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地方公共団体の議会の運営の5つの原則

地方公共団体の議会の運営には下記5つの原則があります。

  1. 会議公開の原則
  2. 定足数の原則
  3. 多数決の原則
  4. 一事不再議の原則
  5. 会期不継続の原則

会議公開の原則

普通地方公共団体の議会の会議は、公開により行います。
ただし、議長または議員3人以上の発議により、出席議員の3分の2以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができます。

定足数の原則

普通地方公共団体の議会は、議員の定数の半数以上の議員が出席しなければ、会議自体開くことができません。

※定足数とは、会議で議事を進め議決するのに必要な最小限の人数です。

多数決の原則

普通地方公共団体の議会の議事は、原則、出席議員の過半数で決定し、可否同数(賛成も反対も同じ数)の場合は、議長が決します。

例外的に特別多数を要するものは下記の通りです。

議員の半数の出席とその3分の2以上の多数の同意
地方公共団体の事務所の位置決定又は変更に関する条例の制定
秘密会の開催
議員の失職、資格決定
条例の制定・改廃または予算に関する再議
条例で定める特に重要な公の施設の廃止、長期かつ独占的な利用をさせること
議員の3分の2の出席過半数の同意
地方公共団体の長に対する再度の不信任議決
議員の3分の2の出席とその4分の3の同意
役員の解職請求に対する同意
議員の除名
地方公共団体の長に対する最初の不信任議決

一事不再議の原則

一度議決された事項は、同一会期中に再度議決してはいけません(再議にかけてはいけない)。これを一事不再議の原則と言います。

会期不継続の原則

会期中に議決に至らなかった事件は、次の会期に継続しません。会期はそれぞれ独立しているということです。

国家賠償と損失補償の全体像

行政書士のここまでの勉強、行政不服審査法行政事件訴訟法と勉強してきました。これらは、争訟による救済制度です。もし、公権力の行使によって、金銭的に損害を受けた場合、行政不服審査法や行政事件訴訟法での救済だけでは不十分です。そのため、国家賠償や損失補償という制度があります。

そもそも、国家賠償法は、憲法17条を受けて制定されました。

憲法17条
何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。

一方、損失補償は、憲法29条3項で定めております。しかし、国家賠償法のように、一般法はなく、個別の法律で損失補償の規定がされています。ただし、たとえ、個別法に損失補償の規定がない場合も、上記憲法29条3項を根拠に(直接適用して)損失補償されることもあります。

憲法29条3項
私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

国家賠償 違法行為による損害の賠償を求める制度
損失補償 適法行為ではあるもの損失を受けた場合に補償を求める制度

そして、国家賠償には、「国家賠償法1条による損害賠償責任」と「国家賠償法2条による損害賠償責任」があります。

1条 公権力の行使について、故意または過失により他人に損害を与えた場合(過失責任
2条 営造物の設置管理の瑕疵により他人に損害を与えた場合(無過失責任

<<行政事件訴訟法 | 国家賠償法1条(公権力の行使に基づく賠償責任)>>

取消訴訟の原告適格

原告適格とは、取消訴訟を提起した者が「処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者」であるかどうか?ということです。

処分の相手方は、もちろん取消訴訟を行えますが、「処分の相手方以外の第三者」についても、取消訴訟を行うことができます。この「処分の相手方以外の第三者」が法律上の利益を有していれば、原告適格の要件を満たします。

一方、「処分の相手方以外の第三者」が法律上の利益を有していないのであれば、原告適格の要件を満たさず、却下判決が下されます。

法律上の利益を有する者とは?

法律上の利益を有する者」とは、「処分により自己の権利もしくは法律上保護された利益を侵害されるおそれのある者」と判例では言っています。

そして、「法律上保護された利益」とは、行政法規(法令)で私人の個人的利益が保護されているものを言います。

反射的な利益をもつに過ぎない者は、「法律上保護された利益」を持つとは言えず、原告適格を有する者と認められません。

この点については、下記「主婦連ジュース不当表示事件」で詳しく解説します。

主婦連ジュース不当表示事件(最判昭53.3.14)

商品の表示方法に問題があったとして、消費者(主婦連合会)が訴えたが、景表法はあくまでも一般的抽象的な「公益」を保護しているのであって、「個々人の具体的利益」を保護しているわけではありません。もちろん、公益保護を目的として商品の表示方法について制限を加えた結果、消費者も利益を受けることとなるが、それは、反射的利益なので、「法律上保護された利益」とは言えないということです。

