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令和4年・2022|問48|基礎知識

ヨーロッパの国際組織に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア.1960年にイギリスが中心となって設立されたヨーロッパの経済統合を目指す国際機関を欧州経済共同体(EEC)という。

イ.国際連合の下部組織としてヨーロッパの一部の国際連合加盟国が参加して形成された国際機関を欧州連合(EU)という。

ウ.ヨーロッパにおける人権保障、民主主義、法の支配の実現を目的とした国際機関を欧州評議会(Council of Europe)という。

エ.ヨーロッパがヨーロッパ外部からの攻撃に対して防衛するためアメリカとヨーロッパ各国が結んだ西欧条約に基づいて設立された集団防衛システムを西欧同盟(WEU)という。

オ.欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国が欧州連合(EU)に加盟せずにヨーロッパの市場に参入することができるよう作られた仕組みを欧州経済領域(EEA)という。

  1. ア・ウ
  2. ア・エ
  3. イ・エ
  4. イ・オ
  5. ウ・オ

>解答と解説はこちら


【答え】:5(ウ・オが妥当)

【解説】
ア.1960年にイギリスが中心となって設立されたヨーロッパの経済統合を目指す国際機関を欧州経済共同体(EEC)という。

ア・・・妥当ではない

本肢は「イギリスが中心となって」が妥当ではありません。
EECにイギリスは含まれていません。

【欧州経済共同体(EEC)】 

1958年に設立された、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、ルクセンブルク、オランダとの間での経済統合を実現することを目的とする国際機関です。

【欧州共同体(EC)→欧州連合(EU)】 

EEC設立後、1965年欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)と欧州原子力共同体(Euratom)とともに欧州共同体(EC)に統合されました。その後、1993年欧州連合(EU)に発展しました。

イ.国際連合の下部組織としてヨーロッパの一部の国際連合加盟国が参加して形成された国際機関を欧州連合(EU)という。

イ・・・妥当ではない

「国際連合の下部組織として」という部分は誤りです。EUは、国連の下部組織ではありません。

【欧州連合(EU)】

欧州連合条約に基づく、経済通貨同盟、共通外交・安全保障政策、警察・刑事司法協力等のより幅広い分野での協力を進めている政治・経済統合体です。

経済・通貨同盟については、国家主権の一部を委譲。域外に対する統一的な通商政策を実施する世界最大の単一市場を形成しています。その他の分野についても、加盟国の権限を前提としつつ、最大限EUとしての共通の立場を取ることで、政治的にも「一つの声」で発言しています(外務省HPより)。

ウ.ヨーロッパにおける人権保障、民主主義、法の支配の実現を目的とした国際機関を欧州評議会(Council of Europe)という。

ウ・・・妥当

【欧州評議会(Council of Europe)】 

欧州評議会は1949年、民主主義や人権といった価値観を共有する西欧(西ヨーロッパ)10か国が、加盟国間の協調拡大を目的としてストラスブール(仏)に設置した国際機関です。

現在、加盟国は中東欧諸国・ロシアを含む40か国にのぼり、政治、経済、社会、文化等様々な分野(軍事・防衛を除く)で協議を実施(加盟国への拘束力はなし)しています(内閣府HPより)。

エ.ヨーロッパがヨーロッパ外部からの攻撃に対して防衛するためアメリカとヨーロッパ各国が結んだ西欧条約に基づいて設立された集団防衛システムを西欧同盟(WEU)という。

エ・・・妥当ではない

本肢は「西欧同盟(WEU)」は妥当ではなく、正しくは「北大西洋条約機構(NATO)」です。

【西欧同盟(WEU)】 

西欧同盟(WEU)は、1948年に署名された、冷戦期における西ヨーロッパ諸国の間における防衛に関する合意事項をうたった「ブリュッセル条約」の実行を使命としていた国際組織です。

冷戦終結以降、欧州連合(EU)がより広範な役割を果たすようになり、西欧同盟の使命や機関は、欧州連合(EU)に移管されています。

そして、2009年、西欧同盟の集団的自衛条項が「リスボン条約」に引き継がれ、その結果、2010年に「ブリュッセル条約」はその効力が停止され、西欧同盟の活動は2011年に正式に終了しました。

【北大西洋条約機構(NATO)】 

第二次世界大戦後の1949年にアメリカ合衆国のワシントンD.C.で調印された北大西洋条約を実装する軍事的な同盟組織です。

北大西洋同盟とも呼ばれ、「アメリカ・カナダ」と「ヨーロッパの28ヵ国」の合計30ヵ国が加盟する政府間軍事同盟です。

NATOは、「集団防衛」「危機管理」「協調的安全保障」の三つを中核的任務としており、加盟国の領土及び国民を防衛することが最大の責務となっています。

オ.欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国が欧州連合(EU)に加盟せずにヨーロッパの市場に参入することができるよう作られた仕組みを欧州経済領域(EEA)という。

オ・・・妥当

【欧州経済領域(EEA)】 

「欧州自由貿易連合 (EFTA) の加盟国」が「欧州連合 (EU)」 に加盟することなく、EUの単一市場に参加することができるように、1994年に「EFTA」と「EU」との間で発効した協定に基づいて設置された枠組みです。

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令和4年(2022年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

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