令和元年度(2019年度)過去問

被補助人

被補助人とは?

被補助人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者で、家庭裁判所により補助開始の審判を受けた者を言います(民法15条1項本文)。

そして、本人以外の者の請求により補助開始の審判をするには、本人の同意がなければなりません(民法15条2項)。

補助開始の審判を受ける場合、補助人は、①同意権付与の審判、②代理権付与の審判の一方または双方を受けます(民法17条1項、876条の9第1項)。

被補助人の行為能力

被補助人は原則、単独で法律行為を行えます。

ただし、補助人が①同意権付与の審判を受けた場合、下記の中から同意が必要と指定された内容に限って、補助人の同意が必要となります。

※同意権が付与される内容は、「被保佐人が保佐人の同意が必要なもの」と同じです。下記の中から、同意が必要なものを家庭裁判所が指定します。

  1. 元本を領収し、又は利用すること。
  2. 借財又は保証をすること。
  3. 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
  4. 訴訟行為をすること。
  5. 贈与、和解又は仲裁合意をすること。
  6. 相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
  7. 贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
  8. 新築、改築、増築又は大修繕をすること。
  9. 山林について10年を超える賃貸借、宅地について5年を超える賃貸借、建物について3年を超える賃貸借をすること
  10. 上記行為を制限行為能力者の法定代理人としてすること
    上記についてはの詳細解説は「個別指導」で行っています!

補助人の権限

被補助人の保護者を「補助人」と言います。

そして、補助人は「同意権(同意権付与の審判を受けた補助人に限る)」「取消権」「追認権」「代理権(代理権付与の審判を受けた補助人に限る)」を有します。

  • 同意権:被補助人が単独で行えない行為に対して同意を与える権利(これは同意権付与の審判を受けた補助人のみ有する権利)
  • 取消権:補助人の同意が必要な法律行為であるにも関わらず、被補助人が単独で法律行為を行った場合、後で取り消しができる権利
  • 追認権:補助人の同意が必要な法律行為であるにも関わらず、被保佐人が単独で法律行為を行った場合、後で契約を確定的に有効にさせる権利
  • 代理権:被補助人を代理して法律行為を行う権利(これは代理権付与の審判を受けた補助人のみ有する権利)

補助人の義務

補助人は、補助の事務を行うに当たっては、被補助人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。(民法876条の5 、876条の10:身上配慮義務

「まとめた表、詳細解説、具体例、理由」などは個別指導で解説します!

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。 もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。 個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。 また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています! 令和4年の合格を目指しているのであれば、是非、個別指導で一緒に勉強をしましょう! 個別指導の概要はこちら>>

参考条文

(補助開始の審判)
第15条 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判をすることができる。ただし、第七条又は第十一条本文に規定する原因がある者については、この限りでない。
2 本人以外の者の請求により補助開始の審判をするには、本人の同意がなければならない。
3 補助開始の審判は、第十七条第一項の審判又は第八百七十六条の九第一項の審判とともにしなければならない。

(被補助人及び補助人)
第16条 補助開始の審判を受けた者は、被補助人とし、これに補助人を付する。

(補助人の同意を要する旨の審判等)
第17条 家庭裁判所は、第十五条第一項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求により、被補助人が特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、その審判によりその同意を得なければならないものとすることができる行為は、第十三条第一項に規定する行為の一部に限る。
2 本人以外の者の請求により前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。
3 補助人の同意を得なければならない行為について、補助人が被補助人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被補助人の請求により、補助人の同意に代わる許可を与えることができる。
4 補助人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。

(補助開始の審判等の取消し)
第18条 第十五条第一項本文に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判を取り消さなければならない。
2 家庭裁判所は、前項に規定する者の請求により、前条第一項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。
3 前条第一項の審判及び第八百七十六条の九第一項の審判をすべて取り消す場合には、家庭裁判所は、補助開始の審判を取り消さなければならない。

(補助人に代理権を付与する旨の審判)
第876条の9 家庭裁判所は、第十五条第一項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求によって、被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。
2 第八百七十六条の四第二項及び第三項の規定は、前項の審判について準用する。

