令和元年度(2019年度)過去問

錯誤

錯誤とは?

錯誤とは、簡単に言えば「勘違い」を意味します。具体例は、下記「表示の錯誤」と「動機の錯誤」の中で解説します。

表示の錯誤と動機の錯誤

表示の錯誤とは?

「表示の錯誤」とは、「意思表示に対応する意思を欠く錯誤」を言います(民法95条1項1号)。

分かりづらいですが、具体例を考えれば簡単です。

例えば、甲土地を買おうと思っていたのにも関わらず、「乙土地を購入します!」と言ってしまった場合です。

動機の錯誤とは?

「動機の錯誤」とは、「表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤」を言います(民法95条1項2号)。

これも具体例を考えれば簡単です。

例えば、甲土地の近くに駅が新設されると思い込んで「甲土地を購入します!」といったにも関わらず、駅は新設されなかった場合、「駅が新設される」という動機について勘違いをしています。

錯誤の成立要件

表示の錯誤の成立要件

下記2つを同時に満たすことで錯誤が成立します。

  1. 錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものである
  2. 表意者に重大な過失がない

※1の「重要なものである」とは、勘違いをしていなかったら、そのような意思表示をしなかっただろう場合です。

※「重大な過失」とは、通常期待される注意を著しく欠くことを言います。

動機の錯誤の成立要件

上記表示の錯誤の成立要件に加えて

動機を明示すること、または黙示に明示すること」が必要となります。

共通錯誤

共通錯誤とは、表意者だけでなく、相手方も同じ勘違いをしていた場合を指します。

この場合、表意者に重過失があっても、錯誤取消の主張ができます。

錯誤の効果

錯誤が成立すると、表意者(勘違いをした者)は、あとで取り消しをすることができます(民法95条1項)。

原則、相手方や第三者は、錯誤を理由に取り消すことはできません。

上記取消権は、①追認をすることができる時から5年間行使しないとき、または、②錯誤による意思表示をした時から20年を経過したとき時効によって消滅します(民法126条)。

錯誤と第三者との関係

善意無過失の第三者は保護されます(民法95条4項)。

例えば、Aが勘違いをして、A所有の土地をBに売却し、その後、Bが、「Aの錯誤について善意無過失のC」に売却した場合、善意無過失のCは保護され、AはCに対して、錯誤取消しを主張できません。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。 もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。 個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。 また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています! 令和4年の合格を目指しているのであれば、是非、個別指導で一緒に勉強をしましょう! 個別指導の概要はこちら>>

参考条文

(錯誤)
第95条 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
2 前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。
3 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
一 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
二 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。
4 第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

(取消権の期間の制限)
第126条 取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

令和元年・2019|問4|憲法

家族・婚姻に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。

  1. 嫡出でない子の法定相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定は、当該規定が補充的に機能する規定であることから本来は立法裁量が広く認められる事柄であるが、法律婚の保護という立法目的に照らすと著しく不合理であり、憲法に違反する。
  2. 国籍法が血統主義を採用することには合理性があるが、日本国民との法律上の親子関係の存否に加え、日本との密接な結びつきの指標として一定の要件を設け、これを満たす場合に限り出生後の国籍取得を認めるとする立法目的には、合理的な根拠がないため不合理な差別に当たる。
  3. 出生届に嫡出子または嫡出でない子の別を記載すべきものとする戸籍法の規定は、嫡出でない子について嫡出子との関係で不合理な差別的取扱いを定めたものであり、憲法に違反する。
  4. 厳密に父性の推定が重複することを回避するための期間(100日)を超えて女性の再婚を禁止する民法の規定は、婚姻および家族に関する事項について国会に認められる合理的な立法裁量の範囲を超え、憲法に違反するに至った。
  5. 夫婦となろうとする者の間の個々の協議の結果として夫の氏を選択する夫婦が圧倒的多数を占める状況は実質的に法の下の平等に違反する状態といいうるが、婚姻前の氏の通称使用が広く定着していることからすると、直ちに違憲とまではいえない。

>解答と解説はこちら


【答え】:4
【解説】
1.嫡出でない子の法定相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定は、当該規定が補充的に機能する規定であることから本来は立法裁量が広く認められる事柄であるが、法律婚の保護という立法目的に照らすと著しく不合理であり、憲法に違反する。
1・・・誤り
判例によると
「法律婚主義の下においても,嫡出子と嫡出でない子の法定相続分をどのように定めるかということについては,事柄を総合的に考慮して決せられるべきものであり,また,これらの事柄は時代と共に変遷するものでもあるから,その定めの合理性については,個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法に照らして不断に検討され,吟味されなければならない。法律婚という制度自体は我が国に定着しているとしても、・・・父母が婚姻関係になかったという、子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべきで あるという考えが確立されてきているものということができる。立法府の裁量権を考慮しても、嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的な根拠は失われていたというべきである。」
としています(最大決平成25年9月4日)つまり、本肢は「法律婚の保護という立法目的に照らすと著しく不合理であり」が誤りです。

「嫡出でない子の法定相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定は、憲法に違反する」という点は正しいです。

この点はしっかり理解をしないといけないので、個別指導で解説します!

