令和6年度(2024年度)過去問

令和7年・2025|問51|基礎知識

経済に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 需要曲線とは、ある財について、ある消費者が一定期間に消費したい量を、その財の価格の関数として描いた曲線を意味する。
  2. 需要の価格弾力性とは、ある財の価格が1%上昇した際の、需要の減少率を意味する。
  3. 機会費用とは、ある財の取引機会を利用するために必要な、取引相手の探索や条件の交渉などにかかる費用を意味する。
  4. 完全競争とは、多数の生産者と多数の消費者が市場に参加しており、その結果として、個別の経済主体の行動が価格に与える影響が無視できるほど小さい状態を意味する。
  5. 市場の失敗とは、ある財の市場において外部性が発生するなどの理由により、市場が効率性の達成に失敗する状態を意味する。

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【答え】:3
【解説】
1.需要曲線とは、ある財について、ある消費者が一定期間に消費したい量を、その財の価格の関数として描いた曲線を意味する。

1.妥当である

需要曲線とは、ある財の価格と需要量の関係をグラフで示した曲線です。買い手はなるべく安く買いたいため、価格が上がると需要は減少し、価格が下がると需要は増加します。この関係を描くと、需要曲線は右下がりの形になります。

2.需要の価格弾力性とは、ある財の価格が1%上昇した際の、需要の減少率を意味する。

2.妥当である

需要の価格弾力性とは、価格が1%上昇した際に需要が何%減少するかを示す指標です。弾力性が高い財は価格変動に対して需要が大きく変化し、弾力性が低い財(生活必需品など)は価格が変わっても需要がほとんど変わりません。試験では「弾力性が高い=需要の変動が大きい」という関係を押さえておきましょう。

3.機会費用とは、ある財の取引機会を利用するために必要な、取引相手の探索や条件の交渉などにかかる費用を意味する。

3.妥当でない

問題文の説明は「機会費用」ではなく「取引費用」の説明です。取引費用とは、取引相手の探索や条件の交渉・契約締結などにかかるコストを指します。一方、機会費用とは、ある選択をすることで失われる別の選択肢から得られたはずの利益のことです。例えば、大学に進学することを選んだ場合、その間に就職していれば得られたはずの収入が機会費用にあたります。

4.完全競争とは、多数の生産者と多数の消費者が市場に参加しており、その結果として、個別の経済主体の行動が価格に与える影響が無視できるほど小さい状態を意味する。

4.妥当である

完全競争とは、売り手・買い手ともに多数存在し、個々の経済主体が価格に影響を与えられない状態を指します。完全競争が成立する条件として、市場への参入・退出の自由、商品の同質性、完全な情報の流通などが挙げられます。ただし、現実の市場では完全競争が成立することは非常に稀であり、理論上の概念として重要です。

5.市場の失敗とは、ある財の市場において外部性が発生するなどの理由により、市場が効率性の達成に失敗する状態を意味する。

5.妥当である

市場の失敗とは、市場メカニズムが効率的な資源配分を達成できない状態を指します。主な原因として、①外部性(自分の行動が市場を介さず他者に影響を与えること)、②公共財(非排除性・非競合性を持つ財)、③情報の非対称性(売り手と買い手の間で情報量に格差があること)、④独占・寡占(少数の事業者が市場を支配すること)の4つが挙げられます。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和7年・2025|問53|行政書士法

行政書士法に関する次のア~エの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。

ア.行政書士が、この法律もしくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したときまたは行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、戒告処分をすることができる。

イ.行政書士が、この法律もしくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したときまたは行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、法定年数以内の業務の停止処分をすることができる。

ウ.行政書士法人が、この法律またはこの法律に基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したときまたは運営が著しく不当と認められるときは、総務大臣は、当該行政書士法人の解散処分をすることができる。

エ.行政書士が、この法律もしくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したときまたは行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときに、都道府県知事が懲戒処分として業務を禁止した行政書士について、日本行政書士会連合会は登録を抹消することはできない。

  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・ウ
  4. イ・エ
  5. ウ・エ

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【答え】:5

【解説】
ア.行政書士が、この法律もしくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したときまたは行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、戒告処分をすることができる。

ア.妥当である

行政書士が法令・処分違反をした場合、または行政書士たるにふさわしくない重大な非行があった場合、都道府県知事は戒告・2年以内の業務停止・業務禁止のいずれかの処分をすることができます(行政書士法14条)。処分の主体が「都道府県知事」である点と、3種類の処分の内容をセットで覚えておきましょう。

