行政書士試験の出題形式と対策

行政書士試験の出題形式は「①5肢択一式」「②多肢選択式」「③記述式」の3パターンあります。

そして、その内訳は、

①5肢択一式が、54問で、1問4点なので、合計216点
②多肢選択式が、3問で、1問8点なので、合計24点
③記述式が、3問で、1問20点なので、合計60点

という配点です。

出題形式 科目 問題数 配点
法令等 ①5肢択一式 基礎法学 2問 8点
憲法 5問 20点
行政法 19問 76点
民法 9問 36点
商法・会社法 5問 20点
②多肢選択式 憲法 1問 8点
行政法 2問 16点
③記述式 行政法 1問 20点
民法 2問 40点
一般知識 ①5肢択一式 政治・経済・社会 7問 28点
情報通信・個人情報保護 4問 16点
文章理解 3問 12点
合計 60問 300点

得点しやすい5肢択一式

まず、点数が取りやすいのが、①5肢択一式です。そのため、5肢択一式をしっかり得点できるように勉強をしていきます。例えば、下記のような問題が5肢択一式です。

【5肢択一式のイメージ】

〇〇に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

  1. ・・・・。
  2. ・・・・。
  3. ・・・・。
  4. ・・・・。
  5. ・・・・。

まだ勉強されていない方は上記は解けなくても大丈夫です!これから勉強していく中で解けるようになりますのでご安心ください。

多肢選択式で全問不正解は避けろ!

多肢選択式は「穴埋め問題」です。1問につき空欄が4つあり、各空欄に当てはまる語句を20個の中から選ぶ穴埋め問題です。つまり、穴埋め問題といっても、自ら何が入るかを1から考える必要はなく、正しい単語を選ぶイメージです。

配点自体は「空欄の1個につき2点」と非常に低いですが、行政書士試験では1問あたり、4つの空欄があるので、2点×4個=8点の配点です。それが3問あるので全部で24点となります。

そして、この多肢選択式は、例年、憲法1問、行政法2問出題されます。

5肢選択式の勉強をしながら、一緒に多肢選択式の勉強をしていけば高得点が狙える分野です。

一番難しい記述式

質問に対して、40字程度で作文するのが記述式です。1問あたり20点で、3問(行政法1問、民法2問)あるので60点です。この1問20点の中には、あやふやな知識ではなく正確な言葉を覚えておく必要があります

 

行政書士の「合格率」と「合格点」とは?

行政書士試験の受験数と合格率の推移

行政書士試験の合格率については、毎年異なります。平成30年は12.7%をやや高めの合格率ですが、平成29年については15%と例年と比べて非常に高い合格率です。通常は8~10%の合格率なので、問題自体が簡単だったわけです。

下表には合格点の記載がないのですが、その理由は合格点は毎年同じだからです。その点は後で解説します。

試験年度 申込者数 受験者数 合格者数 合格率
平成30年 50,926 39,105 4,968 12.7%
平成29年 52,214 40,449 6,360 15.7%
平成28年 53,456 41,053 4,084 9.95%
平成27年 56,965 44,366 5,814 13.10%
平成26年 62,172 48,869 4,043 8.27%
平成25年 70,896 55,436 5,597 10.10%
平成24年 75,817 59,948 5,508 9.19%
平成23年 83,543 66,297 5,337 8.05%
平成22年 88,651 70,586 4,662 6.60%
平成21年 83,819 67,348 6,095 9.05%
平成20年 79,590 63,907 4,133 6.47%

行政書士試験の合格点

行政書士試験に合格するには、問題の難易度に関係なく、合格基準点以上、得点する必要があります。

具体的には、下記3つの要件をすべて満たす必要があります。一つでも満たさない場合、不合格となります。
①法令等で244満点中122点以上(50%以上)
②一般知識等で56満点中24点以上(約40%以上)
③全体で300点満点中180点以上(60%以上)

なお、問題の難易度を評価して、補正措置が加わることもあります。例えば、平成26年については①法令等の合格基準点が110点以上、③全体で166点以上が合格基準点として修正されました。

このような修正はほとんどありませんので、ないもとして、合格基準点を取れるように勉強することが必要です!

