行政法の過去問

平成23年・2011|問12|行政手続法

行政手続法に規定されている内容についての次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 不利益処分について行政機関が定める処分基準は、当該不利益処分の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。
  2. 行政機関が行政指導指針を定めるときには、これが行政指導の相手方の利害に重大な影響を及ぼす場合に限り、意見公募の手続をとらなければならない。
  3. 行政機関が法律に基づく命令を定める場合には、当該命令がこれを定める根拠となる法令の趣旨に適合するものとなるようにしなければならない。
  4. 行政機関は、不利益処分について処分基準を定め、かつ、これを公にしておくよう努めなければならない。
  5. 行政機関は法律に基づく命令を定めた後においても、当該命令の実施状況や社会経済情勢の変化等を勘案し、その内容について検討を加えるよう努めなければならない。

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【答え】:2【解説】
1.不利益処分について行政機関が定める処分基準は、当該不利益処分の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。
1・・・正しい
行政庁は、処分基準を定めるに当たっては、不利益処分の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければなりません(行政手続法12条2項)。
2.行政機関が行政指導指針を定めるときには、これが行政指導の相手方の利害に重大な影響を及ぼす場合に限り、意見公募の手続をとらなければならない。
2・・・誤り
命令等制定機関は、命令等(行政指導指針も含む)を定めようとする場合には、当該命令等の案等を定めて広く一般の意見を求めなければなりません(行政手続法39条1項)。
上記公示する命令等の案は、具体的かつ明確な内容のものであって、かつ、当該命令等の題名及び当該命令等を定める根拠となる法令の条項が明示されたものでなければなりません(同条2項)。よって、「行政指導の相手方の利害に重大な影響を及ぼす場合に限り、意見公募の手続をとらなければならない」は誤りです。

命令等(行政指導指針等)を定める場合、原則として、意見公募手続きは必要です。

3.行政機関が法律に基づく命令を定める場合には、当該命令がこれを定める根拠となる法令の趣旨に適合するものとなるようにしなければならない。
3・・・正しい
命令等を定める機関(命令等制定機関)は、命令等を定めるに当たっては、当該命令等がこれを定める根拠となる法令の趣旨に適合するものとなるようにしなければなりません行政手続法38条)。よって、本肢は正しいです。
4.行政機関は、不利益処分について処分基準を定め、かつ、これを公にしておくよう努めなければならない。
4・・・正しい
行政庁は、処分基準を定め、かつ、これを公にしておくよう努めなければなりません行政手続法12条1項)。
よって、本肢は正しいです。ちなみに審査基準については必ず定めなければならず、行政上特別の支障があるときを除き公にしておかなければなりません行政手続法5条1項3項)。
5.行政機関は法律に基づく命令を定めた後においても、当該命令の実施状況や社会経済情勢の変化等を勘案し、その内容について検討を加えるよう努めなければならない。
5・・・正しい
命令等制定機関は、命令等を定めた後においても、当該命令等の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、必要に応じ、当該命令等の内容について検討を加え、その適正を確保するよう努めなければなりません行政手続法38条2項)。
よって、本肢は正しいです。

 


