対するものとで相違がある。条例上の義務違反に対して普通地方公共団体の長が科す[ ウ ]は、[ エ ]に定める手続により科される。

1:強制執行 2:科料 3:強制徴収 4:過料 5:行政事件訴訟法 6:拘禁 7:行政罰 8:執行罰 9:即時強制 10:非訟事件手続法 11:直接強制 12:地方自治法 13:行政刑罰 14:代執行 15:課徴金 16:刑事訴訟法 17:罰金 18:懲戒罰 19:秩序罰 20:行政手続法

>解答と解説はこちら


【答え】:ア:7、イ:19、ウ:4、エ:12【解説】

行政上の義務違反に対し、一般統治権に基づいて、制裁として科される罰を[ア:行政罰]という。[ア:行政罰]は、過去の義務違反に対する制裁である。 [ア:行政罰]には、行政上の義務違反に対し科される刑法に刑名のある罰と、行政上の義務違反ではあるが、軽微な形式的違反行為に対して科される行政上の[イ.秩序罰]とがある。[イ:秩序罰]は、[ウ:過料]という名称により科される。普通地方公共団体も、法律に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に[ウ:過料]を科す旨の規定を設けることができる。[ウ:過料]を科す手続については、法律上の義務違反に対するものと、条例上の義務違反に対するものとで相違がある。条例上の義務違反に対して普通地方公共団体の長が科す[ウ:過料]は、[エ:地方自治法]に定める手続により科される。

ア.行政上の義務違反に対し、一般統治権に基づいて、制裁として科される罰を[ ア ]という。[ ア ]は、過去の義務違反に対する制裁である。 [ ア ]には、行政上の義務違反ではあるが、軽微な形式的違反行為に対して科される行政上の[ イ ]とがある。

ア・・・行政罰
イ・・・秩序罰
  1. 行政上の義務違反に対し、一般統治権に基づいて、制裁として科される罰である
  2. 過去の義務違反に対する制裁である
  3. 行政上の義務違反に対し科される刑法に刑名のある罰と、行政上の義務違反ではあるが、軽微な形式的違反行為に対して科される行政上の[ イ ]とがある

この3つのヒントから、「アには行政罰」が入ります。

過去の義務違反に対する制裁の「行政罰」には、「行政刑罰」と「秩序罰」の2つがあります。
よって、「イには秩序罰」が入ります。

行政刑罰は、刑法が適用されます。

秩序罰は、形式的な違反行為(例えば、届出義務違反)であり、過料が科さられます。
そして、
法律違反の場合は、非訟事件手続法が適用され、
条例違反の場合は、地方自治法に基づいて地方自治体の長が行政処分によって科します。

ウ.エ.[ イ:秩序罰 ]は、[ ウ ]という名称により科される。普通地方公共団体も、法律に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に[ ウ ]を科す旨の規定を設けることができる。[ ウ ]を科す手続については、法律上の義務違反に対するものと、条例上の義務違反に対するものとで相違がある。条例上の義務違反に対して普通地方公共団体の長が科す[ ウ ]は、[ エ ]に定める手続により科される。

ウ・・・過料
エ・・・地方自治法
上記解説の通り、
秩序罰は、過料により科されます。
よって、「ウには過料」が入ります。そして、条例上の義務違反に対して普通地方公共団体の長が科す過料は、地方自治法に定める手続により科されるので、
「エには地方自治法」が入ります。

 


平成25年度(2013年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 法の下の平等 問33 民法
問4 憲法と私法上の行為 問34 民法:債権
問5 権力分立 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 憲法・精神的自由 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法等 問44 行政法・40字
問15 法改正のより削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成27年・2015|問23|地方自治法

条例・規則に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、刑罰を科す旨の規定を設けることができるが、法律の委任に基づかない条例を定める場合には、設けることができない。
  2. 普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、刑罰を科す旨の規定を設けることができるが、行政上の強制執行が許される場合には、設けることができない。
  3. 普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、刑罰を科す旨の規定を設けることができるが、刑罰の種類は、罰金及び科料に限られ、拘禁は、設けることができない。
  4. 普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、刑罰を科す旨の規定を設けることができるが、過料を科す旨の規定は、設けることができない。
  5. 普通地方公共団体の長は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体の規則中に、規則に違反した者に対し、過料を科す旨の規定を設けることはできるが、刑罰を科す旨の規定を設けることはできない。

