平成23年度(2011年度)過去問

平成23年・2011|問56|一般知識・個人情報保護

消費者保護と個人情報保護に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 消費者庁は、消費者安全法、特定商取引法(※1)などに基づく消費者保護関連の事務に加えて、個人情報保護の基本方針に関わる事務をつかさどっている。
  2. 消費者契約法における消費者も個人情報保護法(※2)における個人も、その利益を一方的に害する契約を締結させられた場合において、当該契約の無効を主張できる権利をそれぞれの法律上付与されている。
  3. 個人情報保護制度は、個人と個人情報取扱事業者との間で、取り扱う個人情報の質及び量に格差が存在することをその前提とするが、消費者保護制度には、このような観点は存在しない。
  4. 個人は、個人情報を不当に取り扱われるおそれがある場合には、適格消費者団体に倣って創設された適格個人情報保護団体を通じて差止めを求めることができる。
  5. 消費者保護における消費者は法人及び権利能力なき社団を含むが、個人情報保護における個人は自然人を意味する。

(注)

※1 特定商取引に関する法律

※2個人情報の保護に関する法律

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【答え】:正解なし(出題ミス)
【解説】

1.消費者庁は、消費者安全法、特定商取引法などに基づく消費者保護関連の事務に加えて、個人情報保護の基本方針に関わる事務をつかさどっている。
1・・・妥当ではない
内閣府の外局である消費者庁は、消費者安全法、特定商取引法等に基づく事務を行っています。しかし、個人情報保護に関する基本方針に関わる事務は、消費者庁の事務ではなく「個人情報保護委員会」です。

よって、妥当ではありません。

2.消費者契約法における消費者も個人情報保護法における個人も、その利益を一方的に害する契約を締結させられた場合において、当該契約の無効を主張できる権利をそれぞれの法律上付与されている。
2・・・妥当ではない
消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項など、消費者の利益を一方的に害するものは、無効となります(消費者契約法10条)。これは、消費者契約法であり、個人情報保護法にはこのような規定はありません。

よって、妥当ではないです。

3.個人情報保護制度は、個人と個人情報取扱事業者との間で、取り扱う個人情報の質及び量に格差が存在することをその前提とするが、消費者保護制度には、このような観点は存在しない。
3・・・妥当ではない
消費者契約法では、消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力の格差を前提としています(消費者契約法1条)。一方、個人情報保護法は、個人と個人情報取扱事業者との間で、取り扱う個人情報の質及び量に格差が存在することを前提とはしていません。
よって、妥当ではありません。

4.個人は、個人情報を不当に取り扱われるおそれがある場合には、適格消費者団体に倣って創設された適格個人情報保護団体を通じて差止めを求めることができる。
4・・・妥当ではない
個人情報保護法に「適格個人情報保護団体」の規定はありません。存在するのは「適格消費者団体」です。
消費者契約法には、不特定多数の消費者の利益を擁護するため、適格消費者団体が、事業者の不当な行為に対し「差止め請求」を行使することができます(消費者契約法12条)。

5.消費者保護における消費者は法人及び権利能力なき社団を含むが、個人情報保護における個人は自然人を意味する。
5・・・妥当ではない
消費者保護における消費者は、個人を意味し、法人は含みません消費者契約法2条1項)。一方、個人情報保護における個人は、自然人を意味し、法人は含みません個人情報保護法2条1項)。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問57|一般知識・情報通信

次の1~5の語群のうち、カギ括弧内の語句と密接に関連しているとはいえない語句を含んでいるものはどれか。

  1. 「情報事故対策」 シンクライアント SSL IP電話
  2. 「暗号化」 公開鍵 https 量子鍵
  3. 「携帯電話」 スマートフォン 無線通信 SIMカード
  4. 「バイオメトリクス認証」 指紋 虹彩 静脈
  5. 「フィルタリング」 青少年保護 ホワイトリスト プロバイダ

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【答え】:1
【解説】

1.「情報事故対策」 シンクライアント SSL IP電話
1・・・関連しない語句を含んでいる
「情報事故」というと、情報漏洩、システムダウン等があります。「シンクライアント」とは、ユーザーが使う端末(スマホやPC)に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの処理をサーバ側(ネット上)に処理させることです。
アプリやデータをサーバ川側で管理させることで、情報漏洩事故防止に効果があります。よって、情報事故対策に関連します。「SSL」とは、インターネット通信を暗号化することで、例えば、クレジットカード情報を入力しても、その情報が暗号化されて通信されるため、情報を盗まれたりすることを防ぐことができます。よって、情報事故対策に関連します。

