ペットに関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
ア 犬を新たに飼い始める場合、飼い主は住所地の市区町村に登録をしなくてはならず、同一の市区町村に住む知人からすでに登録済みの犬を譲り受けたときにも新規登録が必要である。
イ 1950年代には多くの市区町村で犬税が導入されていたが、犬税を課す市区町村の数は次第に減少し、現在では、犬税を課している市区町村は一つもない。
ウ 飼い犬が死亡した場合、人間が死亡した場合と同様の手順を踏むこととなる。飼い主は、市区町村に死亡届を提出し、埋葬許可証を受け取ったうえで、火葬することとされている。
エ ペットショップの営業時間に関する規制はないが、深夜に犬や猫を展示したり、顧客に引き渡すことは、認められていない。
オ 業として、ペットの販売などを行う場合、動物取扱事業者としての登録が必要となるが、飼育施設を持たず、インターネットなどで通信販売を行う場合には、登録は義務付けられていない。
- ア・イ
- ア・ウ
- イ・エ
- ウ・オ
- エ・オ
【答え】:3
【解説】
ア 犬を新たに飼い始める場合、飼い主は住所地の市区町村に登録をしなくてはならず、同一の市区町村に住む知人からすでに登録済みの犬を譲り受けたときにも新規登録が必要である。
ア・・・誤り
犬の所有者は、原則、犬を取得した日(生後90日以内の犬を取得した場合にあっては、生後90日を経過した日)から30日以内に、その犬の所在地を管轄する市町村長に犬の登録を申請しなければなりません(狂犬病予防法4条1項)。
そして、登録を受けた犬について所有者の変更があったときは、新所有者は、30日以内に、その犬の所在地を管轄する市町村長に届け出なければなりません(同条5項)。
よって、新規登録ではなく、所有者変更の届出が必要です。
犬の所有者は、原則、犬を取得した日(生後90日以内の犬を取得した場合にあっては、生後90日を経過した日)から30日以内に、その犬の所在地を管轄する市町村長に犬の登録を申請しなければなりません(狂犬病予防法4条1項)。
そして、登録を受けた犬について所有者の変更があったときは、新所有者は、30日以内に、その犬の所在地を管轄する市町村長に届け出なければなりません(同条5項)。
よって、新規登録ではなく、所有者変更の届出が必要です。
イ 1950年代には多くの市区町村で犬税が導入されていたが、犬税を課す市区町村の数は次第に減少し、現在では、犬税を課している市区町村は一つもない。
ウ 飼い犬が死亡した場合、人間が死亡した場合と同様の手順を踏むこととなる。飼い主は、市区町村に死亡届を提出し、埋葬許可証を受け取ったうえで、火葬することとされている。
ウ・・・誤り
登録を受けた犬の所有者は、犬が死亡したときは、30日以内に、その犬の所在地を管轄する市町村長に届け出なければなりません(狂犬病予防法4条4項)。
埋葬許可等はなく、火葬しなければならないなどの制限もありません。
よって「埋葬許可証を受け取ったうえで、火葬することとされている」が誤りです。
登録を受けた犬の所有者は、犬が死亡したときは、30日以内に、その犬の所在地を管轄する市町村長に届け出なければなりません(狂犬病予防法4条4項)。
埋葬許可等はなく、火葬しなければならないなどの制限もありません。
よって「埋葬許可証を受け取ったうえで、火葬することとされている」が誤りです。
エ ペットショップの営業時間に関する規制はないが、深夜に犬や猫を展示したり、顧客に引き渡すことは、認められていない。
エ・・・正しい
販売業者、貸出業者及び展示業者にあっては、犬又は猫の展示を行う場合には、午前8時から午後8時までの間において行わなければなりません(動物愛護法21条1項、動物愛護法施行規則8条4号)。
よって、深夜に犬や猫を展示したり、顧客に引き渡すことは、認められていません。
販売業者、貸出業者及び展示業者にあっては、犬又は猫の展示を行う場合には、午前8時から午後8時までの間において行わなければなりません(動物愛護法21条1項、動物愛護法施行規則8条4号)。
よって、深夜に犬や猫を展示したり、顧客に引き渡すことは、認められていません。
オ 業として、ペットの販売などを行う場合、動物取扱事業者としての登録が必要となるが、飼育施設を持たず、インターネットなどで通信販売を行う場合には、登録は義務付けられていない。
オ・・・誤り
動物の取扱業(動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示等を業として行うことをいう)を営もうとする者は、当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事等の登録を受けなければなりません(動物愛護法10条1項)。
ネット販売を行う場合も登録は必要です。
ただし、ネットで写真を提供して、そのまま販売するということはできません。
動物を販売する場合には、あらかじめ、当該動物を購入しようとする者に対し、当該販売に係る動物の現在の状態を直接見せるとともに、対面により、書面又は電磁的記録(パソコン)を用いて当該動物の飼養又は保管の方法、生年月日、当該動物に係る繁殖を行った者の氏名その他の適正な飼養又は保管のために必要な情報を提供しなければなりません(同法21条の4)。
動物の取扱業(動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示等を業として行うことをいう)を営もうとする者は、当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事等の登録を受けなければなりません(動物愛護法10条1項)。
ネット販売を行う場合も登録は必要です。
ただし、ネットで写真を提供して、そのまま販売するということはできません。
動物を販売する場合には、あらかじめ、当該動物を購入しようとする者に対し、当該販売に係る動物の現在の状態を直接見せるとともに、対面により、書面又は電磁的記録(パソコン)を用いて当該動物の飼養又は保管の方法、生年月日、当該動物に係る繁殖を行った者の氏名その他の適正な飼養又は保管のために必要な情報を提供しなければなりません(同法21条の4)。
平成25年度(2013年度)|行政書士試験の問題と解説
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法:債権 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法:債権 |
問3 | 法の下の平等 | 問33 | 民法 |
問4 | 憲法と私法上の行為 | 問34 | 民法:債権 |
問5 | 権力分立 | 問35 | 民法:親族 |
問6 | 国会 | 問36 | 商法 |
問7 | 憲法・精神的自由 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政法 |
問14 | 行政不服審査法等 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 法改正のより削除 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政事件訴訟法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識・政治 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識・政治 |
問19 | 国家賠償法 | 問49 | 基礎知識・経済 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識・社会 |
問21 | 地方自治法 | 問51 | 基礎知識・社会 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識・政治 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識・社会 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識・個人情報保護 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識・個人情報保護 |
問26 | 行政法 | 問56 | 基礎知識・個人情報保護 |
問27 | 民法:総則 | 問57 | 基礎知識・情報通信 |
問28 | 民法:総則 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法:物権 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法:債権 | 問60 | 著作権の関係上省略 |