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問11|行政手続法

次の記述のうち、行政手続法に規定されている内容として正しいものはどれか。
  1. 行政庁は、申請に対する拒否処分及び不利益処分のいずれの場合においても、これを書面でするときは、当該処分の理由を書面で示さなければならない。
  2. 行政庁は、聴聞を行うに当たっては、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、聴聞の期日及び場所を通知しなければならないが、差し迫った必要がある場合には、書面によらず口頭でこれを行うことができる。
  3. 行政庁は、申請に対する処分については、審査基準を定めるものとされ、申請者から求めがあった場合は、これを書面で交付しなければならない。
  4. 弁明の機会の付与における弁明は、行政庁が弁明を記載した書面ですることを認めたときを除き、口頭で行うものとされている。
  5. 行政庁は、申請に係る審査が標準処理期間を超える場合には、申請者および利害関係者に対して、当該申請に係る審査の進行状況及び当該申請に対する処分の時期の見通しを書面で通知しなければならない。
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【答え】:1【解説】
1.行政庁は、申請に対する拒否処分及び不利益処分のいずれの場合においても、これを書面でするときは、当該処分の理由を書面で示さなければならない。
1・・・正しい 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、原則、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければなりません。そして拒否処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければなりません(行政手続法8条)。また、行政庁は、不利益処分をする場合には、原則、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければなりません。そして、不利益処分を書面でするときは、理由は、書面により示さなければなりません(行政手続法14条)。よって、本肢は正しいです。
2.行政庁は、聴聞を行うに当たっては、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、聴聞の期日及び場所を通知しなければならないが、差し迫った必要がある場合には、書面によらず口頭でこれを行うことができる。
2・・・誤り 行政庁は、聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、一定事項を書面により通知しなければなりません(行政手続法15条1項)。 口頭で聴聞の通知ができる旨の規定はないので誤りです。
3.行政庁は、申請に対する処分については、審査基準を定めるものとされ、申請者から求めがあった場合は、これを書面で交付しなければならない。
3・・・誤り 行政庁は、審査基準を定めなければならず、行政庁は、行政上特別の支障があるときを除き、申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により審査基準を公にしておかなければなりません(行政手続法5条1項3項)。本肢のように「申請に対する処分について、申請者から求めがあった場合は、これを書面で交付しなければならない」という規定はありません。 よって、誤りです。
4.弁明の機会の付与における弁明は、行政庁が弁明を記載した書面ですることを認めたときを除き、口頭で行うものとされている。
4・・・誤り 弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(弁明書)を提出して行わなければなりません(行政手続法29条)。よって、本肢は「原則口頭、例外的に書面」となっているので誤りです。 正しくは「原則書面、例外的に口頭」です。
5.行政庁は、申請に係る審査が標準処理期間を超える場合には、申請者および利害関係者に対して、当該申請に係る審査の進行状況及び当該申請に対する処分の時期の見通しを書面で通知しなければならない。
5・・・誤り 行政手続法では、「標準処理期間を超える場合の処理の仕方」について規定していません。 よって、本肢は誤りです。

 

平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問10|行政法

次のア~オのうち、伝統的に行政裁量が広く認められると解されてきた行政行為の組合せとして、最も適切なものはどれか。

ア.道路交通法に基づく自動車の運転免許

イ.電気事業法に基づく電気事業の許可

ウ.建築基準法に基づく建築確認

エ.食品衛生法に基づく飲食店の営業許可

オ.公有水面埋立法に基づく公有水面の埋立免許

  1. ア・オ
  2. イ・ウ
  3. イ・オ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ

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【答え】:3

【解説】

行政講学上の「特許」は行政裁量が広く「許可」は、行政裁量が狭く「確認」は行政裁量がないと解されています。

ア.道路交通法に基づく自動車の運転免許
ア・・・広く認められてはいない
自動車の運転免許は「許可」に当たります。
よって、行政裁量は狭いため、広く認められてはいません。
イ.電気事業法に基づく電気事業の許可
イ・・・広く認められている
電気事業の許可は「特許」に当たります。
よって、行政裁量は広く認められています
ウ.建築基準法に基づく建築確認
ウ・・・広く認められてはいない
建築確認は「確認」に当たります。
よって、行政裁量はありません
したがって、広く認められてはいません。
エ.食品衛生法に基づく飲食店の営業許可
エ・・・広く認められてはいない
飲食店の営業許可は「許可」に当たります。
よって、行政裁量は狭いため、広く認められてはいません。
オ.公有水面埋立法に基づく公有水面の埋立免許
オ・・・広く認められている
公有水面の埋立免許は「特許」に当たります。
よって、行政裁量は広く認められています

 


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問9|行政法

行政立法についての次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 省令は、各省大臣が発することとされているが、政令は、内閣総理大臣が閣議を経て発することとされている。
  2. 各省の外局として置かれる各庁の長や各委員会は、規則その他の特別の命令を発することができるが、これについては、それぞれの設置法などの法律に別の定めを要する。
  3. 内閣に置かれる内閣府の長である内閣官房長官は、内閣府の命令である内閣府令を発することができる。
  4. 各省大臣などは、その所掌事務について公示を必要とするときは、告示を発することができるが、これが法規としての性格を有することはない。
  5. 政令及び省令には、法律の委任があれば、罰則を設けることができるが、各庁の長や各委員会が発する規則などには、罰則を設けることは認められていない。

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【答え】:2【解説】
1.省令は、各省大臣が発することとされているが、政令は、内閣総理大臣が閣議を経て発することとされている。
1・・・妥当ではない
各省大臣は、主任の行政事務について、それぞれその機関の命令として省令を発することができます(国家行政組織法12条)。
一方、内閣は、この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定します(憲法73条6号)。
また、内閣は、閣議によって職権を行います(内閣法4条)。つまり、本肢は「内閣総理大臣」が誤りで、

「政令は、内閣が閣議を経て発することとされている」が正しいです。

2.各省の外局として置かれる各庁の長や各委員会は、規則その他の特別の命令を発することができるが、これについては、それぞれの設置法などの法律に別の定めを要する。
2・・・妥当
各委員会及び各庁の長官は、別に法律の定めるところにより、規則その他の特別の命令を自ら発することができます(国家行政組織法13条1項)。
よって、本肢は正しいです。
3.内閣に置かれる内閣府の長である内閣官房長官は、内閣府の命令である内閣府令を発することができる。
3・・・妥当ではない
内閣府の長は、内閣総理大臣です(内閣府設置法6条)。
よって、「内閣官房長官」は妥当ではありません。また、内閣総理大臣は、「内閣府の命令である内閣府令」を発することができます。
4.各省大臣などは、その所掌事務について公示を必要とするときは、告示を発することができるが、これが法規としての性格を有することはない。
4・・・妥当ではない
各省大臣各委員会及び各庁の長官は、その機関の所掌事務について、公示を必要とする場合においては、告示を発することができます(国家行政組織法14条1項)。告示とは、公の機関が決定した事項を公式に一般に知らせることをいいます。
そして、告示の方法は、国の場合は官報に、地方公共団体の場合は公報で行います。

そして、高等学校学習指導要領(告示の一種)は、法規としての性質を有する、とした判例もあります。
よって、「これ(告示)が法規としての性格を有することはない」は妥当ではありません。

5.政令及び省令には、法律の委任があれば、罰則を設けることができるが、各庁の長や各委員会が発する規則などには、罰則を設けることは認められていない。
5・・・妥当ではない
政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができません憲法73条6号)。また、
省令には、法律の委任がなければ罰則を設け、又は義務を課し、若しくは国民の権利を制限する規定を設けることができません国家行政組織法12条3項)。

つまり、前半部分は正しいです。

各庁の長や各委員会が発する規則には、法律の委任がなければ罰則を設け、又は義務を課し、若しくは国民の権利を制限する規定を設けることができません国家行政組織法13条2項)。

よって、後半部分が妥当ではありません。

 


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・経済
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問42|行政法

次の文章は、学校行事において教職員に国歌の起立斉唱等を義務付けることの是非が争われた最高裁判所判決の一節(一部を省略)である。空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

本件[ ア ]は、・・・学習指導要領を踏まえ、上級行政機関である都教委(※)が関係下級行政機関である都立学校の各校長を名宛人としてその職務権限の行使を指揮するために発出したものであって、個々の教職員を名宛人とするものではなく、本件[ イ ]の発出を待たずに当該[ ア ]自体によって個々の教職員に具体的な義務を課すものではない。また、本件[ ア ]には、・・・各校長に対し、本件[ イ ]の発出の必要性を基礎付ける事項を示すとともに、教職員がこれに従わない場合は服務上の責任を問われることの周知を命ずる旨の文言があり、これらは国歌斉唱の際の起立斉唱又はピアノ伴奏の実施が必要に応じて[ イ ]により確保されるべきことを前提とする趣旨と解されるものの、本件[ イ ]の発出を命ずる旨及びその範囲等を示す文言は含まれておらず、具体的にどの範囲の教職員に対し本件[ イ ]を発するか等については個々の式典及び教職員ごとの個別的な事情に応じて各校長の[ ウ ]に委ねられているものと解される。そして、本件[ ア ]では、上記のとおり、本件[ イ ]の違反について教職員の責任を問う方法も、[ エ ]に限定されておらず、訓告や注意等も含み得る表現が採られており、具体的にどのような問責の方法を採るかは個々の教職員ごとの個別的な事情に応じて都教委の[ ウ ]によることが前提とされているものと解される。原審の指摘する都教委の校長連絡会等を通じての各校長への指導の内容等を勘案しても、本件[ ア ]それ自体の文言や性質等に則したこれらの[ ウ ]の存在が否定されるものとは解されない。したがって、本件[ ア ]をもって、本件[ イ ]と不可分一体のものとしてこれと同視することはできず、本件[ イ ]を受ける教職員に条件付きで[ エ ]を受けるという法的効果を生じさせるものとみることもできない。

(最一小判平成24年2月9日裁判所時報1549号4頁)

1:分限処分 2:処分基準 3:行政罰 4:同意 5:行政指導 6:指示 7:法規命令 8:職務命令 9:指導指針 10:下命 11:懲戒処分 12:監督処分 13:政治的判断 14:執行命令 15:告示 16:審査基準 17:裁量 18:勧告 19:通達 20:行政規則

