次の文章の空欄[ Ⅰ ]~[ Ⅴ ]には、それぞれあとのア~コのいずれかの語句が入る。その組合せとして妥当なものはどれか。
「顔認識(facial recognition)システム」とは、撮影された画像の中から人間の顔を検出し、その顔の性別や年齢、[ Ⅰ ]などを識別するシステムのことをいう。
「顔認証(facial identification)システム」とは、検出した顔データを事前に登録しているデータと照合することにより[ Ⅱ ]を行うものをいう。
日本の場合、こうした[ Ⅲ ]の利用については、[ Ⅳ ]の規制を受ける場合もある。たとえば、監視カメラによって、本人の同意を得ることなく撮影された顔情報を犯罪歴と照合したり、照合する目的で撮影したりすると、[ Ⅳ ]における要配慮個人情報に該当する問題となりうる。
既に米国のいくつかの州では、[ Ⅴ ]保護の観点から生体特定要素に「顔の形状」が含まれるとして、顔データの収集について事前の同意を必要とし第三者への生体データの販売に制限を設けるようになっている。欧州でも、欧州委員会から公共空間で取得した顔認識を含む[ Ⅲ ]を利用した捜査を禁止する方針が明らかにされた。
- Ⅰ:ア Ⅱ:ウ Ⅲ:オ Ⅳ:キ Ⅴ:ケ
- Ⅰ:ア Ⅱ:ウ Ⅲ:カ Ⅳ:ク Ⅴ:ケ
- Ⅰ:ア Ⅱ:エ Ⅲ:オ Ⅳ:キ Ⅴ:コ
- Ⅰ:イ Ⅱ:エ Ⅲ:カ Ⅳ:ク Ⅴ:コ
- Ⅰ:イ Ⅱ:エ Ⅲ:オ Ⅳ:キ Ⅴ:コ
【答え】:3
【解説】
Ⅰ・・・ア.表情
「顔認識システム」とは、カメラのデジタル画像から、人間の顔を検出し、その顔の性別や年齢、表情などを識別するシステムのことをいいます。
Ⅱ・・・エ.本人確認
「顔認証システム」とは、「検出した顔データ」を「事前に登録しているデータ」と照合することにより本人確認を行うものをいう。
Ⅲ・・・オ.生体情報
Ⅳ・・・キ.個人情報保護法
「性別や年齢、表情など」は、生体情報です。よって、Ⅲには「生体情報」が入ります。
また、生体情報は、個人情報でもあるため、「個人情報保護法」の規制を受ける場合もあります。
よって、Ⅳには「個人情報保護法」が入ります。
Ⅴ・・・コ.プライバシー
アメリカのいくつかの州によっては、プライバシー保護の観点から、顔データの収集には、事前に本人の同意が必要等の制限をかけています。
令和3年(2021年)過去問
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法 |
問3 | 憲法 | 問33 | 民法 |
問4 | 憲法 | 問34 | 民法 |
問5 | 憲法 | 問35 | 民法 |
問6 | 憲法 | 問36 | 商法 |
問7 | 憲法 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政手続法 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政不服審査法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識 |
問19 | 行政事件訴訟法 | 問49 | 基礎知識 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識 |
問21 | 国家賠償法 | 問51 | 基礎知識 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識 |
問26 | 行政法 | 問56 | 基礎知識 |
問27 | 民法 | 問57 | 基礎知識 |
問28 | 民法 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法 | 問60 | 著作権の関係上省略 |