IP電話」とは、インターネット回線を使った電話です。従来の固定電話の利用料金より比較的安いです。これは情報事故対策とは関連しているとは言えません。

2.「暗号化」 公開鍵 https 量子鍵
2・・・関連しない語句は含んでいない
「暗号化」とは。元となるデータに対して、特別な処理を行うことで、別のデータに変換する処理のことをいいます。「公開鍵」とは、暗号化と復号のプロセスにそれぞれ別個の鍵(手順)を使って、片方の鍵を公開できるようにした暗号方式です(公開鍵暗号)。例えば、あなたが「秘密の文書」を作成したとします。
そして、まず、(1つめの鍵を使って)暗号化をします。
これで、見れなくなります。
これを見るため(復号)には、別の鍵(2つ目の鍵)が必要となります。
1つ目の鍵は公開されていて誰でもその鍵を使って暗号化して見れないようにすることはできますが
この中身を見るためには、特定の鍵(公開されていない鍵)が必要ということです。
中身を見せてよい相手だけに、2つ目の鍵(公開されていない特定の鍵)を渡せばよいということです。「https」とは、パソコンに入力した情報を、暗号化して、サーバーに情報を提供するサイトのことです。通常の「http」のサイトの場合、入力した情報が、そのまま暗号化されずにサーバーに通信されるため、例えば、無料Wi-Fiを利用しているとき等に、第三者から盗まれる可能性があります。

量子鍵」とは、量子力学の考え方を取り入れた公開鍵暗号方式以上に秘密の安全性が高い暗号化技術です。

3.「携帯電話」 スマートフォン 無線通信 SIMカード
3・・・関連しない語句は含んでいない
スマートフォンは、携帯電話の一種ですし、また、携帯電話で無線通信(4G)を行ってインターネットを行ったりします。また、携帯電話の所有者を特定するためにSIMカードがあります。これらはすべて携帯電話に関連します。

4.「バイオメトリクス認証」 指紋 虹彩 静脈
4・・・関連しない語句は含んでいない
バイオメトリクス認証」とは、生体認証とも言い、指紋や声、筆跡、静脈瞳の虹彩といった、生物個体が持っている特性を利用した認証の仕組みです。
スマホのロックを解除するために、指紋認証を行ったりするのも「バイオメトリクス認証」です。
よって、「指紋 虹彩 静脈」は、すべて「バイオメトリクス認証」に関連する語句です。
5.「フィルタリング」 青少年保護 ホワイトリスト プロバイダ
5・・・誤り
フィルタリング」とは、有害サイトへのアクセスを制限することを言います。ホワイトリスト方式とは、安全と思われるサイトへのアクセスを許可し、それ以外へのサイトへのアクセス(訪問)を制限することを言います。
また、青少年保護を目的として、青少年インターネット環境整備法は、プロバイダ(ぷらら、auひかり、フレッツ光、SoftBank光、So-net等)に対し、利用者から求められた場合に、原則として、青少年有害情報フィルタリングサービスを提供しなければならない義務を負わせています(17条)。よって、「青少年保護 ホワイトリスト プロバイダ」はすべて「フィルタリング」に関連する語句です。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問55|一般知識・個人情報保護

情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)及び行政機関個人情報保護法(行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律)に関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア.行政機関個人情報保護法の保有個人情報が記録されている「行政文書」は、情報公開法のそれと同じ概念である。

イ.各地方公共団体は、情報公開法の直接適用を受ける一方で、個人情報保護については個別に条例を定めて対応している。

ウ.情報公開法にも行政機関個人情報保護法にも、開示請求に対する存否応答拒否の制度が存在する。

エ.情報公開法及び行政機関個人情報保護法との関連で、開示決定等に関する不服申立てを調査審議する機関として、情報公開・個人情報保護審査会が設置されている。

オ.情報公開法にも行政機関個人情報保護法にも、偽りその他不正の手段により、開示決定に基づく情報開示を受けた者を過料に処する旨の定めが存在する。

  1. ア・オ
  2. ア・イ・エ
  3. ア・ウ・エ
  4. イ・ウ・エ
  5. エ・オ

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【答え】:3
【解説】

ア.行政機関個人情報保護法の保有個人情報が記録されている「行政文書」は、情報公開法のそれと同じ概念である。
ア・・・正しい
行政機関個人情報保護法の保有個人情報が記録されている「行政文書」情報公開法2条2項に規定されている「行政文書」同じ概念です。

イ.各地方公共団体は、情報公開法の直接適用を受ける一方で、個人情報保護については個別に条例を定めて対応している。
イ・・・誤り
地方公共団体は、情報公開法に規定されている「行政機関」には該当しません(情報公共法2条1項)。そのため、各地方公共団体は、情報公開法の直接適用を受けません。したがって、誤りです。個人情報保護については、各地方公共団体が個別に条例を定めて対応しています。

