日本の公的介護保険制度に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア.65歳以上の被保険者が負担することとされている保険料額は、市町村を基本とする保険者ごとに異なっているが、同じ地域に住む被保険者が負担する保険料は一律とされている。
イ.介護保険によるサービスを利用する場合には、あらかじめ要介護認定を受ける必要があり、要介護、要支援、自立のいずれかに認定されるが、介護予防給付を受けることができるのは、自立または要支援と認定された者に限られる。
ウ.介護保険によるサービスを利用する際には、原則として利用料の1割を自己負担すれば、あとの9割が保険給付によってまかなわれることとされているが、その利用には要介護度ごとに限度額が設けられている。
エ.介護保険制度の導入により、民間事業者が参入することとなったが、民間事業者の監督業務は、基本的には、広域性の観点から都道府県が実施することとされている。
オ.介護保険のサービスには、居宅サービスと施設サービスとがあるが、保険制度の導入以降、居宅サービスよりは施設サービスの利用割合を高くすることか目指されており、施設整備が急速に進んでいる。
- ア・イ
- ア・エ
- イ・オ
- ウ・エ
- ウ・オ
【答え】:4
【解説】
ア.65歳以上の被保険者が負担することとされている保険料額は、市町村を基本とする保険者ごとに異なっているが、同じ地域に住む被保険者が負担する保険料は一律とされている。
ア・・・妥当ではない
65歳以上の被保険者(第一号被保険者)が負担する保険料額は、市町村を基本とする保険者ごとに算定された基準額をもとに「被保険者ごとの所得額に応じて決まります」。よって、「同じ地域に住む被保険者が負担する保険料は一律」は妥当ではありません。
65歳以上の被保険者(第一号被保険者)が負担する保険料額は、市町村を基本とする保険者ごとに算定された基準額をもとに「被保険者ごとの所得額に応じて決まります」。よって、「同じ地域に住む被保険者が負担する保険料は一律」は妥当ではありません。
イ.介護保険によるサービスを利用する場合には、あらかじめ要介護認定を受ける必要があり、要介護、要支援、自立のいずれかに認定されるが、介護予防給付を受けることができるのは、自立または要支援と認定された者に限られる。
イ・・・妥当ではない
介護予防給付を受け取ることができるのは、「要支援」や「要介護」の場合です。「自立」と認定された場合は、介護サービスの対象外です。
介護予防給付を受け取ることができるのは、「要支援」や「要介護」の場合です。「自立」と認定された場合は、介護サービスの対象外です。
よって、「介護予防給付を受けることができるのは、自立または要支援と認定された者に限られる」は妥当ではありません。
ウ.介護保険によるサービスを利用する際には、原則として利用料の1割を自己負担すれば、あとの9割が保険給付によってまかなわれることとされているが、その利用には要介護度ごとに限度額が設けられている。
ウ・・・妥当
介護保険のサービスを利用するには、利用者は1割(一定以上の所得がある者は2割)を負担すればよいです。利用については、要介護の介護度数により利用の限度額が決まっています。
介護保険のサービスを利用するには、利用者は1割(一定以上の所得がある者は2割)を負担すればよいです。利用については、要介護の介護度数により利用の限度額が決まっています。
エ.介護保険制度の導入により、民間事業者が参入することとなったが、民間事業者の監督業務は、基本的には、広域性の観点から都道府県が実施することとされている。
オ.介護保険のサービスには、居宅サービスと施設サービスとがあるが、保険制度の導入以降、居宅サービスよりは施設サービスの利用割合を高くすることか目指されており、施設整備が急速に進んでいる。
オ・・・妥当ではない
現在の介護保険制度では、「施設サービス」より「居宅サービス」の割合を高くすることを重視しています。よって、本肢は「居宅サービスよりは施設サービスの利用割合を高くすることか目指されており」が妥当ではありません。
現在の介護保険制度では、「施設サービス」より「居宅サービス」の割合を高くすることを重視しています。よって、本肢は「居宅サービスよりは施設サービスの利用割合を高くすることか目指されており」が妥当ではありません。
平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法:債権 |
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問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法:債権 |
問3 | 憲法 | 問33 | 民法・債権 |
問4 | 職業選択の自由 | 問34 | 民法:債権 |
問5 | 精神的自由 | 問35 | 民法:親族 |
問6 | 学問の自由 | 問36 | 商法 |
問7 | 国会 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政法 | 問43 | 行政法 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政事件訴訟法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識・政治 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識・政治 |
問19 | 国家賠償法 | 問49 | 基礎知識・社会 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識・社会 |
問21 | 地方自治法 | 問51 | 基礎知識・社会 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識・社会 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識・社会 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識・個人情報保護 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識・情報通信 |
問26 | 行政法 | 問56 | 基礎知識・情報通信 |
問27 | 民法:総則 | 問57 | 基礎知識・情報通信 |
問28 | 民法:総則 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法:物権 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法:債権 | 問60 | 著作権の関係上省略 |