(注)※東京都教育委員会

>解答と解説はこちら


【答え】:ア:19、イ:8、ウ:17、エ:11【解説】

本件[ア:通達]は、・・・学習指導要領を踏まえ、上級行政機関である都教委*が関係下級行政機関である都立学校の各校長を名宛人としてその職務権限の行使を指揮するために発出したものであって、個々の教職員を名宛人とするものではなく、本件[イ:職務命令]の発出を待たずに当該[ア:通達]自体によって個々の教職員に具体的な義務を課すものではない。また、本件[ア:通達]には、・・・各校長に対し、本件[イ:職務命令]の発出の必要性を基礎付ける事項を示すとともに、教職員がこれに従わない場合は服務上の責任を問われることの周知を命ずる旨の文言があり、これらは国歌斉唱の際の起立斉唱又はピアノ伴奏の実施が必要に応じて[イ:職務命令]により確保されるべきことを前提とする趣旨と解されるものの、本件[イ:職務命令]の発出を命ずる旨及びその範囲等を示す文言は含まれておらず、具体的にどの範囲の教職員に対し本件[イ:職務命令]を発するか等については個々の式典及び教職員ごとの個別的な事情に応じて各校長の[ウ:裁量]に委ねられているものと解される。そして、本件[ア:通達]では、上記のとおり、本件[イ:職務命令]の違反について教職員の責任を問う方法も、[エ:懲戒処分]に限定されておらず、訓告や注意等も含み得る表現が採られており、具体的にどのような問責の方法を採るかは個々の教職員ごとの個別的な事情に応じて都教委の[ウ:裁量]によることが前提とされているものと解される。原審の指摘する都教委の校長連絡会等を通じての各校長への指導の内容等を勘案しても、本件[ア:通達]それ自体の文言や性質等に則したこれらの[ウ:裁量]の存在が否定されるものとは解されない。したがって、本件[ア:通達]をもって、本件[イ:職務命令]と不可分一体のものとしてこれと同視することはできず、本件[イ:職務命令]を受ける教職員に条件付きで[エ:懲戒処分]を受けるという法的効果を生じさせるものとみることもできない。

ア.本件[ ア ]は、・・・学習指導要領を踏まえ、上級行政機関である都教委(※)が関係下級行政機関である都立学校の各校長を名宛人としてその職務権限の行使を指揮するために発出したものであって

ア・・・通達
「本件[ ア ]は、都立学校の各校長を名宛人として、その職務権限の行使を指揮するために発出したもの」ということは
行政機関内部のやり取りと分かります。
つまり、「行政規則」です。
今回の内容は「行政規則」でも、具体的には「通達」に当たります。
よって「アには通達」を入れる方が妥当です。
イ.本件[ ア ]には、・・・各校長に対し、本件[ イ ]の発出の必要性を基礎付ける事項を示すとともに、教職員がこれに従わない場合は服務上の責任を問われることの周知を命ずる旨の文言があり、・・・・
本件[ イ ]の違反について教職員の責任を問う方法も
イ・・・職務命令
「[ イ ]を出して、教職員が[ イ ]に従わない場合は、服務上の責任を問われる」と書いてあります。また、「[ イ ]の違反について教職員の責任を問う」ということから「イには職務命令」が入ります。

ウ.具体的にどの範囲の教職員に対し本件[イ;職務命令]を発するか等については個々の式典及び教職員ごとの個別的な事情に応じて各校長の[ ウ ]に委ねられているものと解される。

ウ・・・裁量
「教職員ごとの個別的な事情に応じて各校長の[ ウ ]に委ねられている」という記述から、どの範囲の教職員に対して職務命令を出すかは各校長が事情に応じて行うということなので、
「ウには裁量」が入ります。

エ.本件[イ:職務命令 ]の違反について教職員の責任を問う方法も、[ エ ]に限定されておらず

エ・・・懲戒処分
勤務実績がよくない場合(欠勤ばかりしている)」「心身の故障のため職務の遂行に支障」については「分限処分」の対象です(国家公務員法78条)。一方、「職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合」は懲戒処分の対象です(国家公務員法82条1項2号)。職務命令違反は、後者にあたるので、「エには懲戒処分」が入ります。

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問25|行政法

Xは、消費者庁長官に対して、同庁が実施したA社の製品の欠陥に関する調査の記録につき、行政機関情報公開法(※)に基づき、その開示を請求したが、消費者庁長官は、A社の競争上の地位を害するため同法所定の不開示事由に該当するとして、これを不開示とする決定をした。この場合についての次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. Xは、不開示決定に対して、総務省におかれた情報公開・個人情報保護審査会に対して審査請求をすることができるが、これを経ることなく訴訟を提起することもできる。
  2. Xは、消費者庁長官を被告として、文書の開示を求める義務付け訴訟を提起することができる。
  3. Xは、仮の救済として、文書の開示を求める仮の義務付けを申立てることができるが、これには、不開示決定の執行停止の申立てを併合して申立てなければならない。
  4. Xが提起した訴訟について、A社は自己の利益を守るために訴訟参加を求めることができるが、裁判所が職権で参加させることもできる。
  5. Xは、不開示決定を争う訴訟の手続において、裁判所に対して、当該文書を消費者庁長官より提出させて裁判所が見分することを求めることができる。

