令和3年度(2021年度)過去問

令和3年・2021|問8|行政法

法の一般原則に関わる最高裁判所の判決に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  1. 地方公共団体が、将来にわたって継続すべき一定内容の施策を決定した場合、その後社会情勢が変動したとしても、当該施策を変更することは住民や関係者の信頼保護の観点から許されないから、当該施策の変更は、当事者間に形成された信頼関係を不当に破壊するものとして、それにより損害を被る者との関係においては、違法となる。
  2. 租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規に適合する課税処分について、法の一般原則である信義則の法理の適用がなされることはなく、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合であっても、課税処分が信義則の法理に反するものとして違法となることはない。
  3. 法の一般原則として権利濫用の禁止が行政上の法律関係において例外的に適用されることがあるとしても、その適用は慎重であるべきであるから、町からの申請に基づき知事がなした児童遊園設置認可処分が行政権の著しい濫用によるものであっても、それが、地域環境を守るという公益上の要請から生じたものである場合には、当該処分が違法とされることはない。
  4. 地方自治法により、金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利につきその時効消滅については援用を要しないとされているのは、当該権利の性質上、法令に従い適正かつ画一的にこれを処理することが地方公共団体の事務処理上の便宜および住民の平等的取扱の理念に資するものであり、当該権利について時効援用の制度を適用する必要がないと判断されたことによるものと解されるから、普通地方公共団体に対する債権に関する消滅時効の主張が信義則に反し許されないとされる場合は、極めて限定されるものというべきである。
  5. 国家公務員の雇傭関係は、私人間の関係とは異なる特別の法律関係において結ばれるものであり、国には、公務の管理にあたって公務員の生命および健康等を危険から保護するよう配慮する義務が認められるとしても、それは一般的かつ抽象的なものにとどまるものであって、国家公務員の公務上の死亡について、国は、法律に規定された補償等の支給を行うことで足り、それ以上に、上記の配慮義務違反に基づく損害賠償義務を負うことはない。

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【答え】:4
【解説】
1.地方公共団体が、将来にわたって継続すべき一定内容の施策を決定した場合、その後社会情勢が変動したとしても、当該施策を変更することは住民や関係者の信頼保護の観点から許されないから、当該施策の変更は、当事者間に形成された信頼関係を不当に破壊するものとして、それにより損害を被る者との関係においては、違法となる。

1・・・妥当ではない

判例(最判昭56.1.27:宜野座工場誘致事件)によると
『地方公共団体の施策を住民の意思に基づいて行うべきものとするいわゆる住民自治の原則は地方公共団体の組織及び運営に関する基本原則であり、また、地方公共団体のような行政主体が一定内容の将来にわたつて継続すべき施策を決定した場合でも、右施策が社会情勢の変動等に伴つて変更されることがあることはもとより当然であつて、地方公共団体は原則として右決定に拘束されるものではない。』
としています。

つまり、問題文の「施策を変更することは住民や関係者の信頼保護の観点から許されない」が妥当ではありません。

詳細解説は個別指導で解説します!

 

2.租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、租税法規に適合
する課税処分について、法の一般原則である信義則の法理の適用がなされることはなく、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合であっても、課税処分が信義則の法理に反するものとして違法となることはない。

2・・・妥当ではない

判例(最判昭62.10.30)によると

『租税法規に適合する課税処分について、法の一般原理である信義則の法理の適用により、右課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、法律による行政の原理なかんずく租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、右法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて右法理の適用の是非を考えるべきものである。』

よって、問題文の後半部分「租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合であっても、課税処分が信義則の法理に反するものとして違法となることはない。」が妥当ではありません。

正しくは「租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合、課税処分が信義則の法理に反するものとして違法となることがある」です。

 

3.法の一般原則として権利濫用の禁止が行政上の法律関係において例外的に適用
されることがあるとしても、その適用は慎重であるべきであるから、町からの申請に基づき知事がなした児童遊園設置認可処分が行政権の著しい濫用によるものであっても、それが、地域環境を守るという公益上の要請から生じたものである場合には、当該処分が違法とされることはない。

3・・・妥当ではない

「トルコぶろ」とは、いわゆる「ソープランド」です。

判例(最判昭和53.6.16)によると

『本来、児童遊園は、児童に健全な遊びを与えてその健康を増進し、情操をゆたか
にすることを目的とする施設なのであるから、児童遊園設置の認可申請、同認可処分もその趣旨に沿つてなされるべきものであつて、前記のような、被告会社のトルコぶろ営業の規制を主たる動機、目的とするa町のb児童遊園設置の認可申請を容れた本件認可処分は、行政権の濫用に相当する違法性があり、被告会社のトルコぶろ営業に対しこれを規制しうる効力を有しないといわざるをえない』として児童遊園設置認可処分は違法とされました。

