民法の無料テキスト

認知

認知とは?

婚姻関係にない男女の間に生まれた子(非嫡出子)について、その父又は母が自分の子であると認めることを「認知」と言います(民法779条)。

母親と子の関係については、分娩の事実により当然に親子関係が発生するので、認知は不要です(最判昭37.4.27)。

母親の認知については個別指導で解説します。

そして、この認知をすることで、法律上の親子関係を発生します。

また、認知には「任意認知」と「強制認知」の2つがあります。

任意認知

「任意認知」とは、父親・母親が届出をすることによって行ったり(民法781条1項)、父親・母親が遺言によって行ったりすることです(民法781条2項)。

この認知は、「父親・母親」が未成年者又は成年被後見人であっても、法定代理人の同意なく行えます(民法780条)。

成年の子の認知

また、成年の子を認知する場合、その子の承諾がなければ、認知することができません(民法782条)。

胎児又は死亡した子の認知

父親は、胎内の子でも、認知することができます。この場合、母の承諾を得なければなりません(民法783条1項)。

父親・母親は、死亡した子でも、その死亡した子に直系卑属(子や孫)がいるときに限り、認知することができます。この場合、その直系卑属が成年者であるときは、その承諾を得なければなりません(民法783条2項)。

強制認知

「強制認知」とは、男が子を認知しない場合に、裁判手続によって、子を認知させることです。

強制認知の流れ

強制認知を行う場合、まず、家庭裁判所に家事調停の申立てをしなければなりません(家事事件手続法257条:調停前置主義)。

調停がうまくいかなかった場合、「子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人」は、認知の訴えを提起することができます(民法787条本文)。

認知の訴えの期間制限

認知の訴えは、父又は母の死亡の日から3年を経過したときは、提起できなくなります(民法787条ただし書)。

認知の効果

認知は、出生の時にさかのぼってその効力を生じます。ただし、第三者が既に取得した権利を害することはできません(民法784条)。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。

もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。

個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。

また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています!

令和3年の合格を目指しているのであれば、是非、個別指導で一緒に勉強をしましょう!

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民法テキストの目次

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参考条文

(認知)
第779条 嫡出でない子は、その父又は母がこれを認知することができる。

(認知能力)
第780条 認知をするには、父又は母が未成年者又は成年被後見人であるときであっても、その法定代理人の同意を要しない。

(認知の方式)
第781条 認知は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによってする。
2 認知は、遺言によっても、することができる。

(成年の子の認知)
第782条 成年の子は、その承諾がなければ、これを認知することができない。

(胎児又は死亡した子の認知)
第783条 父は、胎内に在る子でも、認知することができる。この場合においては、母の承諾を得なければならない。
2 父又は母は、死亡した子でも、その直系卑属があるときに限り、認知することができる。この場合において、その直系卑属が成年者であるときは、その承諾を得なければならない。

(認知の効力)
第784条 認知は、出生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者が既に取得した権利を害することはできない。

(認知の取消しの禁止)
第785条 認知をした父又は母は、その認知を取り消すことができない。

(認知に対する反対の事実の主張)
第786条 子その他の利害関係人は、認知に対して反対の事実を主張することができる。

(認知の訴え)
第787条 子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人は、認知の訴えを提起することができる。ただし、父又は母の死亡の日から三年を経過したときは、この限りでない。

(認知後の子の監護に関する事項の定め等)
第788条 第七百六十六条の規定は、父が認知する場合について準用する。

嫡出否認の訴えと親子関係不存在確認の訴え

父親との親子関係を否定するための訴訟には、「嫡出否認の訴え」と「親子関係不存在確認の訴え」の2つがあります。

違いについては、子が「推定が及ぶ子」か否かでどちらの訴えを提起できるかが異なります。

嫡出否認の訴え

推定が及ぶ子」について、父親が自分の子供でないと主張する方法は嫡出否認訴訟しかありません。

嫡出否認訴訟の原告と被告

嫡出否認訴訟の提訴権者(原告)は、父親(夫)だけであり、それ以外の者は嫡出否認訴訟を提起することができません(民法774条)。そして、被告は「子又は親権を行う母」です(民法775条前段)。親権を行う母がないときは、家庭裁判所は、特別代理人を選任しなければなりません(民法775条後段)。

