政治とマスメディアの関係に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。
ア.マスメディアは、ニュース報道や評論を通じて世論の形成に重大な影響を与えることから、立法・行政・司法に続く「第4の権力」と言われている。
イ.現代社会では、マスメディアは政治的関心を高めるうえで不可欠の存在になっているが、その一方で、マスメディアは政治について質の低い情報を伝えることによって、政治的無関心を助長する場合もあると指摘されている。
ウ.マスメディアが選挙報道において、ある候補者の有利・不利を報道することによって候補者の得票を増減させてしまうことがあるが、こうした効果は「アナウンス効果」と呼ばれる。
エ.小選挙区制度では、選挙期間中にマスメディアが不利と報道した候補者については、その潜在的な支持者が積極的に投票に行くようになり、得票を大きく伸ばす現象が見られるが、これは「バンドワゴン効果」と呼ばれる。
オ.日本の官公庁や政党では、取材や情報提供が円滑に行われるように会員制の記者クラブ制度がとられていたが、報道の画一化や官公庁への無批判な報道につながることから、現在では国の官庁においては廃止されている。
- ア・イ
- イ・ウ
- イ・オ
- ウ・エ
- エ・オ
【答え】:5
【解説】
ア.マスメディアは、ニュース報道や評論を通じて世論の形成に重大な影響を与えることから、立法・行政・司法に続く「第4の権力」と言われている。
マスメディア(テレビやラジオ、新聞)は、国民に対して影響力が大きいです。
そのため、他の権力に匹敵する力を持っており、また、立法・行政・司法に対する監視役としての役割を担うことから、三権に次ぐ「第4の権力」と言われています。
マスメディア(テレビやラジオ、新聞)は、国民に対して影響力が大きいです。
そのため、マスメディアが、政治に関するニュースや特集を組むことで、政治的関心を高める上で不可欠の存在です。しかし、その情報の質が低いと、逆に国民が政治的に無関心になることも指摘されています。
アナウンス効果とは、報道によりその対象に影響を与えることをいいます。特に選挙報道の際、問題にされます。
ある候補者が苦戦していると報道されると、激励票や同情票が集まるアンダードッグ効果(負け犬効果)が最も多く指摘されます。
選挙の予測報道で、優勢と報じられた候補者にさらに票が集まるバンドワゴン効果(勝ち馬効果)もあります。
実際には誰に有利になるかはケースバイケースです。
選択肢ウの通り、バンドワゴン効果とは、選挙期間中にマスメディアが有利と報道した候補者が、さらに票を集めることです。本肢は、アンダードッグ効果の記述です。
平成22年度(2010年度)|行政書士試験の問題と解説
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法:債権 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法:債権 |
問3 | 基本的人権 | 問33 | 民法・債権 |
問4 | 法の下の平等 | 問34 | 民法:親族 |
問5 | 精神的自由 | 問35 | 民法:親族 |
問6 | 財政 | 問36 | 会社法 |
問7 | 国会 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 法改正により削除 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政事件訴訟法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政事件訴訟法 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政事件訴訟法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識・政治 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識・政治 |
問19 | 国家賠償法 | 問49 | 基礎知識・社会 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識・経済 |
問21 | 地方自治法 | 問51 | 基礎知識・経済 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識・社会 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識・社会 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識・個人情報保護 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識・情報通信 |
問26 | 行政法 | 問56 | 基礎知識・個人情報保護 |
問27 | 民法:総則 | 問57 | 基礎知識・情報通信 |
問28 | 民法:総則 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法:物権 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法:物権 | 問60 | 著作権の関係上省略 |