つまり、本問の「町からの申請に基づき知事がなした児童遊園設置認可処分が行政権の著しい濫用によるものであっても、それが、地域環境を守るという公益上の要請から生じたものである場合には、当該処分が違法とされることはない。」は妥当ではありません。

正しくは下記の通りです。

「町からの申請に基づき知事がなした児童遊園設置認可処分が行政権の著しい濫用によるものである場合当該処分が違法とされる。」

 

4.地方自治法により、金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利につきそ
の時効消滅については援用を要しないとされているのは、当該権利の性質上、法令に従い適正かつ画一的にこれを処理することが地方公共団体の事務処理上の便宜および住民の平等的取扱の理念に資するものであり、当該権利について時効援用の制度を適用する必要がないと判断されたことによるものと解されるから、普通地方公共団体に対する債権に関する消滅時効の主張が信義則に反し許されないとされる場合は、極めて限定されるものというべきである。

4・・・妥当

「健康管理手当の支給認定を受けた被爆者」が、外国へ出国したことに伴いその支給を打ち切られたため未支給の健康管理手当の支払を求めた事案において、

判例では、「支給義務者が地方自治法236条所定の消滅時効(5年で時効消滅すること)を主張することが信義則に反し許されない」と判示しました。

判例(最判平19.2.6)によると

『権利の時効消滅につき当該普通地方公共団体による援用を要しないこととしたのは,上記権利については,その性質上,法令に従い適正かつ画一的にこれを処理することが,当該普通地方公共団体の事務処理上の便宜及び住民の平等的取扱いの理念(同法10条2項参照)に資することから,時効援用の制度(民法145条)を適用する必要がないと判断されたことによるものと解される。このような趣旨にかんがみると,普通地方公共団体に対する債権に関する消滅時効の主張が信義則に反し許されないとされる場合は,極めて限定されるものというべきである。』

よって、本肢は妥当です。

この点は理解が必要なので、個別指導で解説します!

5.国家公務員の雇傭関係は、私人間の関係とは異なる特別の法律関係において結ばれるものであり、国には、公務の管理にあたって公務員の生命および健康等を危険から保護するよう配慮する義務が認められるとしても、それは一般的かつ抽象的なものにとどまるものであって、国家公務員の公務上の死亡について、国は、法律に規定された補償等の支給を行うことで足り、それ以上に、上記の配慮義務違反に基づく損害賠償義務を負うことはない。

5・・・妥当ではない

判例(最判昭50.2.25)によると

『国と国家公務員(以下「公務員」という。)との間における主要な義務として、法は、「公務員が職務に専念すべき義務」並びに「法令及び上司の命令に従うべき義務」を負い、

国がこれに対応して公務員に対し「給与支払義務」を負うことを定めているが、国の義務は右の給付義務にとどまらず、国は、公務員に対し、・・・「安全配慮義務」を負つているものと解すべきである。』

つまり、本問は後半部分が妥当ではなく、正しくは「国家公務員の公務上の死亡について、国は、法律に規定された補償等の支給を行うことで足りず、それ以上に、上記の配慮義務違反に基づく損害賠償義務を負うこともある。」です。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問23|地方自治法

普通地方公共団体に適用される法令等に関する次の記述のうち、憲法および地方自治法の規定に照らし、正しいものはどれか。

  1. 国会は、当該普通地方公共団体の議会の同意を得なければ、特定の地方公共団体にのみ適用される法律を制定することはできない。
  2. 普通地方公共団体は、法定受託事務についても条例を制定することができるが、条例に違反した者に対する刑罰を規定するには、個別の法律による委任を必要とする。
  3. 普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務に関し、規則を制定することができ、条例による委任のある場合には、規則で刑罰を規定することもできる。
  4. 条例の制定は、普通地方公共団体の議会の権限であるから、条例案を議会に提出できるのは議会の議員のみであり、長による提出は認められていない。
  5. 普通地方公共団体の議会の議員および長の選挙権を有する者は、法定数の連署をもって、当該普通地方公共団体の長に対し、条例の制定または改廃の請求をすることができるが、地方税の賦課徴収等に関する事項はその対象から除外されている。

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【答え】:5
【解説】
1.国会は、当該普通地方公共団体の議会の同意を得なければ、特定の地方公共団体にのみ適用される法律を制定することはできない。

1・・・誤り

一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない(憲法95条)。

本問は「議会の同意」が誤りです。正しくは「住民の投票においてその過半数の同意」です。

 