(保佐の事務及び保佐人の任務の終了等)
第876条の5 保佐人は、保佐の事務を行うに当たっては、被保佐人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。(下記第876条の10に準用の規定あり)

(補助の事務及び補助人の任務の終了等)
第876条の10 第六百四十四条、第八百五十九条の二、第八百五十九条の三、第八百六十一条第二項、第八百六十二条、第八百六十三条及び第八百七十六条の五第一項の規定は補助の事務について、第八百二十四条ただし書の規定は補助人が前条第一項の代理権を付与する旨の審判に基づき被補助人を代表する場合について準用する。

 

被保佐人

被保佐人とは?

「被保佐人」とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者で、家庭裁判所による保佐開始の審判を受けた者です。

「事理を弁識する能力が著しく不十分」とは、不動産や現金等の一定の重要な財産に関する法律行為を自分一人で行う判断能力がないことを意味します。

被保佐人の行為能力

被保佐人は、原則単独で法律行為を行えます。

ただし、下記1~10の内容については保佐人の同意が必要で、もし被保佐人が保佐人の同意を得ずに行った場合、後で取り消しができます。

  1. 元本を領収し、又は利用すること。
  2. 借財又は保証をすること。
  3. 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
  4. 訴訟行為をすること。
  5. 贈与、和解又は仲裁合意をすること。
  6. 相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
  7. 贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
  8. 新築、改築、増築又は大修繕をすること。
  9. 山林について10年を超える賃貸借、宅地について5年を超える賃貸借、建物について3年を超える賃貸借をすること
  10. 上記行為を制限行為能力者の法定代理人としてすること
    上記についてはの詳細解説は「個別指導」で行っています!

保佐人の権限

被保佐人の保護者を「保佐人」と言います。

そして、保佐人は「同意見」「取消権」「追認権」「代理権(代理権付与の審判を受けた保佐人に限る)」を有します。

  • 同意権:被保佐人が単独で行えない行為に対して同意を与える権利
  • 取消権:保佐人の同意が必要な法律行為であるにも関わらず、被保佐人が単独で法律行為を行った場合、後で取り消しができる権利
  • 追認権:保佐人の同意が必要な法律行為であるにも関わらず、被保佐人が単独で法律行為を行った場合、後で契約を確定的に有効にさせる権利
  • 代理権:被保佐人を代理して法律行為を行う権利(これは代理権付与の審判を受けた保佐人のみ有する権利)

保佐人の義務

保佐人は、保佐の事務を行うに当たっては、被保佐人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければなりません(民法876条の5第1項:身上配慮義務)。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。 もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。 個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。 また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています! 令和4年の合格を目指しているのであれば、是非、個別指導で一緒に勉強をしましょう! 個別指導の概要はこちら>>

参考条文

(保佐開始の審判)
第11条 精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判をすることができる。ただし、第七条に規定する原因がある者については、この限りでない。

(被保佐人及び保佐人)
第12条 保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とし、これに保佐人を付する。

(保佐人の同意を要する行為等)
第13条 被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
一 元本を領収し、又は利用すること。
二 借財又は保証をすること。
三 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
四 訴訟行為をすること。
五 贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。
六 相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
七 贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
八 新築、改築、増築又は大修繕をすること。
九 第六百二条に定める期間を超える賃貸借をすること。
十 前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十七条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の法定代理人としてすること。
2 家庭裁判所は、第11条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求により、被保佐人が前項各号に掲げる行為以外の行為をする場合であってもその保佐人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
3 保佐人の同意を得なければならない行為について、保佐人が被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被保佐人の請求により、保佐人の同意に代わる許可を与えることができる。
4 保佐人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。

(保佐開始の審判等の取消し)
第14条 第11条本文に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判を取り消さなければならない。
2 家庭裁判所は、前項に規定する者の請求により、前条第二項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。

(保佐の事務及び保佐人の任務の終了等)
第876条の5 保佐人は、保佐の事務を行うに当たっては、被保佐人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。

成年被後見人

成年被後見人とは?