つまり、個別の法令で
公益利益のみを保護している場合、原告適格なし
個人の個別的利益も保護している場合、原告適格あり
ということです。

「最判昭53.3.14:主婦連ジュース事件」の詳細はこちら>>

原告適格を肯定した判例

  1. 公衆浴場法に基づく営業許可処分(最判昭37.1.19)
  2. 森林法に基づく保安林指定解除処分(最判昭57.9.9)
  3. 航空法に基づく定期航空運送事業免許処分(最判平元.2.17)
  4. 原子炉等規制法に基づく原子炉設置許可処分(最判平4.9.22)
  5. 都市計画法29条に基づく開発許可処分(最判平9.1.28)
  6. 場外車券発売施設設置許可処分における「医療施設の開設者」(最判平21.10.15)

公衆浴場法に基づく営業許可処分(最判昭37.1.19)

公衆浴場は、多数の国民の日常生活に必要不可欠な公共性を伴う厚生施設です。
そして、公衆浴場の設立を業者の自由に委せて、濫立することにより、浴場経営に無用の競争を生じさせ
結果として「浴場の衛生設備の低下」等の影響をきたすことも考えられます。
公衆浴場の性質に鑑み、国民保健及び環境衛生の上から、濫立を防止することが望まく、
公衆浴場法では、公衆浴場を設置する場合、都道府県知事等の許可を受ける必要があるとしています。
つまり、公衆浴場法では、①「国民保健及び環境衛生」という公共の福祉と、②既存業者の経営の不合理化を防止することを目的としているわけです。
したがって、既存業者の営業上の利益は、単なる事実上の反射的利益というにとどまらず公衆浴場法によって保護せられる法的利益と解するのが相当なので、既存業者は、原告適格の要件を満たします。
よって、ある業者に対する公衆浴場の営業許可処分に対して、既存の業者が営業許可の取消訴訟を提起することができます。

「最判昭37.1.19:公衆浴場既存経営者の原告適格」の詳細はこちら>>

森林法に基づく保安林指定解除処分(最判昭57.9.9)

森林法における保安林は、農業用水の確保や、洪水の予防・飲料水の確保を目的としたものです。そして、この保安林によって利益は、公益だけでなく、一定範囲の者の利益(個別的利益)も保護すべき利益と捉えています。
そのため、保安林が指定を解除されたことで、洪水の緩和や水不足の予防に関して直接影響を受ける一定範囲の地域住民は、森林法の「直接の利害関係を有する者」として、保安林の指定解除処分に関する取消訴訟の原告適格があります

航空法に基づく定期航空運送事業免許処分(最判平元.2.17)

定期航空運送事業の免許により、周辺住民は騒音被害を受けることになります。
そして、定期航空運送事業免許の審査において、航空機の騒音による障害の防止の観点から、
航空機の航行による騒音障害の有無及び程度も審査基準とされています。
これは、単に飛行場周辺の環境上の利益を一般的公益として保護しようとするにとどまらず、
「飛行場周辺に居住する者が航空機の騒音によって著しい障害を受けないという利益」を周辺住民の個別的利益としても保護すべきとする趣旨を含むものと解することができるので、騒音による障害が著しい程度に至った周辺住民については、原告適格があるとしています。

「最判平元.2.17:航空法に基づく定期航空運送事業免許処分」の詳細はこちら>>

原子炉等規制法に基づく原子炉設置許可処分(最判平4.9.22)

原子炉等規制法は、単に公衆の生命、身体の安全、環境上の利益を一般的公益として保護しようとするにとどまらず、住民の生命、身体の安全等を個々人の個別的利益としても保護すべきとあります。
つまり、原子炉の設置により重大な被害を受けることが想定される範囲の周辺住民について、原告適格を認めています。

「最判平4.9.22:原子炉設置許可処分と原告適格」の詳細はこちら>>

都市計画法29条に基づく開発許可処分(最判平9.1.28)

大規模な土地の工事を行う許可が開発許可です。そして、都市計画法33条1項7号は、この開発許可によって、がけ崩れなどによる被害が直接的に及ぶことが想定される開発区域内外の一定範囲の住民の生命、身体の安全等を、個々人の個別具体的な利益として保護する趣旨を含みます。
よって、近隣住民は、法律上の利益を有する者として、原告適格を認めています

場外車券発売施設設置許可処分における「医療施設の開設者」(最判平21.10.15)

