現代日本の利益集団(または、利益団体・圧力団体)に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。
- 利益集団は、特定の利益の増進のため、政党や政府・各省庁に働きかけ、政治的決定に影響力を及ぼそうとする団体である。
- 世論は、常に正しいとは言えないが、世論を政治に反映させることは民主政治の基本である。世論は、大衆運動、マスメディアなどで示されるが、利益集団の活動によっては示されない。
- 内閣は、法案を国会に提出するが、その法案は、政党・利益集団と関係省庁間の利害調整の結果として作成され、内閣法制局の審査を経たものであることが多い。
- 利益集団には、経営者団体や労働団体、医師や農業従事者の団体などがある。例えば、日本経済団体連合会は、経営者団体の代表的なものである。
- 利益集団は、特定の政党に政治献金や選挙協力をすることで発言権を強めようとすることがある。その結果として、利益集団と密接な繋がりのある議員が登場することがある。
【答え】:2【解説】
1.利益集団は、特定の利益の増進のため、政党や政府・各省庁に働きかけ、政治的決定に影響力を及ぼそうとする団体である。
1・・・正しい
利益集団とは、特定の集団の利益を図るべく政治活動を行う団体です。
目的を実現するために政治に組織的に影響力を及ぼすけど、政党とは異なり、政治活動を専門とはせず、政権をとろうとすることはない団体です。例えば、経団連、商工会議所、日教組などがあります。
(利益集団の一覧はこちら>>>)
利益集団とは、特定の集団の利益を図るべく政治活動を行う団体です。
目的を実現するために政治に組織的に影響力を及ぼすけど、政党とは異なり、政治活動を専門とはせず、政権をとろうとすることはない団体です。例えば、経団連、商工会議所、日教組などがあります。
(利益集団の一覧はこちら>>>)
2.世論は、常に正しいとは言えないが、世論を政治に反映させることは民主政治の基本である。世論は、大衆運動、マスメディアなどで示されるが、利益集団の活動によっては示されない。
2・・・誤り
世論は利益集団の活動によっても示されます。
よって、誤りです。世論は、常に正しいとは言えないが、世論を政治に反映させることは民主政治の基本である点は正しいです。
世論は利益集団の活動によっても示されます。
よって、誤りです。世論は、常に正しいとは言えないが、世論を政治に反映させることは民主政治の基本である点は正しいです。
そして、世論は、大衆運動を行ったり、マスメディアなどを通じて政治に反映させようとします。
また、世論は、利益集団を通じて政治に反映させることもあるので
世論は、利益集団の活動によっても示されます。
3.内閣は、法案を国会に提出するが、その法案は、政党・利益集団と関係省庁間の利害調整の結果として作成され、内閣法制局の審査を経たものであることが多い。
3・・・正しい
国会に提出される法案には、下記2つがあります。
国会に提出される法案には、下記2つがあります。
- 議員が国会に提出した法案(議員提出法案)
- 内閣が国会に提出した法案(内閣提出法案)
そして、内閣が作成する法案は、内閣法制局の審査を経て、閣議に付されます。
また、この法案は、政党・利益集団と関係省庁間の利害調整の結果として作成されたものであることが多いです。
よって、正しいです。
4.利益集団には、経営者団体や労働団体、医師や農業従事者の団体などがある。例えば、日本経済団体連合会は、経営者団体の代表的なものである。
4・・・正しい
選択肢1の通り、利益集団には、経営者団体や労働団体、医師や農業従事者の団体などがあります。
例えば、日本経済団体連合会(経団連)は、経営者団体の代表的です。
選択肢1の通り、利益集団には、経営者団体や労働団体、医師や農業従事者の団体などがあります。
例えば、日本経済団体連合会(経団連)は、経営者団体の代表的です。
5.利益集団は、特定の政党に政治献金や選挙協力をすることで発言権を強めようとすることがある。その結果として、利益集団と密接な繋がりのある議員が登場することがある。
5・・・正しい
利益集団は、特定の利益の増進のため、政党や政府・各省庁に働きかけ、政治的決定に影響力を及ぼそうとする団体です。
その特定の利益を実現するための一番の方法は「法律を作ってもらったり、法改正をしてもらったり」することです。そのためには、政治献金をしたり選挙協力をします。
利益集団は、特定の利益の増進のため、政党や政府・各省庁に働きかけ、政治的決定に影響力を及ぼそうとする団体です。
その特定の利益を実現するための一番の方法は「法律を作ってもらったり、法改正をしてもらったり」することです。そのためには、政治献金をしたり選挙協力をします。
結果として、利益集団と密接につながりある議員が登場することもあります。
平成25年度(2013年度)|行政書士試験の問題と解説
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法:債権 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法:債権 |
問3 | 法の下の平等 | 問33 | 民法 |
問4 | 憲法と私法上の行為 | 問34 | 民法:債権 |
問5 | 権力分立 | 問35 | 民法:親族 |
問6 | 国会 | 問36 | 商法 |
問7 | 憲法・精神的自由 | 問37 | 会社法 |
問8 | 行政法 | 問38 | 会社法 |
問9 | 行政法 | 問39 | 会社法 |
問10 | 行政法 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政法 |
問14 | 行政不服審査法等 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 法改正のより削除 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政事件訴訟法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識・政治 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識・政治 |
問19 | 国家賠償法 | 問49 | 基礎知識・経済 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識・社会 |
問21 | 地方自治法 | 問51 | 基礎知識・社会 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識・政治 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識・社会 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識・個人情報保護 |
問25 | 行政法 | 問55 | 基礎知識・個人情報保護 |
問26 | 行政法 | 問56 | 基礎知識・個人情報保護 |
問27 | 民法:総則 | 問57 | 基礎知識・情報通信 |
問28 | 民法:総則 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法:物権 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法:債権 | 問60 | 著作権の関係上省略 |