訴訟が行われた場合に、その訴訟に参加できる者として「訴訟の結果により権利を害される第三者」および「処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁」を挙げることができます。訴訟に参加する「第三者」と「行政庁」を分けて解説していきます。
第三者の訴訟参加
- 訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、当事者若しくはその第三者の申立てにより又は職権で、裁判所の決定によって、その第三者を訴訟に参加させることができます。
- 上記第三者の参加の決定をするには、裁判所は、あらかじめ、当事者及び第三者の意見をきかなければなりません。
訴訟の結果により権利を害される第三者
訴訟の結果により権利を害される第三者とは、例えば、A建設会社がマンションの建築のために、甲県の建築主事から建築確認を受けた。近隣住民が、日当たりが悪くなるということで、甲県に対して、建築確認処分の取消しを行った。この場合、近隣住民が原告、甲県が被告となるのですが、A建設会社は、この建築確認が取り消されると、マンションを建築できる権利を害されます。そのため、A建設会社が「訴訟の結果により権利を害される第三者」となります。
行政庁の訴訟参加
- 裁判所は、処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者若しくはその行政庁の申立てにより又は職権で、決定をもつて、その行政庁を訴訟に参加させることができる。
- 上記行政庁の参加の決定をするには、裁判所は、あらかじめ、当事者及び当該行政庁の意見をきかなければなりません。