>解答と解説はこちら


【答え】:5

【解説】

1.普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、刑罰を科す旨の規定を設けることができるが、法律の委任に基づかない条例を定める場合には、設けることができない。
1・・・誤り
普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、「2年以下の拘禁刑」、「100万円以下の罰金、拘留、科料若しくは没収の刑」又は「5万円以下の過料」を科する旨の規定を設けることができます(地方自治法14条3項)。
つまり、法律の委任に基づかない場合でも、条例に刑罰等を定めることができます
2.普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、刑罰を科す旨の規定を設けることができるが、行政上の強制執行が許される場合には、設けることができない。
2・・・誤り
本肢は「行政上の強制執行が許される場合には、刑罰等を設けることができない」と記述されていますが、これは誤りです。
行政上の強制執行ができる場合でも、刑罰等を科す旨の条例を設けることができます(選択肢1参照)。
3.普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、刑罰を科す旨の規定を設けることができるが、刑罰の種類は、罰金及び科料に限られ、拘禁は、設けることができない。
3・・・誤り
選択肢1の通り、
条例中に「2年以下の拘禁刑」の刑を科す旨の規定を設けることはできます。
よって、誤りです。
4.普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、刑罰を科す旨の規定を設けることができるが、過料を科す旨の規定は、設けることができない。
4・・・誤り
選択肢1の通り、
条例中に「5万円以下の過料」を科す旨の規定を設けることはできます。
よって、誤りです。
5.普通地方公共団体の長は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体の規則中に、規則に違反した者に対し、過料を科す旨の規定を設けることはできるが、刑罰を科す旨の規定を設けることはできない。
5・・・正しい
普通地方公共団体のは、法令に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体の規則中に、規則に違反した者に対し、「5万円以下の過料」を科する旨の規定を設けることができます(地方自治法15条2項)。
したがって、普通地方公共団体の長は、規則中に、「過料」を科す旨の規定を設けることはできるが、「刑罰」を科す旨の規定を設けることはできません。
よって、正しいです。

 


平成27年度(2015年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 外国人の人権 問33 民法:債権
問4 基本的人権 問34 民法:債権
問5 憲法9条 問35 民法:親族
問6 司法の限界 問36 商法
問7 財政 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政立法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成21年・2009|問16|行政事件訴訟法

行政事件訴訟法に関する次のア~オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア.国の行政庁がした処分に関する取消訴訟の被告は、国である。

イ.国の行政庁が行うべき処分に関する不作為の違法確認訴訟の被告は、当該行政庁である。

ウ.国の行政庁が行うべき処分に関する義務付け訴訟の被告は、当該行政庁である。

エ.国の行政庁が行おうとしている処分に関する差止め訴訟の被告は、当該行政庁である。

オ.国又は地方公共団体に所属しない行政庁がした処分に関する取消訴訟の被告は、当該行政庁である。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

>解答と解説はこちら


【答え】:2
【解説】
ア.国の行政庁がした処分に関する取消訴訟の被告は、国である。
ア・・・正しい
処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合には、取消訴訟は、当該処分又は裁決をした行政庁の所属する「国又は公共団体」を被告として提起しなければなりません(行政事件訴訟法11条1項)。よって、本肢は正しいです。
イ.国の行政庁が行うべき処分に関する不作為の違法確認訴訟の被告は、当該行政庁である。
イ・・・誤り
「不作為の違法確認訴訟」でも、「取消訴訟の被告適格(行政事件訴訟法11条1項)」が準用されます(行政事件訴訟法38条1項)。したがって、被告は国です。

