令和6年度(2024年度)過去問

令和6年・2024|問55|基礎知識

欧米の情報通信法制に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. EUのデジタルサービス法(DSA)は、SNSなどのプラットフォーム事業者に対して、事業者の規模などに応じた利用者保護などのための義務を課している。
  2. EUのデジタル市場法(DMA)は、SNSなどのプラットフォーム事業者に対して、著作権侵害コンテンツへの対策を義務付けている。
  3. EUの一般データ保護規則(GDPR)では、個人データによるプロファイリングに異議を唱える権利や、データポータビリティの権利が個人に付与されている。
  4. 米国では、児童オンラインプライバシー保護など分野ごとに様々な個人情報保護関連の連邦法が存在する。
  5. 米国では、包括的な個人情報保護を定めた州法が存在する州がある。

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【答え】:2
【解説】
1.EUのデジタルサービス法(DSA)は、SNSなどのプラットフォーム事業者に対して、事業者の規模などに応じた利用者保護などのための義務を課している。

1・・・妥当である

EUのデジタルサービス法(DSA:Digital Services Act)は、EU域内で提供されるオンラインサービスに対して、新たなルールを定めた法律であり、利用者の安全確保や基本的人権の保護を目的としています。2022年にEU規則として制定され、すでに施行されています。

このDSAの大きな特徴は、特にSNSなどのオンラインプラットフォーム事業者に対して、その規模やリスクの大きさに応じた義務を段階的に課している点にあります。

具体的な義務には以下のようなものが含まれます。

  • 利用者の権利保護(不当なアカウント停止への異議申立手続など)
  • 違法コンテンツや利用規約違反コンテンツへの対応
  • 広告の透明性確保(誰が広告を出稿したのか等の表示義務)
  • 推薦アルゴリズムの透明性
  • 年1回の透明性レポートの公表 など

とりわけ「非常に大規模なオンラインプラットフォーム」(VLOPs)に指定された事業者には、さらなる厳格な規制が課され、社会へのリスク評価やリスク軽減措置などが求められます。

設問の記述は、DSAの趣旨と内容に合致しており、妥当です。

2.EUのデジタル市場法(DMA)は、SNSなどのプラットフォーム事業者に対して、著作権侵害コンテンツへの対策を義務付けている。

2・・・妥当でない

EUのデジタル市場法(DMA:Digital Markets Act)は、2023年に施行されたEU規則で、デジタル市場における公正な競争環境の確保を目的とした法律です。

この法律では、「ゲートキーパー(Gatekeepers)」と呼ばれる、大規模なオンラインプラットフォーム(例:検索エンジン、SNS、アプリストア、ブラウザなど)を対象に、他の事業者や利用者に対する不公正な行為を防ぐための競争促進的なルールが定められています。

DMAによってゲートキーパーに課される主な義務には、以下のようなものがあります。

  • 自社サービスへの優遇表示の禁止(例:検索結果で自社製品を上位に表示)
  • サードパーティのアプリやサービスとの公正な連携の義務
  • 利用者がプリインストールアプリを削除できるようにする義務
  • 開発者による外部決済手段の利用を妨げないこと など

一方で、著作権侵害コンテンツへの対策は、このDMAの規制対象には含まれていません。著作権関連の取り締まりは、主にデジタルサービス法(DSA)や著作権指令など、他の法律で扱われています。

3.EUの一般データ保護規則(GDPR)では、個人データによるプロファイリングに異議を唱える権利や、データポータビリティの権利が個人に付与されている。

3・・・妥当である

EUの一般データ保護規則(GDPR:General Data Protection Regulation)は、EU域内における個人のプライバシーとデータ保護を強化するために制定され、2018年に施行された包括的なデータ保護法です。

GDPRでは、個人(データ主体)に対してさまざまな権利が認められており、その中には以下のような重要な権利が含まれます。

プロファイリングに異議を唱える権利(第21条、22条)

個人の性格、行動、嗜好、経済状況などを自動処理された個人データに基づいて評価する「プロファイリング」に対し、本人は異議を唱えることができる権利を有しています。特に、プロファイリングが法的効果や重大な影響を及ぼす場合には、自動的な意思決定に服さない権利も保障されています。

データポータビリティの権利(第20条)

個人が提供したデータについて、機械可読な形式で他のサービスプロバイダーに移転する権利です。これにより、利用者がプラットフォームを変更する際に、これまでの個人データを簡単に持ち出して再利用できるようになっています。

これらの規定は、個人が自分のデータに対するコントロールをより強く持てるようにするためのものです。

4.米国では、児童オンラインプライバシー保護など分野ごとに様々な個人情報保護関連の連邦法が存在する。

4・・・妥当である

アメリカ合衆国の個人情報保護制度は、EUのような包括的な個人データ保護法(例:GDPR)とは異なり、分野別・目的別に制定された複数の法律によって構成されています。つまり、包括的な全国統一の個人情報保護法は存在せず、特定の業種や対象に応じて個別に規制が設けられているのが特徴です。

主な連邦法には、以下のようなものがあります。

児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)

13歳未満の児童の個人情報を、ウェブサイトやオンラインサービスが収集・使用・開示することに関するルールを定めた法律です。保護者の同意取得や情報提供義務などが規定されています。

金融サービス近代化法(GLBA:Gramm-Leach-Bliley Act)

金融機関に対し、消費者の非公開個人情報の保護を義務付ける法律で、プライバシーポリシーの開示や安全管理措置が求められます。

この他にも、医療情報を対象とする医療保険の携行性と責任に関する法(HIPAA)など、個人情報の保護は分野ごとの連邦法で対応されています。

本肢は、米国における個人情報保護の法体系の特徴を正しく捉えており、妥当です。

5.米国では、包括的な個人情報保護を定めた州法が存在する州がある。

5・・・妥当である

アメリカ合衆国では、連邦レベルでの包括的な個人情報保護法は存在しませんが、近年では州レベルで包括的なプライバシー法を制定する動きが活発化しています。

その代表例が、以下のような州法です。

カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)

2018年に制定され、2020年に施行。消費者に対し、

  • 自身の個人情報の収集・利用目的の開示を求める権利
  • 個人情報の削除を求める権利
  • 第三者への提供を拒否する権利(オプトアウト)

