令和7年度の行政書士試験対策の個別指導開講

令和元年・2019|問22|地方自治法

普通地方公共団体の議会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 議会は、長がこれを招集するほか、議長も、議会運営委員会の議決を経て、自ら臨時会を招集することができる。
  2. 議員は、法定数以上の議員により、長に対して臨時会の招集を請求することができるが、その場合における長の招集に関し、招集の時期などについて、地方自治法は特段の定めを置いていない。
  3. 議会は、定例会および臨時会からなり、臨時会は、必要がある場合において、付議すべき事件を長があらかじめ告示し、その事件に限り招集される。
  4. 議員は、予算を除く議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができるが、条例の定めがあれば、1人の議員によってもこれを提出することができる。
  5. 議会の運営に関する事項のうち、議員の請求による会議の開催、会議の公開については、議会の定める会議規則によるものとし、地方自治法は具体的な定めを置いていない。

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【答え】:3
【解説】
1.議会は、長がこれを招集するほか、議長も、議会運営委員会の議決を経て、自ら臨時会を招集することができる。
1・・・誤り
議長は、議会運営委員会の議決を経て、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集を請求することができます(地方自治法101条2項)。つまり、議長は「自ら」臨時会を招集するのではありません。よって、誤りです。正しくは、議長は、「普通地方公共団体の長に対し」、臨時会の招集を「請求」することがでます。
2.議員は、法定数以上の議員により、長に対して臨時会の招集を請求することができるが、その場合における長の招集に関し、招集の時期などについて、地方自治法は特段の定めを置いていない。

2・・・誤り

議員の定数の4分の1以上の者は、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集請求することができます(地方自治法101条3項)。

上記請求があったときは、当該普通地方公共団体の長は、請求のあった日から20日以内に臨時会を招集しなければなりません(同条4項)。

つまり、長の招集(臨時会の招集)に関し、招集の時期などについて、地方自治法に定めがあるので誤りです。

3.議会は、定例会および臨時会からなり、臨時会は、必要がある場合において、付議すべき事件を長があらかじめ告示し、その事件に限り招集される。

3・・・正しい

普通地方公共団体の議会は、定例会及び臨時会があります(地方自治法102条1項)。

そして、臨時会は、必要がある場合において、その事件に限り、臨時会を招集します(同条3項)。

その際、臨時会に付議すべき事件は、普通地方公共団体の長があらかじめこれを告示しなければなりません(同条4項)。

よって、まとめると「議会は、定例会および臨時会からなり、臨時会は、必要がある場合において、付議すべき事件を長があらかじめ告示し、その事件に限り招集される」ので、本肢は正しいです。

4.議員は、予算を除く議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができるが、条例の定めがあれば、1人の議員によってもこれを提出することができる。

4・・・誤り

普通地方公共団体の議会の議員は、議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができます(地方自治法112条1項本文)。

そして、上記議案を提出するに当たっては、議員の定数の12分の1以上の者の賛成が必要です(同条2項)。

よって、「条例の定めがあれば、1人の議員によってもこれを提出することができる」は誤りです。

5.議会の運営に関する事項のうち、議員の請求による会議の開催、会議の公開については、議会の定める会議規則によるものとし、地方自治法は具体的な定めを置いていない。

5・・・誤り

普通地方公共団体の議会の議員の定数の半数以上の者から請求があるときは、議長は、その日の会議を開かなければなりません(地方自治法114条1項)。

つまり、「議員の請求による会議の開催」は地方自治法に具体的な定めを置いています。議会の定める会議規則によりません。

また、普通地方公共団体の議会の会議は、原則、公開です。ただし、議長又は議員3人以上の発議により、出席議員の3分の2以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができます(地方自治法115条1項)。

つまり、会議の公開についても地方自治法に具体的な定めを置いています。議会の定める会議規則によりません。

よって、誤りです。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

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