令和7年度の行政書士試験対策の個別指導開講

平成28年・2016|問43|行政法

次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

旧行政事件訴訟特例法のもとにおいても、また、行政事件訴訟法のもとにおいても、行政庁の[ ア ]に任された[ イ ]の[ ウ ]を求める訴訟においては、その[ ウ ]を求める者において、行政庁が、右[ イ ]をするにあたってした[ ア ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、したがって、右[ イ ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。これを本件についてみるに、本件・・・売渡処分は、旧自作農創設特別措置法四一条一項二号および同法施行規則二八条の八に基づいてなされたものであるから、右売渡処分をするにあたって、右法条に規定されたものの相互の間で、いずれのものを売渡の相手方とするかは、政府の[ ア ]に任されているものというべきである。しかるに、上告人らは、政府のした右[ ア ]権の行使がその範囲をこえもしくは濫用にわたり、したがって違法視されるべき旨の具体的事実の主張または右違法が[ エ ]である旨の具体的事実の主張のいずれをもしていない・・・。

(最二小判昭和42年4月7日民集21巻3号572頁)

1.命令 2.無効確認 3.許可 4.重大 5.監督 6.取消し 7.承認 8.重大かつ明白 9.指揮 10.行政処分 11.明らか 12.裁決 13.真実 14.支給 15.明確 16.救済 17.釈明処分 18.審判 19認定 20.裁量

>解答と解説はこちら


【答え】:ア:20(裁量)、イ:10(行政処分)、ウ:2(無効確認)、エ:8(重大かつ明白)

【解説】

旧行政事件訴訟特例法のもとにおいても、また、行政事件訴訟法のもとにおいても、行政庁の[ ア:裁量 ]に任された[ イ:行政処分 ]の[ ウ:無効確認 ]を求める訴訟においては、その[ ウ:無効確認 ]を求める者において、行政庁が、右[ イ:行政処分 ]をするにあたってした[ ア:裁量 ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、したがって、右[ イ:行政処分 ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ:重大かつ明白 ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。これを本件についてみるに、本件・・・売渡処分は、旧自作農創設特別措置法四一条一項二号および同法施行規則二八条の八に基づいてなされたものであるから、右売渡処分をするにあたって、右法条に規定されたものの相互の間で、いずれのものを売渡の相手方とするかは、政府の[ ア:裁量 ]に任されているものというべきである。しかるに、上告人らは、政府のした右[ ア:裁量 ]権の行使がその範囲をこえもしくは濫用にわたり、したがって違法視されるべき旨の具体的事実の主張または右違法が[ エ:重大かつ明白 ]である旨の具体的事実の主張のいずれをもしていない・・・。

「最判昭42.4.7」の判決文の全文はこちら>>

ア.イ.ウ.エ
「[ イ ]の[ ウ ]を求める訴訟においては、その[ ウ ]を求める者において、行政庁が、右[ イ ]をするにあたってした[ ア ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、したがって、右[ イ ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。」


ア・・・裁量
イ・・・行政処分
ウ・・・無効確認
エ・・・重大かつ明白

「[ ア ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり」という記述から
「アには裁量」が入ります。すると、

「行政庁が、右[ イ ]をするにあたってした[ ア:裁量 ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、したがって、右[ イ ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。」
という記述から、

  1. 行政庁が[ イ ]をする
  2. 右[ イ ]が違法

という2つから
「イには行政処分」が入ることが分かります。

そして、

  1. 行政処分の[ ウ ]を求める訴訟
  2. 右行政処分が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当

という2つの記述から

「ウには無効確認」が入り、「エには、重大かつ明白」が入ることが分かります。

詳細解説は個別指導で解説します!

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平成28年度(2016年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 国民審査 問33 民法:債権
問4 プライバシー権 問34 民法:債権
問5 国会 問35 民法:親族
問6 信教の自由 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 取消しと撤回 問38 会社法
問9 行政裁量 問39 会社法
問10 行政事件訴訟法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政事件訴訟法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・公文書管理法
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

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