イ.行政書士が、この法律もしくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したときまたは行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、法定年数以内の業務の停止処分をすることができる。

イ.妥当である

法定年数以内の業務停止処分とは2年以内の業務停止を指します(行政書士法14条)。肢アの解説のとおり、都道府県知事が行う懲戒処分の一つです。「法定年数=2年」という数字を正確に押さえておきましょう。

ウ.行政書士法人が、この法律またはこの法律に基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したときまたは運営が著しく不当と認められるときは、総務大臣は、当該行政書士法人の解散処分をすることができる。

ウ.妥当でない

行政書士法人への処分権限を持つのは総務大臣ではなく都道府県知事です。行政書士法人が法令・処分違反をした場合や運営が著しく不当と認められる場合に解散等の処分を行うのも、個人の行政書士への処分と同様に都道府県知事です。「行政書士関連の懲戒処分は都道府県知事」と一括して覚えておきましょう。

エ.行政書士が、この法律もしくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したときまたは行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときに、都道府県知事が懲戒処分として業務を禁止した行政書士について、日本行政書士会連合会は登録を抹消することはできない。

エ.妥当でない

都道府県知事が業務禁止の懲戒処分を下した行政書士について、日本行政書士会連合会は登録を抹消「することができる」のではなく、「しなければならない」と義務付けられています。任意規定と義務規定を混同させるひっかけパターンです。「できる」と「しなければならない」の違いは条文上の重要ポイントですので、注意してください。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和7年・2025|問56|基礎知識

インターネット上のなりすまし広告などを通じた近年の投資詐欺問題に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 被害者はインターネットを頻繁に利用する若年層が多く、半数以上が30歳未満である。
  2. 被害に遭うきっかけとしては、投資サイトよりも、メッセージングサービスやソーシャルネットワークサービスが多くを占める。
  3. 被害を避けるには、著名人のなりすましによる広告での勧誘ではないかを判断するために、本人の公式アカウントなどで情報を確認することが望ましい。
  4. 詐欺の手段として、存在しない架空の暗号資産への投資勧誘が行われることがある。
  5. 振込先として個人の口座が指定されたり、振込先の口座が頻繁に変わることがある。

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【答え】:1
【解説】
1.被害者はインターネットを頻繁に利用する若年層が多く、半数以上が30歳未満である。

1.妥当でない

「半数以上が30歳未満」という記述が誤りです。実際には、被害相談者を年代別にみると男女ともに50〜60代が半数を超えており、30代以下は全体の約10%にとどまっています。SNS投資詐欺はインターネットに不慣れな高齢層が狙われやすいというイメージを持ちがちですが、実際には比較的リテラシーがあると思われる中高年層が多く被害に遭っている点が重要なポイントです。「若年層が多い」という思い込みを利用したひっかけです。

2.被害に遭うきっかけとしては、投資サイトよりも、メッセージングサービスやソーシャルネットワークサービスが多くを占める。

2.妥当である

SNS投資詐欺の最初の接触ツールはSNSやメッセージングサービスが最多であり、男女ともに過半数を占めています。投資サイトへの直接誘導よりも、まずSNS上での接触から始まり、その後に偽の投資話へ誘導するという手口が主流となっています。「入口はSNS」というパターンをしっかり押さえておきましょう。

3.被害を避けるには、著名人のなりすましによる広告での勧誘ではないかを判断するために、本人の公式アカウントなどで情報を確認することが望ましい。

3.妥当である

著名人が無料で投資教室を開催したり、確実に利益が出る投資話を無料で教えたりすることは基本的にありえません。被害を避けるための第一歩は、「この著名人は本当にこの投資を勧めているのか?」と疑い、本人の公式アカウントやオフィシャルサイトで情報を確認することです。なりすまし広告は精巧に作られているため、広告の見た目だけで判断しないことが重要です。

4.詐欺の手段として、存在しない架空の暗号資産への投資勧誘が行われることがある。

4.妥当である

詐欺の手口として、実在しない架空の暗号資産への投資勧誘や、偽物の投資アプリのインストールを求めるケースが相次いでいます。対策としては、勧められた暗号資産や投資アプリの名称をインターネットで検索し、信頼できる情報源で実在を確認することが不可欠です。「有名そうな名前だから本物」と思い込まないことが大切です。