などを認めています。

また、2023年にはこれを強化したカリフォルニア州プライバシー権法(CPRA)も施行され、さらに厳格な規制が導入されました。

その他の州

カリフォルニア州に続き、バージニア州、コロラド州、コネチカット州、ユタ州などでも、同様に包括的なプライバシー法が制定・施行されています。これらの法律も、データ主体の権利や事業者の義務、データの利用制限などを幅広く規定しています。

本肢は、米国の一部州における包括的な個人情報保護法の存在について述べており、内容は正確であるため、妥当です。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問54|基礎知識

デジタル環境での情報流通に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 生成AIが、利用者からの質問を受けて、誤った情報をあたかも真実であるかのように回答する現象を、アノテーションという。
  2. 情報が大量に流通する環境の中で、人々が費やせるアテンションや消費時間が希少になり、それらが経済的価値を持つようになることを、アテンションエコノミーという。
  3. SNSなどを運営する事業者が、違法コンテンツや利用規約違反コンテンツを削除することなどを、コンテンツモデレーションという。
  4. SNSなどで流通する情報について、第三者がその真偽を検証して結果を公表するなどの活動を、ファクトチェックという。
  5. SNSなどのアルゴリズムにより、自分の興味のある情報だけに囲まれてしまう状況を、フィルターバブルという。

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【答え】:1
【解説】
1.生成AIが、利用者からの質問を受けて、誤った情報をあたかも真実であるかのように回答する現象を、アノテーションという。

1・・・妥当でない

生成AIが事実に基づかないもっともらしい誤った情報を回答する現象は、「ハルシネーション(hallucination)」と呼ばれます。AIがまるで“幻覚”を見ているかのように誤った情報を生成することから、この名称が使われています。

一方、「アノテーション(annotation)」は「注釈」や「付加情報」という意味で、AI分野では主に学習データにラベルを付ける作業を指します。たとえば、画像に「犬」「猫」などのラベルを付ける作業がアノテーションです。

よって、「ハルシネーション」と「アノテーション」はまったく別の概念です。

2.情報が大量に流通する環境の中で、人々が費やせるアテンションや消費時間が希少になり、それらが経済的価値を持つようになることを、アテンションエコノミーという。

2・・・妥当である

アテンションエコノミー(Attention Economy)」とは、情報があふれる現代において、人々の「注意(アテンション)」や「時間」が限られており、それ自体が経済的価値を持つという考え方です。

たとえば、SNSや動画配信サービス、ニュースサイトなどがユーザーの注目を集めることで広告収入を得ているように、アテンションはお金と直結する資源となっています。

しかしその一方で、ユーザーの関心を引くために、

  • 過激なタイトル
  • センセーショナルな内容
  • 憶測に基づいた事実に反する記事

といったものが拡散されやすく、偽情報や誤情報の拡散、炎上の助長といった社会問題も引き起こしています。

これは、総務省『情報通信白書 令和5年版』にも明記されており、現代社会における大きな課題の一つです。

3.SNSなどを運営する事業者が、違法コンテンツや利用規約違反コンテンツを削除することなどを、コンテンツモデレーションという。

3・・・妥当である

コンテンツモデレーション(Content Moderation)」とは、SNSや掲示板、口コミサイトなどのオンラインプラットフォーム上に投稿される内容を監視・管理し、不適切なコンテンツを排除する取り組みを指します。

主な目的は、

  • 違法コンテンツ(例:暴力的映像、ヘイトスピーチ、著作権侵害など)や
  • 利用規約違反コンテンツ(例:スパム、不快な表現、虚偽情報など)

を削除し、ユーザーが安心して利用できる健全なオンライン環境を維持することです。

コンテンツモデレーションには、

  • 人間の目によるチェック(人力モデレーション)
  • AIや自動フィルターによる検出(機械的モデレーション)

が併用されることが多いです。

最近では、コンテンツの多様化や投稿量の増加により、より高度な判断や倫理的配慮が求められるようになっています。

4.SNSなどで流通する情報について、第三者がその真偽を検証して結果を公表するなどの活動を、ファクトチェックという。

4・・・妥当である

ファクトチェック(Fact-check)」とは、報道・SNS・ネット上で拡散された情報や主張が事実に基づいているかどうかを、第三者が客観的に検証する活動のことです。

SNSの普及により、情報が一気に拡散する時代になりましたが、その中には誤情報や虚偽情報(フェイクニュース)も含まれています。こうした情報が広がると、

  • 政治や選挙の公平性が損なわれたり
  • ワクチンや健康などの誤情報で人々が混乱したり
  • 社会不安や偏見を生む原因になったり

といった深刻な社会的影響を引き起こすことがあります。

そのため、特に政治・選挙・健康・災害など、正確な情報が求められる分野では、ファクトチェックが非常に重要とされています。

公正・中立な立場から、信頼できる根拠に基づいてチェックされることが求められ、国内外には専門のファクトチェック団体も存在します。

5.SNSなどのアルゴリズムにより、自分の興味のある情報だけに囲まれてしまう状況を、フィルターバブルという。

5・・・妥当である

フィルターバブル(Filter Bubble)」とは、SNSや検索エンジンなどのアルゴリズムによって、自分の興味・関心に合った情報だけが届くようになり他の多様な意見や事実に触れにくくなる現象を指します。まるで“情報の泡”の中に閉じ込められているような状態になるため、この名前がついています。

たとえば、ある政治的立場に関心があるユーザーには、その立場を支持する記事や投稿ばかりが表示され、反対意見や異なる視点が届かなくなることがあります。これにより、偏った情報の中で思考や判断が形成され、社会的な分断を生む一因となる可能性があります。

さらに関連する概念として、「エコーチェンバー(Echo Chamber)」があります。これは、自分と似た考えの人々の間で情報が反響し合い、似た意見ばかりが繰り返されて増幅していく状態です。意見の多様性が失われ、「自分の考えが“当然”だ」と過信してしまうリスクもあります。

このようなフィルターバブルやエコーチェンバーによって、情報空間の偏りや社会的対立が進行し、民主主義に悪影響を及ぼす恐れがあると、総務省『情報通信白書(令和5年版)』でも指摘されています。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問52|行政書士法