2.国籍法が血統主義を採用することには合理性があるが、日本国民との法律上の親子関係の存否に加え、日本との密接な結びつきの指標として一定の要件を設け、これを満たす場合に限り出生後の国籍取得を認めるとする立法目的には、合理的な根拠がないため不合理な差別に当たる。

2・・・誤り

旧国籍法3条1項の規定では、日本国民である父の非嫡出子について、父母の婚姻により嫡出子たる身分を取得した者に限り日本国籍の取得を認めていました。

この点について判例によると
「国籍法3条1項は,同法の基本的な原則である血統主義を基調としつつ,日本国民との法律上の親子関係の存在に加え我が国との密接な結び付きの指標となる一定の要件を設けて,これらを満たす場合に限り出生後における日本国籍の取得を認めることとしたものと解される。このような目的を達成するため準正その他の要件が設けられ,これにより本件区別が生じたのであるが,本件区別を生じさせた上記の立法目的自体には,合理的な根拠があるというべきである」
としています(最大判平成20年6月4日)。

よって、「一定の要件を設け、これを満たす場合に限り出生後の国籍取得を認めるとする立法目的には、合理的な根拠がないため不合理な差別に当たる」が誤りです。

この点はしっかり理解をしないといけないので、個別指導で解説します!

3.出生届に嫡出子または嫡出でない子の別を記載すべきものとする戸籍法の規定は、嫡出でない子について嫡出子との関係で不合理な差別的取扱いを定めたものであり、憲法に違反する。
3・・・誤り
判例によると
「出生の届出は、子の出生の事実を報告するものであって、その届出によって身分関係の発生等の法的効果を生じさせるものではなく、出生した子が嫡出子又は嫡出でない子のいずれであるか、また、嫡出でない子である場合にいかなる身分関係上の地位に置かれるかは、民法の親子関係の規定によって決せられるものである。本件規定それ自体によって、嫡出でない子について嫡出子との間で子又はその父母の法的地位に差異がもたらされるものとはいえない。したがって、本件規定は、嫡出でない子について嫡出子との関係で不合理な差別的取扱いを定めたものとはいえず、憲法14条1項(法の下の平等)に違反するものではない」としています(最判平成25年9月26日)。本肢は「嫡出でない子について嫡出子との関係で不合理な差別的取扱いを定めたものであり」という点と「憲法に違反する」の2点が誤りです。
4.厳密に父性の推定が重複することを回避するための期間(100日)を超えて女性の再婚を禁止する民法の規定は、婚姻および家族に関する事項について国会に認められる合理的な立法裁量の範囲を超え、憲法に違反するに至った。
4・・・正しい
判例によると
「本件規定のうち100日の再婚禁止期間を設ける部分は、憲法14条1項にも、憲法24条1項にも違反するものではない。一方、本件規定のうち100日超過部分については、民法772条の定める父性の推定の重複を回避するために必要な期間ということはできない(憲法違反)」としています(最大判平成27年12月16日)。つまり、100日超過部分については憲法に違反すると判断されたので本肢は正しいです。ちなみに、この判例のあと、再婚禁止期間の規定は削除されました。
5.夫婦となろうとする者の間の個々の協議の結果として夫の氏を選択する夫婦が圧倒的多数を占める状況は実質的に法の下の平等に違反する状態といいうるが、婚姻前の氏の通称使用が広く定着していることからすると、直ちに違憲とまではいえない。
5・・・誤り判例によると
「我が国において,夫婦となろうとする者の間の個々の協議の結果として夫の氏を選択する夫婦が圧倒的多数を占めることが認められるとしても,それが,本件規定の在り方自体から生じた結果であるということはできない。
したがって,本件規定は,憲法14条1項に違反するものではない」としています(最大判平成27年12月16日)。よって、「実質的に法の下の平等に違反する状態といいうる」は誤りです。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問31|民法

質権に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。

  1. 動産質権者は、継続して質物を占有しなければ、その質権をもって第三者に対抗することができず、また、質物の占有を第三者によって奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができる。
  2. 不動産質権は、目的不動産を債権者に引き渡すことによってその効力を生ずるが、不動産質権者は、質権設定登記をしなければ、その質権をもって第三者に対抗することができない。
  3. 債務者が他人の所有に属する動産につき質権を設定した場合であっても、債権者は、その動産が債務者の所有物であることについて過失なく信じたときは、質権を即時取得することができる。
  4. 不動産質権者は、設定者の承諾を得ることを要件として、目的不動産の用法に従ってその使用収益をすることができる。
  5. 質権は、債権などの財産権の上にこれを設定することができる。

>解答と解説はこちら



【答え】:4
【解説】
1.動産質権者は、継続して質物を占有しなければ、その質権をもって第三者に対抗することができず、また、質物の占有を第三者によって奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができる。

1・・・正しい

動産質権者は、継続して質物を占有しなければ、その質権をもって第三者に対抗することができません(民法352条)。

そして、動産質権者は、質物の占有を奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができます(民法353条)。

よって、正しいです。

質権については、具体例を含めて、個別指導のテキストP81に記載されているので
そちらを参考にしてみてください!