2.普通地方公共団体は、法定受託事務についても条例を制定することができるが、条例に違反した者に対する刑罰を規定するには、個別の法律による委任を必要とする。

2・・・誤り

普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、2年以下の拘禁刑100万円以下の罰金拘留科料若しくは没収の刑又は5万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができます(地方自治法14条3項)。

よって、「条例に違反した者に対する刑罰を規定するには、個別の法律による委任を必要とする」は誤りです。上記条文の通り、個別の法律の委任なく、地方自治法に基づいて、条例に刑罰を設けることができます

 

3.普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務に関し、規則を制定することができ、条例に
よる委任のある場合には、規則で刑罰を規定することもできる。

3・・・誤り

普通地方公共団体の長(知事や市長等)は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体の規則中に、規則に違反した者に対し、5万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができます(地方自治法15条2項)。

本問は「例に
よる委任のある場合には、規則で刑罰を規定することもできる」が誤りです。

普通地方公共団体の長は、規則で刑罰を規定することはできません。

普通地方公共団体の長は、規則で定めることができるのは「5万円以下の過料」です。

そして、「過料」は刑罰ではなく秩序罰です。

よって、誤りです。

 

4.条例の制定は、普通地方公共団体の議会の権限であるから、条例案を議会に提出できるのは議
会の議員のみであり、長による提出は認められていない。

4・・・誤り

普通地方公共団体の長は、普通地方公共団体の議会の議決を経べき事件につきその議案を提出する事務を担任します(地方自治法149条1号)。

そして、普通地方公共団体の議会の議決を経るべき事件の一つに「条例を設け又は改廃すること」があります(地方自治法96条1項1号)。

よって、普通地方公共団体の長は、条例案を議会に提出することができます

 

5.普通地方公共団体の議会の議員および長の選挙権を有する者は、法定数の連署をもって、当該
普通地方公共団体の長に対し、条例の制定または改廃の請求をすることができるが、地方税の賦課徴収等に関する事項はその対象から除外されている。

5・・・正しい

普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者(選挙権を有する者)は、政令で定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。の制定又は改廃の請求をすることができます(地方自治法74条1項:住民による直接請求)。

よって、普通地方公共団体の議会の議員および長の選挙権を有する者は、条例の制定または改廃の請求をすることができるが、地方税の賦課徴収等に関する事項はその対象から除外されています(地方税の賦課徴収等に関する条例の制定・改廃請求はできない)

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問57|基礎知識

国の行政機関の個人情報保護制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 行政機関の長は、保有個人情報の利用停止請求があった場合には、当該利用停止請求者の求めに応じ、すべての事案において一時的に利用の停止を決定し、その上で利用停止の必要性、相当性について行政機関内において検討し、その必要がないと認められるときには、利用停止を解除する必要がある。
  2. 行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができ、かつ、不開示情報に該当する箇所に関係する関係機関の同意が得られたときは、開示可能な部分について開示しなければならない。
  3. 行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合には、個人の権利利益を保護するための特別の必要性の有無を考慮しても、開示請求者に対して開示することは一切認められない。
  4. 行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に開示請求者以外のものに関する情報が含まれているときは、開示決定等をするにあたって、当該第三者に関する情報の内容等を当該情報に係る第三者に対して通知するとともに、聴聞の機会を付与しなければならない。
  5. 行政機関の長は、保有個人情報の開示について、当該保有個人情報が電磁的記録に記録されているときは、その種別、情報化の進展状況等を勘案して行政機関が定める方法により行う。

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【答え】:5
【解説】
1.行政機関の長は、保有個人情報の利用停止請求があった場合には、当該利用停止請求者の求めに応じ、すべての事案において一時的に利用の停止を決定し、その上で利用停止の必要性、相当性について行政機関内において検討し、その必要がないと認められるときには、利用停止を解除する必要がある。

1・・・誤り

行政機関の長は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由があると認めるときは、当該行政機関における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければなりません。
ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用目的に係る事務の性質上、当該事務の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、利用停止をしなくてもよいです(個人情報保護法100条)。

本問は「すべての事案において一時的に利用の停止を決定し、その上で利用停止の必要性、相当性について行政機関内において検討し、その必要がないと認められるときには、利用停止を解除する必要がある」が誤りです。このような記述は条文にありません。

 

2.行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができ、かつ、不開示情報に該当する箇所に関係する関係機関の同意が得られたときは、開示可能な部分について開示しなければならない。

2・・・誤り

行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければなりません(個人情報保護法79条1項)。

本問は「不開示情報に該当する箇所に関係する関係機関の同意が得られたとき」というのが誤りです。「関係機関の同意」は不要です。

 