行政書士法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 行政書士は、その事務所の見やすい場所に、その業務に関し受ける報酬の額を掲示しなければならない。
  2. 行政書士は、自ら作成した官公署に提出する書類に係る許認可等に関する審査請求について、その手続を代理することはできない。
  3. 国または地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間が通算して2年以上になる者は、行政書士となる資格を有する。
  4. 破産手続開始の決定を受けた場合、復権をした後においても行政書士となる資格を有しない。
  5. 地方公務員が懲戒免職の処分を受けた場合、無期限に行政書士となる資格を有しない。

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【答え】:1
【解説】
1.行政書士は、その事務所の見やすい場所に、その業務に関し受ける報酬の額を掲示しなければならない。

1・・・妥当である

行政書士法第10条の2第1項において、
行政書士は、その事務所の見やすい場所に、業務に関して受ける報酬の額を掲示しなければならない と定められています。

これは、依頼者に対して料金の透明性を確保し、不当な報酬請求を防ぐための制度です。
掲示が義務づけられていることで、利用者が安心して行政書士に相談できる環境づくりを図っています。

よって、本肢は妥当です。

2.行政書士は、自ら作成した官公署に提出する書類に係る許認可等に関する審査請求について、その手続を代理することはできない。

2・・・妥当でない

行政書士は、自ら作成した官公署に提出する書類に関する許認可等について、審査請求の手続を代理することができます。

ただし、この代理業務を行うためには、要件があります。

それは、
「特定行政書士」であることです。

「特定行政書士」とは、
日本行政書士会連合会が定める研修(法的三面構成や手続法の実務など)を修了し、考査に合格した行政書士のことをいいます。

このような行政書士に限り、審査請求等の不服申立ての手続について代理業務を行うことができます(行政書士法第1条の3第1項第2号および第2項)。

よって、本肢は妥当ではありません。

3.国または地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間が通算して2年以上になる者は、行政書士となる資格を有する。

3・・・妥当でない

この記述は 妥当ではありません(誤り)。

行政書士となる資格を、公務員の職務経験によって得るには、「通算して20年以上」 行政事務を担当している必要があります。

行政書士法第2条第6号では、次のように定められています。

国または地方公共団体の公務員として行政事務に従事した期間、または行政執行法人・特定地方独立行政法人の役員・職員として行政事務に相当する事務に従事した期間が通算して20年以上ある者は、行政書士となる資格を有する。

学歴による要件緩和

ただし、以下のような学歴を有する場合は、要件が「17年以上」に緩和されます。

  • 高等学校卒業者(学校教育法による)
  • 同等の学力を有すると認められる者

「2年以上」では不十分なので、本肢は誤りです(妥当ではありません。)

4.破産手続開始の決定を受けた場合、復権をした後においても行政書士となる資格を有しない。

4・・・妥当でない

本肢は「復権をした後においても資格を有しない」としており、これは誤りです。
正しくは、復権すれば資格を有するという点が重要です。

行政書士法第2条の2第2号では、
破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者」 は、行政書士となる資格を有しないとされています。

つまり、破産手続開始の決定を受けたとしても、その後に復権すれば行政書士となる資格を回復できます

5.地方公務員が懲戒免職の処分を受けた場合、無期限に行政書士となる資格を有しない。

5・・・妥当でない

本肢は「無期限に資格を有しない」とありますが、これは誤りです。
行政書士法上は、一定期間(3年)の資格制限にすぎず、無期限ではありません

行政書士法第2条の2第4号では、
懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者」 は、行政書士となる資格を有しないと規定されています。

つまり、懲戒免職を受けたとしても、3年が経過すれば資格制限は解除され、行政書士となる資格を得ることができます。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問53|住民基本台帳法

住民基本台帳法に明示されている住民票の記載事項に関する次の項目のうち、妥当なものはどれか。

  1. 前年度の住民税納税額
  2. 緊急時に連絡可能な者の連絡先
  3. 地震保険の被保険者である者については、その資格に関する事項
  4. 海外渡航歴
  5. 世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名および世帯主との続柄

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【答え】:5
【解説】

住民基本台帳法に明示されている住民票の記載事項は下記の通りです。

    1. 氏名
    2. 出生の年月日
    3. 男女の別
    4. 世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名・世帯主との続柄
    5. 戸籍の表示。本籍のない者・本籍の明らかでない者については、その旨
    6. 住民となった年月日
    7. 住所・一の市町村の区域内において新たに住所を変更した者については、その住所を定めた年月日
    8. 新たに市町村の区域内に住所を定めた者については、その住所を定めた旨の届出の年月日(職権で住民票の記載をした者については、その年月日)・従前の住所
    9. 個人番号
    10. 選挙人名簿に登録された者については、その旨
    11. 国民健康保険の被保険者である者については、その資格に関する事項で政令で定めるもの
    12. 後期高齢者医療の被保険者である者については、その資格に関する事項で政令で定めるもの
    13. 介護保険の被保険者である者については、その資格に関する事項で政令で定めるもの
    14. 国民年金の被保険者である者については、その資格に関する事項で政令で定めるもの
    15. 児童手当の支給を受けている者については、その受給資格に関する事項で政令で定めるもの
    16. 米穀の配給を受ける者については、その米穀の配給に関する事項で政令で定めるもの
    17. 住民票コード
    18. 前各号に掲げる事項のほか、政令で定める事項
1.前年度の住民税納税額

1・・・妥当でない

「前年度の住民税納税額」は住民票の記載事項ではありません。

2.緊急時に連絡可能な者の連絡先

2・・・妥当でない

「緊急時に連絡可能な者の連絡先」は住民票の記載事項ではありません。

3.地震保険の被保険者である者については、その資格に関する事項

3・・・妥当でない

「地震保険の被保険者である者については、その資格に関する事項」は住民票の記載事項ではありません。

4.海外渡航歴

4・・・妥当でない

「海外渡航歴」は住民票の記載事項ではありません。

5.世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名および世帯主との続柄

5・・・妥当である

「世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名および世帯主との続柄」は住民票の記載事項です。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問51|基礎知識