嫡出否認訴訟の出訴期間

嫡出否認の訴えは、父親(夫)が子の出生を知った時から1年以内に提起しなければなりません(民法777条)。

父親(夫)は、子の出生後において、その嫡出であることを承認したときは、その否認権を失うため嫡出否認訴訟を提起することはできません(民法776条)。

親子関係不存在確認の訴え

親子関係不存在確認の訴えは、「推定が及ばない嫡出子」または「推定されない嫡出子」について、父親が自分の子供でないと主張する方法は嫡出否認訴訟しかありません。

親子関係不存在確認訴訟の原告と被告

親子関係不存在確認訴訟の原告は、親子関係の存否を確定する利益(訴えの利益)がある者であれば、誰でもなれます。

被告は、当該訴訟に係る身分関係の当事者の一方が提起する場合は、他の一方を被告とします。

具体例については個別指導で解説します。

第三者が提起する場合は、当該身分関係の当事者の双方を被告とします。

親子関係不存在確認訴訟の出訴期間

親子関係不存在確認訴訟には、出訴期間の制限はないため、いつでも提訴できます。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。

もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。

個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。

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参考条文

(嫡出の推定)
第772条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
2 婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

(嫡出の否認)
第774条 第七百七十二条の場合において、夫は、子が嫡出であることを否認することができる。

(嫡出否認の訴え)
第775条 前条の規定による否認権は、子又は親権を行う母に対する嫡出否認の訴えによって行う。親権を行う母がないときは、家庭裁判所は、特別代理人を選任しなければならない。

(嫡出の承認)
第776条 夫は、子の出生後において、その嫡出であることを承認したときは、その否認権を失う。

(嫡出否認の訴えの出訴期間)
第777条 嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から一年以内に提起しなければならない。

第778条 夫が成年被後見人であるときは、前条の期間は、後見開始の審判の取消しがあった後夫が子の出生を知った時から起算する。

嫡出の推定

嫡出の推定とは?

出生の状況などにより「その父親の子供に違いない」と推定することです。「推定」なので、父親の子供でないことが証明されれば、子供(嫡出子)でないこととなります。

嫡出子と非嫡出子

結婚している男女間に生まれた子供を「嫡出子」と言います。

一方、結婚していない男女間に生まれた子供は「非嫡出子」と呼言います。

推定される嫡出子(嫡出推定の及ぶ子)

「①妻が婚姻中に懐胎(妊娠)した子」は、夫の子と推定します(民法722条1項)。

また、「②婚姻の成立の日から200日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から300以内に生まれた子」は、婚姻中に懐胎したものと推定します(民法772条2項)。

この①②の子を「推定される嫡出子」とか「嫡出推定の及ぶ子」と言います。

推定の及ばない子

妻が婚姻中に懐胎した子(原則として「推定される嫡出子」)であったとしても、その子と夫と血縁関係がないことが明らかな場合があります。この子を「推定の及ばない子」いいます。

例えば、夫が、婚姻中に刑務所に入ってい場合

推定されない嫡出子

いわゆる「授かり婚」や「できちゃった婚」のように婚姻成立前に懐胎し、婚姻成立の日から 200 日以内に生まれた子供は、婚姻関係にある男女間に生まれる子供である為、嫡出子には該当しま
す。しかし「推定される嫡出子」には当たりません。

このような嫡出子を「推定されない嫡出子」と言います。

端的に言えば、「民法722条に該当しない嫡出子」です。

理解学習について

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参考条文

(嫡出の推定)
第772条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
2 婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

婚姻の解消

婚姻の解消とは?