ウ.情報公開法にも行政機関個人情報保護法にも、開示請求に対する存否応答拒否の制度が存在する。
ウ・・・正しい
情報公開法にも行政機関個人情報保護法にも、開示請求に対する存否応答拒否の制度が存在します。具体的には

情報公開法8条には「開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長は、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。」と規定しており

行政機関個人情報保護法17条には「開示請求に対し、当該開示請求に係る保有個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長は、当該保有個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。」と規定しております。

エ.情報公開法及び行政機関個人情報保護法との関連で、開示決定等に関する不服申立てを調査審議する機関として、情報公開・個人情報保護審査会が設置されている。
エ・・・正しい
情報公開法」及び「行政機関個人情報保護法」との関連で、開示決定等に関する不服申立てを調査審議する機関として、「情報公開・個人情報保護審査会」が設置されています(情報公開・個人情報保護審査会設置法2条1号3号)。
オ.情報公開法にも行政機関個人情報保護法にも、偽りその他不正の手段により、開示決定に基づく情報開示を受けた者を過料に処する旨の定めが存在する。
オ・・・誤り
情報公開法には、罰則規定はありません。よって、本肢は誤りです。行政機関個人情報保護法には、偽りその他不正手段により、開示決定に基づく情報開示を受けた者は10万円以下の過料に処される旨の規定があります(行政機関個人情報保護法57条)。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問54|一般知識・個人情報保護

個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

ア.個人情報保護法は、いわゆる基本法的な部分と民間部門を規制する一般法としての部分から成り立っている。イ.個人情報保護法は、国の行政機関、独立行政法人、地方自治体における個人情報保護に関する具体的な権利義務関係について定めている。

ウ.個人情報保護法は、国の行政機関における個人情報保護と地方自治体における住民基本台帳の取扱いに係る個人情報保護について規律する法律である。

エ.個人情報保護法は、インターネットの有用性と危険性にかんがみて、コンピュータ処理された個人情報のみを規律の対象としている。

オ.個人情報保護法は、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを、その目的としている。

  1. ア・オ
  2. イ・ウ
  3. ウ・エ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ

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【答え】:1
【解説】

ア.個人情報保護法は、いわゆる基本法的な部分と民間部門を規制する一般法としての部分から成り立っている。
ア・・・妥当
個人情報保護法は、「基本法部分(第1~3章)」と「一般法部分(第4~7章)」に分けられており、

  • 基本法部分は、「公的部門」と「民間部門」に適用され
  • 一般法部分は、「民法部門」に適用されます、

基本理念を掲げる規定については、第1章の基本法部分にあるため、地方公共団体の行政機関にも適用されます。

よって、

イ.個人情報保護法は、国の行政機関、独立行政法人、地方自治体における個人情報保護に関する具体的な権利義務関係について定めている。

イ・・・妥当ではない

  1. 国の行政機関については、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律
  2. 独立行政法人については、「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律
  3. 地方自治体については各地方自治体の「個人情報保護条例

で、個人情報保護に関する具体的な権利義務関係が定められています。

よって、個人情報保護法1つの法律で、①国の行政機関、②独立行政法人、③地方自治体の3つの具体的な権利義務関係については定めていません

ウ.個人情報保護法は、国の行政機関における個人情報保護と地方自治体における住民基本台帳の取扱いに係る個人情報保護について規律する法律である。
ウ・・・妥当ではない
地方自治体における住民基本台帳の取り扱いにかかる個人情報保護について規律するのは、各地方公共団体の「住民基本台帳にかかる個人情報の保護に関する条例」です。よって、個人情報保護法ではないです。
エ.個人情報保護法は、インターネットの有用性と危険性にかんがみて、コンピュータ処理された個人情報のみを規律の対象としている。
エ・・・妥当ではない
「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別することを可能にするものを言います(個人情報保護法2条1項)。そして、「個人に関する情報」は、個人と関係するすべての情報が含まれるので、コンピュータ処理された画像や音声なども含まれます。よって、本肢は妥当ではありません。
オ.個人情報保護法は、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを、その目的としている。
オ・・・妥当
この法律(個人情報保護法)は、高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることに鑑み、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定めることにより、個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出並びに活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資するものであることその他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的としています個人情報保護法1条)。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問53|一般知識・社会

公害・環境対策に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。

ア.公害を発生させた事業者が公害防止や被害者救済のための費用を負担すべきであるという原則を「汚染者負担の原則」(PPP)といい、経済協力開発機構(OECD)が採用し、日本もこれに従うことになった。イ.公害を発生させた事業者に過失がなくても被害者の損害を賠償する責任を負わせる仕組みを「無過失責任制度」というが、日本の法律では導入された例はない。