「成年被後見人」とは、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者で、家庭裁判所の後見開始の審判を受けた者を言います(民法7条)。

「事理を弁識する能力」とは、自己の財産を管理する能力です。

「常況にある」とは、いつもそのような状態であるということです。

簡単にいえば、認知症などが原因で、ほとんど物事の判断ができない方で、後見開始の審判を受けた者です。

成年被後見人の行為能力

成年被後見人の法律行為は、原則、取り消すことができます(民法9条本文)。

ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、成年被後見人であることを理由に取消しすることはできません(民法9条ただし書)。

「日用品の購入その他日常生活に関する行為」とは、食料品や洗剤などの日用品の購入や、ガス料金・水道料金・電話料金の支払いを指します。

成年後見人(法定代理人)の権限

成年被後見人の保護者を「成年後見人」と言います。

そして、成年被後見人の法定代理人(成年後見人)は「代理権」「取消権」「追認権」を有します。

  • 代理権:成年被後見人を代理して法律行為を行う権利
  • 取消権:成年被後見人が、「日用品の購入その他日常生活に関する行為」以外の法律行為を行った場合、後で取り消しができる権利
  • 追認権:成年被後見人が、「日用品の購入その他日常生活に関する行為」以外の法律行為を行った場合、後で契約を確定的に有効にさせる権利
  • 成年被後見人への郵便物等の管理権:①成年被後見人に宛てた郵便物又は信書便物(郵便物等)を成年後見人に配達すべき旨を、配送事業者に嘱託する(頼む)ことができる権利、②成年被後見人に宛てた郵便物等を開いて見ることができる権利。

成年後見人(法定代理人)の義務

成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たっては、成年被後見人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければなりません(民法858条)。この成年後見人の義務を「身上配慮義務」と言います。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。 もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。 個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。 また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています! 令和4年の合格を目指しているのであれば、是非、個別指導で一緒に勉強をしましょう! 個別指導の概要はこちら>>

参考条文

(後見開始の審判)
第7条 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる。

(成年被後見人及び成年後見人)
第8条 後見開始の審判を受けた者は、成年被後見人とし、これに成年後見人を付する。

(成年被後見人の法律行為)
第9条 成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。

(後見開始の審判の取消し)
第10条 第七条に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人(未成年後見人及び成年後見人をいう。以下同じ。)、後見監督人(未成年後見監督人及び成年後見監督人をいう。以下同じ。)又は検察官の請求により、後見開始の審判を取り消さなければならない。

(成年被後見人の意思の尊重及び身上の配慮)
第858条 成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たっては、成年被後見人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。

(成年後見人による郵便物等の管理)
第860条の2 家庭裁判所は、成年後見人がその事務を行うに当たって必要があると認めるときは、成年後見人の請求により、信書の送達の事業を行う者に対し、期間を定めて、成年被後見人に宛てた郵便物又は民間事業者による信書の送達に関する法律第二条第三項に規定する信書便物(次条において「郵便物等」という。)を成年後見人に配達すべき旨を嘱託することができる。
2 前項に規定する嘱託の期間は、六箇月を超えることができない。
3 家庭裁判所は、第一項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、成年被後見人、成年後見人若しくは成年後見監督人の請求により又は職権で、同項に規定する嘱託を取り消し、又は変更することができる。ただし、その変更の審判においては、同項の規定による審判において定められた期間を伸長することができない。
4 成年後見人の任務が終了したときは、家庭裁判所は、第一項に規定する嘱託を取り消さなければならない。

第860条の3 成年後見人は、成年被後見人に宛てた郵便物等を受け取ったときは、これを開いて見ることができる。
2 成年後見人は、その受け取った前項の郵便物等で成年後見人の事務に関しないものは、速やかに成年被後見人に交付しなければならない。
3 成年被後見人は、成年後見人に対し、成年後見人が受け取った第一項の郵便物等(前項の規定により成年被後見人に交付されたものを除く。)の閲覧を求めることができる。