婚姻の解消とは、①配偶者の死亡や②離婚を理由として、婚姻関係が消滅することを言います。

「配偶者の死亡」による婚姻の解消

夫婦の一方が死亡すると、婚姻が解消されます。また、失踪宣告(民法30条)を受けた場合も当然に婚姻は解消します。

「離婚」による婚姻の解消

離婚については、民法上、「協議上の離婚」と「裁判上の離婚」の2つがあります(民法763条以下)。

協議上の離婚

  • 夫婦は、その協議で、離婚をすることができます(民法763条)。
  • 成年被後見人が協議離婚をするために、その成年後見人の同意は不要です(民法764条、738条)。
  • 戸籍法の定めに従って、届出をすることで、離婚の効力が発生します。そして、この届出は、当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければなりません(民法764条、739条)。
  • 詐欺又は強迫によって離婚をした者は、その離婚の取消しを家庭裁判所に請求することがでます(民法764条、747条1項)。

裁判上の離婚

離婚の訴えを提起できる場合は、一定の要件(下記要件)があり、これを満たさない限り、離婚の訴えを提起することはできません。その要件は、夫婦の一方が下記のいずれかに該当することです(民法770条1項)。

  1. 配偶者に不貞な行為があったとき。
  2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
  3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

裁判所は、上記1~4の事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができます(民法770条2項)。

離婚の効果

  • 婚姻によって「氏(苗字)」を変更した夫又は妻は、離婚によって婚姻前の氏に戻ります(民法767条、771条)。そして、婚姻前の氏に戻した夫又は妻は、離婚の日から3か月以内に届出をすれば、離婚の際に使っていた氏(婚姻後の氏)を使うことができます。
  • 離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができます(民法768条1項、771条)。そして財産分与について、「当事者間に協議が調わないとき」、又は「協議をすることができないとき」は、離婚の時から2年以内であれば、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができます(民法768条2項)。
  • 子の嫡出子である身分については変更しません。つまり、離婚したとしても、父は父であり、母は母です。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。

もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。

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参考条文

(失踪の宣告)
第30条 不在者の生死が七年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪そうの宣告をすることができる。
2 戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した者の生死が、それぞれ、戦争が止やんだ後、船舶が沈没した後又はその他の危難が去った後一年間明らかでないときも、前項と同様とする。

(失踪の宣告の効力)
第31条 前条第一項の規定により失踪の宣告を受けた者は同項の期間が満了した時に、同条第二項の規定により失踪の宣告を受けた者はその危難が去った時に、死亡したものとみなす。

(成年被後見人の婚姻)
第738条 成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。

(婚姻の届出)
第739条 婚姻は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
2 前項の届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。

(詐欺又は強迫による婚姻の取消し)
第747条 詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
2 前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後三箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。

(協議上の離婚)
第763条 夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。

(婚姻の規定の準用)
第764条 第七百三十八条、第七百三十九条及び第七百四十七条の規定は、協議上の離婚について準用する。

(離婚の届出の受理)
第765条 離婚の届出は、その離婚が前条において準用する第七百三十九条第二項の規定及び第八百十九条第一項の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない。
2 離婚の届出が前項の規定に違反して受理されたときであっても、離婚は、そのためにその効力を妨げられない。

(離婚後の子の監護に関する事項の定め等)
第766条 父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。
2 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、同項の事項を定める。
3 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前二項の規定による定めを変更し、その他子の監護について相当な処分を命ずることができる。
4 前三項の規定によっては、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生じない。

(離婚による復氏等)
第767条 婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によって婚姻前の氏に復する。
2 前項の規定により婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から三箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、離婚の際に称していた氏を称することができる。

(財産分与)
第768条 協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
2 前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から二年を経過したときは、この限りでない。
3 前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。

(離婚による復氏の際の権利の承継)
第769条 婚姻によって氏を改めた夫又は妻が、第八百九十七条第一項の権利を承継した後、協議上の離婚をしたときは、当事者その他の関係人の協議で、その権利を承継すべき者を定めなければならない。
2 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所がこれを定める。

(裁判上の離婚)
第770条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。

(協議上の離婚の規定の準用)
第771条 第七百六十六条から第七百六十九条までの規定は、裁判上の離婚について準用する。

婚姻の無効と取消し

婚姻の無効原因

婚姻は、下記いずれかに該当する場合に限り、無効です。
そして、この無効主張は、当事者だけでなく、利害関係人も主張でき、利害関係人は当事者が死亡した後も無効主張できます。

