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平成30年・2018|問53|基礎知識・その他

次に掲げるア~オの営業形態のうち、風適法※による許可または届出の対象となっていないものの組合せはどれか。

ア.近隣の風俗営業に関する情報を提供する、いわゆる風俗案内所

イ.店舗を構えて性的好奇心に応えるサービスを提供する、いわゆるファッションヘルス

ウ.射幸心をそそるような遊興用のマシンを備えた、いわゆるゲームセンター

エ.性的好奇心を煽るような、いわゆるピンクチラシ類を印刷することを業とする事業所

オ.店舗を構えずに、異性との性的好奇心を満たすための会話の機会を提供し異性を紹介する営業である、いわゆる無店舗型テレクラ

  1. ア・イ
  2. ア・エ
  3. イ・ウ
  4. ウ・オ
  5. エ・オ

(注)※風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

>解答と解説はこちら


【答え】: 2

【解説】

本問において「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」は「風適法」とも言いますが「風営法」とも言います。

ア.近隣の風俗営業に関する情報を提供する、いわゆる風俗案内所
ア・・・対象とならない
風俗営業を営もうとする者は、風俗営業の種別に応じて、営業所ごとに都道府県公安委員会の許可を受けなければなりません(風適法3条1項)。
しかし、近隣の風俗営業に関する情報を提供するだけでは風適法に定める「風俗営業」にはあたりません
「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいいます(風適法2条1項)。
  1. キャバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業
  2. 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、国家公安委員会規則で定めるところにより計った営業所内の照度を10ルクス以下として営むもの
  3. 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが5㎡以下である客席を設けて営むもの
  4. 麻雀屋、パチンコ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業
  5. スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるものを備える店舗その他これに類する区画された施設において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業(選択肢ウ)
イ.店舗を構えて性的好奇心に応えるサービスを提供する、いわゆるファッションヘルス
イ・・・対象となる
いわゆる「ファッションヘルス」は、「店舗型性風俗特殊営業」にあたります(風適法2条6項2号)。
そのため、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会に届出書の提出が必要です(風適法27条1項)。「店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいいます(風適法2条6項)。
  1. 浴場業の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業
  2. 個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業
  3. 専ら、性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態を見せる興行その他の善良の風俗又は少年の健全な育成に与える影響が著しい興行の用に供する興行場として政令で定めるものを経営する営業
ウ.射幸心をそそるような遊興用のマシンを備えた、いわゆるゲームセンター
ウ・・・対象となる
いわゆる「ゲームセンター」は、遊技設備により客に遊技をさせる営業として「風俗営業」にあたります(風適法2条1項5号)。
そのため、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会の許可を受けなければなりません(風適法3条1項)。

※「射幸心(しゃこうしん)」とは、運よく利益を得たい気持ちを言います。

ゲームセンターのコインゲームなどがイメージしやすいと思います!

エ.性的好奇心を煽るような、いわゆるピンクチラシ類を印刷することを業とする事業所
エ・・・対象とならない
「いわゆるピンクチラシ類を印刷することを業とする事業所」は、風適法の「風俗営業」等にあたりません
単なる印刷業です。
そのため、風適法による許可または届出の対象となりません。
オ.店舗を構えずに、異性との性的好奇心を満たすための会話の機会を提供し異性を紹介する営業である、いわゆる無店舗型テレクラ
オ・・・対象となる
いわゆる「無店舗型テレクラ」は、無店舗型電話異性紹介営業に該当し、性風俗関連特殊営業にあたる(風適法2条10項)。
そのため、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会に届出書の提出が必要です(風適法31条の17)。「無店舗型電話異性紹介営業」とは、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際を希望する者に対し、会話の機会を提供することにより異性を紹介する営業で、その一方の者からの電話による会話の申込みを電気通信設備を用いて他の一方の者に取り次ぐことによって営むもの(その一方の者が当該営業に従事する者である場合におけるものを含むものとし、前項に該当するものを除く。)をいいます(風適法2条10項)。

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平成30年度(2018年度)|行政書士試験の問題と解説

問1 著作権の関係上省略 問31 民法:債権
問2 法令用語 問32 民法:債権
問3 判決文の理解 問33 民法:債権
問4 学問の自由 問34 民法:親族
問5 生存権 問35 民法:親族
問6 参政権 問36 商法
問7 天皇・内閣 問37 会社法
問8 行政代執行法 問38 会社法
問9 公法と私法 問39 会社法
問10 無効と取消し 問40 会社法
問11 行政手続法 問41 憲法
問12 行政手続法 問42 行政事件訴訟
問13 行政手続法 問43 行政法
問14 行政不服審査法 問44 行政法・40字
問15 行政不服審査法 問45 民法・40字
問16 行政不服審査法 問46 民法・40字
問17 行政事件訴訟法 問47 基礎知識・社会
問18 行政事件訴訟法 問48 基礎知識・その他
問19 行政事件訴訟法 問49 基礎知識・社会
問20 国家賠償法 問50 基礎知識・経済
問21 国家賠償法 問51 基礎知識・社会
問22 地方自治法 問52 基礎知識・社会
問23 地方自治法 問53 基礎知識・その他
問24 地方自治法 問54 基礎知識・社会
問25 行政法の判例 問55 基礎知識・個人情報保護
問26 行政法の判例 問56 基礎知識・個人情報保護
問27 民法:総則 問57 基礎知識・個人情報保護
問28 民法:総則 問58 著作権の関係上省略
問29 民法:物権 問59 著作権の関係上省略
問30 民法:物権 問60 著作権の関係上省略

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