3.行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合には、個人の権利利益を保護するための特別の必要性の有無を考慮しても、開示請求者に対して開示することは一切認められない。

3・・・誤り

行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合であっても、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示することができます(個人情報保護法80条)。

よって「個人の権利利益を保護するための特別の必要性の有無を考慮しても、開示請求者に対して開示することは一切認められない」は誤りです。上記の通り、開示が認められる場合はあります。

 

4.行政機関の長は、開示請求に係る保有個人情報に開示請求者以外のものに関する情報が含まれているときは、開示決定等をするにあたって、当該第三者に関する情報の内容等を当該情報に係る第三者に対して通知するとともに、聴聞の機会を付与しなければならない。

4・・・誤り

開示請求に係る保有個人情報に「国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外の者(第三者という)」に関する情報が含まれているときは、行政機関の長は、開示決定等をするにあたって、当該情報に係る第三者に対し、政令で定めるところにより、当該第三者に関する情報の内容その他政令で定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる(個人情報保護法86条1項)。

「聴聞の機会を付与」する必要はないので誤りです。

「意見書を提出する機会を与えることができる」にすぎません。

 

5.行政機関の長は、保有個人情報の開示について、当該保有個人情報が電磁的記録に記録されているときは、その種別、情報化の進展状況等を勘案して行政機関が定める方法により行う。

5・・・正しい

保有個人情報の開示は、当該保有個人情報が、文書又は図画に記録されているときは閲覧又は写しの交付により、

電磁的記録に記録されているときはその種別、情報化の進展状況等を勘案して行政機関が定める方法により行う(個人情報保護法87条1項)。

よって、本問は正しいです。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問56|基礎知識

国土交通省自動車局による自動運転ガイドラインに定められた車両の自動運転化の水準(レベル)に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. レベル1は、縦方向か横方向か、いずれかの車両運動制御に限定された機能についてシステムが運転支援を行い、安全運転については運転者が主体となる。
  2. レベル2は、縦方向・横方向、両方の方向の車両運動制御について自動運転機能を有するが、安全運転については運転者が主体となる。
  3. レベル3は、全ての方向の車両運動制御について自動運転機能を有し、人の介入を排除し、安全運転についてもシステム側が完全に主体となる。
  4. レベル4は、限られた領域で無人自動運転を実施し、システム側が安全運転主体となる。
  5. レベル5は、自動運転に関わるシステムが全ての運転タスクを実施し、システム側が安全運転主体となる。

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【答え】:3
【解説】
1.レベル1は、縦方向か横方向か、いずれかの車両運動制御に限定された機能についてシステムが運転支援を行い、安全運転については運転者が主体となる。

1・・・妥当

レベル1:「運転支援」 システムが前後・左右のいずれかの車両制御を実施します。
【例】 自動で止まる(自動ブレーキ)、前のクルマに付いて走る(ACC)、車線からはみ出さない(LKAS)

本問の「レベル1は、縦方向か横方向か、いずれかの車両運動制御に限定された機能についてシステムが運転支援を行い、安全運転については運転者が主体となる。」は妥当です。

 

2.レベル2は、縦方向・横方向、両方の方向の車両運動制御について自動運転機能を有するが、
安全運転については運転者が主体となる。

2・・・妥当

レベル2:①「特定条件下での自動運転機能(レベル1の組み合わせ)」
【例】車線を維持しながら前のクルマに付いて走る(LKAS+ACC)

②「特定条件下での自動運転機能(高機能化)」
【例】 高速道路での自動運転モード機能、遅いクルマがいれば自動で追い越す、高速道路の分合流を自動で行う

本問の「レベル2は、縦方向・横方向、両方の方向の車両運動制御について自動運転機能を有するが、
安全運転については運転者が主体となる。」は妥当です。

 

3.レベル3は、全ての方向の車両運動制御について自動運転機能を有し、人の介入を排除し、安
全運転についてもシステム側が完全に主体となる。

3・・・妥当ではない

レベル3:「条件付自動運転」 システムが全ての運転タスクを実施するが、システムの介入要求等に対してドライバーが適切に対応することが必要

レベル3は、システム(機械)で運転しますが、システムでの運転が難しい場合は、人が介入して運転します。

「人の介入を排除し」という部分が妥当ではないです。

 

4.レベル4は、限られた領域で無人自動運転を実施し、システム側が安全運転主体となる。

4・・・妥当

レベル4:「特定条件下における完全自動運転」 特定条件下においてシステムが全ての運転タスクを実施

本問の「レベル4は、限られた領域で無人自動運転を実施し、システム側が安全運転主体となる。」は妥当です。

 