  1. 人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき
  2. 当事者が婚姻の届出をしないとき
    ただし、その届出が「当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭でしなければならない」という方式を欠くだけであるときは、婚姻は、無効とはならず、有効です。

無効な婚姻の追認

夫婦の一方が、他方の意思に基づかないで婚姻届を作成・提出した場合であっても、届出時に夫婦としての実質的生活関係が存在しており、後に他方の配偶者が届出の事実を知って追認したときは、婚姻は追認によりその届出の当初にさかのぼって有効となる(最判昭47.7.25)。

婚姻の取消事由

不適法な婚姻の場合

下記1~6に該当した婚姻をすると「各当事者、その親族又は検察官」から、その取消しを家庭裁判所に請求することができます(民法744条本文)。

ただし、例外として、当事者の一方が死亡した後は、検察官は、下記婚姻の取消しを請求することができません(民法744条ただし書)。

  1. 婚姻適齢に達していない婚姻(民法731条)
    →上記婚姻について、「親族又は検察官」は婚姻適齢になったときに取消請求はできなくなるが、「不適齢者(当事者)」は、適齢に達した後、3ヶ月間は婚姻の取消請求ができます(民法745条)。
  2. 重婚(配偶者がいるにも関わらず、他の者と婚姻すること)(民法732条)
  3. 再婚禁止期間にした婚姻(民法733条)
    →再婚禁止期間にした婚姻は、前婚の解消若しくは取消しの日から起算して100日を経過し、又は女が再婚後に出産したときは、婚姻の取消請求はできない(民法746条)。
  4. 近親者間との婚姻(734条)
  5. 直系姻族間との婚姻(735条)
  6. 養親子等の間の婚姻(736条)

詐欺又は強迫により婚姻した場合

詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができます(民法747条)。

婚姻の取消しの効力

婚姻の取消しは、将来に向かってのみ効力が生じます(民法748条1項)。つまり、取消しの効果は遡及しません

婚姻の時においてその取消しの原因があることを知らなかった(善意の)当事者が、婚姻によって財産を得たときは、現存利益を限度に、返還しなければなりません(民法748条2項)。

婚姻の時においてその取消しの原因があることを知っていた(悪意の)当事者は、婚姻によって得た利益の全部を返還しなければなりません(民法748条3項本文)。そして、この場合、相手方が善意であったときは、相手方に損害賠償する責任を負います(民法748条3項ただし書)。

婚姻の無効と取消しの違い

婚姻の無効と取消しの違いについては個別指導で解説します。

理解学習について

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参考条文

(婚姻の無効)
第742条 婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。
一 人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。
二 当事者が婚姻の届出をしないとき。ただし、その届出が第七百三十九条第二項に定める方式を欠くだけであるときは、婚姻は、そのためにその効力を妨げられない。

(婚姻の取消し)
第743条 婚姻は、次条から第七百四十七条までの規定によらなければ、取り消すことができない。

(不適法な婚姻の取消し)
第744条 第七百三十一条から第七百三十六条までの規定に違反した婚姻は、各当事者、その親族又は検察官から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、これを請求することができない。
2 第七百三十二条又は第七百三十三条の規定に違反した婚姻については、当事者の配偶者又は前配偶者も、その取消しを請求することができる。

(不適齢者の婚姻の取消し)
第745条 第七百三十一条の規定に違反した婚姻は、不適齢者が適齢に達したときは、その取消しを請求することができない。
2 不適齢者は、適齢に達した後、なお三箇月間は、その婚姻の取消しを請求することができる。ただし、適齢に達した後に追認をしたときは、この限りでない。

(再婚禁止期間内にした婚姻の取消し)
第746条 第七百三十三条の規定に違反した婚姻は、前婚の解消若しくは取消しの日から起算して百日を経過し、又は女が再婚後に出産したときは、その取消しを請求することができない。

(詐欺又は強迫による婚姻の取消し)
第747条 詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
2 前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後三箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。