2.不動産質権は、目的不動産を債権者に引き渡すことによってその効力を生ずるが、不動産質権者は、質権設定登記をしなければ、その質権をもって第三者に対抗することができない。

2・・・正しい

質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生じます(民法344条)。

これは、不動産質権も動産質権も同じです。

そして、不動産質権(物権)は登記をしなければ、第三者に対抗することはできない(民法177条)ので、本肢は正しいです。

3.債務者が他人の所有に属する動産につき質権を設定した場合であっても、債権者は、その動産が債務者の所有物であることについて過失なく信じたときは、質権を即時取得することができる。

3・・・正しい

取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得します(民法192条)。

質権の設定は、上記の「取引行為」に含まれるので、質権も即時取得の対象です。

よって、本肢は「動産」について、「善意無過失で」質権を設定してもらっているので、即時取得できます。

よって、正しいです。

4.不動産質権者は、設定者の承諾を得ることを要件として、目的不動産の用法に従ってその使用収益をすることができる。

4・・・誤り

不動産質権者は、質権の目的である不動産の用法に従い、その使用及び収益をすることができます(民法356条)。

よって、設定者の承諾を得ることは要件ではありません。

よって、誤りです。

「対比ポイント」や「用語解説」は個別指導で行っています!

5.質権は、債権などの財産権の上にこれを設定することができる。

5・・・正しい

質権は、財産権をその目的とすることができます(民法362条)。

したがって、本肢は正しいです。

財産権とは、債権、株式、地上権等です。

そして、債権に質権を設定することを「債権質」と言います。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問21|国家賠償法

次の文章は、国家賠償法2条1項の責任の成否が問題となった事案に関する最高裁判所判決の一節である。空欄[ア]~[エ]に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

国家賠償法2条1項の営造物の設置または管理の瑕疵とは、営造物が[ ア ]を欠いていることをいい、これに基づく国および公共団体の賠償責任については、その[ イ ]の存在を必要としないと解するを相当とする。ところで、原審の確定するところによれば、本件道路(は)・・・従来山側から屡々落石があり、さらに崩土さえも何回かあったのであるから、いつなんどき落石や崩土が起こるかも知れず、本件道路を通行する人および車はたえずその危険におびやかされていたにもかかわらず、道路管理者においては、「落石注意」等の標識を立て、あるいは竹竿の先に赤の布切をつけて立て、これによって通行車に対し注意を促す等の処置を講じたにすぎず、本件道路の右のような危険性に対して防護柵または防護覆を設置し、あるいは山側に金網を張るとか、常時山地斜面部分を調査して、落下しそうな岩石があるときは、これを除去し、崩土の起こるおそれのあるときは、事前に通行止めをする等の措置をとったことはない、というのである。・・・かかる事実関係のもとにおいては、本件道路は、その通行の安全性の確保において欠け、その管理に瑕疵があったものというべきである旨、・・・そして、本件道路における防護柵を設置するとした場合、その費用の額が相当の多額にのぼり、上告人県としてその[ ウ ]に困却するであろうことは推察できるが、それにより直ちに道路の管理の瑕疵によって生じた損害に対する賠償責任を免れうるものと考えることはできないのであり、その他、本件事故が不可抗力ないし[ エ ]のない場合であることを認めることができない旨の原審の判断は、いずれも正当として是認することができる。

(最一小判昭和45年8月20日民集24巻9号1268頁)

  1. ア:過渡的な安全性 イ:重過失 ウ:予算措置 エ:回避可能性
  2. ア:通常有すべき安全性 イ:故意 ウ:予算措置 エ:予見可能性
  3. ア:過渡的な安全性 イ:重過失 ウ:事務処理 エ:予見可能性
  4. ア:通常有すべき安全性 イ:過失 ウ:事務処理 エ:予見可能性
  5. ア:通常有すべき安全性 イ:過失 ウ:予算措置 エ:回避可能性