5.振込先として個人の口座が指定されたり、振込先の口座が頻繁に変わることがある。

5.妥当である

正規の投資であれば、振込先として個人名義の口座が指定されることはまずありません。また、振込のたびに口座が変わる場合は、詐欺グループが摘発を逃れるために「飛ばし口座」を使い捨てにしている典型的なパターンです。

危険なサイン 理由
振込先が個人名義の口座 正規業者は法人口座を使用するのが通常
振込のたびに口座が変わる 摘発を避けるための「飛ばし口座」の使い捨て

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和7年・2025|問52|基礎知識

ジェンダーと平等に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。 (注)* 雇用の分野における男女の均等な機会および待遇の確保等に関する法律

  1. 英国では、19世紀末から20世紀初頭にかけて、参政権を求めて女性たちが抗議活動を行い、厳しい取締りを受けた。
  2. 米国では、1969年に、同性愛者らが集まるとされる特定のバーへの取締りを機に、同性愛者らによる抗議運動が起きた。
  3. 日本では、2019年に、性暴力に反対するフラワーデモが各地で行われ、多くのひとたちが集まった。
  4. 国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW:Committee on the Elimination of Discrimination Against Women)は、日本政府に対して、女性が婚姻後も婚姻前の姓を実質的に保持できるよう、法律を改正することを勧告した。
  5. 日本の男女雇用機会均等法* では、妊娠や出産を理由とする解雇は禁止されていない。

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【答え】:5
【解説】
1.英国では、19世紀末から20世紀初頭にかけて、参政権を求めて女性たちが抗議活動を行い、厳しい取締りを受けた。

1.妥当である

イギリスでは19世紀末から20世紀初頭にかけて、女性たちが参政権を求めてサフラジェット・サフラジストと呼ばれる運動を展開し、厳しい取締りを受けながらも抗議活動を続けました。その背景には、労働者による参政権要求運動(チャーチスト運動)から始まる選挙法改正の歴史があります。

内容
1回目 1832年 制限選挙のまま(財産要件の緩和)
2回目 1867年 都市労働者へ参政権拡大
3回目 1884年 農村労働者へ参政権拡大
4回目 1918年 女性(30歳以上)に参政権付与
5回目 1928年 男女21歳で完全普通選挙が実現

「チャーチスト運動→改正5回→1928年に完全普通選挙」とセットで押さえておきましょう。

 

2.米国では、1969年に、同性愛者らが集まるとされる特定のバーへの取締りを機に、同性愛者らによる抗議運動が起きた。

2.妥当である

1969年6月28日、ニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン」に対する警察の強制捜査に対し、LGBTQ+当事者たちが抵抗したことから、ストーンウォール暴動が起きました。この出来事は現代LGBTQ+解放運動の転換点とされており、毎年6月がLGBT Pride Monthとされているのもこの事件が由来です。

 

3.日本では、2019年に、性暴力に反対するフラワーデモが各地で行われ、多くのひとたちが集まった。

3.妥当である

フラワーデモは、2019年3月に続いた性暴力事件の無罪判決を受け、女性たちが抗議の意味を込めて花を持ち2019年4月11日に集まったことから始まりました。その後、毎月11日に女性への性暴力への抗議のための自発的な集まりが全国各地で継続して行われるようになっています。

 

4.国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW:Committee on the Elimination of Discrimination Against Women)は、日本政府に対して、女性が婚姻後も婚姻前の姓を実質的に保持できるよう、法律を改正することを勧告した。

4.妥当である

2024年10月29日、国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)は日本政府に対する総括所見において、女性が婚姻後も旧姓を保持できるよう、夫婦の姓の選択に関する法律を改正するよう勧告しました。日本は夫婦同姓を法律で強制する国として国際的にも注目されており、2024年の最新動向として押さえておきたい事項です。

 

5.日本の男女雇用機会均等法* では、妊娠や出産を理由とする解雇は禁止されていない。

5.妥当でない

「禁止されていない」という記述が誤りです。男女雇用機会均等法9条3項および育児・介護休業法10条において、妊娠・出産・育児休業等を理由とする解雇その他の不利益取扱いは明確に禁止されています。

法律 条文 禁止内容
男女雇用機会均等法 9条3項 妊娠・出産を理由とする解雇等の不利益取扱い
育児・介護休業法 10条 育児休業取得を理由とする不利益取扱い

「均等法9条3項+育介法10条=不利益取扱い禁止」とセットで記憶してください。本試験では「〜は禁止されていない」という否定形のひっかけが頻出ですので、特に注意が必要です。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和7年・2025|問57|基礎知識

