行政手続法の定める聴聞に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、調書は、聴聞の審理の経過を記載した書面であり、報告書は、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した書面である。
- 聴聞の主宰者は、調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者および参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。
- 聴聞の主宰者は、聴聞の終結後、速やかに報告書を作成し、調書とともに行政庁に提出しなければならない。
- 聴聞の当事者または参加人は、聴聞の主宰者によって作成された調書および報告書の閲覧を求めることができる。
- 聴聞の終結後、聴聞の主宰者から調書および報告書が提出されたときは、行政庁は、聴聞の再開を命ずることはできない。
- 行政庁は、不利益処分の決定をするときは、調書の内容および報告書に記載された聴聞の主宰者の意見を十分に参酌してこれをしなければならない。
【解説】
1.聴聞の主宰者は、調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者および参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。
1・・・正しい
聴聞の主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者及び参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければなりません(行政手続法24条1項)。
よって正しいです。
聴聞の主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者及び参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければなりません(行政手続法24条1項)。
よって正しいです。
行政手続法24条の詳細解説はこちら>>
2.聴聞の主宰者は、聴聞の終結後、速やかに報告書を作成し、調書とともに行政庁に提出しなければならない。
2・・・正しい
聴聞の主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、聴聞調書とともに行政庁に提出しなければなりません(行政手続法24条3項)。
よって正しいです。
聴聞については、流れが大切なので、個別指導では、聴聞の流れについても解説しております!
聴聞の主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、聴聞調書とともに行政庁に提出しなければなりません(行政手続法24条3項)。
よって正しいです。
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3.聴聞の当事者または参加人は、聴聞の主宰者によって作成された調書および報告書の閲覧を求めることができる。
3・・・正しい
聴聞の当事者又は参加人は、聴聞調書及び報告書の閲覧を求めることができます(行政手続法24条4項)。
よって正しいです。
この辺りはしっかり覚えておきましょう!
聴聞の当事者又は参加人は、聴聞調書及び報告書の閲覧を求めることができます(行政手続法24条4項)。
よって正しいです。
この辺りはしっかり覚えておきましょう!
4.聴聞の終結後、聴聞の主宰者から調書および報告書が提出されたときは、行政庁は、聴聞の再開を命ずることはできない。
4・・・誤り
行政庁は、聴聞の終結後に生じた事情にかんがみ必要があると認めるときは、聴聞の主宰者に対し、提出された報告書を返戻して聴聞の再開を命ずることができます(行政手続法25条)。
したがって本肢は誤りです。
行政庁は、聴聞の終結後に生じた事情にかんがみ必要があると認めるときは、聴聞の主宰者に対し、提出された報告書を返戻して聴聞の再開を命ずることができます(行政手続法25条)。
したがって本肢は誤りです。
具体例については、個別指導で解説します!
5.行政庁は、不利益処分の決定をするときは、調書の内容および報告書に記載された聴聞の主宰者の意見を十分に参酌してこれをしなければならない。
平成29年度(2017年度)|行政書士試験の問題と解説
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法:物権 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法:債権 |
問3 | 人権 | 問33 | 民法:債権 |
問4 | 経済的自由 | 問34 | 民法:債権 |
問5 | 内閣 | 問35 | 民法:親族 |
問6 | 財政 | 問36 | 商法 |
問7 | 憲法の概念 | 問37 | 会社法 |
問8 | 取消しと撤回 | 問38 | 会社法 |
問9 | 無効な行政行為 | 問39 | 会社法 |
問10 | 執行罰 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政法 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政不服審査法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識・政治 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識・社会 |
問19 | 行政事件訴訟法 | 問49 | 基礎知識・政治 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識・経済 |
問21 | 国家賠償法 | 問51 | 基礎知識・社会 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識・社会 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識・社会 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識・情報通信 |
問25 | 行政法の判例 | 問55 | 基礎知識・その他 |
問26 | 行政不服審査法 | 問56 | 基礎知識・情報通信 |
問27 | 民法:総則 | 問57 | 基礎知識・個人情報保護 |
問28 | 民法:総則 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法:物権 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法:総則 | 問60 | 著作権の関係上省略 |