位置基準は、一般的公益を保護する趣旨に加えて、上記のような業務上の支障が具体的に生ずるおそれのある医療施設等の開設者において、健全で静穏な環境の下で円滑に業務を行うことのできる利益を、個々の開設者の個別的利益として保護する趣旨をも含む規定であるというべきである。

したがって、当該場外施設の設置、運営に伴い著しい業務上の支障が生ずるおそれがあると位置的に認められる区域に医療施設等を開設する者は、位置基準を根拠として当該場外施設の設置許可の取消しを求める原告適格を有するものと解される。

「最判平21.10.15:場外車券発売施設設置許可処分」の詳細はこちら>>

原告適格を否定した判例

  1. 主婦連ジュース不当表示事件(最判昭53.3.14)
  2. 町名変更決定(最判昭48.1.19)
  3. 特急料金決定認可処分(最判平元.4.13)
  4. 場外車券発売施設設置許可処分における周辺住民、事業者、医療施設の利用者(最判平21.10.15)

町名変更決定(最判昭48.1.19)

町名は、住民の日常生活にとって密接な関係を持つものであるが、利益・不利益は事実上のものであるにすぎず、「現在の町名をみだりに変更されない」という利益が法的に保障されているわけではないので、当該区域内の住民に原告適格は認められない

特急料金決定認可処分(最判平元.4.13)

地方鉄道法21条では、地方鉄道における運賃、料金の定め、変更につき監督官庁の認可を受けさせることとしているが、同条の趣旨は公共の利益を確保することにあるのであって、当該地方鉄道の利用者の個別的な権利利益を保護することにあるのではなく、他に同条が当該地方鉄道の利用者の個別的な権利利益を保護することを目的として認可権の行使に制約を課していると解すべき根拠はない
そのため、地方鉄道の路線の周辺に居住し、通勤定期券を購入するなどして日常的に特急列車を利用している者であっても、特急料金の改定(値上げ)の認可処分について、その取消しを求める原告適格は認められない

「最判平元.4.13:特急料金改定の認可処分」の詳細はこちら>>

場外車券発売施設設置許可処分における周辺住民、事業者、医療施設の利用者(最判平21.10.15)

自転車競技法及び規則が位置基準によって保護しようとしているのは、第一次的には、上記のような不特定多数者の利益であるところ、それは、性質上、一般的公益に属する利益であって、原告適格を基礎付けるには足りないものであるといわざるを得ない。

したがって、場外施設の周辺において居住し又は事業(医療施設等に係る事業を除く。)を営むにすぎない者や、医療施設等の利用者は、位置基準を根拠として場外施設の設置許可の取消しを求める原告適格を有しないものと解される。

「最判平21.10.15:場外車券発売施設設置許可処分」の詳細はこちら>>

<<取消訴訟の処分性 | 取消訴訟の訴えの利益(狭義)>>

行政手続法21条:陳述書等の提出

上図をご覧ください。行政庁は、不利益処分を行う前に、①当事者に対して、聴聞の通知を行います。その後、②行政庁は、職員の中から主宰者(聴聞の運営を行う者)を指名します。また、③主宰者は必要に応じて、参加人の参加許可を行います。

そうすると、当事者と参加人は、聴聞に参加して、不利益処分に対して意見を主張する機会を得ます。そして、行政手続法21条では、聴聞に出席する代わりに、陳述書や証拠書類の提出を行って、自らの意見を主張する方法が認められています。

聴聞における陳述書とは?

陳述書とは、行政庁の不利益処分に対する「言い分や反論」を記載した書面を指します。

行政書士試験では、出題される可能性も高く、内容も易しいのでしっかり頭に入れておきましょう!

(陳述書等の提出)
第21条 当事者又は参加人は、聴聞の期日への出頭に代えて、主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書及び証拠書類等を提出することができる。
2 主宰者は、聴聞の期日に出頭した者に対し、その求めに応じて、前項の陳述書及び証拠書類等を示すことができる。

<<行政手続法20条:聴聞の期日における審理の方式 | 行政手続法22条:続行期日の指定>>

行政手続法14条:不利益処分の理由の提示

行政庁が不利益処分をする場合、原則、その名あて人に対し、同時に不利益処分を行う理由を示さなければなりません
ただし、例外として、処分をすべき差し迫った必要がある場合は、「処分と同時に」理由を示すことは不要です。

もっとも、上記処分をすべき差し迫った必要がある場合でも、原則、処分後相当の期間内に、不利益処分の理由を示さなければなりません
名あて人の所在が判明しなくなったときは、理由を示すことができないので、理由を示す必要はありません