令和元年・2019|問57|基礎知識

個人情報保護委員会に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 個人情報保護委員会は、総務大臣、経済産業大臣および厚生労働大臣の共管である。
  2. 個人情報保護委員会は、法律の施行に必要な限度において、個人情報取扱事業者に対し、必要な報告または資料の提出を求めることができる。
  3. 個人情報保護委員会の委員長および委員は、在任中、政党その他の政治団体の役員となり、または積極的に政治運動をしてはならない。
  4. 個人情報保護委員会は、認定個人情報保護団体*が法律の定める認定取消要件に該当する場合には、その認定を取り消すことができる。
  5. 個人情報保護委員会の委員長、委員、専門委員および事務局の職員は、その職務を退いた後も、職務上知ることのできた秘密を漏らし、または盗用してはならない。

(注)*認定個人情報保護団体とは、個人情報の適正な取扱いの確保を目的として、個人情報保護委員会の認定(個人情報の保護に関する法律47条)を受けた団体を指す。

>解答と解説はこちら

【答え】: 1
【解説】

1.個人情報保護委員会は、総務大臣、経済産業大臣および厚生労働大臣の共管である。

1・・・誤り

内閣府設置法に基づいて、個人情報保護委員会は、「内閣総理大臣」の所轄に属します(個人情報保護法130条2項)。

よって、本肢は誤りです。

2.個人情報保護委員会は、法律の施行に必要な限度において、個人情報取扱事業者に対し、必要な報告または資料の提出を求めることができる。

2・・・正しい

個人情報保護委員会は、必要な限度において、個人情報取扱事業者等に対し、個人情報又は匿名加工情報(個人情報等)の取扱いに関し、必要な報告若しくは資料の提出を求めることができます(個人情報保護法146条1項)。

よって、本肢は正しいです。

3.個人情報保護委員会の委員長および委員は、在任中、政党その他の政治団体の役員となり、または積極的に政治運動をしてはならない。

3・・・正しい

委員長及び委員は、在任中、政党その他の政治団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはいけません(個人情報保護法142条1項)。

よって、本肢は正しいです。

4.個人情報保護委員会は、認定個人情報保護団体*が法律の定める認定取消要件に該当する場合には、その認定を取り消すことができる。

4・・・正しい

個人情報保護委員会は、認定個人情報保護団体が下記のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができます(個人情報保護法155条1項)。

  1. 一定の欠格事由に該当するに至ったとき。
  2. 認定基準に適合しなくなったとき。
  3. 認定業務で知り得た情報を目的外で利用したとき。
  4. 個人情報保護委員会の命令に従わないとき。
  5. 不正の手段により認定を受けたとき。

よって、本肢は正しいです。

5.個人情報保護委員会の委員長、委員、専門委員および事務局の職員は、その職務を退いた後も、職務上知ることのできた秘密を漏らし、または盗用してはならない。

5・・・正しい

委員長、委員、専門委員及び事務局の職員(その職務を退いた後も含む)は、職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはなりません。また、その職務を退いた後も、同様に秘密を漏らし、又は盗用してはなりません(個人情報保護法143条)。

