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令和7年・2025|問35|民法

認知に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、誤っているものはどれか。

  1. 嫡出でない成年の子を、その父または母が認知する場合には、子の承諾を得なければならない。
  2. 父が胎内にある子を認知する場合には、母の承諾を得なければならない。
  3. 認知は、認知の時からその効力を生ずる。
  4. 認知をした父または母は、その認知を取り消すことができない。
  5. 子、その直系卑属またはこれらの者の法定代理人は、認知の訴えを提起することができるが、父または母の死亡の日から3年を経過したときは、その訴えを提起することはできない。

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【答え】:3
【解説】
1.嫡出でない成年の子を、その父または母が認知する場合には、子の承諾を得なければならない。

1.正しい

成年の子を認知するには、子の承諾が必要です(民法782条)。未成年の子とは異なり、成年に達した子は自己の身分関係について自ら判断する能力があるため、一方的な認知から保護する趣旨です。なお、胎児の認知は母の承諾(肢2)、成年の子の認知は子本人の承諾が必要という違いを整理しておきましょう。

2.父が胎内にある子を認知する場合には、母の承諾を得なければならない。

2.正しい

胎児を認知する場合、父は胎内にある子を認知することができますが、母の承諾を得なければなりません(民法783条1項)。胎児は独自の意思表示ができないため、胎児を保護する立場にある母の承諾を要件とすることで、不当な認知から母子を守る趣旨です。「胎児の認知=母の承諾」とセットで覚えましょう。

3.認知は、認知の時からその効力を生ずる。

3.誤り

認知の効力は「認知の時から」生じるのではなく、「出生の時に遡って」生じます(民法784条本文)。これを認知の遡及効といいます。ただし、第三者がすでに取得した権利を害することはできないという制限があります(民法784条ただし書)。「認知の時から」という記述が誤りであり、「出生の時にさかのぼって」が正確な表現です。

※「認知の遡及効」とは、認知の効力が認知をした時点ではなく出生時にさかのぼって生じることをいいます。これにより、認知された子は出生時から法律上の親子関係があったことになります。

4.認知をした父または母は、その認知を取り消すことができない。

4.正しい

認知をした父または母は、その認知を取り消すことができません(民法785条)。認知は子の身分関係を確定する重要な行為であるため、認知者の恣意的な取消しを認めると子の地位が不安定になるからです。ただし、認知が詐欺・強迫によってなされた場合は取消しが可能です(民法786条・民法96条)。「取り消せない」という原則と「詐欺・強迫の例外」をセットで押さえておきましょう。

5.子、その直系卑属またはこれらの者の法定代理人は、認知の訴えを提起することができるが、父または母の死亡の日から3年を経過したときは、その訴えを提起することはできない。

5.正しい

認知の訴えは子・その直系卑属またはこれらの者の法定代理人が提起できますが、父または母の死亡の日から3年を経過すると提起できなくなります(民法787条)。父母の死後も一定期間は訴えを認めることで子の権利保護を図りつつ、3年という期間制限によって法律関係の安定も確保しています。「3年」という数字を正確に覚えておきましょう。

※「直系卑属」とは、子・孫など自分より後の世代の血族のことです。認知の訴えは子だけでなくその子(孫)も提起できます。
※「法定代理人」とは、法律の規定によって代理権を持つ者のことで、未成年の子の場合は親権者がこれにあたります。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

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