>解答と解説はこちら


【答え】:5
【解説】
ア:通常有すべき安全性
イ:過失
ウ:予算措置
エ:回避可能性

国家賠償法2条1項の営造物の設置または管理の瑕疵とは、営造物が[ア:通常有すべき安全性]を欠いていることをいい、これに基づく国および公共団体の賠償責任については、その[イ:過失]の存在を必要としないと解するを相当とする。ところで、原審の確定するところによれば、本件道路(は)・・・従来山側から屡々落石があり、さらに崩土さえも何回かあったのであるから、いつなんどき落石や崩土が起こるかも知れず、本件道路を通行する人および車はたえずその危険におびやかされていたにもかかわらず、道路管理者においては、「落石注意」等の標識を立て、あるいは竹竿の先に赤の布切をつけて立て、これによって通行車に対し注意を促す等の処置を講じたにすぎず、本件道路の右のような危険性に対して防護柵または防護覆を設置し、あるいは山側に金網を張るとか、常時山地斜面部分を調査して、落下しそうな岩石があるときは、これを除去し、崩土の起こるおそれのあるときは、事前に通行止めをする等の措置をとったことはない、というのである。・・・かかる事実関係のもとにおいては、本件道路は、その通行の安全性の確保において欠け、その管理に瑕疵があったものというべきである旨、・・・そして、本件道路における防護柵を設置するとした場合、その費用の額が相当の多額にのぼり、上告人県としてその[ウ:予算措置]に困却するであろうことは推察できるが、それにより直ちに道路の管理の瑕疵によって生じた損害に対する賠償責任を免れうるものと考えることはできないのであり、その他、本件事故が不可抗力ないし[エ:回避可能性]のない場合であることを認めることができない旨の原審の判断は、いずれも正当として是認することができる。

最判昭45.8.20

ア.国家賠償法2条1項の営造物の設置または管理の瑕疵とは、営造物が[ ア ]を欠いていることをいい、・・・
ア・・・通常有すべき安全性
「国家賠償法2条1項の営造物の設置または管理の瑕疵」とは、営造物について「何」を欠いていることをいうかを考えます。選択肢をみると「安全性」を欠いていることは分かります。「過渡的な安全性」なのか、「通常有すべき安全性」なのかを考えます。過渡的な安全性とは、物事の移り変わる途中であるさまを言います。分かりづらいのですが、個別指導では具体例を出して解説します。そして、
「国家賠償法2条1項の営造物の設置または管理の瑕疵」とは、営造物について「通常有すべき安全性」を欠いていることをいいます。
イ.国家賠償法2条1項の営造物の設置または管理の瑕疵とは、営造物が[ア:通常有すべき安全性]を欠いていることをいい、これに基づく国および公共団体の賠償責任については、その[ イ ]の存在を必要としないと解するを相当とする。

イ・・・過失

国家賠償法2条1項の損害については、無過失責任です。

つまり、設置者や管理者に過失(落ち度)がなかったとしても、公の営造物の設置に瑕疵があったり、管理に瑕疵があれば、国等が賠償責任を負うことになります。

言い換えると、国賠法2条に基づく国および公共団体の賠償責任については、その過失の存在を必要としません。

よって、過失の存在は「イには、過失」が入ります。

ウ.本件道路は、その通行の安全性の確保において欠け、その管理に瑕疵があったものというべきである旨、・・・そして、本件道路における防護柵を設置するとした場合、その費用の額が相当の多額にのぼり、上告人県としてその[ ウ ]に困却するであろうことは推察できるが、それにより直ちに道路の管理の瑕疵によって生じた損害に対する賠償責任を免れうるものと考えることはできない

ウ・・・予算措置

「困却:こんきゃく」とは、困り果てることを言います。

つまり、内容としては、
「道路における防護柵を設置するとした場合、その費用の額が相当の多額にのぼり、県としてその[ ウ ]に困却するであろう(困り果てる)ことは推察できる」
ということです。

しかし、
「だからといって、直ちに道路の管理の瑕疵によって生じた損害に対する賠償責任が免責と考えることはできない」
と言っています。

つまり、費用の額が相当の多額にのぼり=お金がかかりすぎて、予算措置に困るということです。

よって、ウには、「予算措置」が入ります。

エ.本件道路における防護柵を設置するとした場合、その費用の額が相当の多額にのぼり、上告人県としてその[ウ:予算措置]に困却するであろうことは推察できるが、それにより直ちに道路の管理の瑕疵によって生じた損害に対する賠償責任を免れうるものと考えることはできないのであり、その他、本件事故が不可抗力ないし[ エ ]のない場合であることを認めることができない旨の原審の判断は、いずれも正当として是認することができる。

エ・・・回避可能性

本件事故が不可抗力や[ エ ]のない場合であることを認めることができない旨の原審の判断は、いずれも正当として是認することができる。

となっているので、今回の事故は、「不可抗力がない」「エでもない」ことを認められないと判断した、原審(前の裁判)の判断は、正しいと言っています。

「予見可能性」と「回避可能性」どちらも入りそうです。

なので、判断は難しいです。

判例では「回避可能性」となっているので、こちらが結果的に入ります。

これは、他のア~ウで答えを導きます。

それよりも、「本件事故が不可抗力ないし回避可能性のない場合であることを認めることができない旨の原審の判断」という部分が何を言っているかを理解できるかの方が重要です。