よって、本肢は正しいです。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問56|基礎知識

放送または通信の手法に関する次のア~オのうち、主としてアナログ方式で送られているものの組合せとして、妥当なものはどれか。

ア.AMラジオ放送

イ.公衆交換電話網

ウ.ISDN

エ.無線LAN

オ.イーサネット

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. イ・オ
  4. ウ・エ
  5. ウ・オ

>解答と解説はこちら

【答え】: 1
【解説】

アナログ」とは、「連続的に変化するデータを連続した数字や記号で表すこと」です。

例えば、アナログ時計は、針は、止まることなく、連続的に動き続けています(回り続けている)。

一方、
デジタル」とは、「連続的なデータを、段階的に区切って数字や記号で表すこと」です。

例えば、デジタル時計は、10時10分10秒から11秒へ、一気に飛びます。
つまり、アナログのように、連続しておらず、1秒ごとに区切られています。

ア.「AMラジオ放送」は主としてアナログ方式で送られているか。

ア・・・主としてアナログ方式

「AMラジオ放送」も「FMラジオ放送」もアナログ放送方式です・

「BSデジタルラジオ」や「地上デジタルラジオ」がデジタル方式です。

イ.「公衆交換電話網」は主としてアナログ方式で送られているか。

イ・・・主としてアナログ方式

公衆交換電話網(自宅の固定電話)は、主としてアナログ方式です。

一方、選択肢ウの「ISDN」はデジタル方式の固定電話です。

ウ.「ISDN」は主としてアナログ方式で送られているか。

ウ・・・デジタル方式

ISDN」とは、電話線を使ったデジタル回線です。

ちなみに、「IP電話」というものもデジタル回線です。
これは、電話線を使わず、光ファイバー等、インターネットを使います。

エ.「無線LAN」は主としてアナログ方式で送られているか。

エ・・・デジタル方式

無線LAN」はデジタル方式です。

「LAN」とは「Local Area Network」の略で、限られた範囲内にあるコンピュータや通信機器、情報機器などをケーブルや無線電波などで接続し、相互にデータ通信できるようにしたネットワークのことです。

「Wi-Fi」が一例です。

ちなみに、アナログ方式の無線LANはありません。

オ.「イーサネット」は主としてアナログ方式で送られているか。

オ・・・デジタル方式

イーサネット」とは、世界中のオフィスや家庭で一般的に使用されている有線のLANで最も使用されている技術規格で、デジタル方式です。

ご自宅にある「LANケーブル」と思っていただいて大丈夫です。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問55|基礎知識

通信の秘密に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。

ア.通信の秘密を守る義務を負うのは電気通信回線設備を保有・管理する電気通信事業者であり、プロバイダなど他の電気通信事業者の回線設備を借りている電気通信事業者には通信の秘密保持義務は及ばない。

イ.電気通信事業者のみならず、通信役務に携わっていない者が通信の秘密を侵した場合にも、処罰の対象となる。

ウ.通信傍受法*によれば、薬物関連、銃器関連、集団密航関連など特定の犯罪に限り、捜査機関が裁判所の令状なしに通信の傍受をすることが認められる。

エ.刑事施設の長は、通信の秘密の原則に対する例外として、受刑者が発受信する信書を検査し、その内容によっては差止めをすることができる。

オ.通信の秘密には、通信の内容のみならず、通信当事者の氏名・住所、通信日時、通信回数も含まれる。

(注)* 犯罪捜査のための通信傍受に関する法律

  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・エ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ

>解答と解説はこちら

【答え】: 2
【解説】

ア.通信の秘密を守る義務を負うのは電気通信回線設備を保有・管理する電気通信事業者であり、プロバイダなど他の電気通信事業者の回線設備を借りている電気通信事業者には通信の秘密保持義務は及ばない。

ア・・・誤り

電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはなりません(電気通信事業法4条1項)。

そして、「電気通信事業」とは、電気通信役務を他人の需要に応ずるために提供する事業(放送局設備供給役務に係る事業を除く。)をいいます(同法2条4号)。

さらに、「電気通信役務」とは、電気通信設備を用いて他人の通信を媒介し、その他電気通信設備を他人の通信の用に供することをいいます(同法2条3号)。

つまり、「プロバイダなど他の電気通信事業者の回線設備を借りている電気通信事業者」も「電気通信事業」に含まれるため、通信の秘密保持義務が及びます。

イ.電気通信事業者のみならず、通信役務に携わっていない者が通信の秘密を侵した場合にも、処罰の対象となる。

イ・・・正しい

電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密を侵した者(通信役務に携わっていない者も含む)は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます(電気通信事業法179条)。

「電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密を侵した者」とは、例えば、ハッカーです。

よって、正しいです。

ウ.通信傍受法*によれば、薬物関連、銃器関連、集団密航関連など特定の犯罪に限り、捜査機関が裁判所の令状なしに通信の傍受をすることが認められる。

ウ・・・誤り

検察官又は司法警察員は、薬物関連、銃器関連、集団密航関連など特定の犯罪に限り犯行が行われると疑うに足りる状況があり、かつ、他の方法によっては、犯人を特定にすることが著しく困難な場合に、裁判官の令状を得て、通信の傍受をすることが認められています(通信傍受法3条1項)。