ウ.生活環境の保全について、経済の健全な発展との調和が図られなければならないという条項を「経済調和条項」といい、かつての公害対策基本法に盛り込まれ、現在の環境基本法でも継承されている。

エ.公害対策で当初から採用されていた「濃度規制」のみでは、排出量が増えれば低濃度の排出であっても汚染物質の総排出量を抑制することはできない。このため、日本では1970年代半ばから、汚染物質の総排出量を一定地域ごとに規制する「総量規制」の方式を併用するようになった。

オ.一定の開発事業を行う前に、環境に与える影響を事前に調査・予測・評価する仕組みが「環境影響評価」であり、1970年代以降、いくつかの自治体が環境影響評価条例を制定し、1990年代に国が環境影響評価法を制定した。

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ

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【答え】:3
【解説】

ア.公害を発生させた事業者が公害防止や被害者救済のための費用を負担すべきであるという原則を「汚染者負担の原則」(PPP)といい、経済協力開発機構(OECD)が採用し、日本もこれに従うことになった。
ア・・・妥当
汚染者負担原則」は、「公害を発生させた事業者」が「公害防止や被害者救済のための費用」を負担すべきであるという原則を言います。
経済協力開発機構(OECD)が採用し、日本もこれに従うことになり、1973年に「公害健康被害補償法」が制定されました。
イ.公害を発生させた事業者に過失がなくても被害者の損害を賠償する責任を負わせる仕組みを「無過失責任制度」というが、日本の法律では導入された例はない。
イ・・・妥当ではない
日本では、大気汚染防止法(25条)や、水質汚濁防止法(19条)では、無過失責任制度を導入しています。
よって、妥当ではありません。
ウ.生活環境の保全について、経済の健全な発展との調和が図られなければならないという条項を「経済調和条項」といい、かつての公害対策基本法に盛り込まれ、現在の環境基本法でも継承されている。
ウ・・・妥当ではない
環境基本法では、「持続的に発展可能な社会構築」を基本理念としており、産業重視の経済調和条項は定められていません
よって、本肢は妥当ではありません。
エ.公害対策で当初から採用されていた「濃度規制」のみでは、排出量が増えれば低濃度の排出であっても汚染物質の総排出量を抑制することはできない。このため、日本では1970年代半ばから、汚染物質の総排出量を一定地域ごとに規制する「総量規制」の方式を併用するようになった。
エ・・・妥当
日本では工場密集地域における硫黄酸化物による汚染を改善するためには「総量規制」が有効であると考え、1974年に「大気汚染防止法」が改正されました。「総量規制」とは、工場・事業場が集合し大気汚染や水質汚濁が進んでいる地域で、濃度規制や発生施設ごとの排出規制では環境基準の確保が困難である場合に、地域全体の排出総量を規制することを言います。

まず、地域を指定し、総量削減の計画を作って、その達成のために個々の発生施設ごとの規制よりも厳しい基準を設けていきます。

オ.一定の開発事業を行う前に、環境に与える影響を事前に調査・予測・評価する仕組みが「環境影響評価」であり、1970年代以降、いくつかの自治体が環境影響評価条例を制定し、1990年代に国が環境影響評価法を制定した。
オ・・・妥当
自治体では、1976年に川崎市が「環境影響評価条例」を制定し、その後1997年にが「環境影響評価法」を制定しました。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問52|一般知識・社会

日本の土地に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 第二次世界大戦後の宅地改革により、都市部の住宅地においては大量の小土地所有者が生み出されることとなった。しかし、農村部の農地改革は行われず、戦前以来の地主と小作人の関係が維持された。
  2. 土地の価値を金銭評価したものとして、路線価、公示地価、不動産鑑定評価額などがある。これに対し、固定資産評価額は、建物および償却資産の評価額であり、土地の評価額を含むものではない。
  3. 海などの公有水面を埋め立てることによって土地を拡げることができるが、埋め立ての事業主体となることができるのは、国、特殊法人など国が指定した法人、または地方公共団体に限られている。
  4. 1980年代後半からのバブル経済において地価が高騰したことを受けて、土地基本法が制定された。さらに、国土利用計画法に基づく監視区域の活用や、地価税の導入などが行われて、対策が進められた。
  5. 土地利用の計画的コントロールのために都市計画制度が導入されている。都市化の進行により、1990年代初めには国土の全域が都市計画区域として指定された。

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【答え】:4
【解説】

1.第二次世界大戦後の宅地改革により、都市部の住宅地においては大量の小土地所有者が生み出されることとなった。しかし、農村部の農地改革は行われず、戦前以来の地主と小作人の関係が維持された。
1・・・妥当ではない
農地改革は、全国的に実施されました。よって、「農村部の農地改革は行われず」は妥当ではないです。第二次世界大戦が終わるまでは、大地主が農地を所有していて小作人に農地を貸して農業を行っていました。それを、第二次世界大戦後の農地改革により、政府が地主から農地を強制的に安値で買い上げ、実際に耕作していた小作人に売り渡されました。
結果として、多数の小作人が自作農家となりました。