(注)※ 行政機関の保有する情報の公開に関する法律

>解答と解説はこちら


【答え】:4【解説】
1.Xは、不開示決定に対して、総務省におかれた情報公開・個人情報保護審査会に対して審査請求をすることができるが、これを経ることなく訴訟を提起することもできる。
1・・・妥当ではない
審査請求は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める行政庁に対してするものとします(行政不服審査法4条1項)。
  1. 「処分庁又は不作為庁に上級行政庁がない場合」又は「処分庁等が主任の大臣若しくは宮内庁長官若しくは庁の長である場合」→当該処分庁
  2. 宮内庁長官又はその他の庁の長が処分庁等の上級行政庁である場合→宮内庁長官又は当該庁の長
  3. 主任の大臣が処分庁等の上級行政庁である場(前2号に掲げる場合を除く)→当該主任の大臣

本問では、消費者庁長官が不開示の決定をしているので、審査請求先は、上記1号の通り、消費者庁長官となります。

よって、「情報公開・個人情報保護審査会に対して審査請求をすることができる」は誤りです。

また、情報公開法には、不服審査前置主義の規定はないので、「これを経ることなく訴訟を提起することもできる」という点は正しいです。

2.Xは、消費者庁長官を被告として、文書の開示を求める義務付け訴訟を提起することができる。
2・・・妥当ではない
処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合には、取消訴訟は、「国又は公共団体」を被告として提起しなければなりません(行政事件訴訟法11条1項)。
上記規定は、義務付け訴訟にも準用されています(同法38条1項)
よって、義務付け訴訟の被告は「国」です。
「消費者庁長官」は妥当ではありません。
3.Xは、仮の救済として、文書の開示を求める仮の義務付けを申立てることができるが、これには、不開示決定の執行停止の申立てを併合して申立てなければならない。
3・・・妥当ではない
仮の義務付けは、義務付け訴訟の判決の確定を待っていては遅い場合に、仮の救済制度してあります。そのため、仮の義務付けは、事前に義務付け訴訟を提起していることが要件です。
ただ、問題文では、義務付け訴訟を提起しているかどうかの記載はありません。本肢でいうと、
「不開示決定の執行停止の申立てを併合して申立てなければならない」が誤りです。
執行停止の申立てを併合する旨の規定はありません
よって、妥当ではないです。
4.Xが提起した訴訟について、A社は自己の利益を守るために訴訟参加を求めることができるが、裁判所が職権で参加させることもできる。
4・・・妥当
裁判所は、訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、当事者若しくはその第三者の申立てにより又は職権で、決定をもって、その第三者を訴訟に参加させることができます(行政事件訴訟法22条1項)。
よって、本肢は妥当です。
5.Xは、不開示決定を争う訴訟の手続において、裁判所に対して、当該文書を消費者庁長官より提出させて裁判所が見分することを求めることができる。
5・・・妥当ではない
裁判所だけが文書等を直接見分する方法により行われる非公開の審理」を「インカメラ審理」と言います。
本肢は、Xは不開示決定を争う訴訟の手続において、インカメラ審理を求めることができるかを問われています。
判例によると、
「情報公開法に基づく行政文書の開示請求に対する不開示決定の取消訴訟において、インカメラ審理を求めることは許されない。」と判示しています。
よって、本肢は妥当ではありません。

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問24|行政法

Xは、A川の河川敷においてゴルフ練習場を経営すべく、河川管理者であるY県知事に対して、河川法に基づく土地の占用許可を申請した。この占用許可についての次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. この占用許可は、行政法学上の「許可」であるから、Xの申請に許可を与えるか否かについて、Y県知事には、裁量の余地は認められない。
  2. 申請が拒否された場合、Xは、不許可処分の取消訴訟と占用許可の義務付け訴訟を併合提起して争うべきであり、取消訴訟のみを単独で提起することは許されない。
  3. Y県知事は、占用を許可するに際して、行政手続法上、同時に理由を提示しなければならず、これが不十分な許可は、違法として取り消される。
  4. Xが所定の占用料を支払わない場合、Y県知事は、行政代執行法の定めによる代執行によって、その支払いを強制することができる。
  5. Y県知事は、河川改修工事などのやむをえない理由があれば、許可を撤回できるが、こうした場合でも、Xに損失が生ずれば、通常生ずべき損失を補償しなければならない。

