再調査請求は、行政書士試験でも出題されています。審査請求や再審査請求と似ており、審査請求を中心に勉強している方が多いので、再調査請求が出題されると間違えてしまいます。それでは行政書士試験に合格できませんので注意しましょう!
再調査請求とは、行政庁の処分に対して納得がいかないので、もう一度調査してみてください!と請求することです。再調査請求は、処分した行政庁(=処分庁)に対して行います。
どんな場合に再調査請求が行えるか?(再調査請求の要件)
再調査請求が行るのは、以下の2つの要件を満たす必要があります。
- 審査請求ができること
- 法律に再調査請求できる旨があること
つまり、法律に再調査請求ができる旨がない場合、たとえ審査請求ができても再調査請求はできません。
また、審査請求をした場合、上記再調査請求ができる2つの要件を満たしていても、再調査請求ができなくなります。
再調査請求後の審査請求
再調査請求をした後に審査請求を行うことも可能です。その場合、再調査請求の決定を経た後でなければ、原則、審査請求はできません。
ただし、例外として、次の2つの場合、再調査請求の決定を経る前に審査請求ができます。
- 再調査の請求をした日の翌日から起算して3か月を経過しても、処分庁が当該再調査の請求につき決定をしない場合
※再調査請求書に不備があり、その補正を命じられた時は、その補正をしたときから3か月を経過しても、処分庁が当該再調査の請求につき決定をしない場合 - 再調査の請求についての決定を経ないことにつき正当な理由がある場合
再調査請求は取り下げとみなされる
そして、上記例外規定に基づいて、再調査請求の決定を経る前に審査請求を行った場合、もともと行っていた再調査請求は取り下げたものとみなされます。(行政不服審査法56条)
3か月を経過しても再調査請求が係属している場合
処分庁は、再調査の請求がされた日の翌日から起算して3か月を経過しても当該再調査の請求が係属している(続いている)ときは、遅滞なく、当該処分について直ちに審査請求をすることができる旨を書面でその再調査の請求人に教示しなければなりません。(行政不服審査法57条)
教示とは、「教えること」です。
再調査請求の請求期間
(再調査の請求)
第5条 行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときは、当該処分に不服がある者は、処分庁に対して再調査の請求をすることができる。ただし、当該処分について第二条の規定により審査請求をしたときは、この限りでない。2 前項本文の規定により再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定を経た後でなければ、審査請求をすることができない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 当該処分につき再調査の請求をした日(第六十一条において読み替えて準用する第二十三条の規定により不備を補正すべきことを命じられた場合にあっては、当該不備を補正した日)の翌日から起算して三月を経過しても、処分庁が当該再調査の請求につき決定をしない場合
二 その他再調査の請求についての決定を経ないことにつき正当な理由がある場合
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