つまり、「令状」が必要なので、誤りです。

エ.刑事施設の長は、通信の秘密の原則に対する例外として、受刑者が発受信する信書を検査し、その内容によっては差止めをすることができる。

エ・・・正しい

刑事施設の長は、「刑事施設の規律」及び「秩序の維持」、「受刑者の矯正処遇の適切な実施」その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、受刑者が発受する信書(手紙)について、検査を行わせることができます(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律127条1項)。

つまり、刑務所内の受刑者あてに手紙を出した場合、その手紙の内容をチェックされるということです。

オ.通信の秘密には、通信の内容のみならず、通信当事者の氏名・住所、通信日時、通信回数も含まれる。

オ・・・正しい

通信の秘密には、通信の内容のみならず、通信当事者の氏名・住所、通信日時、通信回数等、これらの事項を知られることによって通信の存否や意味内容を推知されるような事項全てが含まれる(総務省・総合通信基盤局・電気通信事業部の資料参考)。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問54|基礎知識

情報や通信に関する次のア~オの記述にふさわしい略語等の組合せとして、妥当なものはどれか。

ア.現実ではないが、実質的に同じように感じられる環境を、利用者の感覚器官への刺激などによって人工的に作り出す技術

イ.大量のデータや画像を学習・パターン認識することにより、高度な推論や言語理解などの知的行動を人間に代わってコンピュータが行う技術

ウ.ミリ波などの高い周波数帯域も用いて、高速大容量、低遅延、多数同時接続の通信を可能とする次世代無線通信方式

エ.人が介在することなしに、多数のモノがインターネットに直接接続し、相互に情報交換し、制御することが可能となる仕組み

オ.加入している会員同士での情報交換により、社会的なつながりを維持・促進することを可能とするインターネット上のサービス

  1. ア:SNS イ:IoT ウ:5G エ:VR オ:AI
  2. ア:SNS イ:AI ウ:5G エ:VR オ:IoT
  3. ア:VR イ:5G ウ:AI エ:SNS オ:IoT
  4. ア:VR イ:5G ウ:AI エ:IoT オ:SNS
  5. ア:VR イ:AI ウ:5G エ:IoT オ:SNS

>解答と解説はこちら

【答え】: 5
【解説】

ア.現実ではないが、実質的に同じように感じられる環境を、利用者の感覚器官への刺激などによって人工的に作り出す技術

ア・・・VR

VR」とは、「virtual reality:バーチャル・リアリティ」の略で、現物・実物ではないが機能としての本質は同じであるような環境を、ユーザの五感を含む感覚を刺激することにより理工学的に作り出す技術およびその体系を言います。

イ.大量のデータや画像を学習・パターン認識することにより、高度な推論や言語理解などの知的行動を人間に代わってコンピュータが行う技術

イ・・・AI

AI:人工知能」とは「artificial intelligence」の略で、
言語の理解や推論、問題解決などの知的行動を人間に代わってコンピューターに行わせる技術を言います。

つまり、大量のデータや画像を学習・パターン認識することにより、高度な推論や言語理解などの知的行動を人間に代わってコンピュータが行う技術は「AI」です。

ウ.ミリ波などの高い周波数帯域も用いて、高速大容量、低遅延、多数同時接続の通信を可能とする次世代無線通信方式

ウ・・・5G

5G」とは、ミリ波(波長が1~10mm)などの高い周波数帯域も用いて、高速大容量、低遅延、多数同時接続の通信を可能とする次世代無線通信方式です。

「4G」で使われてきた周波数帯は「3.6GHz以下」で
「5G」の周波数帯は「3.6GHz以下」だけでなく「3.7GHz帯と4.5GHz帯、さらに28GHz帯」の高い周波数帯域も用います。

エ.人が介在することなしに、多数のモノがインターネットに直接接続し、相互に情報交換し、制御することが可能となる仕組み

エ・・・IoT

IoT」とは、様々な「モノ(物)」が、インターネットに接続され(単に繋がるだけではなく、モノがインターネットのように繋がる)、情報交換することにより相互に制御する仕組みです。

