日本社会の多様化に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア 特定の民族出身者を誹謗中傷し、社会から排除することをあおるような差別的発言を投げかけるヘイトスピーチは法律で禁止され、内閣府にこれを監視する委員会が設置された。
イ 障害のある人への不当な差別的取扱いを禁止する法律が施行されたが、行政・事業者ともに、障害者に対して合理的配慮の提供を行うことは、努力義務にとどめられた。
ウ 同性による婚姻は法律で認められていないが、結婚に相当する同性の関係について、定めを置く自治体の条例がある。
エ 内戦がつづくシリアからの難民について、日本では、難民認定を申請した者の入国・在留が認められた例はない。
オ 途上国から人材を受け入れ、技術を学んでもらうことを目的とした外国人技能実習制度があるが、実習生を低賃金労働者として扱うなどの問題が生じている。
- ア・エ
- ア・オ
- イ・ウ
- イ・エ
- ウ・オ
【解説】
ア 特定の民族出身者を誹謗中傷し、社会から排除することをあおるような差別的発言を投げかけるヘイトスピーチは法律で禁止され、内閣府にこれを監視する委員会が設置された。
ア・・・妥当ではない
ヘイトスピーチ(特定の人種や民族など少数者への差別をあおる表現や排外主義的な言動)を禁止する法律はないので、本肢は妥当ではありません。
また、内閣府にもヘイトスピーチを禁止する委員会はありません。この点も妥当ではありません。
一方、ヘイトスピーチを対処するための条例は、大阪市等であります。
ヘイトスピーチ(特定の人種や民族など少数者への差別をあおる表現や排外主義的な言動)を禁止する法律はないので、本肢は妥当ではありません。
また、内閣府にもヘイトスピーチを禁止する委員会はありません。この点も妥当ではありません。
一方、ヘイトスピーチを対処するための条例は、大阪市等であります。
イ 障害のある人への不当な差別的取扱いを禁止する法律が施行されたが、行政・事業者ともに、障害者に対して合理的配慮の提供を行うことは、努力義務にとどめられた。
イ・・・妥当ではない
障害者を応援するため、障害者総合支援法等が設置されています。
これによると、障害者に対して合理的配慮の提供を行うことは、
障害者を応援するため、障害者総合支援法等が設置されています。
これによると、障害者に対して合理的配慮の提供を行うことは、
- 行政では「法的義務」ですが、
- 事業者では「努力義務」となっています。
「行政・事業者ともに努力義務」が妥当ではありません。
ウ 同性による婚姻は法律で認められていないが、結婚に相当する同性の関係について、定めを置く自治体の条例がある。
ウ・・・妥当
本肢は妥当です。例えば、東京都渋谷区の条例では「パートナーシップ証明」という結婚に相当する同姓の関係についての定めが置かれています。
本肢は妥当です。例えば、東京都渋谷区の条例では「パートナーシップ証明」という結婚に相当する同姓の関係についての定めが置かれています。
エ 内戦がつづくシリアからの難民について、日本では、難民認定を申請した者の入国・在留が認められた例はない。
エ・・・妥当ではない
シリアを含めたさまざまな国籍の方が日本に対して、難民申請をしています。
しかし、難民認定を受けて、難民の入国・在留が認められる者は、ごく少数です。
シリア人についても、少ならずいます(令和3年・2021には6人のシリア人が難民認定を受けています)。
シリアを含めたさまざまな国籍の方が日本に対して、難民申請をしています。
しかし、難民認定を受けて、難民の入国・在留が認められる者は、ごく少数です。
シリア人についても、少ならずいます(令和3年・2021には6人のシリア人が難民認定を受けています)。
オ 途上国から人材を受け入れ、技術を学んでもらうことを目的とした外国人技能実習制度があるが、実習生を低賃金労働者として扱うなどの問題が生じている。
オ・・・妥当
途上国から人材を受け入れ、技術を学んでもらうことを目的とした外国人技能実習制度があります。
その問題点として、「実習生を低賃金労働者として扱うこと」などがあります。
よって本肢は妥当です。
途上国から人材を受け入れ、技術を学んでもらうことを目的とした外国人技能実習制度があります。
その問題点として、「実習生を低賃金労働者として扱うこと」などがあります。
よって本肢は妥当です。
平成28年度(2016年度)|行政書士試験の問題と解説
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法:物権 |
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問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法:債権 |
問3 | 国民審査 | 問33 | 民法:債権 |
問4 | プライバシー権 | 問34 | 民法:債権 |
問5 | 国会 | 問35 | 民法:親族 |
問6 | 信教の自由 | 問36 | 商法 |
問7 | 法の下の平等 | 問37 | 会社法 |
問8 | 取消しと撤回 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政裁量 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政事件訴訟法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政法 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政不服審査法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識・政治 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識・政治 |
問19 | 行政事件訴訟法 | 問49 | 基礎知識・政治 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識・経済 |
問21 | 国家賠償法 | 問51 | 基礎知識・経済 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識・社会 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識・社会 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識・情報通信 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識・情報通信 |
問26 | 行政事件訴訟法 | 問56 | 基礎知識・情報通信 |
問27 | 民法:総則 | 問57 | 基礎知識・公文書管理法 |
問28 | 民法:総則 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法:物権 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法:物権 | 問60 | 著作権の関係上省略 |