(婚姻の取消しの効力)
第748条 婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。
2 婚姻の時においてその取消しの原因があることを知らなかった当事者が、婚姻によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度において、その返還をしなければならない。
3 婚姻の時においてその取消しの原因があることを知っていた当事者は、婚姻によって得た利益の全部を返還しなければならない。この場合において、相手方が善意であったときは、これに対して損害を賠償する責任を負う。

(離婚の規定の準用)
第749条 第七百二十八条第一項、第七百六十六条から第七百六十九条まで、第七百九十条第一項ただし書並びに第八百十九条第二項、第三項、第五項及び第六項の規定は、婚姻の取消しについて準用する。

婚姻の基本

婚姻の基本

男は18歳」「女は16歳」になれば、婚姻をすることができます(民法731条)。

未成年者の婚姻

そして、未成年者が婚姻をする場合、父母の同意が必要です(民法737条1項)。もし、父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけでもよいです(同条2項)。また、「父母の一方が知れないとき(行方不明の時等)、死亡したとき、又はその意思を表示することができないとき(重篤な状態の時等)も、その父母の同意は不要です(同条3項)。

父母が死亡して双方ともいない場合には、誰の同意もなく、婚姻できます

成年被後見人の婚姻

成年被後見人が婚姻をするために、その成年後見人の同意は不要です。成年後見人の同意なく婚姻できます(民法738条)。

再婚禁止期間

女は、「前婚の解消又は取消しの日」から起算して100日を経過した後でなければ、再婚をすることができません(民法732条1項)。

ただし、下記いずれかに該当する場合には、100日経過することなく再婚できます。

  1. 女が「前婚の解消又は取消し」の時に懐胎していなかった場合
  2. 女が「前婚の解消又は取消し」の後に出産した場合

養親子等の間の婚姻の禁止

養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、親族関係が終了した後でも、婚姻できません(民法736条)。

上記条文は理解しにくいので、個別指導で解説します。

婚姻の届出

婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力が生じます(民法739条1項)。そして、この届出は、当事者双方及び成年の証人2人以上の署名した書面、又は口頭で、しなければなりません(同条2項)。

理解学習について

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もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。

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参考条文

(婚姻適齢)
第731条 男は、十八歳に、女は、十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。

(重婚の禁止)
第732条 配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。

(再婚禁止期間)
第732条 女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合
二 女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合

(近親者間の婚姻の禁止)
第734条 直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。
2 第八百十七条の九の規定により親族関係が終了した後も、前項と同様とする。

(直系姻族間の婚姻の禁止)
第735条 直系姻族の間では、婚姻をすることができない。第七百二十八条又は第八百十七条の九の規定により姻族関係が終了した後も、同様とする。

(養親子等の間の婚姻の禁止)
第736条 養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、第七百二十九条の規定により親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。

(未成年者の婚姻についての父母の同意)
第737条 未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。
2 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないときも、同様とする。

(成年被後見人の婚姻)
第738条 成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。

(婚姻の届出)
第739条 婚姻は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
2 前項の届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。

(婚姻の届出の受理)
第740条 婚姻の届出は、その婚姻が第七百三十一条から第七百三十七条まで及び前条第二項の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない。

工作物責任

工作物責任とは?

土地の「工作物の設置又は保存」に瑕疵(欠陥)があることによって他人に損害を生じた場合に、その工作物の占有者や所有者が、被害者に対して損害賠償責任を負うことを言います(民法717条1項本文)。

工作物責任について誰が責任を負うのか?

例えば、A所有の建物(賃借人B)の塀が崩れて、通行人Xがケガをしてしまった。

この場合、まず、占有者であるBが工作物責任を負います(民法717条1項本文)(一次的に占有者が責任を負う)。

もし、占有者が「損害の発生を防止するのに必要な注意をしたとき」は、所有者Aが工作物責任(損害賠償責任)を負います(民法717条1項ただし書)(二次的に所有者が責任を負う)。

そして、損害の原因(塀が崩れた原因)が、第三者(例えば工事業者C)の場合、損害賠償した占有者B又は所有者Aは、第三者Cに対して求償できます(民法717条3項)。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。

もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。

個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。

また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています!