5.レベル5は、自動運転に関わるシステムが全ての運転タスクを実施し、システム側が安全運転
主体となる。

5・・・妥当

レベル5:完全自動運転常にシステムが全ての運転タスクを実施

本問の「レベル5は、自動運転に関わるシステムが全ての運転タスクを実施し、システム側が安全運転
主体となる。」は妥当です。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問54|基礎知識

ジェンダーやセクシュアリティに関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 「LGBT」は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーを英語で表記したときの頭文字による語で、性的少数者を意味する。
  2. 日本の女子大学の中には、出生時の性別が男性で自身を女性と認識する学生の入学を認める大学もある。
  3. 米国では、連邦最高裁判所が「同性婚は合衆国憲法の下の権利であり、州は同性婚を認めなければならない」との判断を下した。
  4. 日本では、同性婚の制度が立法化されておらず、同性カップルの関係を条例に基づいて証明する「パートナーシップ制度」を導入している自治体もない。
  5. 台湾では、アジアで初めて同性婚の制度が立法化された。

>解答と解説はこちら


【答え】:4
【解説】
1.「LGBT」は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーを英語で表記したと
きの頭文字による語で、性的少数者を意味する。

1・・・妥当

「LGBT」は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーを英語で表記したと
きの頭文字による語で、性的少数者を意味します。

「トランスジェンダー」とは、生まれつきの身体的性別に違和感を持ち、異なる性を生きていきたいと考えている人の総称です。

 

2.日本の女子大学の中には、出生時の性別が男性で自身を女性と認識する学生の入学を認める大学もある。

2・・・妥当

日本の女子大学の中には、出生時の性別が男性で自身を女性と認識する学生の入学を認める大学もります。

例えば、お茶の水女子大学があります。

 

3.米国では、連邦最高裁判所が「同性婚は合衆国憲法の下の権利であり、州は同性婚を認めなけ
ればならない」との判断を下した。

3・・・妥当

2015年、米国では、連邦最高裁判所が「同性婚は合衆国憲法の下の権利であり、州は同性婚を認めなければならない」との判断を下しました。

同性婚は合法であり、同性婚を禁止の州法は違憲であることを連邦最高裁判所は示しました。

 

4.日本では、同性婚の制度が立法化されておらず、同性カップルの関係を条例に基づいて証明す
る「パートナーシップ制度」を導入している自治体もない。

4・・・妥当ではない

日本では、同性婚の制度が立法化されていませんが、同性カップルの関係を条例に基づいて証明す
る「パートナーシップ制度」を導入している自治体はあります。

例えば、渋谷区や世田谷区があります。

 

5.台湾では、アジアで初めて同性婚の制度が立法化された。

5・・・妥当

2017年に同性婚を認めない現行民法の規定は違憲だとした。これによって、 2019年5月24日に同性間の婚姻関係を保障する特別法が制定されました。同性婚の合法化は世界で27番目で、アジアで初です。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問55|基礎知識

次の文章の空欄[ Ⅰ ]~[ Ⅴ ]には、それぞれあとのア~コのいずれかの語句が入る。その組合せとして妥当なものはどれか。

「顔認識(facial recognition)システム」とは、撮影された画像の中から人間の顔を検出し、その顔の性別や年齢、[ Ⅰ ]などを識別するシステムのことをいう。
「顔認証(facial identification)システム」とは、検出した顔データを事前に登録しているデータと照合することにより[ Ⅱ ]を行うものをいう。
日本の場合、こうした[ Ⅲ ]の利用については、[ Ⅳ ]の規制を受ける場合もある。たとえば、監視カメラによって、本人の同意を得ることなく撮影された顔情報を犯罪歴と照合したり、照合する目的で撮影したりすると、[ Ⅳ ]における要配慮個人情報に該当する問題となりうる。
既に米国のいくつかの州では、[ Ⅴ ]保護の観点から生体特定要素に「顔の形状」が含まれるとして、顔データの収集について事前の同意を必要とし第三者への生体データの販売に制限を設けるようになっている。欧州でも、欧州委員会から公共空間で取得した顔認識を含む[ Ⅲ ]を利用した捜査を禁止する方針が明らかにされた。

ア.表情 イ.大きさ ウ.前歴確認 エ.本人確認 オ.生体情報 カ.特定個人情報 キ.個人情報保護法 ク.刑事訴訟法 ケ.匿名性 コ.プライバシー
  1. Ⅰ:ア Ⅱ:ウ Ⅲ:オ Ⅳ:キ Ⅴ:ケ
  2. Ⅰ:ア Ⅱ:ウ Ⅲ:カ Ⅳ:ク Ⅴ:ケ
  3. Ⅰ:ア Ⅱ:エ Ⅲ:オ Ⅳ:キ Ⅴ:コ
  4. Ⅰ:イ Ⅱ:エ Ⅲ:カ Ⅳ:ク Ⅴ:コ
  5. Ⅰ:イ Ⅱ:エ Ⅲ:オ Ⅳ:キ Ⅴ:コ

>解答と解説はこちら


【答え】:3

【解説】
「顔認識(facial recognition)システム」とは、撮影された画像の中から人間の顔を検出し、その顔の性別や年齢、[ Ⅰ ]などを識別するシステムのことをいう。

Ⅰ・・・ア.表情

「顔認識システム」とは、カメラのデジタル画像から、人間の顔を検出し、その顔の性別年齢表情などを識別するシステムのことをいいます。

 

「顔認証(facial identification)システム」とは、検出した顔データを事前に登録しているデータと照合することにより[ Ⅱ ]を行うものをいう。

Ⅱ・・・エ.本人確認

「顔認証システム」とは、「検出した顔データ」を「事前に登録しているデータ」と照合することにより本人確認を行うものをいう。

 

日本の場合、こうした[ Ⅲ ]の利用については、[ Ⅳ ]の規制を受ける場合もある。たとえば、監視カメラによって、本人の同意を得ることなく撮影された顔情報を犯罪歴と照合したり、照合する目的で撮影したりすると、[ Ⅳ ]における要配慮個人情報に該当する問題となりうる。

Ⅲ・・・オ.生体情報
Ⅳ・・・キ.個人情報保護法

性別年齢表情など」は、生体情報です。よって、Ⅲには「生体情報」が入ります。

また、生体情報は、個人情報でもあるため、「個人情報保護法」の規制を受ける場合もあります。

よって、Ⅳには「個人情報保護法」が入ります。

 

既に米国のいくつかの州では、[ Ⅴ ]保護の観点から生体特定要素に「顔の形状」が含まれるとして、顔データの収集について事前の同意を必要とし第三者への生体データの販売に制限を設けるようになっている。欧州でも、欧州委員会から公共空間で取得した顔認識を含む[ Ⅲ ]を利用した捜査を禁止する方針が明らかにされた。

Ⅴ・・・コ.プライバシー

アメリカのいくつかの州によっては、プライバシー保護の観点から、顔データの収集には、事前に本人の同意が必要等の制限をかけています。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問53|基礎知識

先住民族に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. 2019年制定のいわゆるアイヌ新法*で、アイヌが先住民族として明記された。
  2. 2020年開設の国立アイヌ民族博物館は、日本で初めてのアイヌ文化の展示や調査研究などに特化した国立博物館である。
  3. 2007年の国際連合総会で「先住民族の権利に関する宣言」が採択され、2014年には「先住民族世界会議」が開催された。
  4. カナダでは、過去における先住民族に対する同化政策の一環として寄宿学校に強制入学させたことについて、首相が2008年に公式に謝罪した。
  5. マオリはオーストラリアの先住民族であり、アボリジニはニュージーランドの先住民族である。

>解答と解説はこちら


【答え】:5
【解説】
1.2019年制定のいわゆるアイヌ新法*で、アイヌが先住民族として明記された。

1・・・妥当

2019年制定のいわゆるアイヌ新法では、第1条で、「アイヌが先住民族」として明記されました。

アイヌ新法は、日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族であるアイヌの人々の誇りの源泉であるアイヌの伝統及びアイヌ文化(以下「アイヌの伝統等」という。)が置かれている状況並びに近年における先住民族をめぐる国際情勢に鑑み、アイヌ施策の推進に関し、基本理念、国等の責務、政府による基本方針の策定、民族共生象徴空間構成施設の管理に関する措置、市町村(特別区を含む。以下同じ。)によるアイヌ施策推進地域計画の作成及びその内閣総理大臣による認定、当該認定を受けたアイヌ施策推進地域計画に基づく事業に対する特別の措置、アイヌ政策推進本部の設置等について定めることにより、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、及びその誇りが尊重される社会の実現を図り、もって全ての国民が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする(アイヌ新法1条)。

2.2020年開設の国立アイヌ民族博物館は、日本で初めてのアイヌ文化の展示や調査研究などに特
化した国立博物館である。

2・・・妥当

2020年開設の国立アイヌ民族博物館は、日本で初めてのアイヌ文化の展示や調査研究などに特
化した「国立博物館」です。

 