>解答と解説はこちら


【答え】:5【解説】
1.この占用許可は、行政法学上の「許可」であるから、Xの申請に許可を与えるか否かについて、Y県知事には、裁量の余地は認められない。
1・・・妥当ではない
河川の使用許可・占有許可」は行政講学上、「形成的行為」の中の「特許」に当たります。よって、本肢は誤りです。
特許とは、特別な権利や能力を設定する行為です。
そして、特許については、裁量の余地は広いです。
この点も誤りです。一方、
命令的行為」の中の「許可」は、禁止されている行為を、特定の場合に解除して、適法に特定の行為を行わせる行為です。
例えば、自動車の運転免許です。運転は禁止されていますが、免許を受けた者だけが、自動車を運転することが認められます。そして、許可については、裁量の余地は狭いです。
つまり、決められた基準があり、その基準を満たせば、許可を受けることができ、基準を満たさない場合は許可を受けることができない、という風に機械的に判断します。

「命令的行為・形成的行為」の詳細解説はこちら>>

2.申請が拒否された場合、Xは、不許可処分の取消訴訟と占用許可の義務付け訴訟を併合提起して争うべきであり、取消訴訟のみを単独で提起することは許されない。
2・・・妥当ではない
取消訴訟については、単独で提起できます。よって、誤りです。本肢、申請を拒否されたから、「申請を認めてください!」と占有許可の義務付け訴訟を行う場合(申請型義務付け訴訟)は、「申請拒否の取消訴訟」等を併合して提起する必要があります(行政事件訴訟法37条の3の3項2号)。
3.Y県知事は、占用を許可するに際して、行政手続法上、同時に理由を提示しなければならず、これが不十分な許可は、違法として取り消される。
3・・・妥当ではない
行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければなりません。
ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足ります(行政手続法8条)。上記ルールは、「拒否する処分をする場合」です。
本肢は、許可をしているので、その場合、理由の提示は不要です。
よって、理由を提示しなくても違法ではありません。
4.Xが所定の占用料を支払わない場合、Y県知事は、行政代執行法の定めによる代執行によって、その支払いを強制することができる。
4・・・妥当ではない
代執行とは、公法上の代替的作為義務が履行されない場合(その義務を、第三者が代わりに行うことができるけど、それを行わない場合)に、
行政庁が自ら義務者のなすべき行為をなし、又は第三者にさせて、その費用を義務者から徴収することです。
Xが占有料を支払わないから、行政庁が代わりに支払うというのはおかしいです。
つまり、本肢は代執行ではありません。本肢の内容は「強制徴収」です。
国や地方公共団体が有する金銭債権について、その履行がされない場合に、それを強制的に回収するのが、強制徴収です。
5.Y県知事は、河川改修工事などのやむをえない理由があれば、許可を撤回できるが、こうした場合でも、Xに損失が生ずれば、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
5・・・妥当
河川管理者は、許可の撤回などの処分をした場合において、当該処分により損失を受けた者があるときは、その者に対して通常生ずべき損失を補償しなければなりません(河川法76条1項)。
よって、本肢は正しいです。

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問23|地方自治法

地方自治法に定める、普通地方公共団体の長と議会との関係に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、長において専決処分にすることができる。
  2. 議会において長の不信任の議決がなされた場合には、長は議会を解散することができる。
  3. 議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、長は議場に出席しなければならないが、出席できない正当な理由があり、その旨を議長に届け出たときは、出席しなくてもよい。
  4. 議会の議決が法令に違反すると認められるときは、長は専決処分により、議決を適法なものとするための是正措置をとることができる。
  5. 議会の議決において、収入又は支出に関し執行することができないものがあったとしても、長は必ずしも再議に付す法的義務を負うわけではない。