個人情報保護制度に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。 (注)* 個人情報の保護に関する法律

  1. 個人情報保護法* では、民間事業者への罰則として、年間の売上高に応じた額を上限とした罰金が定められている。
  2. 個人情報保護法には、刑事罰としての罰金以外に、制定時以来、課徴金が定められている。
  3. 個人情報保護委員会は、いわゆるマイナンバーカード(個人番号カード)の交付事務を行っている。
  4. 個人情報保護委員会は、個人情報保護法の定める行政機関等に対しては監視を行わない。
  5. 個人情報保護委員会は、個人情報保護法の定める個人情報取扱事業者等に対して立入検査を行うことができる。

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【答え】:5
【解説】
1.個人情報保護法* では、民間事業者への罰則として、年間の売上高に応じた額を上限とした罰金が定められている。

1.妥当でない

個人情報保護法における罰金は、違反の類型ごとにあらかじめ上限額が定められています。情報漏洩については100万円以下(177条)、不正な利益を図る目的での個人情報の提供・盗用については50万円以下(179条)といった形です。EUのGDPRのように「年間売上高の〇%」といった売上高連動型の罰金制度は採用されていないため、本肢は誤りです。

GDPRとは、「欧州連合(EU)が2018年に施行した個人データ保護のルール」のこと

 

2.個人情報保護法には、刑事罰としての罰金以外に、制定時以来、課徴金が定められている。

2.妥当でない

個人情報保護法には課徴金の制度は定められていません。課徴金とは、違反行為によって得た利益を剥奪するために行政が課す金銭的制裁ですが、同法は刑事罰としての罰金のみを規定しており、課徴金は制定当初から現在に至るまで設けられていません。「制定時以来」という表現で既存の制度であるかのように見せるひっかけパターンです。

 

3.個人情報保護委員会は、いわゆるマイナンバーカード(個人番号カード)の交付事務を行っている。

3.妥当でない

マイナンバーカード(個人番号カード)の交付事務を行っているのは、個人情報保護委員会ではなく市区町村です(マイナンバー法17条1項)。個人情報保護委員会はあくまで個人情報の保護に関する監督・指導を行う機関であり、マイナンバーカードの発行・交付業務は担っていません。機関の役割を混同させるひっかけです。

 

4.個人情報保護委員会は、個人情報保護法の定める行政機関等に対しては監視を行わない。

4.妥当でない

個人情報保護委員会は、民間事業者だけでなく行政機関等に対しても監視を行います。具体的には、必要があると認めるときに資料の提出要求・実地調査(156条)、指導および助言(157条)、勧告(158条)、勧告に基づく措置の報告要求(159条)といった手段で行政機関等を監督する権限を有しています。「監視を行わない」という記述は明らかな誤りです。

5.個人情報保護委員会は、個人情報保護法の定める個人情報取扱事業者等に対して立入検査を行うことができる。

5.妥当である

個人情報保護委員会は、必要な限度において個人情報取扱事業者等に対して報告の徴収および立入検査を行う権限を持っています(146条1項)。

条文 権限の内容 対象
146条1項 報告の徴収・立入検査 個人情報取扱事業者等
156条 資料提出要求・実地調査 行政機関等
157条 指導および助言 行政機関等
158条 勧告 行政機関等

民間事業者への「立入検査」と行政機関等への「実地調査」は条文上で使い分けられています。混同しないよう整理して覚えておきましょう。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和7年・2025|問55|基礎知識

ディープフェイクに関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. ディープフェイクは、生成AI技術によって作成されることがある。
  2. ディープフェイクは、著名人や公人以外の人にも被害を及ぼすことがある。
  3. ディープフェイクは、個人の能力や嗜好をAIで推測するための技術である。
  4. ディープフェイクは、詐欺などの犯罪行為に利用されることがある。
  5. ディープフェイクは、写真や動画の他、音声データとしても作成される。

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【答え】:3
【解説】
1.ディープフェイクは、生成AI技術によって作成されることがある。

1.妥当である

生成AIの進歩により、テキスト・画像・音声・動画を高品質に生成することが可能になり、リアルで信憑性の高い偽・誤情報を作成できるようになりました。ディープフェイク技術を使えば、実在する人物が実際には言っていないことを本当に話しているかのような動画を簡単に作成できます。日本でも、生成AIを利用して作られた岸田総理大臣の偽動画がSNS上で拡散した事例が発生しており、社会問題となっています。