2.土地の価値を金銭評価したものとして、路線価、公示地価、不動産鑑定評価額などがある。これに対し、固定資産評価額は、建物および償却資産の評価額であり、土地の評価額を含むものではない。
2・・・妥当ではない
固定資産評価額は、土地、建物および償却資産の評価額です。したがって「土地の評価額」も含みます。

  • 路線価は、相続税や贈与税の基となる価格です。
  • 公示地価は、国等が土地の収用を行うときに規準とする価格です。
  • 不動産鑑定評価額は、不動産鑑定士が鑑定評価した価格です。
3.海などの公有水面を埋め立てることによって土地を拡げることができるが、埋め立ての事業主体となることができるのは、国、特殊法人など国が指定した法人、または地方公共団体に限られている。
3・・・妥当ではない
公有水面埋立法では、都道府県知事の免許を受けることで、海などの公有水面を埋め立てることによって土地を拡げることができます(公有水面埋立法2条)。埋め立ての事業主体について、国、特殊法人など国が指定した法人、または地方公共団体に限られていません

4.1980年代後半からのバブル経済において地価が高騰したことを受けて、土地基本法が制定された。さらに、国土利用計画法に基づく監視区域の活用や、地価税の導入などが行われて、対策が進められた。
4・・・妥当
1980年代後半からのバブル経済において地価が高騰したことを受けて、「土地基本法」が制定された。さらに、投機的な取引が横行したことから、これを規制するために「国土利用計画法」が制定されました。
この、国土利用計画法において「監視区域(土地取引前に届出が必要)」が定められたり、また、別に「地価税の導入」などが行われました。

5.土地利用の計画的コントロールのために都市計画制度が導入されている。都市化の進行により、1990年代初めには国土の全域が都市計画区域として指定された。
5・・・妥当ではない
国土交通省によると、1990年代初めの都市計画区域の面積は、国土全体の約30~50%です。
2018年現在で、都市計画区域の面積は、国土全体の約30%です。
つまり、「1990年代初めには国土の全域が都市計画区域として指定された」は妥当ではないです。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問51|一般知識・社会

租税および社会保障制度に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 生活保護法では、保護の認定や程度については、あくまでも個人を単位として判断されることとなっており、仮に同一世帯のなかに所得が高額な親族がいる場合であっても、特定の個人が生活困窮状態にある場合には、保護の対象となる。
  2. 個人が受け取ることのできる国民年金給付額は、保険料の納付期間等によって決められるが、さらに、受給者が世帯主として家族の扶養義務を負う場合には、扶養家族の人数に応じて、給付が上乗せされる。
  3. 個人住民税の均等割は、世帯主のみならず、当該自治体内に住所を有し、一定水準以上の所得がある個人に対して賦課されることとなっている。
  4. 子育て支援策の一環として、子どものいる世帯に対し養育費用を給付する子ども手当制度が導入されたが、そこでは子どもを監護していることではなく、子どもと同居していることが給付を受ける要件とされた。
  5. 介護保険制度のもとでは、65歳以上のいわゆる第1号保険料負担は、本人の所得を基準として決めることとされ、同一世帯のなかに所得が高額な者がいたとしても、保険料率には一切関係がない。

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【答え】:3
【解説】

1.生活保護法では、保護の認定や程度については、あくまでも個人を単位として判断されることとなっており、仮に同一世帯のなかに所得が高額な親族がいる場合であっても、特定の個人が生活困窮状態にある場合には、保護の対象となる。
1・・・妥当ではない
生活保護は、「世帯」を単位としてその要否及び程度を定めています(生活保護法10条)。
つまり、世帯全体の合計収入が最低生活費を上回る場合、生活保護は与えられません。
よって、仮に同一世帯のなかに所得が高額な親族がいる場合、特定の個人が生活困窮状態にあったとしても、原則、保護の対象とはなりません。
2.個人が受け取ることのできる国民年金給付額は、保険料の納付期間等によって決められるが、さらに、受給者が世帯主として家族の扶養義務を負う場合には、扶養家族の人数に応じて、給付が上乗せされる。
2・・・妥当ではない
国民年金の老齢基礎年金の支給額(国民年金給付額)は、保険料の納付期間によって計算されます。扶養家族がいても支給額は変わりません。よって「給付が上乗せされる」は妥当ではないです。