この点は個別指導で解説します。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問22|地方自治法

普通地方公共団体の議会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 議会は、長がこれを招集するほか、議長も、議会運営委員会の議決を経て、自ら臨時会を招集することができる。
  2. 議員は、法定数以上の議員により、長に対して臨時会の招集を請求することができるが、その場合における長の招集に関し、招集の時期などについて、地方自治法は特段の定めを置いていない。
  3. 議会は、定例会および臨時会からなり、臨時会は、必要がある場合において、付議すべき事件を長があらかじめ告示し、その事件に限り招集される。
  4. 議員は、予算を除く議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができるが、条例の定めがあれば、1人の議員によってもこれを提出することができる。
  5. 議会の運営に関する事項のうち、議員の請求による会議の開催、会議の公開については、議会の定める会議規則によるものとし、地方自治法は具体的な定めを置いていない。

>解答と解説はこちら


【答え】:3
【解説】
1.議会は、長がこれを招集するほか、議長も、議会運営委員会の議決を経て、自ら臨時会を招集することができる。
1・・・誤り
議長は、議会運営委員会の議決を経て、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集を請求することができます(地方自治法101条2項)。つまり、議長は「自ら」臨時会を招集するのではありません。よって、誤りです。正しくは、議長は、「普通地方公共団体の長に対し」、臨時会の招集を「請求」することがでます。
2.議員は、法定数以上の議員により、長に対して臨時会の招集を請求することができるが、その場合における長の招集に関し、招集の時期などについて、地方自治法は特段の定めを置いていない。

2・・・誤り

議員の定数の4分の1以上の者は、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集請求することができます(地方自治法101条3項)。

上記請求があったときは、当該普通地方公共団体の長は、請求のあった日から20日以内に臨時会を招集しなければなりません(同条4項)。

つまり、長の招集(臨時会の招集)に関し、招集の時期などについて、地方自治法に定めがあるので誤りです。

3.議会は、定例会および臨時会からなり、臨時会は、必要がある場合において、付議すべき事件を長があらかじめ告示し、その事件に限り招集される。

3・・・正しい

普通地方公共団体の議会は、定例会及び臨時会があります(地方自治法102条1項)。

そして、臨時会は、必要がある場合において、その事件に限り、臨時会を招集します(同条3項)。

その際、臨時会に付議すべき事件は、普通地方公共団体の長があらかじめこれを告示しなければなりません(同条4項)。

よって、まとめると「議会は、定例会および臨時会からなり、臨時会は、必要がある場合において、付議すべき事件を長があらかじめ告示し、その事件に限り招集される」ので、本肢は正しいです。

4.議員は、予算を除く議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができるが、条例の定めがあれば、1人の議員によってもこれを提出することができる。

4・・・誤り

普通地方公共団体の議会の議員は、議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができます(地方自治法112条1項本文)。

そして、上記議案を提出するに当たっては、議員の定数の12分の1以上の者の賛成が必要です(同条2項)。

よって、「条例の定めがあれば、1人の議員によってもこれを提出することができる」は誤りです。

5.議会の運営に関する事項のうち、議員の請求による会議の開催、会議の公開については、議会の定める会議規則によるものとし、地方自治法は具体的な定めを置いていない。

5・・・誤り

普通地方公共団体の議会の議員の定数の半数以上の者から請求があるときは、議長は、その日の会議を開かなければなりません(地方自治法114条1項)。

つまり、「議員の請求による会議の開催」は地方自治法に具体的な定めを置いています。議会の定める会議規則によりません。

また、普通地方公共団体の議会の会議は、原則、公開です。ただし、議長又は議員3人以上の発議により、出席議員の3分の2以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができます(地方自治法115条1項)。

つまり、会議の公開についても地方自治法に具体的な定めを置いています。議会の定める会議規則によりません。

よって、誤りです。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問19|行政事件訴訟法

抗告訴訟に関する次の記述について、正しいものはどれか。

  1. 裁判所は、処分または裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者または当該行政庁の申立てを待たず、当該行政庁を職権で訴訟に参加させることができる。
  2. 処分の取消しの訴えにおいて、裁判所は職権で証拠調べをすることができるが、その対象は、訴訟要件に関するものに限られ、本案に関するものは含まれない。
  3. 取消訴訟の訴訟物は、処分の違法性一般であるから、取消訴訟を提起した原告は、自己の法律上の利益に関係のない違法についても、それを理由として処分の取消しを求めることができる。
  4. 裁判所は、処分の取消しの訴えにおいて、当該処分が違法であっても、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償または防止の程度および方法その他一切の事情を考慮した上、当該処分を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、当該訴えを却下することができる。
  5. 行政庁に対して一定の処分を求める申請を拒否された者が、処分の義務付けの訴えを提起する場合、重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、処分の義務付けの訴えのみを単独で提起することができる。

