事実上の行為についての認容裁決
事実上の行為についての審査請求に理由がある場合、審査庁は、裁決で、当該事実上の行為が違法または不当である旨を宣言します。そして、この宣言とともに審査庁は下記のような措置を取ります。
審査庁 | とるべき措置 |
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処分庁以外の審査庁 | 処分庁に対して、事実行為の全部または一部を撤廃し、または、変更すべき旨を命じる |
処分庁 | 処分庁自ら事実行為の全部または一部を撤廃し、または変更する |
撤廃とは?
撤廃とは、例えば、収容されている者を放免したり(収容をやめて解放すること)、領置(押収)している物を返還したりすることを言います。
(事実上の行為についての審査請求の認容)
行政不服審査法第47条 事実上の行為についての審査請求が理由がある場合(第45条第3項の規定の適用がある場合を除く。)には、審査庁は、裁決で、当該事実上の行為が違法又は不当である旨を宣言するとともに、次の各号に掲げる審査庁の区分に応じ、当該各号に定める措置をとる。ただし、審査庁が処分庁の上級行政庁以外の審査庁である場合には、当該事実上の行為を変更すべき旨を命ずることはできない。
一 処分庁以外の審査庁 当該処分庁に対し、当該事実上の行為の全部若しくは一部を撤廃し、又はこれを変更すべき旨を命ずること。
二 処分庁である審査庁 当該事実上の行為の全部若しくは一部を撤廃し、又はこれを変更すること。
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