ジェンダーに関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 世界経済フォーラムが毎年発表しているジェンダーギャップ指数において、2006年の開始以来、日本は常に上位10位以内に入っている。
  2. 出生時に割り当てられた性別に対し苦痛を感じている人が受けるホルモン療法や性別適合手術等の医療技術のことを、フェムテックという。
  3. レインボーフラッグは、性の多様性を尊重するシンボルとして用いられている。
  4. 複数の大学の医学部の入学試験で、性別を理由に男性の受験生が不当に減点されていたことが2018年に明らかになり、訴訟となった例もある。
  5. 働く女性が妊娠・出産を理由に解雇・雇止めをされることや、妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントを、カスタマー・ハラスメントという。

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【答え】:3
【解説】
1.世界経済フォーラムが毎年発表しているジェンダーギャップ指数において、2006年の開始以来、日本は常に上位10位以内に入っている。

1・・・妥当でない

日本は2006年の第1回調査では115カ国中80位、2024年の調査では146カ国中118位と、いずれも上位10位以内には入っていません。むしろ、日本の順位は世界的に見てかなり低く、G7諸国の中では常に最下位の水準です。

分野別の評価では、以下のような傾向があります。

  • 教育分野や医療へのアクセスは比較的評価が高い
  • 一方で、政治参加や経済活動への参画(女性管理職の割合など)は評価が非常に低い

ジェンダーギャップ指数とは?

  • ジェンダーギャップ指数は、世界経済フォーラム(WEF)が毎年発表している指標です。
    「経済」「教育」「政治」「健康」の4つの分野で、男女間の格差を数値化して評価します。
  • 指数は 0.000〜1.000 の範囲で示され、1.000に近いほど男女平等を達成していることを意味します。
  • 「男女平等の進展状況」を国際比較する際の重要な指標として使われています。
2.出生時に割り当てられた性別に対し苦痛を感じている人が受けるホルモン療法や性別適合手術等の医療技術のことを、フェムテックという。

2・・・妥当でない

フェムテック(Femtech)」とは、女性の健康に関する課題をテクノロジーによって解決しようとする製品やサービスを指す言葉です。
この語は、「Female(女性)」+「Technology(技術)」の合成語で、2010年代に欧米を中心に広まった概念です。

フェムテックの主な対象分野には以下のようなものがあります:

  • 月経管理(生理予測アプリ、吸水ショーツなど)
  • 妊活・不妊治療
  • 妊娠・出産・育児支援
  • 更年期ケア
  • 性感染症の予防や治療
  • 女性特有の疾患(子宮内膜症、乳がんなど)に関するサポート

したがって、性別に違和感を覚える人(トランスジェンダーなど)が受けるホルモン療法や性別適合手術は、フェムテックには含まれません。

それらは「ジェンダー医療」や「トランスジェンダー医療」といった別の分野に分類されます。

3.レインボーフラッグは、性の多様性を尊重するシンボルとして用いられている。

3・・・妥当である

レインボーフラッグは、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)など性的マイノリティの尊厳や権利を象徴する旗として、世界中で広く用いられています。
性的指向や性自認を含む「性の多様性」を尊重する象徴として、パレードやイベント、SNSなどでも頻繁に使用されています。

この旗は1978年にアメリカのアーティスト、ギルバート・ベイカーによって初めてデザインされました。

当初は8色で構成されており、それぞれに「生命」「癒し」「太陽」「自然」などの意味が込められていました。

現在広く使われているバージョンは、6色(赤・橙・黄・緑・青・紫)で構成されています。

意味
生命
癒し
太陽
自然
調和・平和
精神

 

4.複数の大学の医学部の入学試験で、性別を理由に男性の受験生が不当に減点されていたことが2018年に明らかになり、訴訟となった例もある。

4・・・妥当でない

2018年に発覚したのは、性別を理由に女性の受験生が不当に減点されていたという問題です。
対象となったのは複数の私立大学の医学部で、女子や浪人生が合格しにくくなるように意図的に点数を操作していたことが明らかになりました。

とくに大きな注目を集めたのは、東京医科大学の入試不正です。
同大学では、女子の合格者数を一定数に抑えるために、女子受験生の点数を一律に減点していたとされています。

背景と影響

背景には、「女性医師は結婚や出産で離職する可能性が高く、人手不足になる」といった偏見があったとされます。

この問題を受けて、文部科学省が全国の医学部入試の調査を実施。

元受験生が不当な差別を受けたとして、損害賠償を求める訴訟を起こしたケースもあります。

このような性差別的な入試操作は、教育の公平性やジェンダー平等の観点から大きな社会問題となりました。

5.働く女性が妊娠・出産を理由に解雇・雇止めをされることや、妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントを、カスタマー・ハラスメントという。

5・・・妥当でない

この記述は用語の誤用であり、「カスタマー・ハラスメント」ではなく「マタニティー・ハラスメント(マタハラ)」の説明です。

マタニティー・ハラスメント(マタハラ)

マタハラとは、働く女性が妊娠・出産・育児を理由に、以下のような不当な扱いを受けることを指します。

  • 解雇・雇止め・降格
  • 退職の強要
  • 職場での嫌がらせ(精神的・肉体的なものを含む)

このような行為は、男女雇用機会均等法に違反する可能性があり、違法となる場合があります。

特に注目されたのが、2014年の最高裁判決です。
この判決では、「妊娠を理由に女性を降格させることは、原則として違法である」とする判断が初めて示され、マタハラ問題への注目が一気に高まりました。

混同注意:カスタマー・ハラスメント(カスハラ)

一方、カスタマー・ハラスメントとは、顧客や利用者から従業員への暴言・暴力・不当な要求などの迷惑行為を指します。

例:

  • 長時間のクレーム対応の強要
  • 土下座の要求
  • SNSなどでの執拗な攻撃

つまり、本肢の内容は「マタハラ」に関するものであり、「カスハラ」とは全く別のハラスメントです。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問50|基礎知識

日本における外国人に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア.外国籍の生徒も、全国高等学校体育連盟や日本高等学校野球連盟が主催する大会に参加することができる。

イ.より広い業種での外国人の就労を可能とするために新たに設けられた在留資格「特定技能1号」には、医師も含まれる。

ウ.徴税など、いわゆる公権力の行使にあたる業務を含め、外国籍の者も全国の全ての自治体で公務員として就労することができる。

エ.名古屋出入国在留管理局の施設に収容されていたスリランカ人女性が2021年に死亡し、その遺族が国家賠償請求訴訟を行った。

オ.特別永住者を含む外国人には、日本への入国時に指紋と顔写真の情報の提供が義務付けられている。

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ

>解答と解説はこちら


【答え】:2(ア・エが妥当)