よって、誤りです。

ウ.国の行政庁が行うべき処分に関する義務付け訴訟の被告は、当該行政庁である。
ウ・・・誤り
「義務付け訴訟」でも、「取消訴訟の被告適格(行政事件訴訟法11条1項)」が準用されます(行政事件訴訟法38条1項)。したがって、被告は国です。

よって、誤りです。

エ.国の行政庁が行おうとしている処分に関する差止め訴訟の被告は、当該行政庁である。
エ・・・誤り
「差止め訴訟」でも、「取消訴訟の被告適格(行政事件訴訟法11条1項)」が準用されます(行政事件訴訟法38条1項)。したがって、被告は国です。

よって、誤りです。

オ.国又は地方公共団体に所属しない行政庁がした処分に関する取消訴訟の被告は、当該行政庁である。
オ・・・正しい
処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければなりません(行政事件訴訟法11条2項)。よって、本肢は正しいです。

 


平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成28年・2016|問14|行政不服審査法

行政不服審査法における再調査の請求について、妥当な記述はどれか。

  1. 行政庁の処分につき、処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合、処分庁に再調査の請求をすることは認められない。
  2. 行政庁の処分に不服のある場合のほか、法令に基づく処分についての申請について不作為がある場合にも、再調査の請求が認められる。
  3. 再調査の請求においても、原則として、その審理は審理員によってなされなければならないが、行政不服審査会等への諮問は要しない。
  4. 再調査の請求において、請求人または参加人の申立てがあった場合には、それが困難であると認められないかぎり、口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。
  5. 再調査の請求がなされた場合、処分庁は、職権で、処分の効力、執行または手続の続行を停止することができるが、これらを請求人が申し立てることはできない。

>解答と解説はこちら


【答え】:4

【解説】

1.行政庁の処分につき、処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合、処分庁に再調査の請求をすることは認められない。
1・・・誤り
行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときは、当該処分に不服がある者は、処分庁に対して再調査の請求をすることができます(行政不服審査法5条1項)。
そして、再調査請求ができる場合、審査請求をしてもよいし、再調査請求をしてもよい。よって、誤りです。
2.行政庁の処分に不服のある場合のほか、法令に基づく処分についての申請について不作為がある場合にも、再調査の請求が認められる。
2・・・誤り
「行政庁の処分に不服のある場合、法律に再調査請求できる旨の定め」があれば再調査請求ができます。
一方、「不作為」については、再調査請求はできません
したがって、誤りです。
3.再調査の請求においても、原則として、その審理は審理員によってなされなければならないが、行政不服審査会等への諮問は要しない。
3・・・誤り
再調査の請求については、「審理員による審理」や「行政不服審査会への諮問」は準用されていません行政不服審査法61条)。したがって、「審理は審理員によってなされなければならない」は誤りです。
正しくは「審理は処分庁によってなされなければならない」です。
4.再調査の請求において、請求人または参加人の申立てがあった場合には、それが困難であると認められないかぎり、口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。
4・・・正しい
再調査の請求人又は参加人の申立てがあった場合には、処分庁は、当該申立人に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければなりません。
ただし、当該申立人の所在その他の事情により当該意見を述べる機会を与えることが困難であると認められる場合には、意見を述べる機会を与えなくてもよいです(行政不服審査法31条1項)。
上記ルールは、再調査請求についても準用されます。したがって、本肢は正しいです。
5.再調査の請求がなされた場合、処分庁は、職権で、処分の効力、執行または手続の続行を停止することができるが、これらを請求人が申し立てることはできない。
5・・・誤り
処分庁の上級行政庁又は処分庁である審査庁は、必要があると認める場合には、審査請求人の申立てにより又は職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置(執行停止)をとることができます(行政不服審査法25条2項)。
上記ルールは、再調査請求についても準用されます。したがって、再調査の請求をした人は、執行停止を申し立てることもできるので誤りです。

 


平成28年度(2016年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 国民審査 問33 民法:債権
問4 プライバシー権 問34 民法:債権
問5 国会 問35 民法:親族
問6 信教の自由 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 取消しと撤回 問38 会社法
問9 行政裁量 問39 会社法
問10 行政事件訴訟法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政事件訴訟法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・公文書管理法
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成28年・2016|問43|行政法

次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

旧行政事件訴訟特例法のもとにおいても、また、行政事件訴訟法のもとにおいても、行政庁の[ ア ]に任された[ イ ]の[ ウ ]を求める訴訟においては、その[ ウ ]を求める者において、行政庁が、右[ イ ]をするにあたってした[ ア ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、したがって、右[ イ ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。これを本件についてみるに、本件・・・売渡処分は、旧自作農創設特別措置法四一条一項二号および同法施行規則二八条の八に基づいてなされたものであるから、右売渡処分をするにあたって、右法条に規定されたものの相互の間で、いずれのものを売渡の相手方とするかは、政府の[ ア ]に任されているものというべきである。しかるに、上告人らは、政府のした右[ ア ]権の行使がその範囲をこえもしくは濫用にわたり、したがって違法視されるべき旨の具体的事実の主張または右違法が[ エ ]である旨の具体的事実の主張のいずれをもしていない・・・。

(最二小判昭和42年4月7日民集21巻3号572頁)

1.命令 2.無効確認 3.許可 4.重大 5.監督 6.取消し 7.承認 8.重大かつ明白 9.指揮 10.行政処分 11.明らか 12.裁決 13.真実 14.支給 15.明確 16.救済 17.釈明処分 18.審判 19認定 20.裁量

>解答と解説はこちら


【答え】:ア:20(裁量)、イ:10(行政処分)、ウ:2(無効確認)、エ:8(重大かつ明白)

【解説】

旧行政事件訴訟特例法のもとにおいても、また、行政事件訴訟法のもとにおいても、行政庁の[ ア:裁量 ]に任された[ イ:行政処分 ]の[ ウ:無効確認 ]を求める訴訟においては、その[ ウ:無効確認 ]を求める者において、行政庁が、右[ イ:行政処分 ]をするにあたってした[ ア:裁量 ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、したがって、右[ イ:行政処分 ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ:重大かつ明白 ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。これを本件についてみるに、本件・・・売渡処分は、旧自作農創設特別措置法四一条一項二号および同法施行規則二八条の八に基づいてなされたものであるから、右売渡処分をするにあたって、右法条に規定されたものの相互の間で、いずれのものを売渡の相手方とするかは、政府の[ ア:裁量 ]に任されているものというべきである。しかるに、上告人らは、政府のした右[ ア:裁量 ]権の行使がその範囲をこえもしくは濫用にわたり、したがって違法視されるべき旨の具体的事実の主張または右違法が[ エ:重大かつ明白 ]である旨の具体的事実の主張のいずれをもしていない・・・。

「最判昭42.4.7」の判決文の全文はこちら>>

ア.イ.ウ.エ
「[ イ ]の[ ウ ]を求める訴訟においては、その[ ウ ]を求める者において、行政庁が、右[ イ ]をするにあたってした[ ア ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、したがって、右[ イ ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。」


ア・・・裁量
イ・・・行政処分
ウ・・・無効確認
エ・・・重大かつ明白

「[ ア ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり」という記述から
「アには裁量」が入ります。すると、

「行政庁が、右[ イ ]をするにあたってした[ ア:裁量 ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、したがって、右[ イ ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。」
という記述から、

  1. 行政庁が[ イ ]をする
  2. 右[ イ ]が違法

という2つから
「イには行政処分」が入ることが分かります。

そして、

  1. 行政処分の[ ウ ]を求める訴訟
  2. 右行政処分が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当

という2つの記述から

「ウには無効確認」が入り、「エには、重大かつ明白」が入ることが分かります。

詳細解説は個別指導で解説します!

 


平成28年度(2016年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 国民審査 問33 民法:債権
問4 プライバシー権 問34 民法:債権
問5 国会 問35 民法:親族
問6 信教の自由 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 取消しと撤回 問38 会社法
問9 行政裁量 問39 会社法
問10 行政事件訴訟法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政事件訴訟法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・公文書管理法
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略