3.2007年の国際連合総会で「先住民族の権利に関する宣言」が採択され、2014年には「先住民族
世界会議」が開催された。

3・・・妥当

2007年の国際連合総会で「先住民族の権利に関する宣言」が採択され、2014年には「先住民族
世界会議」が開催されました。

 

4.カナダでは、過去における先住民族に対する同化政策の一環として寄宿学校に強制入学させたことについて、首相が2008年に公式に謝罪した。

4・・・妥当

カナダでは、過去における先住民族に対する同化政策の一環として寄宿学校に強制入学させたことについて、首相(スティーブン・ハーパー)が2008年に公式に謝罪しました。

 

5.マオリはオーストラリアの先住民族であり、アボリジニはニュージーランドの先住民族である。

5・・・妥当ではない

オーストラリアの先住民族がアボリジニで、ニュージーランドの先住民族がマオリです。

つまり、「マオリ」と「アボリジニ」が逆になっています。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問51|基礎知識

国際収支に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 海外旅行先における現地ホテルへの宿泊料を支払った場合、その金額は、自国の経常収支上で、マイナスとして計上される。
  2. 発展途上国への社会資本整備のために無償資金協力を自国が行なった場合、その金額は、自国の資本移転等収支上で、マイナスとして計上される。
  3. 海外留学中の子どもの生活費を仕送りした場合、その金額は、自国の経常収支上で、プラスとして計算される。
  4. 海外への投資から国内企業が配当や利子を得た場合、その金額は、自国の経常収支上で、プラスとして計算される。
  5. 日本企業が海外企業の株式を購入した場合、その金額は、日本の金融収支上で、プラスとして計算される。

>解答と解説はこちら


【答え】:3
【解説】
1.海外旅行先における現地ホテルへの宿泊料を支払った場合、その金額は、自国の経常収支上で
、マイナスとして計上される。

1・・・正しい

経済収支とは、「貿易・サービス収支」、「第一次所得収支」、「第二次所得収支」の合計を言います。

  • 貿易収支: 財貨(物)の輸出入の収支
  • サービス収支:サービス取引の収支(例えば、輸送や旅行等)
  • 第一次所得収支:対外金融債権・債務から生じる利子・配当金等の収支
  • 第二次所得収支:居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支(例えば、寄付、贈与の受払等)

本問は「サービス収支」の内容です。

たとえば、日本から外国に海外旅行に行って、現地のホテルの宿泊料を支払うと、日本のサービス収支(経常収支)は、宿泊料分のお金が、マイナスとなります。

 

2.発展途上国への社会資本整備のために無償資金協力を自国が行なった場合、その金額は、自国
の資本移転等収支上で、マイナスとして計上される。

2・・・正しい

発展途上国への社会資本整備のために無償資金協力を自国が行なった場合(第二次所得収支)、その金額は、自国の資本移転等収支上で、マイナスとして計上されます。

 

3.海外留学中の子どもの生活費を仕送りした場合、その金額は、自国の経常収支上で、プラスと
して計算される。

3・・・誤り

海外留学中の子どもの生活費を仕送りした場合(第二次所得収支)、その金額は、自国の経常収支上で、マイナスとして計算されます。なぜなら、日本から海外にお金が流れているため、日本からするとマイナスだからです。

 

4.海外への投資から国内企業が配当や利子を得た場合、その金額は、自国の経常収支上で、プラ
スとして計算される。

4・・・正しい

海外への投資から国内企業が配当や利子を得た場合(第一次所得収支)、その金額は、自国の経常収支上で、プラスとして計算されます。海外から日本にお金が流れているからプラスです。

 

5.日本企業が海外企業の株式を購入した場合、その金額は、日本の金融収支上で、プラスとして
計算される。

5・・・正しい

「金融収支」とは、直接投資、証券投資、金融派生商品、その他投資及び外貨準備の合計を言います。

そして、金融収支は、お金の増減ではなく、株式など金融資産の増減でプラスかマイナスかを判断するので、日本企業が海外企業の株式を購入した場合、その金額は、日本の金融収支上で、プラスとして計算されます。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問50|基礎知識

いわゆる「ふるさと納税」に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。

ア.ふるさと納税とは、居住する自治体に住民税を納めずに、自分が納付したい自治体を選んで、その自治体に住民税を納めることができる制度である。

イ.ふるさと納税は、個人が納付する個人住民税および固定資産税を対象としている。

ウ.ふるさと納税により税収が減少した自治体について、地方交付税の交付団体には減収分の一部が地方交付税制度によって補填される。

エ.納付を受けた市町村は、納付者に返礼品を贈ることが認められており、全国の9割以上の市町村では、返礼品を提供している。

オ.高額な返礼品を用意する自治体や、地場産品とは無関係な返礼品を贈る自治体が出たことから、国は、ふるさと納税の対象自治体を指定する仕組みを導入した。

  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・エ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ

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【答え】:1

【解説】
ア.ふるさと納税とは、居住する自治体に住民税を納めずに、自分が納付したい自治体を選んで、その自治体に住民税を納めることができる制度である。

ア・・・誤り

ふるさと納税とは、自分の選んだ自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合に、寄附額のうち2,000円を越える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度です(一定の上限はあります。)。
例えば、年収700万円の給与所得者の方で扶養家族が配偶者のみの場合、30,000円のふるさと納税を行うと、2,000円を超える部分である28,000円(30,000円-2,000円)が所得税と住民税から控除されます。

本問は「居住する自治体に住民税を納めずに、自分が納付したい自治体を選んで、その自治体に住民税を納める」が誤りです。

 

イ.ふるさと納税は、個人が納付する個人住民税および固定資産税を対象としている。

イ・・・誤り

ふるさと納税の対象(控除の対象)は、個人住民税所得税です。

本問は「固定資産税」が誤りで、正しくは「所得税」です。

 

ウ.ふるさと納税により税収が減少した自治体について、地方交付税の交付団体には減収分の一部が地方交付税制度によって補填される。

ウ・・・正しい

ふるさと納税により税収が減少した自治体については、地方交付税により、減少した額の75%が国から補てんされる仕組みがあります。よって、正しいです。

なお、東京23区は、地方交付税交付金の不交付団体のため、流出に対する国の補償がありません。

 

エ.納付を受けた市町村は、納付者に返礼品を贈ることが認められており、全国の9割以上の市町村では、返礼品を提供している。

エ・・・正しい

納付を受けた市町村は、納付者に返礼品を贈ることが認められており、全国の9割以上の市町村では、返礼品を提供しています。

 

オ.高額な返礼品を用意する自治体や、地場産品とは無関係な返礼品を贈る自治体が出たことから、国は、ふるさと納税の対象自治体を指定する仕組みを導入した。

オ・・・正しい

高額な返礼品を用意する自治体や、地場産品とは無関係な返礼品を贈る自治体が出たことから、2019年6月1日から総務大臣の指定を受けた自治体のみが税金控除の対象となりました 。

つまり、国は、ふるさと納税の対象自治体を指定する仕組みを導入したので、正しいです。

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

令和3年・2021|問49|基礎知識

以下の公的役職の任命に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。

ア.内閣法制局長官は、両議院の同意を得て内閣が任命する。

イ.日本銀行総裁は、両議院の同意を得て内閣が任命する。

ウ.検事総長は、最高裁判所の推薦に基づき内閣総理大臣が任命する。

エ.NHK(日本放送協会)経営委員は、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する。

オ.日本学術会議会員は、同会議の推薦に基づき内閣総理大臣が任命する。

  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・オ
  4. ウ・エ
  5. エ・オ

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【答え】:2

【解説】
ア.内閣法制局長官は、両議院の同意を得て内閣が任命する。

ア・・・誤り

内閣法制局の長は、内閣法制局長官とし、内閣が任命します(内閣法制局設置法2条1項)。

よって、両議院の同意は不要です。

 

イ.日本銀行総裁は、両議院の同意を得て内閣が任命する。

イ・・・正しい

日本銀行総裁及び副総裁は、両議院の同意を得て、内閣が任命します(日本銀行法23条1項)。

よって、本問は正しいです。

 

ウ.検事総長は、最高裁判所の推薦に基づき内閣総理大臣が任命する。

ウ・・・誤り

検事総長、次長検事及び各検事長は一級とし、その任免は、内閣が行い天皇が、認証します(検察庁法15条1項)

よって、最高裁判所の推薦に基づき内閣総理大臣が任命するわけではありません。

※検事には階級があり、司法試験に合格したら、司法修習を経て、まず二級の検事となります。その後、一定の要件を満たすと、一級検事になる資格ができます。

 

エ.NHK(日本放送協会)経営委員は、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する。

エ・・・正しい

NHK(日本放送協会)経営委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命します(放送法31条1項前段)

よって、本問は正しいです。

 

オ.日本学術会議会員は、同会議の推薦に基づき内閣総理大臣が任命する。

オ・・・正しい

日本学術会議は、210人の日本学術会議会員で組織されています(日本学術会議法7条1項)。
日本学術会議会員は、日本学術会議の推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命します(日本学術会議法7条2項)

 


令和3年(2021年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政法
問13 行政手続法 問43 行政手続法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 地方自治法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 基礎知識
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 行政法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略