3.個人住民税の均等割は、世帯主のみならず、当該自治体内に住所を有し、一定水準以上の所得がある個人に対して賦課されることとなっている。
3・・・妥当
個人住民税は、「所得割」と「均等割り」の合計金額で計算できます。

  • 所得割前年の所得に応じて課される
  • 均等割:地方公共団来に住んでいる者、住んでいなくても事務所や家を持つ者に課される(定額

ただし、生活保護者等、前年の所得金額が一定額を下回る者に対しては課税されません

よって、妥当です。

4.子育て支援策の一環として、子どものいる世帯に対し養育費用を給付する子ども手当制度が導入されたが、そこでは子どもを監護していることではなく、子どもと同居していることが給付を受ける要件とされた。
4・・・妥当ではない
従来の「子ども手当」制度では、父母が子ども手当の支給を受けるための要件として、「子どもを監護し、かつ生計を同じくしていること」がありました。
よって、本肢は妥当ではありません。2012年度からは新しく「児童手当」制度となっています。
5.介護保険制度のもとでは、65歳以上のいわゆる第1号保険料負担は、本人の所得を基準として決めることとされ、同一世帯のなかに所得が高額な者がいたとしても、保険料率には一切関係がない。
5・・・妥当ではない
介護保険制度のもとでは、65歳以上のいわゆる第1号保険料負担は、「本人の所得金額」と「本人以外の世帯員の所得金額」によって決まります。したがって、同一世帯のなかに所得が高額な者がいた場合に保険料率に一切関係ないとはいえません。ちなみに、40歳以上65歳未満の医療保険加入者は第2号被保険者です。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問50|一般知識・経済

貿易自由化に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。

ア.EU(欧州連合)域内では、シェンゲン条約により域内での国境通過にかかる手続などが大幅に簡素化され、また、共通通貨ユーロがすべての加盟国に導入されており、加盟国がEU域内で自国産業の保護を行う手段は、関税と補助金に限定されている。

イ.GATT(関税と貿易に関する一般協定)は、自由、無差別、互恵・多角を原則とし、多国間での貿易交渉を基準としつつ、輸入数量制限の撤廃や、関税引き下げなどの貿易自由化を推進してきた。

ウ.TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)では、サービス、人の移動、基準認証などについて、加盟国間での整合性を図るとともに、例外品目を認めない形で、貿易における関税撤廃が目標とされている。

エ.UNCTAD(国際連合貿易開発会議)は、途上国の経済開発促進と自由貿易推進のために国際連合が設けた会議で、国際連合の補助機関として、4年に一度開催されている。

オ.WTO(世界貿易機関)は、サービス貿易や知的財産権に関する国際ルールを定めており、ドーハ・ラウンドでは、農業分野での自由化について、関税の上限設定とミニマム・アクセス(最低輸入義務)の設定が打ち出された。

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. イ・オ
  4. ウ・エ
  5. ウ・オ

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【答え】:2
【解説】

ア.EU(欧州連合)域内では、シェンゲン条約により域内での国境通過にかかる手続などが大幅に簡素化され、また、共通通貨ユーロがすべての加盟国に導入されており、加盟国がEU域内で自国産業の保護を行う手段は、関税と補助金に限定されている。
ア・・・誤り
シェンゲン条約(シェンゲン協定)とは、加盟国間の国民が、加盟国間を出入国の検査なしに移動できるようにした条約です。EU加盟国のうち、イギリスとアイルランドは、シェンゲン協定に加盟していません。また、共通通貨のユーロも、イギリスやポーランドなど導入していない国もあります。

よって、「共通通貨ユーロがすべての加盟国に導入されており」は誤りです。

そして、EU加盟国間では、関税は課されません。

イ.GATT(関税と貿易に関する一般協定)は、自由、無差別、互恵・多角を原則とし、多国間での貿易交渉を基準としつつ、輸入数量制限の撤廃や、関税引き下げなどの貿易自由化を推進してきた。
イ・・・正しい
GATT(関税と貿易に関する一般協定)の基本原則として、、関税以外の輸入制限禁止の原則禁止があります。ラウンドと呼ばれる多角的貿易交渉により、関税の引き下げなどの貿易の自由化が図られました。
ウ.TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)では、サービス、人の移動、基準認証などについて、加盟国間での整合性を図るとともに、例外品目を認めない形で、貿易における関税撤廃が目標とされている。
ウ・・・正しい
TPPでは、サービス、人の移動、基準認証などについて、加盟国間での整合性を図るとともに、例外品目を認めない形で、全品目の関税撤廃が目標となっています。
エ.UNCTAD(国際連合貿易開発会議)は、途上国の経済開発促進と自由貿易推進のために国際連合が設けた会議で、国際連合の補助機関として、4年に一度開催されている。
エ・・・誤り
UNCTAD(アンクタッド)は発展途上国の経済開発促進と南北問題の経済格差是正の是正を目的とする「国際連合の補助機関」です。事務局はスイスのジュネーヴに設置され、4年に1回開催されます。
オ.WTO(世界貿易機関)は、サービス貿易や知的財産権に関する国際ルールを定めており、ドーハ・ラウンドでは、農業分野での自由化について、関税の上限設定とミニマム・アクセス(最低輸入義務)の設定が打ち出された。
オ・・・正しい
WTOは、GATTが発展的に解消して設立された国際組織です。GATTは、物品貿易のみを規制対象としていましたがWTOは、サービス貿易や知的財産権も規制対象としています。