2.ディープフェイクは、著名人や公人以外の人にも被害を及ぼすことがある。

2.妥当である

ディープフェイクの被害は著名人や公人にとどまりません。2024年1月に発生した能登半島地震の際にも、東日本大震災の津波映像や熱海市の土石流映像をあたかも能登半島地震のものであるかのようにSNSに投稿する事例が起きました。救助要請や個人募金を呼びかける偽情報も拡散され、一般市民にも被害が及ぶことが明らかになっています。

3.ディープフェイクは、個人の能力や嗜好をAIで推測するための技術である。

3.妥当でない

ディープフェイクは「偽の写真・動画・音声データなどを生成する技術」であり、個人の能力や嗜好をAIで推測する技術ではありません。個人の嗜好や行動パターンをデータから推測する技術は「プロファイリング」と呼ばれます。似たようなAI関連用語の混同を狙ったひっかけですので、それぞれの定義をしっかり区別して覚えておきましょう。

4.ディープフェイクは、詐欺などの犯罪行為に利用されることがある。

4.妥当である

生成AIは情報操作だけでなく、犯罪にも悪用されるケースが増えています。ChatGPTと同様のAI技術を悪用した「BadGPT(悪いGPT)」や「FraudGPT(詐欺GPT)」と呼ばれる不正チャットボットが登場し、フィッシング詐欺メールが大量に生成・送信される事態が起きています。

5.ディープフェイクは、写真や動画の他、音声データとしても作成される。

5.妥当である

ディープフェイクは写真や動画だけでなく、音声データとしても作成されます。実在する人物の声を模倣した偽音声の生成も技術的に容易になっており、電話での詐欺や音声メッセージを使った情報操作など、被害の範囲はさらに広がっています。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和7年・2025|問54|基礎知識

戸籍法に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。

ア.出生の届出は、出生から3日以内にこれをしなければならない。

イ.「子の男女の別および嫡出子または嫡出でない子の別」は、出生の届書に記載しなければならない。

ウ.「出生の年月日時分および場所」は、出生の届書の必須記載事項ではないが、記載することができる。

エ.医師、助産師またはその他の者が出産に立ち会った場合には、原則として、医師、助産師、その他の者の順序に従って、そのうちの1人が作成する出生証明書を届書に添付しなければならない。

オ.子の名には、常用平易な文字を用いなければならない。

  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・オ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ

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【答え】:2

【解説】
ア.出生の届出は、出生から3日以内にこれをしなければならない。

ア.妥当でない

出生届の提出期限は3日以内ではありません。国内で出生した場合は14日以内、国外で出生した場合は3ヵ月以内に届け出なければなりません(戸籍法49条1項)。「3日以内」という数字は誤りですので、正確な期限を押さえておきましょう。

イ.「子の男女の別および嫡出子または嫡出でない子の別」は、出生の届書に記載しなければならない。

 イ.妥当である

出生届には、子の男女の別および嫡出子または嫡出でない子の別を記載しなければなりません(戸籍法49条2項1号)。「嫡出子か否か」という区別も必須記載事項の一つです。

ウ.「出生の年月日時分および場所」は、出生の届書の必須記載事項ではないが、記載することができる。

ウ.妥当でない

「出生の年月日時分および場所」は任意記載事項ではなく、出生届の必須記載事項です(戸籍法49条2項2号)。「必須ではないが記載できる」という記述は誤りです。出生の日時・場所は戸籍の基本情報として欠かせない事項であることを覚えておきましょう。

エ.医師、助産師またはその他の者が出産に立ち会った場合には、原則として、医師、助産師、その他の者の順序に従って、そのうちの1人が作成する出生証明書を届書に添付しなければならない。

エ.妥当である

出産に立ち会った者がいる場合、医師→助産師→その他の者の順序に従い、そのうちの1人が作成した出生証明書を届書に添付しなければなりません(戸籍法49条3項)。ただし、やむを得ない事由があるときはこの限りでないという例外規定も合わせて押さえておきましょう。

オ.子の名には、常用平易な文字を用いなければならない。

オ.妥当である

子の名には常用平易な文字を用いなければならず(戸籍法50条1項)、使用できる文字の範囲は法務省令で定められています(戸籍法50条2項)。使える文字の範囲は常用漢字・人名用漢字・ひらがな・カタカナが基本です。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問36|商法