そして、不利益処分を書面で行う場合、理由の提示も書面で行わないといけません。

原則 その名あて人に対し、同時に不利益処分を行う理由を示さなければなりません
例外 処分をすべき差し迫った必要がある場合は、「処分と同時に」理由を示すことは不要
もっとも、処分後相当の期間内に、不利益処分の理由を示さなければならないが
名あて人の所在が判明しなくなったときは、理由を示すことができないので、理由を示す必要はない

行政書士試験におけるポイント

13条の意見陳述の手続き」は、不利益処分前の手続きで
公益上、緊急に不利益処分をする必要があるため、意見陳述のための手続を執ることができないとき、意見陳述(聴聞・弁明の機会)の手続きが不要です。
「14条の不利益処分の理由提示」とは異なり、あとで意見陳述の手続きを取る必要はありません

14条の不利益処分の理由提示」は、上記例外の通り、原則、あとで、不利益処分の理由を示さなければなりません

(不利益処分の理由の提示)
第14条 行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。ただし、当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合は、この限りでない。
2 行政庁は、前項ただし書の場合においては、当該名あて人の所在が判明しなくなったときその他処分後において理由を示すことが困難な事情があるときを除き、処分後相当の期間内に、同項の理由を示さなければならない。
3 不利益処分を書面でするときは、前二項の理由は、書面により示さなければならない。

<<行政手続法13条:不利益処分をしようとする場合の手続 | 行政手続法15条:聴聞の通知の方式>>

行政手続法6条:標準処理期間

ここで解説する標準処理期間とは、行政庁が申請を受けて(申請が事務所に到達して)から、許可・不許可の処分を下すまでの期間のことです。

そして、行政手続法では、次の内容がポイントとして行政書士試験で問われます。

申請に対する処分を下すまでの標準処理期間のポイント

  • 申請に対する処分の標準処理期間の起算点は「申請が事務所に到達してから」である
  • 申請に対する処分の標準処理期間は、必ずしも定める必要はない(任意)
    ただし、定めた場合は、必ず、公にしなければならない
  • 法令により当該行政庁と異なる機関Aが当該申請の提出先とされている場合は、併せて、当該申請が当該提出先とされている機関Aの事務所に到達してから当該行政庁の事務所に到達するまでに通常要すべき標準的な期間も定めるよう努める(任意)。

行政手続法(標準処理期間)
第6条 行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間(法令により当該行政庁と異なる機関が当該申請の提出先とされている場合は、併せて、当該申請が当該提出先とされている機関の事務所に到達してから当該行政庁の事務所に到達するまでに通常要すべき標準的な期間)を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない

<<行政手続法5条:審査基準 | 行政手続法7条:申請に対する審査、応答>>

平成23年・2011|問35|民法・親族

後見および扶養に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、正しいものはどれか。
  1. 未成年後見人が選任されている場合、家庭裁判所は、職権で、さらに別の未成年後見人を選任することはできない。
  2. 後見人と被後見人との利益が相反する行為については、後見監督人がある場合でも、後見人は、被後見人のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
  3. 未成年後見については、未成年者に対し親権を行う者がないとき、または親権を行う者が管理権を有しないときに後見が開始し、成年後見については、後見開始の審判があったときに後見が開始する。
  4. 夫婦、直系血族および兄弟姉妹は、お互いに扶養する義務があるが、姻族間においては、家庭裁判所は、特別の事情がある場合でも、扶養の義務を負わせることはできない。
  5. 扶養する義務のある者が数人ある場合において、扶養すべき者の順序については、配偶者を先にし、配偶者がないときの親等の異なる血族間では、親等の近い者を先にする。
>解答と解説はこちら
【答え】:3 【解説】
1.未成年後見人が選任されている場合、家庭裁判所は、職権で、さらに別の未成年後見人を選任することはできない。
1・・・誤り 未成年後見人がある場合においても、家庭裁判所は、必要があると認めるときは、未成年後見人等の請求により又は職権で、更に未成年後見人を選任することができる民法840条2項)。 つまり、未成年後見人は、複数選任できるので本肢は誤りです。
2.後見人と被後見人との利益が相反する行為については、後見監督人がある場合でも、後見人は、被後見人のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
2・・・誤り 「親権を行う父又は母」と「その子」との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければなりません(民法826条1項)。 上記規定は、後見人について準用します。ただし、後見監督人がある場合は、上記規定は準用されず、特別代理人を選任する必要はありません民法860条)。 よって、本肢は誤りです。 理由については、個別指導で解説します!
3.未成年後見については、未成年者に対し親権を行う者がないとき、または親権を行う者が管理権を有しないときに後見が開始し、成年後見については、後見開始の審判があったときに後見が開始する。
3・・・正しい 未成年後見については、未成年者に対し親権を行う者がないとき、または親権を行う者が管理権を有しないときに後見が開始します(民法838条1号)。 一方、 成年後見については、後見開始の審判があったときに後見が開始します(民法838条2号)。 よって、本肢は正しいです。
4.夫婦、直系血族および兄弟姉妹は、お互いに扶養する義務があるが、姻族間においては、家庭裁判所は、特別の事情がある場合でも、扶養の義務を負わせることはできない。
4・・・誤り 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務があります(民法877条1項)。 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができます(民法877条2項)。 家庭裁判所は、特別の事情がある場合でも、扶養の義務を負わせることはできるので誤りです。 「三親等内の親族間」とは誰にあたるか? これは、個別指導で解説します!
5.扶養する義務のある者が数人ある場合において、扶養すべき者の順序については、配偶者を先にし、配偶者がないときの親等の異なる血族間では、親等の近い者を先にする。
5・・・誤り 扶養をする義務のある者が数人ある場合において、扶養をすべき者の順序について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、これを定めます(民法878条)。 つまり、扶養する順番は、 ①協議で決める→②協議で決まらない場合、家庭裁判所が決める という流れです。 よって、本肢は誤りです。 理解するためには具体例があった方が良いので、具体例は個別指導で解説します!