>解答と解説はこちら


【答え】:1
【解説】
1.裁判所は、処分または裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者または当該行政庁の申立てを待たず、当該行政庁を職権で訴訟に参加させることができる。
1・・・正しい
裁判所は、処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者若しくはその行政庁の申立てにより又は職権で、決定をもつて、その行政庁を訴訟に参加させることができます(行政事件訴訟法23条1項)。よって、「行政庁の訴訟参加」は、「裁判所の職権」で行うこともできるので、本肢は正しいです。
2.処分の取消しの訴えにおいて、裁判所は職権で証拠調べをすることができるが、その対象は、訴訟要件に関するものに限られ、本案に関するものは含まれない。

2・・・誤り

裁判所は、必要があると認めるときは、職権で、証拠調べをすることができる。ただし、その証拠調べの結果について、当事者の意見をきかなければなりません(行政事件訴訟法24条職権証拠調べ)。

上記の通り、条文では「調べることができる対象」は限定されていません。

よって、「対象は、訴訟要件に関するものに限られ、本案に関するものは含まれない。」は誤りです。

3.取消訴訟の訴訟物は、処分の違法性一般であるから、取消訴訟を提起した原告は、自己の法律上の利益に関係のない違法についても、それを理由として処分の取消しを求めることができる。
3・・・誤り
取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができません(行政事件訴訟法10条1項)。これは理解すれば当然の内容です!個別指導では、行政事件訴訟法における取消訴訟の位置づけと関連づけて解説します!
4.裁判所は、処分の取消しの訴えにおいて、当該処分が違法であっても、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償または防止の程度および方法その他一切の事情を考慮した上、当該処分を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、当該訴えを却下することができる。

4・・・誤り

取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償または防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分または裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を「棄却」することができます(行政事件訴訟法31条1項:事情判決

事情判決は「棄却判決」なので、「却下」ではありません。

よって、本肢は誤りです。

5.行政庁に対して一定の処分を求める申請を拒否された者が、処分の義務付けの訴えを提起する場合、重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、処分の義務付けの訴えのみを単独で提起することができる。
5・・・誤り
申請型義務付け訴訟は、処分又は裁決に係わる取消訴訟、若しくは無効等確認の訴えを併合して提起しなければなりません(行政事件訴訟法37条の3第3項2号)。よって、「処分の義務付けの訴えのみを単独で提起することができる」というのは誤りです。この辺りはしっかり対比して頭に入れておく必要があるので個別指導で解説します!

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問17|行政事件訴訟法

行政事件訴訟法が定める執行停止に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 執行停止の決定は、裁判所が疎明に基づいて行うが、口頭弁論を経て行わなければならない。
  2. 執行停止の決定は、取消訴訟の提起があった場合においては、裁判所が職権で行うことができる。
  3. 執行停止の決定は、償うことができない損害を避けるための緊急の必要がある場合でなければ、することができない。
  4. 執行停止の決定は、本案について理由があるとみえる場合でなければ、することができない。
  5. 執行停止による処分の効力の停止は、処分の執行または手続の続行の停止によって目的を達することができる場合には、することができない。

>解答と解説はこちら


【答え】:5
【解説】
1.執行停止の決定は、裁判所が疎明に基づいて行うが、口頭弁論を経て行わなければならない。
1・・・誤り
執行停止の決定は、口頭弁論を経ないですることができます。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない行政事件訴訟法25条6項)。
2.執行停止の決定は、取消訴訟の提起があった場合においては、裁判所が職権で行うことができる。

2・・・誤り

処分の取消しの訴えの提起があった場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(執行停止)をすることができます(行政事件訴訟法25条2項)。

つまり、執行停止の決定は、裁判所が職権で行うことはできず「申立て」が必要です。

よって、本肢は誤りです!

3.執行停止の決定は、償うことができない損害を避けるための緊急の必要がある場合でなければ、することができない。
3・・・誤り
処分の取消しの訴えの提起があった場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(執行停止)をすることができます。ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によって目的を達することができる場合には、することができません(行政事件訴訟法25条2項)。

つまり、執行停止の決定ができないのは、「償うことができない損害を避けるための緊急の必要があるとき」ではなく、「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」です。

4.執行停止の決定は、本案について理由があるとみえる場合でなければ、することができない。

4・・・誤り

執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、することができません(行政事件訴訟法25条4項)。
よって本肢は誤りです!

なぜ誤りか分からない方は理解できていない証拠です!

個別指導では、このような理解についても解説します!