行政書士の年収

行政書士の資格を取ろうか考えるときにまず気になるのが、「年収」ですよね!

実際、行政書士になってどれくらい儲かるのか?

この「行政書士の年収」については、正確な統計資料がないのが現状です。そのため、書籍等でしか判断できないのですが、人によって大きく異なります。

私が知る限り、年収100万円の人~年収2億円の人まで幅広いです。

自宅兼事務所で一人で仕事をしている方だと、開業3年ほどで年収400万円~600万円が平均的な年収でしょう。

独立開業して、「お客様を獲得する方法」を知れば、年収1000万円はいけるでしょう。早い方で開業して2年で年収1000万円を超える方もいます。

さらには、業務作成のためにパートを3名ほど雇うくらいになれば、年収2000万円以上も可能です。

それ以上となると、「通常の書類作成業務」とは別の観点での仕事を行う必要があります。

他の行政書士と同じことをやっていたら、同じくらいの年収しか稼げません。別の着眼点で仕事をすれば、それ以上の年収も見込めるということです。

「開業したら年収400万円とれる」とは思わないください!開業しても何もしなければ、お客様は来ません。つまり、稼げません。

なので、行政書士として生活していくためにも、行政書士の資格を取ったら、その後、「お客様を獲得する方法(マーケティング)」を勉強することが重要です。

マーケティングを学んで、年収400万円ほど取れる仕組みができれば、年収1000万円までは比較的楽にいけるでしょう。マーケティングを勉強していないと、やはり年収1000万円はなかなか難しいです。

行政書士業界自体、お金を稼ぐ方法の勉強をしている人が少ない業界なので、その中でマーケティングの勉強をすれば、2,3年で稼げるようになるでしょう!

法改正による行政書士の新しい業務

平成20年の行政書士法の改正:「聴聞代理権」と「弁明代理権」を獲得

平成20年の行政書士法の改正により、行政手続法における「聴聞または弁明の機会の付与等」にかかわる行為の代理権が付与されました。

この改正により、例えば、宅建業者が悪いことをしたとして、業務停止処分を受けそうな場合に、処分前に「聴聞(宅建業者から言い訳を聞く機会を与える)」という手続きを踏むのですが、この手続きを宅建業者の代理人として行政書士が行えるようになりました。

平成26年の行政書士法の改正:「不服申立ての代理権」を獲得

平成26年の行政書士法の改正のより、新たに、行政不服審査法における不服申し立て(異議申し立て・審査請求・再審査請求)の代理権が付与されました。

この改正により行政書士が作成して申請して、不許可処分がなされた場合に、その行政書士が代理人となって行政不服審査法の不服申し立てができるようになりました。

例えば、行政書士が宅建業の免許申請書を作成して、宅建業の免許の申請をしたところ、知事が「その申請は許可できません!」と処分を下した場合に、その行政書士が代理人として「なんで許可してくれないのですか?」と不服申し立てができる制度です。

この制度を利用できる行政書士は一定の研修を受講した「特定行政書士」だけに求められます。

行政書士の試験概要(平成31年・2019年)

行政書士試験の概要は以下の通りです。

試験日時

平成31年11月10日(日) 午後1時~4時 (3時間)

受験資格(条件、要件)

年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく、誰でも受験できます。

試験形式

  • 筆記形式で、60問出題されます。
  • 5択問題や記述問題

試験科目

出題形式 科目 問題数 配点
法令等 5肢択一式 基礎法学 2問 8点
憲法 5問 20点
行政法 19問 76点
民法 9問 36点
商法・会社法 5問 20点
多肢選択式 憲法 1問 8点
行政法 2問 16点
記述式 行政法 1問 20点
民法 2問 40点
一般知識 5肢択一式 政治・経済・社会 7問 28点
情報通信・個人情報保護 4問 16点
文章理解 3問 12点
合計 60問 300点

行政書士試験の受験手続

受験料 7000円
申込方法 インターネット郵送
申込期間 平成31年8月5日(月)から9月3日(火)午後5時まで 平成31年8月5日(月)から9月9日(金)(当日消印有効)まで

※受験票の送付は毎年10月下旬に般財団法人行政書士試験研究センターから郵送されます。