 

平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問34|民法・請負契約

次のア~エの記述は、木造建物建築工事についての発注者Aと受注者Bとの間で締結された請負契約の約定の一部である。このうち、約定の内容が、民法の規定の内容と異なるもの、または民法に規定されていないものの組合せとして妥当なものはどれか。

ア.Aの請負代金の支払いは、Bの本契約の目的物の引渡しと同時になされるものとする。

イ.Aは、本契約の目的物に瑕疵があるときは、その瑕疵の補修(修補)に代え、または補修(修補)とともに、瑕疵に基づく損害賠償をBに求めることができる。

ウ.工事の遅延が、不可抗力によるとき、または正当な理由があるときは、Bは、速やかにその事由を示して、Aに工期の延長を求めることができる。

エ.Bの責めに帰すことができない工事の遅延または中止があるときは、Bは、この契約を解除することができる。

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. イ・エ
  5. ウ・エ

>解答と解説はこちら

【答え】:5

【解説】

木造建物建築工事についての発注者Aと受注者Bとの間で締結された請負契約の約定の一部である。下記約定の内容が、民法の規定の内容と異なるもの、または民法に規定されていないものはどれか。

ア.Aの請負代金の支払いは、Bの本契約の目的物の引渡しと同時になされるものとする。

ア・・・民法に規定されている

報酬は、仕事の目的物の引渡し同時に、支払わなければなりません(民法633条本文)。

よって、本肢は民法に規定されています。

木造建物建築工事についての発注者Aと受注者Bとの間で締結された請負契約の約定の一部である。下記約定の内容が、民法の規定の内容と異なるもの、または民法に規定されていないものはどれか。

イ.Aは、本契約の目的物に瑕疵があるときは、その瑕疵の補修(修補)に代え、または補修(修補)とともに、瑕疵に基づく損害賠償をBに求めることができる。

イ・・・民法に規定されている

引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができます(民法562条1項本文)。

そして、上記と併せて、「第415条の規定による損害賠償の請求」並びに「第541条及び第542条の規定による解除権」を行使できます。

これらは、請負契約にも準用されます。(559条)

したがって、本肢は民法に規定されています。

木造建物建築工事についての発注者Aと受注者Bとの間で締結された請負契約の約定の一部である。下記約定の内容が、民法の規定の内容と異なるもの、または民法に規定されていないものはどれか。

ウ.工事の遅延が、不可抗力によるとき、または正当な理由があるときは、Bは、速やかにその事由を示して、Aに工期の延長を求めることができる。

ウ・・・民法に規定されていない

「工期の延長の請求」については、民法に規定されていません。

木造建物建築工事についての発注者Aと受注者Bとの間で締結された請負契約の約定の一部である。下記約定の内容が、民法の規定の内容と異なるもの、または民法に規定されていないものはどれか。