【解説】
ア.外国籍の生徒も、全国高等学校体育連盟や日本高等学校野球連盟が主催する大会に参加することができる。

ア・・・妥当である

全国高等学校体育連盟(高体連)が主催する全国高等学校総合体育大会(インターハイ)では、外国籍の生徒でも以下の条件を満たせば参加が認められています。

  1. 日本の高等学校に在籍していること
  2. 卒業を目的として4月に入学していること(短期留学生は対象外)
  3. 学習活動を継続して行っていること

つまり、正式な留学生であって、短期滞在ではなく卒業を目指して在学している場合には、外国籍であっても出場可能です。

また、日本高等学校野球連盟(高野連)が主催する高校野球(例:甲子園大会など)では、国籍に関する制限は設けられていません。したがって、学校の生徒である限り、外国籍であっても大会に出場できます。

イ.より広い業種での外国人の就労を可能とするために新たに設けられた在留資格「特定技能1号」には、医師も含まれる。

イ・・・妥当でない

在留資格「特定技能1号」は、深刻な人手不足が生じている特定の産業分野において、一定の技能や知識を有する外国人を受け入れるために設けられた在留資格です。対象となるのは、以下のような現業系の職種です。

特定技能1号の対象14分野(一部例)
介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・船用工業、自動車整備、航空、宿泊、自動車運送業、鉄道、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、林業、木材産業

医師や弁護士のような高度専門職(国家資格が必要な職種)対象外であり、「特定技能1号」に該当しません。こうした職種には、別の在留資格(例:「医療」など)が用意されています。

よって、医師は「特定技能1号」に含まれないため、本肢は妥当でないと判断されます。

特定技能2号の各分野
ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・船用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業
ウ.徴税など、いわゆる公権力の行使にあたる業務を含め、外国籍の者も全国の全ての自治体で公務員として就労することができる。

ウ・・・妥当でない

近年、外国籍の者も公務員として採用する自治体は増えていますが、すべての自治体で就労できるわけではなく、職種にも制限があります。特に、以下の点に注意が必要です。

① 公権力の行使にあたる業務は原則不可

徴税、警察、行政処分の決定など、国家または地方公共団体の意思を一方的に国民に及ぼす「公権力の行使」や、政策形成に関与する職務については、原則として日本国籍を有する者が担うことが想定されています。

② 採用は自治体の判断に委ねられている

外国籍者の公務員採用は、自治体ごとの条例や採用方針によって異なり、全国すべての自治体で認められているわけではありません。

③ 判例による確認(外国人管理職選考拒否事件)

最高裁判例(平成17年1月26日)では、

「地方公共団体が管理職への昇任を日本国籍の職員に限定する措置は、合理的な区別であり、憲法や労働基準法に反しない」

と判断されており、外国籍であることを理由に一定の職務を制限することは法的に認められるとされています。

したがって、外国籍の者が公権力を行使する職務に就くことはできず、全国すべての自治体で公務員になれるわけでもないため、この選択肢は妥当でないといえます。

エ.名古屋出入国在留管理局の施設に収容されていたスリランカ人女性が2021年に死亡し、その遺族が国家賠償請求訴訟を行った。

エ・・・妥当である

この事案は、2021年3月6日に発生した、スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)に収容中に亡くなった事件です。

背景

  • ウィシュマさんは在留資格を失い、収容されていたが、体調不良を繰り返し訴えていた。
  • しかし、入管側は十分な医療対応を行わなかったとされ、死亡に至った。

その後の経緯

  • ウィシュマさんの遺族は、「必要な治療を怠った過失により死亡に至った」として、国を相手取り国家賠償請求訴訟を提起。
  • この事件は、日本の入管制度に対する国内外からの強い批判と関心を呼び、入管法改正論議にも大きな影響を与えました。
オ.特別永住者を含む外国人には、日本への入国時に指紋と顔写真の情報の提供が義務付けられている。

オ・・・妥当でない

日本への入国時には、出入国管理及び難民認定法(入管法)第6条の3により、外国人は原則として指紋および顔写真(個人識別情報)の提供が義務付けられています。この制度は、テロ防止や不法入国の防止を目的として2007年から導入されました。

しかし、以下のような一定の外国人はこの提供義務が免除されています。

【個人識別情報の提供が免除される主な対象者】

  • 特別永住者(入管法6条の3 第1項1号)
  • 16歳未満の者
  • 国の公務で来日する外交官や公用関係者 等

特別永住者とは、主に戦前から日本に居住していた旧植民地出身者(朝鮮半島や台湾など)およびその子孫が対象で、法律上も一般の中長期在留者とは異なる扱いを受けています。

したがって、特別永住者には指紋・顔写真の提供義務は課されていないため、本肢は妥当でないです。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問49|基礎知識

日本円の外国為替に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 1931年に金輸出が解禁されて金本位制に基づく日米英間の金融自由化が進み、ソ連・中国・ドイツの統制経済圏を包囲する自由経済圏が成立した。
  2. 1949年に1ドル=360円の単一為替レートが設定されたが、ニクソンショックを受けて、1971年には1ドル=308円に変更された。
  3. 1973年には固定相場制が廃止され、変動相場制に移行したため、その後の為替レートは、IMF(国際通貨基金)理事会で決定されている。
  4. 1985年のいわゆるレイキャビック合意により、合意直前の1ドル=240円から、数年後には1ドル=120円へと、円安ドル高が起きた。
  5. 2014年には、「戦後レジーム(ワシントン・コンセンサス)を取り戻す」ことを目指した通称「アベノミクス」により、1ドル=360円になった。

>解答と解説はこちら


【答え】:2
【解説】
1.1931年に金輸出が解禁されて金本位制に基づく日米英間の金融自由化が進み、ソ連・中国・ドイツの統制経済圏を包囲する自由経済圏が成立した。

1・・・妥当でない

1930年(金解禁):浜口雄幸内閣・蔵相井上準之助のもと、金輸出が解禁され、日本は金本位制に復帰しました。
→ しかし、当時は世界恐慌の真っ只中であり、実際の為替レートに対して不利な旧平価での復帰(実質的に円高)となったため、輸出競争力が低下しました。