>解答と解説はこちら


【答え】:4【解説】
1.議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、長において専決処分にすることができる。
1・・・正しい
普通地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、普通地方公共団体のにおいて、これを専決処分にすることができます(地方自治法180条1項)。
よって、正しいです。
2.議会において長の不信任の議決がなされた場合には、長は議会を解散することができる。
2・・・正しい
普通地方公共団体の議会において、当該普通地方公共団体の長の不信任の議決をしたときは、直ちに議長からその旨を当該普通地方公共団体の長に通知しなければなりません。
この場合においては、普通地方公共団体の長は、その通知を受けた日から10日以内に議会を解散することができます(地方自治法178条1項)。よって、議会において長の不信任の議決がなされた場合には、長は議会を解散することができるので、本肢は正しいです。
3.議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、長は議場に出席しなければならないが、出席できない正当な理由があり、その旨を議長に届け出たときは、出席しなくてもよい。
3・・・正しい
普通地方公共団体の長等は、議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、原則、議場に出席しなければなりません。
ただし、出席すべき日時に議場に出席できないことについて正当な理由がある場合において、その旨を議長に届け出たときは、出席しなくてもよいです(地方自治法121条1項)。
よって、本肢は正しいです。
4.議会の議決が法令に違反すると認められるときは、長は専決処分により、議決を適法なものとするための是正措置をとることができる。
4・・・誤り
「普通地方公共団体の議会の議決又は選挙」が「その権限を超え又は法令若しくは会議規則に違反する」と認めるときは、当該普通地方公共団体の長は、理由を示してこれを再議に付し又は再選挙を行わせなければなりません:(地方自治法176条4項:違法再議)。
つまり、「専決処分により是正措置をとることができる」のではありません。
正しくは「理由を示して再議(再度議決のやり直し)に付さなければならない」です。
5.議会の議決において、収入又は支出に関し執行することができないものがあったとしても、長は必ずしも再議に付す法的義務を負うわけではない。
5・・・正しい
収入又は支出に関し執行することができないものがあった(収支執行不可能)」場合については、一般再議に該当するので、再議するか否かは、長の判断によります。
そのため、必ずしも再議に付す義務はないので、正しいです。

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問22|地方自治法

地方自治法およびその内容に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 地方自治法の廃止は、日本国憲法の定めるところにより、住民投票を経て行わなければならない。

イ 地方自治法は、その目的として、「地方公共団体の健全な発達を保障すること」をあげている。

ウ 地方自治法は、「地方自治の本旨」の内容につき、それが「住民自治」と「団体自治」とを意味すると規定している。

エ 地方自治法には、地方財政法や地方公務員法等に優先して適用されるとの規定があり、地方自治の基本法としての位置づけが明確にされている。

オ 現行の地方自治法は、第二次世界大戦前の(旧)地方自治法を抜本的に改正して制定されたものである。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

>解答と解説はこちら


【答え】:4【解説】
ア 地方自治法の廃止は、日本国憲法の定めるところにより、住民投票を経て行わなければならない。
ア・・・誤り
地方自治法の廃止について、特別な規定はないので、通常の法律を定める場合と同じく国会の決議によって行います。
なので、住民投票は不要です。
イ 地方自治法は、その目的として、「地方公共団体の健全な発達を保障すること」をあげている。
イ・・・正しい
地方自治法の目的は1条に規定されています。

地方自治法1条
この法律は、地方自治の本旨に基いて、地方公共団体の区分並びに地方公共団体の組織及び運営に関する事項の大綱を定め、併せて国と地方公共団体との間の基本的関係を確立することにより、地方公共団体における民主的にして能率的な行政の確保を図るとともに、地方公共団体の健全な発達を保障することを目的とする

地方自治法は、その目的として、「地方公共団体の健全な発達を保障すること」をあげています。

ウ 地方自治法は、「地方自治の本旨」の内容につき、それが「住民自治」と「団体自治」とを意味すると規定している。
ウ・・・誤り
地方自治法に、「地方自治の本旨」の内容について規定されていません
よって、誤りです。ただ、地方自治の本旨には「住民自治」と「団体自治」の2つの要素があると考えられています。
  • 住民自治地方政治はその地方の住民によって行われるべきという考え方
  • 団体自治地方政治が国から独立した機関によって行われるべきという考え方
エ 地方自治法には、地方財政法や地方公務員法等に優先して適用されるとの規定があり、地方自治の基本法としての位置づけが明確にされている。
エ・・・誤り
本肢のような、地方自治法が、地方財政法や地方公務員法等に優先して適用されるとの規定はありません。
よって、誤りです。
オ 現行の地方自治法は、第二次世界大戦前の(旧)地方自治法を抜本的に改正して制定されたものである。
オ・・・誤り
(旧)地方自治法は、第二次世界大戦前にはありませんでした。
第二次世界大戦後に、日本国憲法が制定され、92条地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」に基づいて、地方自治法が制定されました。
つまり、地方自治法は、戦後初めて制定されました。

