令和7年度の行政書士試験対策の個別指導開講

抵当権の順位譲渡・順位放棄

抵当権の順位譲渡も抵当権の順位放棄も「後順位抵当権者」の優先弁済権の額を増やしてあげるためのものです。

違いは、「後順位抵当権者にあげる優先弁済権の額(計算の仕方)」です。

前提条件と計算の仕方

1番抵当権者A:被担保債権400万円
2番抵当権者B:被担保債権300万円
3番抵当権者C:被担保債権100万円

抵当不動産が競売にかかって600万円で売却されたとすると、弁済を受けることができる金額は下記の通りです。

A:400万円
B:200万円
C:0円

抵当権の順位譲渡

AがCに対して、順位譲渡したとすると、AとCの優先弁済額の合計(400万円+0円=400万円)の範囲内で、順位譲渡を受けたCから先に弁済を受けることができます。

つまり、400万円の範囲内で、Cから先に弁済を受け、残りをAがもらう流れとなります。Cの被担保債権は100万円なので

C:100万円
A:300万円
B:200万円(順位譲渡に関係しないから金額は変わらない)

抵当権の順位放棄

AがCに対して、順位放棄したとすると、AとCの優先弁済額の合計(400万円+0円=400万円)の範囲内で、被担保債権額の割合に応じて按分します。

つまり、Aの被担保債権額=400万円、Cの被担保債権額=100万円なので、400万円を、Aが4/5、Cが1/5で分けて、弁済を受けます。

A:320万円
C:80万円
B:200万円(順位放棄に関係しないから金額は変わらない)

となります。

細かい計算の仕方については、個別指導で解説します。

似たもので、「抵当権の譲渡」と「抵当権の放棄」もありますが、これも個別指導で解説します。

理解学習について

行政書士試験に合格するためには、膨大な量の知識を頭に入れる必要があります。そのためには「丸暗記で勉強」しても、覚えて忘れての繰り返しで、一向に実力が上がりません。そのため、着実に実力を上げるためには、理解をしながら勉強することが重要です。 もちろんすべてを理解することは難しいですが、理解すべき部分は理解していけば、膨大な量の知識を頭に入れることが可能です。 個別指導では、理解すべき部分を理解していただくために、「具体例や理由」などを入れて、詳しく分かりやすく解説しています。 また、丸暗記でよいものは、語呂合わせを使ったりして、効率的に覚えていただけるようにしています! 令和4年の合格を目指しているのであれば、是非、個別指導で一緒に勉強をしましょう! 個別指導の概要はこちら>>

民法テキストの目次

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参考条文

(抵当権の処分)
第376条 抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。
2 前項の場合において、抵当権者が数人のためにその抵当権の処分をしたときは、その処分の利益を受ける者の権利の順位は、抵当権の登記にした付記の前後による。

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