令和8年度版、行政書士試験対策の個別指導はこちら
個別指導の値上げまで あと

令和7年・2025|問26|情報公開法

行政機関情報公開法* (以下「法」という)に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。 (注)* 行政機関の保有する情報の公開に関する法律

  1. 開示請求にかかる行政文書に個人に関する情報が含まれている場合、開示請求者は、法が定める範囲内で、行政機関において、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工した情報を記載した新たな別の行政文書を作成し、その交付を求めることができる。
  2. 法にいう「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、または取得した文書、図画および電磁的記録であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、事案処理手続における決裁、縦覧を経た上で当該行政機関が保有しているものをいう。
  3. 法は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めることにより、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的としていることから、外国に在住する外国人は、行政文書の開示を請求する権利を有しない。
  4. 法は、個人に関する情報について、それが一般に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報であるか否かにかかわりなく、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるものを不開示情報としている。
  5. 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、法の定める場合を除き、開示請求者の求めに応じ、当該部分を除いた情報の概要を記載した新たな別の文書を作成し、これを交付しなければならない。

>解答と解説はこちら


【答え】:4
【解説】
1.開示請求にかかる行政文書に個人に関する情報が含まれている場合、開示請求者は、法が定める範囲内で、行政機関において、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工した情報を記載した新たな別の行政文書を作成し、その交付を求めることができる。

1.妥当でない

行政機関情報公開法は、あくまで現に存在する行政文書の開示を請求できる制度であり、新たな文書を作成して交付することまでは求めていません。個人情報を加工した新たな文書の作成・交付は、個人情報保護法における匿名加工情報の仕組み(個人情報保護法2条6項等)の問題であり、情報公開法の枠組みとは別の話です。情報公開法と個人情報保護法を混同しないよう注意しましょう。

2.法にいう「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、または取得した文書、図画および電磁的記録であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、事案処理手続における決裁、縦覧を経た上で当該行政機関が保有しているものをいう。

2.妥当でない

情報公開法における「行政文書」の定義(情報公開法2条2項)は、「行政機関の職員が職務上作成し、または取得した文書・図画・電磁的記録であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして当該行政機関が保有しているもの」とされています。「事案処理手続における決裁・縦覧を経た上で」という要件は定められておらず、この記述は要件を過剰に限定するものです。「組織的に用いるもの」として保有していれば足り、決裁・縦覧の有無は問いません。

3.法は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めることにより、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的としていることから、外国に在住する外国人は、行政文書の開示を請求する権利を有しない。

3.妥当でない

情報公開法3条は「何人も」行政文書の開示を請求することができると定めており、日本国民・外国人・在住者・非在住者を問いません。外国に住む外国人も開示請求権を有します。「国民主権の理念にのっとり」と目的規定に書かれていますが、だからといって請求権者を日本国民に限定しているわけではない点が重要です。

4.法は、個人に関する情報について、それが一般に他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる情報であるか否かにかかわりなく、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるものを不開示情報としている。

4.妥当である

情報公開法5条1号は、特定の個人を識別することができる個人情報を不開示情報としており、その情報が「他人に知られたくない情報かどうか」という本人の意思や情報の性質には関係なく、特定の個人を識別できるか否かのみを基準としています。また、他の情報と照合することで特定個人が識別できるものや、識別はできなくても公開により個人の権利利益を害するおそれがあるものも不開示情報に含まれます。

※「不開示情報」とは、情報公開法5条各号に列挙された開示することが適切でない情報のことです。個人情報・法人情報・安全保障情報・審議検討情報・事務事業情報などが定められています。

5.行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、法の定める場合を除き、開示請求者の求めに応じ、当該部分を除いた情報の概要を記載した新たな別の文書を作成し、これを交付しなければならない。

5.妥当でない

一部開示(情報公開法6条)とは、行政文書の一部に不開示情報が含まれる場合に、不開示部分を除いた既存の行政文書をそのまま開示する制度です。肢1・肢5のいずれも「新たな別の文書を作成して交付する」としている点が誤りです。情報公開法は既存文書の開示を求める制度であり、新たな文書の作成義務は課していません。「概要を記載した別文書の作成・交付」は法が求めていない要件です。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

【勉強の仕方等、お気軽にご相談ください!】
  • メールアドレス
  • お名前(姓・名)
  • 姓と名はスペースで区切ってください
  • 郵便番号
  • 例:123-4567
  • 住所(都道府県)
  • 住所(市町村以下)
  • ご相談はこちら

  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。