令和3年の合格を目指しているのであれば、是非、個別指導で一緒に勉強をしましょう!

個別指導の概要はこちら>>

民法テキストの目次

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参考条文

(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)
第717条 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
2 前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。
3 前二項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者があるときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができる。

不法行為

不法行為とは?

「不法行為」とは、故意(わざと)または過失(不注意)により他人の身体や物等に対して、違法な行為によって損害を与えることを言います。

例えば、AがB所有の建物を放火して建物を燃やしてしまった場合、不法行為をしたAは、被害者Bに対して損害賠償をしなければなりません。

一般不法行為の成立要件

一般不法行為の成立要件は、下記を全て満たす場合です(民法709条)。

  1. 加害者に故意・過失がある
  2. 加害者が責任能力を有する
    →責任能力とは、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を言う(民法712条)
  3. 加害者が違法な行為をした
  4. 被害者が損害を受けた
  5. 加害行為と損害の間に因果関係がある

金銭賠償の原則

不法行為が成立すると、被害者は加害者に対して損害賠償請求権を有します(民法709条)。

そして、損害賠償の方法は金銭で賠償するのが原則です(民法722条、417条)。

名誉毀損の場合

他人の名誉を毀損(きそん)した場合、裁判所は、被害者の請求により、①損害賠償に代えて、「名誉を回復するのに適当な処分」を命ずることができ、又は②「損害賠償」とともに、「名誉を回復するのに適当な処分」を命ずることもできます(民法723条)。

つまり、「名誉回復のための処分」または「損害賠償+名誉回復のための処分」(いずれか一方)を裁判所は命じることができます。

近親者に対する損害賠償

他人の生命を侵害した加害者は、「被害者の父母、配偶者及び子」に対して、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害(慰謝料)の賠償をしなければなりません(民法711条)。

上記「被害者の父母、配偶者及び子」だけでなく、長年にわたり被害者と同居してその庇護(ひご:かばって守ること)のもとに生活を維持し、将来もその継続を期待していた者(実質的に上記親族と同視できる者)も含むとしています(最判昭49.12.17)。

責任無能力者の監督者の責任

不法行為の成立要件2に該当しないことで、責任無能力者がその責任を負わない場合、原則、その責任無能力者の監督義務者が、損害賠償責任を負います(民法714条1項本文)。

ただし、例外として監督義務者が①その義務を怠らなかったとき、又は②その義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、監督義務者も責任を負いません(民法714条1項ただし書)。

不法行為による損害賠償請求権の消滅時効

不法行為による損害賠償の請求権は、一般的な債権の消滅時効は適用しません。

下記いずれかに該当する場合に、時効によって消滅します(民法724条)。

  1. 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないとき。
  2. 不法行為の時から20年間行使しないとき。

具体例や下記との違いについては、個別指導で解説します!

人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効

「人の生命又は身体を害する不法行為」については、より一層保護する必要があります。

そのため、上記1の「3年間」を「5年間」として時効期間を延長しています。

下記いずれかに該当する場合に、時効によって消滅します(民法724条)。

  1. 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から5年間行使しないとき。
  2. 不法行為の時から20年間行使しないとき。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。

もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。

個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。

また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています!

令和3年の合格を目指しているのであれば、是非、個別指導で一緒に勉強をしましょう!

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参考条文

(不法行為による損害賠償)
第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

(財産以外の損害の賠償)
第710条 他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

(近親者に対する損害の賠償)
第711条 他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害の賠償をしなければならない。

(責任能力)
第712条 未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。

第713条 精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。ただし、故意又は過失によって一時的にその状態を招いたときは、この限りでない。

(責任無能力者の監督義務者等の責任)
第714条 前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。

(損害賠償の方法、中間利息の控除及び過失相殺)
第722条 第四百十七条及び第四百十七条の二の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。
2 被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

(損害賠償の方法)
第417条 損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定める。

(名誉毀損における原状回復)
第723条 他人の名誉を毀き損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。

(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第724条 不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。
二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。

(人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第724条の2 人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。

不法原因給付

不法原因給付とは?