つまり、本肢の「人が介在することなしに、多数のモノがインターネットに直接接続し、相互に情報交換し、制御することが可能となる仕組み」は「IoT」です。

オ.加入している会員同士での情報交換により、社会的なつながりを維持・促進することを可能とするインターネット上のサービス

オ・・・SNS

SNS」とは、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略で、Web上で会員同士で情報交換や意見交換ができるサービスです。

例えば、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)等があります。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問53|基礎知識

日本の廃棄物処理に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。

ア.廃棄物処理法*では、廃棄物を、産業廃棄物とそれ以外の一般廃棄物とに大きく区分している。

イ.家庭から排出される一般廃棄物の処理は市区町村の責務とされており、排出量を抑制するなどの方策の一つとして、ごみ処理の有料化を実施している市区町村がある。

ウ.産業廃棄物の処理は、排出した事業者ではなく、都道府県が行うこととされており、排出量を抑制するために、産業廃棄物税を課す都道府県がある。

エ.産業廃棄物の排出量増大に加えて、再生利用や減量化が進まないことから、最終処分場の残余容量と残余年数はともに、ここ数年で急減している。

オ.一定の有害廃棄物の国境を越える移動およびその処分の規制について、国際的な枠組みおよび手続等を規定したバーゼル条約があり、日本はこれに加入している。

(注)* 廃棄物の処理及び清掃に関する法律

  1. ア・イ
  2. ア・オ
  3. イ・ウ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ

>解答と解説はこちら

【答え】: 4
【解説】

ア.廃棄物処理法*では、廃棄物を、産業廃棄物とそれ以外の一般廃棄物とに大きく区分している。

ア・・・正しい

廃棄物処理法2条2項によると、
『「一般廃棄物」とは、産業廃棄物以外の廃棄物をいう』
と規定しています。

つまり、廃棄物を、産業廃棄物とそれ以外の一般廃棄物とに大きく区分しているので、正しいです。

イ.家庭から排出される一般廃棄物の処理は市区町村の責務とされており、排出量を抑制するなどの方策の一つとして、ごみ処理の有料化を実施している市区町村がある。

イ・・・正しい

市町村は、一般廃棄物処理計画に従って、その区域内における一般廃棄物を生活環境の保全上支障が生じないうちに収集し、これを運搬し、及び処分しなければなりません(廃棄物処理法6条の2第1項)。

実際、排出量を抑制するなどの方策の一つとして、ごみ処理の有料化を実施している市区町村があります(例えば、ごみ袋の有料化)。

ウ.産業廃棄物の処理は、排出した事業者ではなく、都道府県が行うこととされており、排出量を抑制するために、産業廃棄物税を課す都道府県がある。

ウ・・・誤り

事業者は、その産業廃棄物自ら処理しなければなりません(廃棄物処理法11条1項)。

つまり、「都道府県」が産業廃棄物の処理をするのではなく、「(排出した)事業者」が正しいです。

エ.産業廃棄物の排出量増大に加えて、再生利用や減量化が進まないことから、最終処分場の残余容量と残余年数はともに、ここ数年で急減している。

エ・・・誤り

環境省によると、日本の産業廃棄物の排出量は、平成29年度は約3億8,354万トンと推計されており、ここ数年横ばいです。

オ.一定の有害廃棄物の国境を越える移動およびその処分の規制について、国際的な枠組みおよび手続等を規定したバーゼル条約があり、日本はこれに加入している。

オ・・・正しい

バーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約)は、一定の廃棄物の国境を越える移動等の規制について国際的な枠組みおよび手続等を規定した条約で、日本も1993年に加入しています。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問52|基礎知識

元号制定の手続に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 元号は、憲法に基づいて内閣総理大臣が告示で定める。
  2. 元号は、皇室典範に基づいて天皇が布告で定める。
  3. 元号は、法律に基づいて内閣が政令で定める。
  4. 元号は、法律に基づいて天皇が勅令で定める。
  5. 元号は、慣習に基づいて皇室会議が公示で定める。

>解答と解説はこちら

【答え】: 3
【解説】

元号は、政令で定めます(元号法1項)。

つまり、法律(元号法)に基づいて内閣が政令で定めることとなっているので
「3」が正解です。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

