次のア~オのうち、地方自治法の定める住民訴訟における請求として行うことができるものはいくつあるか。
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ア.公金の支出を行うことを当該普通地方公共団体の長に対して義務付ける請求
イ.執行機関に対する財産の管理を怠る事実の違法確認の請求
ウ.公金の支出の相手方に対して損害賠償請求をすることを執行機関に対して求める請求
エ.違法な公金の支出に関与した職員に対する懲戒処分を懲戒権者に対して求める請求
オ.財産の管理又は処分のために行われた行政処分の取消し又は無効確認の請求
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
- 五つ
【答え】:3【解説】
住民訴訟で請求できる内容(類型)は下記4つに限ります。
それ以外はできません。
- 差止めの請求
- 「取消し」又は「無効確認」の請求
- 「怠る事実の違法確認」の請求
- 相手方に「損害賠償請求」又は「不当利得返還請求」をするよう求める請求
ア.公金の支出を行うことを当該普通地方公共団体の長に対して義務付ける請求
ア・・・住民訴訟で請求できない
義務付けの請求は、上記1~4の類型にありません。
よって、住民訴訟による請求はできません。
イ.執行機関に対する財産の管理を怠る事実の違法確認の請求
イ・・・住民訴訟で請求できる
「執行機関に対する財産の管理を怠る事実の違法確認の請求」は、3の「怠る事実の違法確認」の請求に当たります。
よって、住民訴訟で請求できます。
ウ.公金の支出の相手方に対して損害賠償請求をすることを執行機関に対して求める請求
ウ・・・住民訴訟で請求できる
「公金の支出の相手方に対して損害賠償請求をすることを執行機関に対して求める請求」は、
4の「相手方に損害賠償請求をするよう求める請求」に該当します。よって、住民訴訟で請求できます。
エ.違法な公金の支出に関与した職員に対する懲戒処分を懲戒権者に対して求める請求
エ・・・住民訴訟で請求できない
「懲戒処分を求める請求」は、上記1~4の類型に該当しません。よって、住民訴訟で請求することはできません。
オ.財産の管理又は処分のために行われた行政処分の取消し又は無効確認の請求
オ・・・住民訴訟で請求できる
「財産の管理又は処分のために行われた行政処分の取消し又は無効確認の請求」は、2の「取消し」又は「無効確認」の請求に該当します。
よって、住民訴訟で請求できます。
平成23年度(2011年度)|行政書士試験の問題と解説
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法:債権 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法:債権 |
問3 | 新しい人権 | 問33 | 民法・債権 |
問4 | 参政権 | 問34 | 民法:債権 |
問5 | 精神的自由 | 問35 | 民法:親族 |
問6 | 国会 | 問36 | 商法 |
問7 | 法の下の平等 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政法 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 法改正により削除 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政事件訴訟法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識・政治 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識・政治 |
問19 | 国家賠償法 | 問49 | 基礎知識・経済 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識・経済 |
問21 | 地方自治法 | 問51 | 基礎知識・社会 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識・社会 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識・社会 |
問24 | 行政法 | 問54 | 基礎知識・個人情報保護 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識・個人情報保護 |
問26 | 行政法 | 問56 | 基礎知識・個人情報保護 |
問27 | 民法:総則 | 問57 | 基礎知識・情報通信 |
問28 | 民法:総則 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法:物権 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法:物権 | 問60 | 著作権の関係上省略 |