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令和7年・2025|問15|行政不服審査法

審査請求と再調査の請求との関係に関する次の会話の下線部(ア)~(エ)のうち、妥当なものの組合せはどれか。

.学生A:今日は行政不服審査法の定める審査請求と再調査の請求との関係について学んでいこう。

.学生B:再調査の請求は、処分庁自身がその処分の適否を再度見直すための仕組みだね。

.学生A:まず、行政処分について、(ア)処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合には、処分庁に対して再調査の請求を当然にすることができる。

.学生B:なるほど、実際には、租税や年金分野において多く提起されているようだね。

.学生A:そして、(イ)再調査の請求は任意的なものであるので、再調査の請求ができる場合でも、直ちに審査請求を提起することもできる。

.学生B:じゃあ、再調査の請求と審査請求の両方を同時に提起できるのかな?

.学生A:ちょっと待って・・・。どうやら、(ウ)再調査の請求をすると、原則として、その決定を経た後でなければ審査請求はできないことになっている。

.学生B:それでは、再調査の請求をしても、決定が出るのが遅れた場合にはどうなるのだろう?

.学生A:その場合でも、決定を経ることなく、審査請求をすることができる。(エ)このような場合、行政不服審査法では、再調査の請求が棄却されたとみなされることになっている。

.学生B:なかなか複雑な仕組みだね。正しく覚えておこう。

  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・ウ
  4. イ・エ
  5. ウ・エ

>解答と解説はこちら


【答え】:3(イ・ウ)

【解説】
(ア)処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合には、処分庁に対して再調査の請求を当然にすることができる。

ア・・・妥当でない

行政不服審査法5条1項は、処分庁に対する再調査の請求について、「法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるとき」に限り認めています。

つまり、審査請求ができる場合であっても、再調査の請求ができるかどうかは別問題であり、個別の法律(租税関係法・社会保険関係法など)に根拠規定がある場合のみ再調査の請求が認められます。「当然にすることができる」という記述は誤りです。

※「再調査の請求」とは、処分庁自身に対して処分の適否の再考を求める申立てで、簡易・迅速な権利救済を目的としたものです(旧法の「異議申立て」に相当)。

(イ)再調査の請求は任意的なものであるので、再調査の請求ができる場合でも、直ちに審査請求を提起することもできる。

イ・・・妥当である

行政不服審査法5条1項は、再調査の請求をすることが「できる」と規定しており、これは任意的手続であることを意味します。

したがって、再調査の請求が法律上認められている場合であっても、当該処分に不服がある者は、再調査の請求を経ることなく、直接審査請求を提起することができます。ただし、審査請求を先にした場合は、もはや再調査の請求はできません(同条1項ただし書き)。

(ウ)再調査の請求をすると、原則として、その決定を経た後でなければ審査請求はできないことになっている。

ウ・・・妥当である

一度再調査の請求を選択した場合、行政不服審査法5条2項本文により、当該再調査の請求についての決定を経た後でなければ審査請求をすることができないのが原則です。

これは、再調査の請求と審査請求を同時並行で提起することを防ぎ、手続の重複による混乱を避けるための規定です。再調査の請求を選んだ以上、まずその結論を待つ必要があります。

(エ)このような場合、行政不服審査法では、再調査の請求が棄却されたとみなされることになっている。

エ・・・妥当でない

再調査の請求をした日(または不備補正日)から3か月を経過しても決定がない場合など正当な理由がある場合には、決定を待たずに審査請求ができます(行政不服審査法5条2項ただし書き)。

この場合、再調査の請求は「取り下げられたものとみなされる」のであり(行政不服審査法56条)、本肢の「棄却されたものとみなされる」という記述は誤りです。「棄却」と「取下げ」は全く異なる概念であり、試験頻出の引っかけポイントです。

※「棄却」とは、申立ての内容が認められない旨の判断のことで、審査の結果として下されるものです。

※「取下げ」とは、申立人自らが申立てを撤回することで、審査の前提が消滅するものです。この場合は審判を経ることなく手続が終了します。

 


令和7年(2025年)過去問

問1 基礎法学 問31 民法
問2 基礎法学 問32 民法
問3 憲法 問33 民法
問4 憲法 問34 民法
問5 憲法 問35 民法
問6 憲法 問36 商法
問7 憲法 問37 会社法
問8 行政法 問38 会社法
問9 行政法 問39 会社法
問10 行政法 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法・多肢選択
問12 個人情報保護法 問42 行政法・多肢選択
問13 行政手続法 問43 行政法・多肢選択
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識
問20 国家賠償法 問50 基礎知識
問21 国家賠償法 問51 基礎知識
問22 行政法 問52 基礎知識
問23 地方自治法 問53 行政書士法
問24 地方自治法 問54 基礎知識
問25 行政法 問55 基礎知識
問26 情報公開法 問56 基礎知識
問27 民法 問57 基礎知識
問28 民法 問58 著作権の関係上省略
問29 民法 問59 著作権の関係上省略
問30 民法 問60 著作権の関係上省略

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