エ.Bの責めに帰すことができない工事の遅延または中止があるときは、Bは、この契約を解除することができる。

エ・・・民法に規定されていない

注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、請負人又は破産管財人は、契約の解除をすることができます民法642条1項本文)。

「工事の遅延または中止」を理由に、請負人Bから解除することはできる旨の規定は民法にはありません。

 


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問46|民法・記述式

次の文章は遺言に関する相談者と回答者の会話である。〔    〕の中に、どのような請求によって、何について遺言を失効させるかを40字程度で記述しなさい。

相談者 今日は遺言の相談に参りました。私は夫に先立たれて独りで生活しています。亡くなった夫との間には息子が一人おりますが、随分前に家を出て一切交流もありません。私には、少々の預金と夫が遺してくれた土地建物がありますが、少しでも世の中のお役に立てるよう、私が死んだらこれらの財産一切を慈善団体Aに寄付したいと思っております。このような遺言をすることはできますか。」
回答者 「もちろん、そのような遺言をすることはできます。ただ「財産一切を慈善団体Aに寄付する」という内容が、必ずしもそのとおりになるとは限りません。というのも、相続人である息子さんは、〔    〕からです。そのようにできるのは、被相続人の財産処分の自由を保障しつつも、相続人の生活の安定及び財産の公平分配をはかるためです。」

>解答と解説はこちら


【答え】:遺留分減殺請求によって、相続財産の2分の1について遺言を失効させることができる(39字)

【解説】

どのような請求か?

「このような遺言」とは、「私が死んだら財産一切を慈善団体Aに寄付旨の遺言」です。
しかし、必ずしもそのとおり(上記の遺言の通りに)になるとは限りません。

その理由は、「〇〇だからです。〇〇ようにできるのは、被相続人の財産処分の自由を保障しつつも、相続人の生活の安定及び財産の公平分配をはかるため」
となっているので、

〇〇の目的は、被相続人の財産処分の自由を保障しつつも、相続人の生活の安定及び財産の公平分配をはかることが目的と分かります。

上記内容から、「遺留分侵害額請求」と判断できます。

何について遺言を失効させるか?

そして、「私は夫に先立たれて独りで生活しています。亡くなった夫との間には息子が一人」という記述から

私(被相続人となる者)、子(相続人となる者)という流れです。

つまり、相続人が、「子」なので、遺留分率は1/2なので、相続財産の1/2は保障されています。

したがって、息子は、
遺留分減殺請求によって、相続財産の2分の1について遺言を失効させることができる(39字)

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問45|民法・記述式

AがBに金銭を貸し付けるにあたり、書面により、Cが保証人(Bと連帯して債務を負担する連帯保証人ではない。)となり、また、Dが物上保証人としてD所有の土地に抵当権を設定しその旨の登記がなされた。弁済期を徒過したので、Aは、Bに弁済を求めたところ、Bは、「CまたはDに対して請求して欲しい」と応えて弁済を渋った。そこで、Aは、Dに対しては何らの請求や担保権実行手続をとることなく、Cに対してのみ弁済を請求した。この場合において、Cは、Aの請求に対し、どのようなことを証明すれば弁済を拒むことができるか。40字程度で記述しなさい。

>解答と解説はこちら

【答え】:Bに弁済する資力があり、かつ、その執行が容易であることを証明した場合、拒むことができる。(45字)

【解説】

問題文の状況を確認すると

  • AがBに金銭を貸し付けるにあたり、書面により、Cが普通保証人となった。
  • Dが物上保証人としてD所有の土地に抵当権を設定しその旨の登記がなされた。
  • 弁済期を徒過したので、Aは、Bに弁済を求めたところ、Bは、「CまたはDに対して請求して欲しい」と応えて弁済を渋った。
  • そこで、Aは、Dに対しては何らの請求や担保権実行手続をとることなく、普通保証人Cに対してのみ弁済を請求した。

この場合において、

普通保証人Cは、債権者Aの請求に対し、どのようなことを証明すれば弁済を拒むことができるか。

上記内容から、普通保証人の検索の抗弁権と分からないとダメです。

(民法453条:検索の抗弁権)
債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があり、かつ、執行が容易であること証明したときは、債権者は、まず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。

どのようなことを証明すべきか?

  1. Bに弁済する資力があること
  2. 執行が容易であること

この2つを証明すれば、債権者Aからの請求を拒むことができます・

よって、まとめると、

(普通保証人Cは、債権者Aの請求に対し、)
Bに弁済する資力があり、かつ、その執行が容易であることを証明した場合、拒むことができる。(45字)

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略