「不法原因給付」とは、不法な原因に基づいて行われた給付のことです。

例えば、「殺人を依頼し、その対価として金銭を支払った場合」や,「妻がいながら、愛人となることを条件として、愛人に不動産を与えた場合」などです。

不法原因給付の成立要件

下記要件をすべて満たすとき不法原因給付が成立します。

  1. 給付の原因が、不法なものであること
  2. 給付が存在していること

 

不法原因給付の効果

上記のような契約は、それ自体、公序良俗違反で無効となります。

そのため、払ったお金や不動産の返還を請求できるはずだが、不法原因給付を行った者は、返還請求ができません

【理由】 返還請求を認めると、反社会的な行為を行った者を法が保護することになり、妥当ではないからです。

このように理由をつけると理解しやすいと思います。

このような理解学習を実践できるのが個別指導です。

「給付」とは?

「給付」があるといえるためには、相手方に「終局的な利益」を与えるものでなければなりません。

「未登記」の不動産の給付

未登記の不動産の場合、引渡しのみで「給付」されたといえます。

※ 建物の引渡し後、「給付者名義で保存登記」をしても、返還請求できません。

「既登記」の不動産の給付

登記済の不動産については。「引渡し+移転登記」によって「給付」されたといえます。

動産の給付

動産については、「引渡し」によって「給付」されたといえます。

不法な原因が受益者のみにあった場合

消費貸借(お金の貸し借り)契約の成立の経緯に不法の点があった場合について、
貸主(給付者)の側に多少の不法があったとしても、借主(受益者)の側にも不法な点があって、給付者(貸主)の不法性が、受益者(借主)の不法性と比べて明らかに小さい場合には、民法90条(公序良俗)と民法708条(不法原因給付)は適用されず給付者(貸主)は貸したお金の返還請求ができます(最判昭29.8.31)。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。

もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。

個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。

また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています!

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参考条文

(不法原因給付)
第708条 不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

不当利得

不当利得とは?

「不当利得」とは、契約などの法律上の原因がないのにも関わらず受けている利益のことを言います。

例えば、売主Aが、買主Bに対して、時計を売却し、代金として100万円を受け取った。その後、売買契約は解除となり、時計は売主Aに返還されたが、Aは代金を100万円を返還していない。

この状況において、上記100万円は不当利得となります。

この場合、売主Aは100万円を買主Bに返還する義務を負います(民法703条:不当利得の返還義務)。

言い換えると、買主Bは不当利得返還請求権を持ちます。

不当利得の成立要件

下記要件をすべて満たす場合、不当利得が成立します。

  1. 他人の財産または労務により利益を受けている(受益
  2. 他人に損失が発生している(損失
  3. 受益と損失の両者に因果関係がある
  4. 受益について法律上の原因がない

上記事例では、「売主Aが受益者」「買主Bが給付者」です。

善意の受益者の返還義務

善意の受益者(売主A)は、現存利益を返還する義務を負います(民法703条)

「善意の受益者」とは、「法律上の原因がないことを知らずに受益」していたAを指します。

悪意の受益者の返還義務

悪意の受益者(売主A)は、その受けた利益に利息を付して、Bに返還しなければなりません。また、Bに損害があるときは、損害賠償責任を負います(民法704条)。

つまり、上記事例で、売主Aが「法律上の原因がないことを知って受益」していた場合、利息を付けて返還しなければばりません。

債務の不存在を知ってした弁済

自分自身に債務がないことを知りながら、相手方に渡した物(給付したもの)については、返還請求ができません(民法705条)。

例えば、貸金契約がないにも関わらず、無理やりお金を渡して、相手方に対して「不当利得だ!」と主張する行為は認められず、この場合、お金の返還請求はできません。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。

もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。

個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。

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参考条文

(不当利得の返還義務)
第703条 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。

(悪意の受益者の返還義務等)
第704条 悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。

(債務の不存在を知ってした弁済)
第705条 債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。