匿名組合における匿名組合員に関する次の記述のうち、商法の規定に照らし、誤っているものはどれか。

  1. 匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。
  2. 匿名組合員は、匿名組合契約に基づき営業者が負った債務について、当該匿名組合員が匿名組合の当事者であることをその債務に係る債権者が知っていたときには、当該営業者と連帯して弁済する責任を負う。
  3. 出資が損失によって減少したときは、その損失をてん補した後でなければ、匿名組合員は、利益の配当を請求することができない。
  4. 匿名組合員は、営業年度の終了時において、営業者の営業時間内に、営業者の業務および財産の状況を検査することができる。
  5. 匿名組合員が破産手続開始の決定を受けた場合、匿名組合契約は終了する。

>解答と解説はこちら


【答え】:2
【解説】
1.匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。

1・・・正しい

匿名組合契約では、組合員(出資者)が営業者に出資し、その営業によって生じた利益の分配を受けることができます(商法535条)。

このとき、出資された財産は営業者の名義で管理され、営業者の財産に組み込まれます(商法536条1項)。つまり、出資者が出したお金は営業者の資産として扱われるのがポイントです。

なお、匿名組合契約は、主に「投資型クラウドファンディング」や「飲食店出資」などのスキームで活用されており、出資者は営業に直接関与せず、損益分配のみを受けるという特徴があります。

2.匿名組合員は、匿名組合契約に基づき営業者が負った債務について、当該匿名組合員が匿名組合の当事者であることをその債務に係る債権者が知っていたときには、当該営業者と連帯して弁済する責任を負う。

2・・・誤り

匿名組合員は、営業者が負った債務について第三者に対して責任を負いません。たとえその第三者(債権者)が匿名組合員の存在を知っていたとしても同様です。

これは、商法536条4項により、匿名組合員は営業者の行為について、第三者に対して権利・義務を持たないとされているためです。

つまり、匿名組合員はあくまで出資だけを行う立場で、営業の責任はすべて営業者が負うのが原則です。

また、匿名組合員は出資した額を限度にリスクを負う有限責任の立場であり、連帯責任を負うことはありません。

3.出資が損失によって減少したときは、その損失をてん補した後でなければ、匿名組合員は、利益の配当を請求することができない。

3・・・正しい

商法538条により、出資が損失によって目減りしている場合、その損失が埋め合わされるまでは、匿名組合員は利益の配当を請求できません

ここでいう「損失のてん補」とは、匿名組合員がさらに出資しなければならないという意味ではありません。あくまで、営業者の営業活動によって損失が回復(利益で穴埋め)されることを指します。

つまり、営業によって一定の利益が出ても、それがまだ過去の損失をカバーしきれていなければ、匿名組合員に配当はされないのです。

これは、匿名組合の性質上、損益は出資に反映されるという考え方に基づいています。

4.匿名組合員は、営業年度の終了時において、営業者の営業時間内に、営業者の業務および財産の状況を検査することができる。

4・・・正しい

商法539条により、匿名組合員は営業年度の終了時に、営業者の営業時間内に限り業務や財産の状況を検査することが認められています。

これは、匿名組合員が出資者としての立場から、営業の実態や財務の健全性を確認できるようにするための権利です。

ただし注意点として、商法536条3項にあるように、匿名組合員は営業そのものに関与することはできません。つまり、経営判断や業務執行に口を出すことはできず、あくまでも検査という限定的な範囲で情報を得ることができるだけです。

このように、匿名組合員には「経営に関与しない代わりに、最低限のチェックはできる」というバランスがとられています。

5.匿名組合員が破産手続開始の決定を受けた場合、匿名組合契約は終了する。

5・・・正しい

商法541条3号により、営業者または匿名組合員が破産手続開始の決定を受けたときは、匿名組合契約は当然に終了します。

匿名組合契約は、営業者と匿名組合員との信頼関係に基づいた契約であり、出資や損益分配など継続的な関係が前提となっています。そのため、どちらかが破産することで契約関係の継続が困難になると判断され、契約終了となるのです。

なお、匿名組合契約が終了する事由としては、以下のようなものがあります(商法541条):

匿名組合の目的である事業が成功した、または成功が不可能になったとき

営業者が死亡した、または後見開始の審判を受けたとき

営業者または匿名組合員が破産手続開始の決定を受けたとき

このように、当事者の事情や事業の状況に応じて契約は終了する仕組みになっています。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問57|個人情報保護法

