政治に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。
- 政党助成法は、衆議院または参議院に一定数以上の議席を有するか、議席を有して一定の国政選挙で有効投票総数の一定割合以上の得票があった政党に対して、政党交付金による助成を行う旨を規定している。
- マス・メディアなどの情報に対して、主体的に世論を形成するためなどに、それらを批判的に読み解く能力は、メディア・リテラシーと呼ばれる。
- 政治資金規正法は、政治資金の収支の公開や寄附の規則などを通じ政治活動の公明と公正を確保するためのルールを規定している。
- 有権者のうち、特定の支持政党を持たない層は、無党派層と呼ばれる。
- 性差に起因して起こる女性に対する差別や不平等に反対し、それらの権利を男性と同等にして女性の能力や役割の発展を目指す主張や運動は、ポピュリズムと呼ばれる。
【答え】:5
【解説】
1・・・妥当である
政党助成法は、国が政党に対して「政党交付金」を交付する仕組みを定めた法律です。
この政党交付金は、次の2つの基準に基づいて交付されます(政党助成法3条2項)。
<①議員数割>
その政党に所属する衆議院議員および参議院議員の数に応じた金額
<②得票数割>
次の国政選挙における得票数に応じた金額
- 衆議院の小選挙区選挙
- 衆議院の比例代表選挙
- 参議院の選挙区選挙
- 参議院の比例代表選挙
また、政党助成を受けられる政党の要件は、以下のいずれかを満たす必要があります(政党助成法2条)。
- 所属国会議員(衆参のいずれか)が5人以上いる政党
- 所属国会議員が1人以上いて、直近の国政選挙(衆議院議員総選挙または参議院議員通常選挙)で、全国の有効投票総数の2%以上の得票を得ている政党
よって、
「一定数以上の議席」→ 正確には「5人以上の国会議員」
「一定割合以上の得票」→ 正確には「2%以上」
と置き換えると分かりやすいですが、本肢は抽象的な表現となっていますが妥当です。
2・・・妥当である
メディア・リテラシーとは、単にメディアの情報を受け取るだけでなく、それを批判的・主体的に読み解き、必要に応じて自ら発信・活用していく能力のことを指します。
総務省の定義によると、メディア・リテラシーは次の3つの力から構成されています:
- メディアを主体的に読み解く能力
→ 情報の真偽や意図を見極める力 - メディアにアクセスし、活用する能力
→ 情報を適切に取得し、使いこなす力 - メディアを通じてコミュニケーションする能力
→ インターネットなどを利用して、他者と双方向的にやり取りする力
これらを通じて、情報を鵜呑みにせず、自分自身で考え、判断する力が身につきます。特に現代のように情報があふれる社会では、この能力は世論形成や民主主義の維持において、非常に重要かつ不可欠とされています。
3・・・妥当である
政治資金規正法は、1948年に制定された法律で、政治活動の「公明・公正」を確保することを目的としています。
この法律は、次のような内容を柱としています。
- 政治団体の届出
- 政治資金の収支報告(公開)
- 政治資金の授受に関する規制(寄附・支出など)
こうした仕組みにより、政党や政治家の資金の流れを国民の目に見える形で明らかにすることで、政治活動が監視・批判のもとに行われるようにし、民主政治の健全な発展を図ろうとするものです。
また、1994年の大きな改正では、政治資金の調達主体を政治家個人から政党中心に転換するなど、より透明性を高める仕組みが導入されました。
4・・・妥当である
無党派層とは、選挙権を持つ有権者のうち、特定の支持政党を持たない人々のことを指します。
この無党派層には、
- 政治や選挙にあまり関心を持っていない人
- 関心はあるが、特定の政党に固定的な支持をしない人
など、さまざまなタイプが含まれます。
かつては「政治的に無関心な層」と見られ、選挙戦略の上であまり重視されないこともありましたが、近年では無党派層の動向が選挙結果を大きく左右するケースも増えてきています。
特に、選挙戦の終盤でどの政党・候補者に票が流れるか予測がつきにくいため、各政党や候補者にとって無党派層は“浮動票”の源として、重要なターゲットになっています。
5・・・妥当でない
フェミニズムとは、性差に基づく差別や不平等に反対し、女性の社会的・政治的・経済的な権利を男性と同等にし、女性の能力や役割の発展を促進しようとする思想や運動を指します。
一方で、記述にある「ポピュリズム(populism)」とは、まったく異なる概念です。
ポピュリズムは、「エリート」や「支配層」に対抗する形で、「一般大衆」の声や感情を強調し、大衆に迎合する政治的姿勢や運動を意味するもので、「大衆迎合主義」とも訳されます。
したがって、本肢はフェミニズムの解説なので、妥当ではありません。
令和6年(2024年)過去問
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法 |
問3 | 憲法 | 問33 | 民法 |
問4 | 憲法 | 問34 | 民法 |
問5 | 憲法 | 問35 | 民法 |
問6 | 憲法 | 問36 | 商法 |
問7 | 憲法 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 多肢選択 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 多肢選択 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 多肢選択 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行服法・行訴法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識 |
問19 | 行政事件訴訟法 | 問49 | 基礎知識 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識 |
問21 | 国家賠償法 | 問51 | 基礎知識 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 行政書士法 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 住民基本台帳法 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識 |
問26 | 公文書管理法 | 問56 | 基礎知識 |
問27 | 民法 | 問57 | 個人情報保護法 |
問28 | 民法 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法 | 問60 | 著作権の関係上省略 |