この結果、日本経済は大打撃を受けて昭和恐慌が発生。輸出不振とデフレが進み、国内経済は深刻な状況に陥りました。

1931年(金輸出再禁止):経済悪化への対応として、政府は再び金の輸出を禁止
→ この措置により日本は金本位制を停止し、管理通貨制度へ移行していきます。

問題文の誤りポイント

  • 「1931年に金輸出が解禁された」→誤り。正しくは“再禁止”された。
  • 「金本位制に基づく金融自由化が進んだ」→誤り。実際は金本位制を停止し、各国ともに管理通貨制度へ移行した時代。
  • 「自由経済圏が成立した」→この時期はむしろブロック経済化・保護主義が進行していた。
2.1949年に1ドル=360円の単一為替レートが設定されたが、ニクソンショックを受けて、1971年には1ドル=308円に変更された。

2・・・妥当である

1949年:戦後の経済安定を目的として、GHQ(連合国軍総司令部)の指導のもと、1ドル=360円の固定為替レート(単一為替レート)が導入されました。
 → この体制のもと、日本は輸出主導型の高度経済成長を遂げていきます。

ニクソン・ショック(1971年)

アメリカのニクソン大統領が、以下を内容とする政策を発表しました。

  • 金とドルの交換停止(ドルの金兌換停止)
  • 輸入課徴金の導入など

→ これにより、第二次大戦後に築かれていたブレトンウッズ体制(金ドル本位制・固定相場制)が事実上崩壊しました。

1971年12月スミソニアン合意
アメリカを中心に各国が集まり、為替の調整を行う協定を締結。その中で、日本円は1ドル=360円から1ドル=308円に切り上げられました。

3.1973年には固定相場制が廃止され、変動相場制に移行したため、その後の為替レートは、IMF(国際通貨基金)理事会で決定されている。

3・・・妥当でない

正しい部分(前半)

  • 1973年:スミソニアン体制が機能しなくなったため、日本を含む多くの国が固定相場制を正式に放棄
  • この年から、主要国は本格的に変動相場制へ移行しました。

誤っている部分(後半)

変動相場制とは、外国為替市場において、通貨の価値(為替レート)は市場の需要と供給によって決まる制度です。例えば、輸出が増えると円の需要が高まり、円高になる、といったイメージです。

そして、IMFは加盟国の為替制度や金融政策の監視は行いますが、為替レートを直接決定する権限はありません為替レートは、あくまで各国の市場での取引によって決まるものです。

4.1985年のいわゆるレイキャビック合意により、合意直前の1ドル=240円から、数年後には1ドル=120円へと、円安ドル高が起きた。

4・・・妥当でない

本肢は2つ誤りがあるので、誤りの部分を先にお伝えします。

誤り①:「レイキャビック合意」

1985年に結ばれた主要国間の合意は、「プラザ合意」です。

レイキャビック合意」は、1986年アメリカとソ連が行った軍縮交渉(冷戦下の首脳会談)であり、経済とは無関係です。

誤り②:「円安ドル高が起きた」

事実は逆で、1985年のプラザ合意では、「過度なドル高を是正するため、ドル安・円高へ誘導する」ことが目的でした。

合意前は、1ドル=240円程度だった円相場が、その後数年間で急速に円高へと進み、1ドル=120円台にまで上昇しました。これは、円高・ドル安です。

プラザ合意の背景と影響

合意した国:G5アメリカ、日本、西ドイツ、フランス、イギリス

背景:アメリカの双子の赤字(財政赤字・貿易赤字)を是正するためドル高を抑制したいという意向があった。

結果:円高が急速に進行し、日本の輸出産業は大打撃を受ける。

5.2014年には、「戦後レジーム(ワシントン・コンセンサス)を取り戻す」ことを目指した通称「アベノミクス」により、1ドル=360円になった。

5・・・妥当でない

本肢は2つ誤りがあるので、誤りの部分を先にお伝えします。

誤り①:「アベノミクス」の目的と内容

アベノミクスは、2012年12月に発足した第2次安倍内閣で打ち出された経済政策の総称です。

その柱は以下の「三本の矢」:

  1. 大胆な金融緩和(日銀による量的・質的緩和)
  2. 機動的な財政出動
  3. 民間投資を喚起する成長戦略

アベノミクスの目的はデフレ脱却と経済再生であり、「戦後レジームを取り戻す」や「ワシントン・コンセンサス」といった表現はアベノミクスの核心的な内容とは無関係です。

戦後レジームからの脱却」というフレーズは、第1次安倍内閣(2006年〜2007年)で使われた政治的スローガンであり、経済政策ではありません

誤り②:「1ドル=360円になった」

2014年の為替相場(ドル/円)は、おおむね1ドル=101円〜121円程度で推移しており、
1ドル=360円になるような極端な円安は発生していません。

そもそも1ドル=360円という為替レートは、戦後の固定相場制時代(1949年〜1971年頃)のものであり、現代の変動相場制では見られません。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問47|基礎知識

政治に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 政党助成法は、衆議院または参議院に一定数以上の議席を有するか、議席を有して一定の国政選挙で有効投票総数の一定割合以上の得票があった政党に対して、政党交付金による助成を行う旨を規定している。
  2. マス・メディアなどの情報に対して、主体的に世論を形成するためなどに、それらを批判的に読み解く能力は、メディア・リテラシーと呼ばれる。
  3. 政治資金規正法は、政治資金の収支の公開や寄附の規則などを通じ政治活動の公明と公正を確保するためのルールを規定している。
  4. 有権者のうち、特定の支持政党を持たない層は、無党派層と呼ばれる。
  5. 性差に起因して起こる女性に対する差別や不平等に反対し、それらの権利を男性と同等にして女性の能力や役割の発展を目指す主張や運動は、ポピュリズムと呼ばれる。

>解答と解説はこちら


【答え】:5
【解説】
1.政党助成法は、衆議院または参議院に一定数以上の議席を有するか、議席を有して一定の国政選挙で有効投票総数の一定割合以上の得票があった政党に対して、政党交付金による助成を行う旨を規定している。

