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令和7年・2025|問23|地方自治法

都道府県における知事と議会の関係に関する次の記述のうち、法令に照らし、妥当なものはどれか。

  1. 議会の議決に属する事項については、軽易な事項であるか否かにかかわらず、議会が議決により知事の専決処分に委ねることはできない。
  2. 知事は、議会における議決について異議があるときは、その議決が法令に違反しないものである場合であっても、当該議決を再議に付すことができる。
  3. 再議の結果、議決がなお法令に違反すると知事が認める場合には、内閣総理大臣に対し審査を申し立てることができる。
  4. 知事は、緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認める場合には、議決事項を専決処分とすることができるが、後に議会がこれを承認しない場合には、当該専決処分は無効となる。
  5. 議会により不信任が議決された場合には、知事は議会を解散することができるが、解散後初めて議会が招集された時に自動的に失職する。

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【答え】:2
【解説】
1.議会の議決に属する事項については、軽易な事項であるか否かにかかわらず、議会が議決により知事の専決処分に委ねることはできない。

1.妥当でない

議会の権限に属する事項のうち、軽易な事項については、議会の議決により特に指定した場合に限り、知事(長)が専決処分をすることができます(地方自治法180条1項)。「軽易か否かにかかわらず委ねることができない」という記述は誤りです。軽易な事項への専決処分委任は「議会の指定」が要件であり、知事が独断で行えるものではありません。

※「専決処分」とは、議会の議決・決定によらずに知事(長)が単独で処分を行うことをいいます。地方自治法179条(緊急時等の専決処分)と180条(軽易事項の委任による専決処分)の2種類があります。

2.知事は、議会における議決について異議があるときは、その議決が法令に違反しないものである場合であっても、当該議決を再議に付すことができる。

2.妥当である

知事には、議会の議決に異議があるときに再議に付すことができる一般的拒否権が認められています(地方自治法176条1項)。この一般的拒否権は、当該議決が法令に違反するか否かにかかわらず、知事が異議を有するだけで発動できます。再議に付された議決が出席議員の3分の2以上の多数で再び可決されると、その議決は確定します(同条3項)。法令違反を要件とする特別拒否権(同条5項)と区別して覚えておきましょう。

3.再議の結果、議決がなお法令に違反すると知事が認める場合には、内閣総理大臣に対し審査を申し立てることができる。

3.妥当でない

再議の結果、議決がなお法令に違反すると認める場合の申立先は、内閣総理大臣ではなく総務大臣です(地方自治法176条7項)。都道府県の長は総務大臣に、市町村の長は都道府県知事に申し立てます。国の監督機関として内閣総理大臣ではなく総務大臣が地方自治を所管している点を正確に押さえておきましょう。

4.知事は、緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認める場合には、議決事項を専決処分とすることができるが、後に議会がこれを承認しない場合には、当該専決処分は無効となる。

4.妥当でない

緊急時の専決処分(地方自治法179条)は、議会が事後に不承認とした場合でも専決処分自体は無効になりません。不承認の場合、知事は速やかに必要と認める措置を講じなければならないとされているに過ぎません(同条3項)。専決処分の効力は議会の承認の有無に左右されず維持されます。「承認がなければ無効」という記述が誤りです。

5.議会により不信任が議決された場合には、知事は議会を解散することができるが、解散後初めて議会が招集された時に自動的に失職する。

5.妥当でない

不信任議決を受けた知事が議会を解散した後、解散後初めて招集された議会で再び不信任の議決があったときに、議長からの通知を受けた日に知事は失職します(地方自治法178条2項)。「解散後初めて議会が招集された時に自動的に失職する」という記述は誤りで、再度の不信任議決が条件です。再選挙で民意を受けた議会が再び不信任を可決した場合に初めて失職する仕組みです。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

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