5.執行停止による処分の効力の停止は、処分の執行または手続の続行の停止によって目的を達することができる場合には、することができない。
5・・・正しい
処分の取消しの訴えの提起があった場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(執行停止)をすることができます。ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によって目的を達することができる場合には、することができません(行政事件訴訟法25条2項)。

よって、本肢は正しいです。

本問はしっかり理解する必要があるので、個別指導で解説します!

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問18|行政事件訴訟法

行政事件訴訟法が定める行政庁の訴訟上の地位に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 処分をした行政庁が国または公共団体に所属しない場合は、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。
  2. 処分をした行政庁は、当該処分の取消訴訟について、裁判上の一切の行為をする権限を有する。
  3. 審査請求の裁決をした行政庁は、それが国または公共団体に所属する場合であっても、当該裁決の取消訴訟において被告となる。
  4. 裁判所は、義務付けの訴えに係る処分につき、訴えに理由があると認めるときは、当該処分の担当行政庁が当該処分をすべき旨を命ずる判決をする。
  5. 裁判所は、私法上の法律関係に関する訴訟において処分の効力の有無が争われている場合、決定をもって、その処分に関係する行政庁を当該訴訟に参加させることができる。

>解答と解説はこちら


【答え】:3
【解説】
1.処分をした行政庁が国または公共団体に所属しない場合は、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。
1・・・正しい
処分または裁決をした行政庁が国または公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない(行政事件訴訟法11条2項)。

「国または公共団体に所属しない行政庁」とは、例えば、建築基準法に基づき、建築確認や検査を行う機関として国土交通大臣や都道府県知事から指定された民間の機関(指定確認検査機関)です。よって、本肢は正しいです。

2.処分をした行政庁は、当該処分の取消訴訟について、裁判上の一切の行為をする権限を有する。

2・・・正しい

処分又は裁決をした行政庁は、当該処分又は裁決に係る国又は公共団体を被告とする訴訟について、裁判上の一切の行為をする権限を有します(行政事件訴訟法11条6項)。

つまり、処分をした行政庁は、当該処分の取消訴訟について、裁判上の一切の行為をする権限を有するので正しいです。

3.審査請求の裁決をした行政庁は、それが国または公共団体に所属する場合であっても、当該裁決の取消訴訟において被告となる。
3・・・誤り
処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合には、取消訴訟は、当該処分又は裁決をした行政庁の所属する国又は公共団体を被告として提起しなければなりません(行政事件訴訟法11条1項)。よって、「裁決をした行政庁」は被告にならないので誤りです。

正しくは「裁決をした行政庁の所属する国または公共団体」が被告となります。

4.裁判所は、義務付けの訴えに係る処分につき、訴えに理由があると認めるときは、当該処分の担当行政庁が当該処分をすべき旨を命ずる判決をする。

4・・・正しい

義務付けの訴えについて、訴えに理由がある場合、裁判所は、行政庁がその処分をすべき旨を命ずる判決をします(行政事件訴訟法37条の2第5項)。

よって、本肢は正しいです。

5.裁判所は、私法上の法律関係に関する訴訟において処分の効力の有無が争われている場合、決定をもって、その処分に関係する行政庁を当該訴訟に参加させることができる。
5・・・正しい
私法上の法律関係に関する訴訟(争点訴訟)において、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無が争われている場合には、「行政庁の訴訟参加23条)」および「出訴の通知(39条)」の規定を準用します(行政事件訴訟法45条1項)。よって、裁判所は、処分または裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者若しくはその行政庁の申立てによりまたは職権で、決定をもって、その行政庁を訴訟に参加させることができます(行政事件訴訟法23条1項)。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問16|行政不服審査法

行政不服審査法の規定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 地方公共団体は、行政不服審査法の規定の趣旨にのっとり、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
  2. 地方公共団体の行政庁が審査庁として、審理員となるべき者の名簿を作成したときは、それについて当該地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
  3. 不服申立ての状況等に鑑み、地方公共団体に当該地方公共団体の行政不服審査機関*を設置することが不適当または困難であるときは、審査庁は、審査請求に係る事件につき、国の行政不服審査会に諮問を行うことができる。
  4. 地方公共団体の議会の議決によってされる処分については、当該地方公共団体の議会の議長がその審査庁となる。
  5. 地方公共団体におかれる行政不服審査機関*の組織及び運営に必要な事項は、当該地方公共団体の条例でこれを定める。

(注)*行政不服審査機関
行政不服審査法の規定によりその権限に属させられた事項を処理するため、地方公共団体に置かれる機関をいう。

>解答と解説はこちら


【答え】:5
【解説】
1.地方公共団体は、行政不服審査法の規定の趣旨にのっとり、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
1・・・誤り
本肢のような規定は、行政不服審査法にはありませんので誤りです。
2.地方公共団体の行政庁が審査庁として、審理員となるべき者の名簿を作成したときは、それについて当該地方公共団体の議会の議決を経なければならない。