個人情報保護法 * に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。 (注) * 個人情報の保護に関する法律

  1. 個人情報取扱事業者は、個人データの漏えい等が発生し、個人の権利利益を害するおそれが大きい場合には、個人情報保護委員会への報告を行わなければならない。
  2. 個人情報取扱事業者は、違法または不当な行為を助長し、または誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。
  3. 個人情報取扱事業者は、個人データの第三者提供をした場合には、原則として、当該個人データを提供した年月日、当該第三者の氏名または名称その他の個人情報保護委員会規則で定める事項を記録しなければならない。
  4. 学術研究機関が学術研究目的で個人情報を取り扱う場合には、個人情報取扱事業者の義務に関する規定は適用されない。
  5. 国の行政機関や地方公共団体の機関にも、個人情報保護法の規定は適用される。

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【答え】:4
【解説】
1.個人情報取扱事業者は、個人データの漏えい等が発生し、個人の権利利益を害するおそれが大きい場合には、個人情報保護委員会への報告を行わなければならない。

1・・・妥当である

個人情報取扱事業者には、個人データの安全管理措置を講じる義務がありますが、万が一、以下のような事態が発生した場合には、報告義務が生じます。

  • 個人データの漏えい
  • 滅失(データが消えてしまうこと)
  • 毀損(データが壊れること)

そして、これらの事態により個人の権利利益を害するおそれが大きいと判断される場合には、個人情報保護委員会規則に従って、個人情報保護委員会に報告しなければならないとされています。

これは、個人情報保護法第26条第1項本文に定められています。

2.個人情報取扱事業者は、違法または不当な行為を助長し、または誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。

2・・・妥当である

個人情報取扱事業者は、個人情報を利用する際に、単に目的の範囲内で利用すればよいというだけではなく、その利用方法自体が違法または不当な行為を助長・誘発するおそれがある場合には、そのような方法で利用してはならないとされています。

これは、個人情報保護法第19条に規定されているルールです。

具体例

  • 詐欺に利用されることが明らかな名簿業者への販売
  • 就職差別につながるようなデータ分析の提供
  • 犯罪組織などに対する顧客情報の提供

などは、「不当な行為を助長・誘発するおそれがある利用方法」とされ、法令違反になります。

3.個人情報取扱事業者は、個人データの第三者提供をした場合には、原則として、当該個人データを提供した年月日、当該第三者の氏名または名称その他の個人情報保護委員会規則で定める事項を記録しなければならない。

3・・・妥当である

個人情報取扱事業者が、個人データを第三者に提供した場合には、
後でその提供内容を確認できるように、一定の記録を残す義務があります。

この記録義務は、以下のような情報を含むものです。

  • 提供した年月日
  • 提供先となる第三者の氏名または名称
  • その他、個人情報保護委員会規則で定められた事項

これは、個人情報保護法第29条第1項に規定されています。

なぜ記録が必要?

後になって個人データの流通経路や提供先について確認・検証できるようにすることで、
不正利用や漏えいのリスクを抑え、本人の権利を保護するためです。

例外に注意!

この記録義務には例外規定もあります。
たとえば、法令に基づく提供や緊急時の提供など、一定の条件下では記録義務が免除されるケースもありますが、
「原則として記録が必要」というこの問題文の記述は正しいです。

4.学術研究機関が学術研究目的で個人情報を取り扱う場合には、個人情報取扱事業者の義務に関する規定は適用されない。

4・・・妥当でない

学術研究機関には一律の適用除外はありません。

たしかに、個人情報保護法には、一部の機関や団体に対して、特定の目的で個人情報を取り扱う場合に限り、
個人情報取扱事業者としての義務が適用除外となるケースがあります(個人情報保護法57条1項)。

たとえば、

  • 報道機関 → 報道目的
  • 著述業 → 著述目的
  • 宗教団体 → 宗教活動
  • 政治団体 → 政治活動

→ これらは法律上、明確に適用除外とされているのです。

では学術研究機関は?