2001年から開始されたドーハ・ラウンドでは、農業分野での自由化について、関税の上限設定とミニマム・アクセス(低関税輸入枠まで低関税を課し、それを超えた分は高関税を課してよいとするもの)の設定が打ち出されました。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問49|一般知識・経済

日本銀行に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア.日本銀行は「銀行の銀行」として市中銀行から預託を受け入れ、市中銀行に貸し出しを行う。日本銀行が市中銀行に貸し出す金利を法定利息と呼ぶ。

イ.日本銀行は「政府の銀行」として、国(中央政府)や自治体(地方政府)の税金などの公金の管理をする等、出納経理にかかわる事務をしている。

ウ.日本銀行は「発券銀行」として、日本銀行券を発行する。日本銀行券は法定通貨であり、金(きん)と交換できない不換銀行券である。

エ.1990年代後半からの金融自由化により、日本銀行は「唯一の発券銀行」としての地位を2000年代には失った。そのため、各地で地域通貨が発行されるようになった。

オ.日本銀行は「国内政策の銀行」として、公開市場操作、預金準備率操作などの金融政策を行う。しかし、「円売りドル買い」などの外国為替市場への介入は行わない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ
  5. 五つ

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【答え】:4
【解説】

ア.日本銀行は「銀行の銀行」として市中銀行から預託を受け入れ、市中銀行に貸し出しを行う。日本銀行が市中銀行に貸し出す金利を法定利息と呼ぶ。
ア・・・誤り
日本銀行は「銀行の銀行」として市中銀行(民間の銀行)から預託を受け入れ(お金を預けてもらい)、市中銀行に貸し出しを行います。日本銀行が市中銀行に貸し出す金利を「基準割引率および基準貸付利率」と呼びます。

昔は「公定歩合」と呼んでいました。

法定利息とは、法律の規定に基づいて発生する利息のことで、例えば、当事者間で利息を取ると決めたが利率は決めていない場合、年3%(3年ごとに見直し)です。

イ.日本銀行は「政府の銀行」として、国(中央政府)や自治体(地方政府)の税金などの公金の管理をする等、出納経理にかかわる事務をしている。
イ・・・誤り
日本銀行は「政府の銀行」として、国(中央政府)の税金などの公金の管理をする等、出納経理(現金の出し入れ)にかかわる事務をしています。しかし、自治体(地方政府)の公金の管理はしていないので、妥当ではありません。

自治体(地方政府)の公金の管理等に関する事務は、指定金融機関(横浜市は横浜銀行)が行います。

ウ.日本銀行は「発券銀行」として、日本銀行券を発行する。日本銀行券は法定通貨であり、金(きん)と交換できない不換銀行券である。
ウ・・・正しい
日本銀行は「唯一の発券銀行」として、日本銀行券を発行し続けています。
日本銀行券は法定通貨であり、金(ゴールド)と交換できない不換銀行券であります。
金(ゴールド)を銀行に持って行ってもお札を交換してくれないことからイメージできると思います。
エ.1990年代後半からの金融自由化により、日本銀行は「唯一の発券銀行」としての地位を2000年代には失った。そのため、各地で地域通貨が発行されるようになった。
エ・・・誤り
日本銀行は「唯一の発券銀行」です。したがって、『日本銀行は「唯一の発券銀行」としての地位を2000年代には失った』は誤りです。また、地域振興のために地域通貨を発行することもありますが、これは、法定通貨にはならないので、日本銀行券と交換はできません。

オ.日本銀行は「国内政策の銀行」として、公開市場操作、預金準備率操作などの金融政策を行う。しかし、「円売りドル買い」などの外国為替市場への介入は行わない。
オ・・・誤り
日本銀行は、経済の安定のために、公開市場操作(売りオペ・買いオペ)や、預金準備率操作などの金融政策を行います。また、日本銀行は、財務大臣の代理人として、財務大臣の指示に基づいて、外国為替市場への介入を行うことができます

