行政事件訴訟法における教示

行政庁は、取消訴訟を提起することができる「処分又は裁決」をする場合には、当該「処分又は裁決」の相手方に対し、原則、下記事項を書面教示しなければなりません。

①当該処分又は裁決に係る取消訴訟の被告とすべき者
②当該処分又は裁決に係る取消訴訟の出訴期間
③法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、その旨

ただし、例外として、当該処分を口頭でする場合は、教示しなくてもよいです。

裁決主義の場合の教示

上記の内容は、処分についても、裁決についても取消訴訟の提起ができる場合です。

今回の内容は、裁決についてのみ取消訴訟の提起が許される場合(裁決主義の場合)の話です。

この場合、処分の相手方に対し、法律にその定めがある旨(義裁決主である旨)を書面で教示しなければなりません。

形式的当事者訴訟ができる場合の教示

行政庁は、「当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの形式的当事者訴訟)」を提起することができる処分又は裁決をする場合には、当該処分又は裁決の相手方に対し、下記事項を書面で教示しなければなりません。

①当該訴訟の被告とすべき者
②当該訴訟の出訴期間

ただし、例外として、当該処分を口頭でする場合は、教示しなくてもよいです。

教示における行政不服審査法との違い

行政不服審査法の教示では、行政庁が誤って教示した場合や教示をしなかった場合について規定されてています。

一方、行政事件訴訟法では、行政庁が誤って教示した場合や教示をしなかった場合の規定はありません。しかし、取消訴訟の出訴期間の例外で「正当な理由があるとき」は、6か月・1年経過後でも取消訴訟を行えるとして、「正当な理由」に該当すると解釈されています。そのため、一定の救済措置があるわけです。

SNSでもご購読できます。