→ 学術研究機関は「一律に適用除外されているわけではありません」。

つまり、他の機関のように、学術研究を目的としているからといって、個人情報保護法の規定が完全に適用されないわけではありません

ただし、実際の運用においては、学術研究の重要性に配慮しつつ、特定の義務については柔軟に扱われるよう調整されています。

これは、義務ごとの例外規定(個人情報保護法第76条以下)として規定されており、
例えば、利用目的の明示義務や第三者提供に関する義務などについて、研究の性質に応じた特例措置が認められているのです。

5.国の行政機関や地方公共団体の機関にも、個人情報保護法の規定は適用される。

5・・・妥当である

個人情報保護法の適用範囲は「民間」だけではありません。
一般に「個人情報保護法」というと、民間企業などに対するルールを想像しがちですが、
実はこの法律は、公的部門(行政機関や地方公共団体)にも適用されます。

ただし、適用される章や条文が異なります。

対象 適用される章(主な部分)
民間企業などの事業者 第4章(第16条〜)
国の行政機関 第5章(第57条〜)
地方公共団体の機関 第6章(第65条〜)

つまり、章ごとに適用対象が異なるだけで、法律自体は国や地方公共団体にも適用されているのです。

具体的には?

例えば:

国の行政機関には、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」がかつて別に存在していましたが、現在では、個人情報保護法の中に統合されて一体化されています。

地方公共団体も、個人情報の取り扱いについては、個人情報保護法の枠組みに従う義務があります(条例との整合を図りつつ)。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和6年・2024|問56|基礎知識

デジタル庁に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. デジタル庁は、総務省に置かれている。
  2. デジタル庁に対して、個人情報保護委員会は行政指導を行うことができない。
  3. デジタル庁には、サイバーセキュリティ基本法に基づくサイバーセキュリティ戦略本部が置かれている。
  4. デジタル庁は、官民データ活用推進基本計画の作成および推進に関する事務を行っている。
  5. デジタル庁の所掌事務には、マイナンバーとマイナンバーカードに関する事務は含まれていない。

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【答え】:4
【解説】
1.デジタル庁は、総務省に置かれている。

1・・・妥当でない

デジタル庁は総務省ではなく、内閣に置かれている行政機関です(デジタル庁設置法2条)。
2021年にデジタル改革関連法の成立により発足し、デジタル社会の形成を強力に推進するため、内閣直属の「司令塔」として設置されました。

官民のデジタル化を一体的に進めるため、今後数年間でデジタル基盤の整備を加速させることが目標とされています。

2.デジタル庁に対して、個人情報保護委員会は行政指導を行うことができない。

2・・・妥当でない

デジタル庁も、個人情報保護委員会の監督対象です。
したがって、個人情報保護委員会はデジタル庁に対して行政指導を行うことができます(個人情報保護法157条)。

実際に、令和5年9月20日、個人情報保護委員会はデジタル庁に対して行政指導を行いました。
これは、マイナンバーと公金受取口座のひも付け誤り(他人名義の口座と誤って登録された事例)に関して行われたものです。

3.デジタル庁には、サイバーセキュリティ基本法に基づくサイバーセキュリティ戦略本部が置かれている。

3・・・妥当でない

サイバーセキュリティ戦略本部は、デジタル庁ではなく「内閣」に置かれている機関です(サイバーセキュリティ基本法25条)。

この本部は、政府全体のサイバーセキュリティ政策を統括する司令塔的な役割を担っており、首相を本部長として構成されています。
デジタル庁も関与しますが、あくまで本部が置かれているのは内閣です。

4.デジタル庁は、官民データ活用推進基本計画の作成および推進に関する事務を行っている。

4・・・妥当である

デジタル庁は、「官民データ活用推進基本計画」の作成および推進に関する事務を担っています(デジタル庁設置法4条2項2号)。

この計画は、行政や民間のデータを有効に活用し、デジタル社会を形成するための基本方針を定めたものです。
デジタル庁はこの司令塔として、政府全体の方針を企画・立案し、実行に移す役割を担っています。

5.デジタル庁の所掌事務には、マイナンバーとマイナンバーカードに関する事務は含まれていない。

5・・・妥当でない

デジタル庁は、マイナンバーおよびマイナンバーカードに関する事務を担当しています(デジタル庁設置法4条2項4号)。

これには、制度の運用、カードの普及促進、セキュリティ対策などが含まれており、マイナンバー制度全体の中核を担う役割を果たしています。
したがって、本肢の内容は誤りです。

 


令和6年(2024年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 多肢選択
問12 行政手続法 問42 多肢選択
問13 行政手続法 問43 多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行服法・行訴法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 行政書士法
問23 地方自治法 問53 住民基本台帳法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 公文書管理法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 個人情報保護法
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略