1・・・妥当である

政党助成法は、国が政党に対して「政党交付金」を交付する仕組みを定めた法律です。

この政党交付金は、次の2つの基準に基づいて交付されます(政党助成法3条2項)。

①議員数割

その政党に所属する衆議院議員および参議院議員の数に応じた金額

②得票数割

次の国政選挙における得票数に応じた金額

  • 衆議院の小選挙区選挙
  • 衆議院の比例代表選挙
  • 参議院の選挙区選挙
  • 参議院の比例代表選挙

また、政党助成を受けられる政党の要件は、以下のいずれかを満たす必要があります(政党助成法2条)。

  • 所属国会議員(衆参のいずれか)が5人以上いる政党
  • 所属国会議員が1人以上いて、直近の国政選挙(衆議院議員総選挙または参議院議員通常選挙)で、全国の有効投票総数の2%以上の得票を得ている政党

よって、

「一定数以上の議席」→ 正確には「5人以上の国会議員」

「一定割合以上の得票」→ 正確には「2%以上」

と置き換えると分かりやすいですが、本肢は抽象的な表現となっていますが妥当です。

2.マス・メディアなどの情報に対して、主体的に世論を形成するためなどに、それらを批判的に読み解く能力は、メディア・リテラシーと呼ばれる。

2・・・妥当である

メディア・リテラシーとは、単にメディアの情報を受け取るだけでなく、それを批判的・主体的に読み解き、必要に応じて自ら発信・活用していく能力のことを指します。

総務省の定義によると、メディア・リテラシーは次の3つの力から構成されています:

  1. メディアを主体的に読み解く能力
     → 情報の真偽や意図を見極める力
  2. メディアにアクセスし、活用する能力
     → 情報を適切に取得し、使いこなす力
  3. メディアを通じてコミュニケーションする能力
     → インターネットなどを利用して、他者と双方向的にやり取りする力

これらを通じて、情報を鵜呑みにせず、自分自身で考え、判断する力が身につきます。特に現代のように情報があふれる社会では、この能力は世論形成や民主主義の維持において、非常に重要かつ不可欠とされています。

3.政治資金規正法は、政治資金の収支の公開や寄附の規則などを通じ政治活動の公明と公正を確保するためのルールを規定している。

3・・・妥当である

政治資金規正法は、1948年に制定された法律で、政治活動の「公明・公正」を確保することを目的としています。

この法律は、次のような内容を柱としています。

  • 政治団体の届出
  • 政治資金の収支報告(公開)
  • 政治資金の授受に関する規制(寄附・支出など)

こうした仕組みにより、政党や政治家の資金の流れを国民の目に見える形で明らかにすることで、政治活動が監視・批判のもとに行われるようにし、民主政治の健全な発展を図ろうとするものです。

また、1994年の大きな改正では、政治資金の調達主体を政治家個人から政党中心に転換するなど、より透明性を高める仕組みが導入されました。

4.有権者のうち、特定の支持政党を持たない層は、無党派層と呼ばれる。

4・・・妥当である

無党派層とは、選挙権を持つ有権者のうち、特定の支持政党を持たない人々のことを指します。

この無党派層には、

  • 政治や選挙にあまり関心を持っていない人
  • 関心はあるが、特定の政党に固定的な支持をしない人

など、さまざまなタイプが含まれます。

かつては「政治的に無関心な層」と見られ、選挙戦略の上であまり重視されないこともありましたが、近年では無党派層の動向が選挙結果を大きく左右するケースも増えてきています。

特に、選挙戦の終盤でどの政党・候補者に票が流れるか予測がつきにくいため、各政党や候補者にとって無党派層は“浮動票”の源として、重要なターゲットになっています。

5.性差に起因して起こる女性に対する差別や不平等に反対し、それらの権利を男性と同等にして女性の能力や役割の発展を目指す主張や運動は、ポピュリズムと呼ばれる。

5・・・妥当でない

フェミニズムとは、性差に基づく差別や不平等に反対し、女性の社会的・政治的・経済的な権利を男性と同等にし、女性の能力や役割の発展を促進しようとする思想や運動を指します。

一方で、記述にある「ポピュリズム(populism)」とは、まったく異なる概念です。

ポピュリズムは、「エリート」や「支配層」に対抗する形で、「一般大衆」の声や感情を強調し、大衆に迎合する政治的姿勢や運動を意味するもので、「大衆迎合主義」とも訳されます。

したがって、本肢はフェミニズムの解説なので、妥当ではありません。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問48|基礎知識

中東やパレスチナに関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 1947年に、国際連合総会において、パレスチナをアラブ人国家とユダヤ人国家と国際管理地区とに分割する決議が採択された。
  2. 1948年に、イスラエルの建国が宣言されると、これに反発したアラブ諸国との間で第一次中東戦争が勃発した。
  3. 1987年に、イスラエルの占領地で始まり、大規模な民衆蜂起に発展したパレスチナ人による抵抗運動を、第一次インティファーダ(民衆蜂起)という。
  4. 1993年に、パレスチナ解放機構(PLO)とイスラエルとの間で暫定自治協定が結ばれ、(ヨルダン川)西岸地区・ガザ地区でパレスチナの先行自治が始まった。
  5. 2020年に、日本が仲介して、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)およびイランが、国交の正常化に合意した。

>解答と解説はこちら


【答え】:5
【解説】
1.1947年に、国際連合総会において、パレスチナをアラブ人国家とユダヤ人国家と国際管理地区とに分割する決議が採択された。

1・・・妥当である

第一次世界大戦中、イギリスはアラブ人に対して「戦後に独立国家を与える」と約束する一方で、ユダヤ人に対しても「パレスチナにユダヤ人の民族的郷土を建設することを支持する」と表明しました(バルフォア宣言)。このように、アラブ人とユダヤ人の双方に相反する約束をしたことから、パレスチナにおける両民族の対立が激化していきました。

その後、第二次世界大戦後も対立は収まらず、国際的な対応が求められるようになります。そこで、1947年、国際連合総会において、パレスチナをユダヤ人国家・アラブ人国家・国際管理地区(エルサレム周辺)に分割する「パレスチナ分割決議(国連決議第181号)」が採択されました。

この決議は、ユダヤ人側は受け入れましたが、アラブ人側は反発し、その後の紛争の火種となりました。

2.1948年に、イスラエルの建国が宣言されると、これに反発したアラブ諸国との間で第一次中東戦争が勃発した。

2・・・妥当である

1948年5月14日、ユダヤ人指導者ベングリオンがイスラエルの建国を宣言しました。これは、前年に採択された国連のパレスチナ分割決議に基づくものでしたが、アラブ諸国はこの分割案およびユダヤ人国家の成立に強く反対していました。