よって、「外国為替市場への介入は行わない」は誤りです。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

平成23年・2011|問48|一般知識・政治

日本の地方自治に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 明治憲法のもとでは地方自治は認められておらず、市町村は国の行政区画であった。そのため、市町村長は、市町村会の推薦と府県知事の内奏をもとに、内務大臣によって任命されていた。
  2. 全国的な規模で市町村合併が大幅に進められたのは、明治維新以降4回ある。それぞれの時期に合わせて、「明治の大合併」「大正の大合併」「昭和の大合併」「平成の大合併」と呼ばれることがある。
  3. 第二次世界大戦中には、激しい空襲により市役所・町村役場は機能を喪失したため、市町村は廃止された。それに代わり、防空・配給や本土決戦のために、都市部には町内会、農村部には系統農会が組織された。
  4. 第二次世界大戦後の自治体は、住民から直接公選される首長・議会を有しているが、首長その他の執行機関が国の指揮監督のもとに国の機関として行う機関委任事務があった。しかし、機関委任事務制度は地方自治法の改正により廃止された。
  5. 1990年代後半以降、市町村合併や公共事業などについて、住民が自ら投票によって意思を表明する住民投票が、条例に基づいて行われた。こうした流れを受けて、条例なしでも住民投票が行えるように、住民投票法が制定された。

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【答え】:4
【解説】

1.明治憲法のもとでは地方自治は認められておらず、市町村は国の行政区画であった。そのため、市町村長は、市町村会の推薦と府県知事の内奏をもとに、内務大臣によって任命されていた。
1・・・妥当ではない
明治憲法には地方自治に関する規定はなく、憲法上の保障はありませんでした。しかし、地方自治自体は認められていました。そして、市町村長の選出方法については

  • 市長は市会の推薦を受けて内務大臣が任命
  • 町村長は町村会において推薦し府県知事が任命していました。

よって、本肢は「地方自治は認められておらず」「町村長は内務大臣によって任命」の2つが妥当ではないです。

2.全国的な規模で市町村合併が大幅に進められたのは、明治維新以降4回ある。それぞれの時期に合わせて、「明治の大合併」「大正の大合併」「昭和の大合併」「平成の大合併」と呼ばれることがある。
2・・・妥当ではない
明治維新以降3回の市町村の大合併がありました。それは、「明治の大合併」「昭和の大合併」「平成の大合併」の3回で、

「大正の大合併」はありません

よって、妥当ではありません。

3.第二次世界大戦中には、激しい空襲により市役所・町村役場は機能を喪失したため、市町村は廃止された。それに代わり、防空・配給や本土決戦のために、都市部には町内会、農村部には系統農会が組織された。
3・・・妥当ではない
第二次世界大戦中に、市町村が廃止された事実はありません。よって、妥当ではないです。ちなみに、「系統農会」とは、今でいう「農協」です。1899年の農会法によって公認された農業団体で、町村・郡・府県と系統的に設けられたことから、系統農会とも言います。

4.第二次世界大戦後の自治体は、住民から直接公選される首長・議会を有しているが、首長その他の執行機関が国の指揮監督のもとに国の機関として行う機関委任事務があった。しかし、機関委任事務制度は地方自治法の改正により廃止された。
4・・・妥当
第二次世界大戦後の自治体は、住民から直接公選される首長・議会を有しています。そして、地方公共団体の首長(都道府県知事、市町村長)等が法令に基いて国から委任され、「国の機関」として処理する事務(機関委任事務)がありました。

しかし、平成11年(1999)の地方自治法改正により、機関委任事務は廃止され、
現在、地方公共団体の事務は「法定受託事務」と「自治事務」の2つとなりました。

5.1990年代後半以降、市町村合併や公共事業などについて、住民が自ら投票によって意思を表明する住民投票が、条例に基づいて行われた。こうした流れを受けて、条例なしでも住民投票が行えるように、住民投票法が制定された。
5・・・妥当ではない
住民投票法という法律はありません。よって、本肢は妥当ではありません。


平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 基礎法学 問31 民法:債権
問2 基礎法学 問32 民法:債権
問3 新しい人権 問33 民法・債権
問4 参政権 問34 民法:債権
問5 精神的自由 問35 民法:親族
問6 国会 問36 商法
問7 法の下の平等 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 法改正により削除 問45 民法・40字
問16 行政事件訴訟法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 一般知識・政治
問18 行政事件訴訟法 問48 一般知識・政治
問19 国家賠償法 問49 一般知識・経済
問20 国家賠償法 問50 一般知識・経済
問21 地方自治法 問51 一般知識・社会
問22 地方自治法 問52 一般知識・社会
問23 地方自治法 問53 一般知識・社会
問24 行政法 問54 一般知識・個人情報保護
問25 行政法 問55 一般知識・個人情報保護
問26 行政法 問56 一般知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 一般知識・情報通信
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略