令和7年度の行政書士試験対策の個別指導開講

取消訴訟の被告適格

行政書士では、「国または公共団体を被告とする」とするくらいで十分です。これが行政書士試験のポイントとなります。具体例についても記述していますので具体例で考えてもよいでしょう!

被告適格

被告適格とは、誰を被告として、取消訴訟を提起するのか?ということです。

被告適格となる行政庁を被告として、取消訴訟を提起した場合、被告適格の要件を満たします。

一方、被告適格に該当しない行政庁を被告として、取消訴訟を提起した場合、被告適格を満たさないため、却下判決が下されます。

1.処分・裁決した行政庁が行政主体に所属する場合

取消訴訟は、原則として、処分または裁決をした行政庁の所属する行政主体(国または公共団体)を被告として提起しなければなりません。

例えば、税務署長が行った所得税の課税処分の取消訴訟を提起する場合、被告はです。

また、甲県知事が行った営業許可の処分の取消訴訟を提起する場合、甲県知事ではなく、甲県(行政主体)を被告として訴訟を提起する必要があります。

被告となる行政主体とは?

被告となる行政主体には、国、都道府県、市町村、弁護士会等です。

2.処分・裁決した行政庁がいずれの行政主体にも所属しない場合

もっとも、処分又は裁決をした行政庁がいずれの行政主体にも所属しない場合には、当該行政庁を被告として提起しなければなりません。

例えば、指定確認検査機関が行った建築確認の取消訴訟の被告は、当該指定確認検査機関となります。

3.被告とすべき国若しくは公共団体又は行政庁がない場合

上記1、2に該当しない場合、つまり、被告とすべき「国、公共団体、行政庁」がない場合には、取消訴訟は、当該処分または裁決に係る事務の帰属する国または公共団体を被告として提起しなければなりません。

これは、行政庁の統廃合や移管等があって元の処分や裁決をした行政庁が廃止された場合の話です。そのような場合、現在、当該事務を行っている国や公共団体を被告として取消訴訟を起こします。

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