2・・・誤り

本肢のような規定は、行政不服審査法にはありませんので誤りです。

3.不服申立ての状況等に鑑み、地方公共団体に当該地方公共団体の行政不服審査機関*を設置することが不適当または困難であるときは、審査庁は、審査請求に係る事件につき、国の行政不服審査会に諮問を行うことができる。
3・・・誤り
地方公共団体は、当該地方公共団体における不服申立ての状況等に鑑み執行機関の附属機関を置くことが不適当又は困難であるときは、条例で定めるところにより、事件ごとに、執行機関の附属機関として、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理するための機関を置くこととすることができます(行政不服審査法81条2項)。この「執行機関の付属機関」とは、例えば、「行政不服審査に関する機関」です。

そして、審査庁は「国の行政不服審査会に諮問」するわけではないので、この点が誤りです。

正しくは、審査庁は、条例で定めた執行機関の附属機関に諮問します。

4.地方公共団体の議会の議決によってされる処分については、当該地方公共団体の議会の議長がその審査庁となる。

4・・・誤り

本肢のような規定は行政不服審査法にないので誤りです。

5.地方公共団体におかれる行政不服審査機関*の組織及び運営に必要な事項は、当該地方公共団体の条例でこれを定める。
5・・・正しい
地方公共団体におかれる行政不服審査機関の組織及び運営に必要な事項は、当該機関を置く地方公共団体の条例で定める(行政不服審査法81条4項)。よって、本肢は正しいです。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問15|行政不服審査法

行政不服審査法が定める審査請求の手続等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 審査請求は、審査請求をすべき行政庁が処分庁と異なる場合には、処分庁を経由してすることもできるが、処分庁は提出された審査請求書を直ちに審査庁となるべき行政庁に送付しなければならない。
  2. 審査庁は、審査請求が不適法であって補正をすることができないことが明らかなときは、審理員による審理手続を経ないで、裁決で、当該審査請求を却下することができる。
  3. 審査請求人は、審理手続が終了するまでの間、審理員に対し、提出書類等の閲覧を求めることができるが、その写しの交付を求めることもできる。
  4. 審理員は、審査請求人の申立てがあった場合には、口頭意見陳述の機会を与えなければならないが、参加人がこれを申し立てることはできない。
  5. 行政庁の処分に不服がある者は、当該処分が法律上適用除外とされていない限り、当該処分の根拠となる法律に審査請求をすることができる旨の定めがないものについても、審査請求をすることができる。

>解答と解説はこちら


【答え】:4
【解説】
1.審査請求は、審査請求をすべき行政庁が処分庁と異なる場合には、処分庁を経由してすることもできるが、処分庁は提出された審査請求書を直ちに審査庁となるべき行政庁に送付しなければならない。
1・・・正しい
審査請求をすべき行政庁が処分庁等と異なる場合における審査請求は、処分庁等を経由してすることができます(行政不服審査法21条1項)。そして、上記の場合、処分庁等は、直ちに、審査請求書又は審査請求録取書を審査庁となるべき行政庁に送付しなければなりません(同条2項)。よって、本肢は正しいです。
2.審査庁は、審査請求が不適法であって補正をすることができないことが明らかなときは、審理員による審理手続を経ないで、裁決で、当該審査請求を却下することができる。

2・・・正しい

査請求が不適法であって補正することができないことが明らかなときは、審査庁は、審理手続を経ないで、裁決で、当該審査請求を却下することができます(行政不服審査法24条2項)。

よって、本肢は正しいです。

3.審査請求人は、審理手続が終了するまでの間、審理員に対し、提出書類等の閲覧を求めることができるが、その写しの交付を求めることもできる。
3・・・正しい
審査請求人又は参加人は、審理手続が終結するまでの間、審理員に対し、提出書類等の閲覧又は当該書面若しくは当該書類の写し若しくは当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面の交付を求めることができます(行政不服審査法38条1項)。
よって、本肢は正しいです。
4.審理員は、審査請求人の申立てがあった場合には、口頭意見陳述の機会を与えなければならないが、参加人がこれを申し立てることはできない。

4・・・誤り

審査請求人又は参加人申立てがあった場合には、審理員は、当該申立てをした者に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければなりません行政不服審査法31条)。

よって、「参加人」も、口頭意見陳述の申立てができるので誤りです。

5.行政庁の処分に不服がある者は、当該処分が法律上適用除外とされていない限り、当該処分の根拠となる法律に審査請求をすることができる旨の定めがないものについても、審査請求をすることができる。
5・・・正しい
一定の処分及びその不作為(適用除外となっている事項)については、審査請求ができません(行政不服審査法7条)。そして、この適用除外となっていない事項については、審査請求ができます(一般概括主義)。よって、本肢は正しいです。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略