令和7年度の行政書士試験対策の個別指導開講

平成21年・2009|問7|憲法・国会

衆議院と参議院の議決に一致がみられない状況において、クローズアップされてくるのが両院協議会の存在である。日本国憲法の定めによると、両院協議会を必ずしも開かなくてもよいとされている場合は、次のうちどれか。

  1. 衆議院が先議した予算について参議院が異なった議決を行った場合
  2. 内閣総理大臣の指名について衆参両院が異なった議決を行った場合
  3. 衆議院で可決された法律案を参議院が否決した場合
  4. 衆議院が承認した条約を参議院が承認しない場合
  5. 参議院が承認した条約を衆議院が承認しない場合

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【答え】:3
【解説】
1.衆議院が先議した予算について参議院が異なった議決を行った場合
1・・・開かなければならない
予算は、さきに衆議院に提出しなければなりません。そして、参議院で衆議院と異なった議決をした場合に、両議院の協議会を開かなければなりません憲法60条1項2項)。
2.内閣総理大臣の指名について衆参両院が異なった議決を行った場合
2・・・開かなければならない
内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名します。そして、参議院で衆議院と異なった議決をした場合に、両議院の協議会を開かなければなりません憲法67条1項2項)。
3.衆議院で可決された法律案を参議院が否決した場合
3・・・必ずしも開く必要はない
法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となります。そして、衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときは、法律となります憲法59条1項2項)。
ただし、衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした場合、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることは可能です(同条3項)。したがって、法律案については、必ずしも両院協議会を開く必要はありません
4.衆議院が承認した条約を参議院が承認しない場合
4・・・開かなければならない
条約の締結に必要な国会の承認については、選択肢1の予算のルールが準用されるので、参議院で衆議院と異なった議決をした場合に、両議院の協議会を開かなければなりません憲法61条60条2項)。
5.参議院が承認した条約を衆議院が承認しない場合
5・・・開かなければならない
条約の締結に必要な国会の承認については、予算のように衆議院の先議権はありません。そのため、参議院が先に決議をする場合もあります。

そして、参議院で衆議院と異なった議決をした場合、両議院の協議会を開かなければなりません憲法61条60条2項)。

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平成21年度(2009年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法 問33 民法・債権
問4 職業選択の自由 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 学問の自由 問36 商法
問7 国会 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・社会
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 地方自治法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

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