建国宣言の翌日、エジプト・シリア・ヨルダン・イラク・レバノンなどのアラブ諸国が一斉にイスラエルに侵攻し、第一次中東戦争(1948年~1949年)が勃発しました。この戦争は、「パレスチナ戦争」とも呼ばれています。

結果として、イスラエルは戦争に勝利し、国際連合の分割案よりも広い領土を確保しました。一方で、多くのパレスチナ人が難民となり、アラブとイスラエルの対立はさらに深まることになりました。

3.1987年に、イスラエルの占領地で始まり、大規模な民衆蜂起に発展したパレスチナ人による抵抗運動を、第一次インティファーダ(民衆蜂起)という。

3・・・妥当である

インティファーダ(Intifada)は、アラビア語で「振り払う」「蜂起」を意味する言葉で、イスラエルの占領に対するパレスチナ人の民衆による抵抗運動を指します。

第一次インティファーダは、1987年12月、ガザ地区での交通事故をきっかけに勃発しました。事故の背景にイスラエルの占領政策への不満があり、これを機にガザ地区やヨルダン川西岸地区(いずれもイスラエル占領地)で大規模な抗議運動が発生。住民たちは石を投げる、ストライキを行うなど、主に非武装の手段で抵抗を続けました。

この運動は、1993年のオスロ合意の成立まで続きました。オスロ合意によって、パレスチナ自治政府の設立が合意され、和平への道が模索されるようになります。

なお、2000年には、より暴力的な第二次インティファーダが再び発生し、両者の対立はさらに深まっていきました。

4.1993年に、パレスチナ解放機構(PLO)とイスラエルとの間で暫定自治協定が結ばれ、(ヨルダン川)西岸地区・ガザ地区でパレスチナの先行自治が始まった。

4・・・妥当である

1993年イスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)は、ノルウェーの首都オスロで秘密交渉を行い、「パレスチナ暫定自治協定(通称:オスロ合意)」に合意しました。

この合意により、イスラエルはヨルダン川西岸地区とガザ地区におけるパレスチナ人の暫定的な自治を認め、パレスチナ暫定自治政府(PA=パレスチナ自治政府)が設立されました。これにより、1994年5月から、パレスチナ人による先行的な自治が開始されました。

また、オスロ合意に基づき、イスラエルとPLOは相互に相手の存在を承認し、将来的な「二国家共存」の可能性が模索されるようになります。

ただし、この合意は最終的な地位や国境、エルサレムの帰属問題などは未解決のままであり、その後の和平プロセスは停滞と対立を繰り返すことになります。

5.2020年に、日本が仲介して、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)およびイランが、国交の正常化に合意した。

5・・・妥当でない

2020年アメリカ合衆国の仲介により、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)は国交正常化に合意しました。この合意は「アブラハム合意(Abraham Accords)」と呼ばれ、同年9月にホワイトハウスで正式に署名されました。

この合意により、UAEはイスラエルと外交関係を樹立した初の湾岸アラブ国家となり、その後、バーレーン、スーダン、モロッコなども同様に国交正常化に踏み切りました。

一方、イランはこの合意に強く反発しており、イスラエルと国交を結んだわけではありません。よって、問題文中の「UAEおよびイランが国交の正常化に合意した」という点も誤りです。

また、「日本が仲介した」という記述も事実ではなく、主に仲介を行ったのはアメリカ(トランプ政権)です。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問46|民法・40字

Aは、Bとの間で、BがCから購入した甲土地(以下「甲」という)を買い受ける契約を締結し、Bに対して代金全額を支払ったが、甲の登記名義はいまだCのままである。BC間の売買において、CがBへの移転登記を拒む理由は存在せず、また、BがCに対して移転登記手続をすべきことを請求している事実もない。一方、Aは、早期に甲の所有権取得の対抗要件として登記を具備したい。 このような場合、Aは、何のために、誰の誰に対するいかなる権利を、どのように行使できるか。40字程度で記述しなさい。

>解答と解説はこちら


【答え】:Aは、移転登記請求権を保全するために、BのCに対する移転登記請求権を代位行使できる。(42字)
Aは、登記請求権を保全するため、BのCに対する登記請求権を代位行使できる。(42字)


【解説】

<問題の概要>

  • AはBから甲土地を買い受け、代金も全額支払済み。
  • しかし、甲の登記名義はCのままで、Bへの登記も未了。
  • Cは登記を拒む理由なし。
  • BはCに登記を請求していない。
  • Aは早く自分の登記を得たいが、その前提として、まずC→Bの登記が必要。

<1. Aの立場と目的>

AはBから土地を買ったが、登記がないため第三者に対抗できません。
Aが自らの登記を得るには、次の2段階が必要です。

  1. C → Bの登記
  2. B → Aの登記

しかし現在、BがCに対して登記請求をしていないため、Aが自分の登記を得るためにはまずC→Bの登記が必要です。

<2. 法的手段:債権者代位権(特則)>

このような場合、Aは、BのCに対する登記請求権を代わりに行使することができます。

民法423条の7
登記または登録をしなければ権利の得喪・変更を第三者に対抗できない財産を譲り受けた者は、
譲渡人が第三者に対して有する登記請求権を行使しないときは、
登記請求権を代位行使できる。

この条文は、債権者代位権の特則で、通常の代位要件(無資力など)を不要としています。
つまり、Aは自己の権利保全(登記による対抗要件の取得)のために、BのCに対する登記請求権を代位して行使できます。

<3. 行使の方法>

AがCに対して、Bの立場に立って「甲土地をB名義に登記せよ」と請求することができます(代位登記請求訴訟など)。

この請求が認められれば、まずC→Bの登記が実現し、その後、B→Aの登記をすることで、Aが第三者に対して自己の権利を主張できるようになります。

<まとめると>

  • Aの目的は、「自己の登記を実現」すること(=登記請求権の保全)。
  • 手段は、「BのCに対する登記請求権」を「代位行使」すること。

よって、Aは、移転登記請求権を保全するために、BのCに対する移転登記請求権を代位行使できる。(42字)

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略