1960年代以降の東南アジアに関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。
ア.1967年に、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5ヵ国が東南アジア諸国連合(ASEAN)を結成した。
イ.ベトナムは、1986年からペレストロイカ政策のもとに、共産党一党体制を保ちながらゆるやかな市場開放を進めた。
ウ.ラオスでは、内戦の終結を受けて、1993年の総選挙で元国王を支援する勢力が勝利して王制が復活した。
エ.インドネシアでは、1997年のアジア通貨危機で市民の不満が高まり、1998年にスハルト政権が倒れて民政に移管した。
オ.ミャンマーでは、2021年にクーデターが発生し、軍部が全権を掌握した。
- ア・イ
- ア・オ
- イ・ウ
- ウ・エ
- エ・オ
【答え】:3(イ・ウが妥当でない)
【解説】
ア・・・妥当
東南アジア諸国連合(ASEAN)は、1967年にインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5か国によって設立されました。2024年3月1日現在、加盟国は、東南アジア地域の10カ国 (ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)です。
イ・・・妥当でない
本肢は「ドイモイ」政策です。ペレストロイカ政策ではありません。ベトナムは、1986年からドイモイ政策のもとに、ベトナムの経済改革と市場開放を進め、ソビエト連邦の影響力を受けた中央集権的な経済体制から脱却しようとしました。この政策により、ベトナムはソ連型の計画経済から市場経済への移行を始めましたが、共産党の一党支配は維持されました。
ペレストロイカとは、ソ連のゴルバチョフ政権が1986年以降推進した改革政策のスローガンの一つです。
ウ・・・妥当でない
本肢は「ラオス」ではなく「カンボジア」の内容です。よって、妥当ではありません。
カンボジアでは、1993年に国民の選挙によって王制が復活し、国王ノロドム・シハヌークが王位に復帰しました。
一方、ラオスでは、1975年に共産主義者によるレーニン主義の革命が成功し、王政が廃止されました。その後、ラオス人民民主共和国が成立しました。
エ・・・妥当
インドネシアでは、1997年にアジア通貨危機が発生し、これによって経済が混乱しました。経済の不安定さや政治的な抑圧に対する不満が高まり、1998年には長期にわたって政権を握っていたスハルト政権が倒れ、民政への移行が始まりました。
オ・・・妥当
2021年、ミャンマーでは軍部によるクーデターが発生し、民主的に選出された政府が解体されました。軍事政権が再び全権を掌握し、国内外で大きな懸念が広がりました。
令和5年(2023年)過去問
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法 |
問3 | 憲法 | 問33 | 民法 |
問4 | 憲法 | 問34 | 民法 |
問5 | 憲法 | 問35 | 民法 |
問6 | 憲法 | 問36 | 商法 |
問7 | 憲法 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法・多肢選択 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法・多肢選択 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政法・多肢選択 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政不服審査法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識 |
問19 | 行政事件訴訟法 | 問49 | 基礎知識 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識 |
問21 | 国家賠償法 | 問51 | 基礎知識 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識 |
問25 | 行政事件訴訟法 | 問55 | 基礎知識 |
問26 | 行政法 | 問56 | 基礎知識 |
問27 | 民法 | 問57 | 基礎知識 |
問28 | 民法 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法 | 問60 | 著作権の関係上省略 |