軍備縮小(軍縮)に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。
ア.コスタリカは軍隊を持たないことを憲法に明記し、フィリピンは非核政策を憲法に明記している。
イ.対人地雷禁止条約*では、対人地雷の使用や開発が全面的に禁止されている。
ウ.核拡散防止条約(NPT)では、すべての国の核兵器保有が禁止されているが、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5か国は批准していない。
エ.佐藤栄作は、生物・化学兵器禁止に尽力したことが評価され、2004年にノーベル平和賞を受賞した。
オ.中距離核戦力(INF)全廃条約は、アメリカとソ連との間に結ばれた条約で、2019年に失効した。
- ア・イ
- ア・オ
- イ・ウ
- ウ・エ
- エ・オ
【答え】:4(ウ・エが妥当ではない)
【解説】
ア・・・妥当
コスタリカ憲法第12条には「常設的機関としての軍隊は禁止する。」と規定しています。
また、フィリピン共和国憲法2条8項には「フィリピンは一貫して国益と共にあり、領土内において核兵器から自由となる政策を採用し追求する。」と規定しています。
よって、本肢は妥当です。
イ・・・妥当
対人地雷禁止条約(オタワ条約)1条には「いかなる場合にも、①使用、開発、生産、取得、貯蔵、保有及び移譲並びにこれらの援助、奨励及び勧誘について禁止。条約の規定に従ってすべての対人地雷を廃棄。」と規定しています。
よって、本肢は妥当です。
ウ・・・妥当ではない
本肢は、「アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5ヵ国は批准していない」という部分が妥当ではありません。
「アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5ヵ国」は批准しています。
そして、1963年国連で採択された核拡散防止条約(NPT)では、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5ヵ国を「核兵器国」と定めていて、この5ヵ国「以外」への核兵器の拡散を防止を目的としています。
エ・・・妥当ではない
1974年、「非核三原則の提唱を理由として」、佐藤栄作はノーベル平和賞を受賞しました。
「生物・化学兵器禁止に尽力したことが評価され」たわけでもないですし、「2004年」でもありません。
オ・・・妥当
【中距離核戦力全廃条約(INF)】
中距離核戦力全廃条約(INF)は、アメリカ合衆国とソビエト連邦との間に結ばれた軍縮条約の一つで、中距離核戦力として定義された中射程の弾道ミサイル、巡航ミサイルを全て廃棄することを目的とした条約です。
そして、2019年2月1日、アメリカはロシアに対して「本条約の破棄」を通告し、ロシアも条約義務履行の停止(条約を守らないこと)を宣言し、破棄通告から6ヵ月後の8月2日に失効しました。
令和4年(2022年)過去問
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法 |
問3 | 憲法 | 問33 | 民法 |
問4 | 憲法 | 問34 | 民法 |
問5 | 憲法 | 問35 | 民法 |
問6 | 憲法 | 問36 | 商法 |
問7 | 憲法 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政法 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政不服審査法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識 |
問19 | 行政事件訴訟法 | 問49 | 基礎知識 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識 |
問21 | 国家賠償法 | 問51 | 基礎知識 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識 |
問26 | 行政法 | 問56 | 基礎知識 |
問27 | 民法 | 問57 | 基礎知識 |
問28 | 民法 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法 | 問60 | 著作権の関係上省略 |