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略

平成24年・2012|問21|地方自治法

国とA市との間の紛争に関する次の記述のうち、法令または判例に照らし、正しいものはどれか。

  1. A市長は、自治事務に関する国の関与に不服があるときは、地方裁判所に対し、当該関与を行った国の行政庁を被告として、その取消しを求める抗告訴訟を提起することができる。
  2. A市の法定受託事務に関する国の関与が違法であると認めるときは、国地方係争処理委員会は、当該関与を行った国の行政庁に対して、理由を付し、期間を示した上で、必要な措置を講ずべきことを勧告することになる。
  3. 国の所有地内にあるA市の物件の撤去を国が求める場合、担当大臣は、A市長に対して地方自治法所定の国の関与としての代執行の手続をとることになる。
  4. A市情報公開条例に基づき、A市長が国の建築物の建築確認文書について公開する旨の決定をした場合、当該決定について不服を有する国がこの決定に対して取消訴訟を提起しても、当該訴訟は法律上の争訟に該当しないとして却下されることになる。
  5. A市に対する国の補助金交付の決定について、それが少額であるとしてA市が不服をもっている場合、A市が救済を求める際の訴訟上の手段としては、地方自治法に機関訴訟が法定されている。

>解答と解説はこちら


【答え】:2【解説】
1.A市長は、自治事務に関する国の関与に不服があるときは、地方裁判所に対し、当該関与を行った国の行政庁を被告として、その取消しを求める抗告訴訟を提起することができる。
1・・・誤り
国の関与に関する審査の申出をした「普通地方公共団体の長その他の執行機関」は、高等裁判所に対し、当該審査の申出の相手方となった国の行政庁を被告として、訴えをもって当該審査の申出に係る違法な国の関与の取消し又は当該審査の申出に係る国の不作為の違法の確認を求めること(機関訴訟)ができます(地方自治法251条の5の1項)。
つまり、「地方裁判所」ではなく「高等裁判所」が正しいです。
また、「抗告訴訟」ではなく「機関訴訟」が正しいです。
2.A市の法定受託事務に関する国の関与が違法であると認めるときは、国地方係争処理委員会は、当該関与を行った国の行政庁に対して、理由を付し、期間を示した上で、必要な措置を講ずべきことを勧告することになる。
2・・・正しい
国地方係争処理委員会は、法定受託事務に関する国の関与が違法であると認めるときは、国の行政庁に対し、理由を付し、かつ、期間を示して、必要な措置を講ずべきことを勧告するとともに、勧告の内容を通知し、かつ、これを公表しなければなりません(地方自治法250条の14の2項)。
よって、本肢は正しいです。
3.国の所有地内にあるA市の物件の撤去を国が求める場合、担当大臣は、A市長に対して地方自治法所定の国の関与としての代執行の手続をとることになる。
3・・・誤り
まず、代執行の対象となるのは、「法定受託事務」です。
法定受託事務とは、そもそも「国が本来果たすべき役割に係るもの(国がすべき事務)」です。
「A市の物件の撤去」については、国がすべき事務ではないので、代執行手続きはできません。
よって、誤りです。
4.A市情報公開条例に基づき、A市長が国の建築物の建築確認文書について公開する旨の決定をした場合、当該決定について不服を有する国がこの決定に対して取消訴訟を提起しても、当該訴訟は法律上の争訟に該当しないとして却下されることになる。
4・・・誤り
那覇市が、市の情報公開条例に基づいて、自衛隊対潜水艦戦作戦センター庁舎の建築計画書付属資料を市民団体の請求に対して開示決定をしたので、「国防上の支障が生じる」として国が当該開示決定の取消訴訟を提起したという事案で
判例(最判平13.7.13)によると、「公開されることで、本件建物の内部構造などが明らかになり、警備上の支障が生じるほか、外部からの攻撃に対応する機能の減殺により建物の安全性が低減するなど、本件建物の所有者として有する固有の利益が侵害されるため「法律上の争訟に当たる」としました。
よって、「法律上の争訟に該当しない」というのは誤りです。
5.A市に対する国の補助金交付の決定について、それが少額であるとしてA市が不服をもっている場合、A市が救済を求める際の訴訟上の手段としては、地方自治法に機関訴訟が法定されている。
5・・・誤り
補助金等の交付の決定に対して不服のある地方公共団体は、各省各庁の長に対して不服を申し出ることができます(補助金適正化法25条)。
機関訴訟できる旨の規定はないので、本肢は誤りです。
本肢の場合、各省各庁の長に対して不服申し立てができます。

 


平成24年度(2012年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 内閣 問33 民法・債権
問4 内閣 問34 民法:債権
問5 財政 問35 民法:親族
問6 法の下の平等 問36 商法
問7 社会権 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 国家賠償法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 地方自治法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・社会
問24 行政法 問54 基礎知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:債権 問60 著作権の関係上省略