令和元年・2019|問51|基礎知識

経済用語に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 信用乗数(貨幣乗数)とは、マネーストックがベースマネーの何倍かを示す比率であり、その値は、預金準備率が上昇すると大きくなる。
  2. 消費者物価指数とは、全国の世帯が購入する各種の財・サービスの価格の平均的な変動を測定するものであり、基準となる年の物価を100として指数値で表わす。
  3. 完全失業率とは、就労を希望しているにもかかわらず働くことができない人の割合であり、その値は、失業者数を総人口で除して求められる。
  4. 労働分配率とは、労働者間で所得がどのように分配されたのかを示した値であり、その値が高いほど、労働者間の所得格差が大きいことを示す。
  5. 国内総支出とは、一国全体で見た支出の総計であり、民間最終消費支出、国内総資本形成、政府最終消費支出および輸入を合計したものである。

>解答と解説はこちら

【答え】: 2
【解説】

1.信用乗数(貨幣乗数)とは、マネーストックがベースマネーの何倍かを示す比率であり、その値は、預金準備率が上昇すると大きくなる。

1・・・誤り

信用乗数(貨幣乗数)とは「中央銀行が市場に供給する資金量(マネタリーベース)」と「経済全体の通貨供給量(マネーストック)」との比率を言います。

マネーストック=信用乗数×マネタリーベース

なので、

信用乗数=マネーストック÷マネタリーベース

預金準備率とは、金融機関が日本銀行の当座預金に預け入れる預金残高に対する割合を言います。

そして、預金準備率が上昇すると、金融機関は日銀により多くのお金をお預ける必要が出てくるのでマネーストックは減少します。

よって、信用乗数の小さくなります。

したがって、信用乗数は、預金準備率が上昇すると、「小さく」なるので誤りです。

2.消費者物価指数とは、全国の世帯が購入する各種の財・サービスの価格の平均的な変動を測定するものであり、基準となる年の物価を100として指数値で表わす。

2・・・正しい

消費者物価指数(Consumer Price Index:CPI)とは、消費者が実際に購入する段階での、商品の小売価格(物価)の変動を表す指数をいい、基準となる年の物価を100として指数値で表わします。

よって、本肢は正しいです。

3.完全失業率とは、就労を希望しているにもかかわらず働くことができない人の割合であり、その値は、失業者数を総人口で除して求められる。

3・・・誤り

完全失業率」とは、「完全失業者数」を「労働力人口(15歳以上の働く意欲のある人)」で割ったものです。

「完全失業者」とは、求職活動をしているが職がない者です。

本問は「総人口」が誤りです。

正しくは「労働力人口」です。

4.労働分配率とは、労働者間で所得がどのように分配されたのかを示した値であり、その値が高いほど、労働者間の所得格差が大きいことを示す。

4・・・誤り

労働分配率とは、企業において生産された付加価値全体のうちの、どれだけが労働者に還元されているかを示す割合です。

つまり、労働分配率=「人件費」÷「付加価値」です。

よって、本肢は誤りです。

5.国内総支出とは、一国全体で見た支出の総計であり、民間最終消費支出、国内総資本形成、政府最終消費支出および輸入を合計したものである。

5・・・誤り

国内総支出(GDE)とは、一定期間における「政府、企業、国民が消費や投資に費やした総額」と「純輸出)」の合計です。

本肢は「輸入」が誤りで、正しくは「純輸出」です。

純輸出とは、輸出-輸入です。

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問1 著作権の関係上省略 問31 民法:物権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 憲法・議員 問33 民法:債権
問4 法の下の平等 問34 民法:債権
問5 選挙権・選挙制度 問35 民法:親族
問6 教科書検定制度 問36 商法
問7 憲法・その他 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・政治
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・政治
問20 問題非掲載のため省略 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・経済
問22 地方自治法 問52 基礎知識・政治
問23 地方自治法 問53 基礎知識・経済
問24 地方自治法 問54 基礎知識・情報通信
問25 行政法 問55 基礎知識・情報通信
問26 行政法 問56 基礎知識・情報通信
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略