行政手続法第34条(許認可等に関する行政指導)は、条文の内容がややこしいので、一つ一つかみ砕いて列挙します。そうすると、分かりやすくなります。
下記4つの違いについて細かく理解するよりも、行政機関が許認可を行う場合に、相手方に行政指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはいけないということです。
- 「許認可等をする権限」を有する行政機関が、「当該権限を行使することができない場合」においてする行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、当該権限を行使し得る旨を殊更に示すことにより相手方に当該行政指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはなりません。
- 「許認可等をする権限」を有する行政機関が、「当該権限を行使する意思がない場合」においてする行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、当該権限を行使し得る旨を殊更に示すことにより相手方に当該行政指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはなりません。
- 「許認可等に基づく処分をする権限」を有する行政機関が、「当該権限を行使することができない場合」においてする行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、当該権限を行使し得る旨を殊更に示すことにより相手方に当該行政指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはなりません。
- 「許認可等に基づく処分をする権限」を有する行政機関が、「当該権限を行使する意思がない場合」においてする行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、当該権限を行使し得る旨を殊更に示すことにより相手方に当該行政指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはなりません。
(許認可等の権限に関連する行政指導)
行政手続法第34条 許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を有する行政機関が、当該権限を行使することができない場合又は行使する意思がない場合においてする行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、当該権限を行使し得る旨を殊更に示すことにより相手方に当該行政指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはならない。