情報技術に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア.ワームとはアプリケーションの開発時に発生したプログラムのミスが原因で起きる不具合のことをいう。
イ.DNSとはDigital Network Solutionの略であり、コンピュータ・ネットワークにおいてセキュリティを確保するための国際的に標準化された仕組みである。
ウ.クッキー(cookie)とは、ブラウザにデータとして蓄積されている閲覧先リストを指す。ウェブ・サーバーとブラウザ間でやり取りされる通信プロトコルの一種でもあるが、一般的には、利用者がどのようなサイトを訪れたかに関する情報をいう。
エ.トロイの木馬とは、トロイ戦争で木馬の中に兵を潜ませた逸話に摸した手法である。ウイルスをユーザーに気付かれずにメールに添付したりソフトウェアに潜ませたりして感染させる。
オ.ホストとは、コンピュータOSにおいて管理者権限を持つ者を指す用語である。システムを中心的に操作する者という意味で名付けられた。
- ア・イ
- ア・オ
- イ・エ
- ウ・エ
- ウ・オ
【解説】
まず、「マルウェア」を解説します。
マルウェアとは、不正かつ有害に動作させる意図で作成された悪意のあるソフトウェアや悪質なコード(データファイル等)の総称です。「ウイルス」や「ワーム」「トロイの木馬」などが含まれます。
それぞれの違いは下記の通りです!
存在の仕方 | 自己増殖 | |
---|---|---|
ウィルス | 他のファイルに寄生 | する |
ワーム | 単体で存在できる | する |
トロイの木馬 | 無害になりすます | しない |
「ワーム」とは、感染対象を必要としておらず(他のファイルに寄生することなく)、パソコンに侵入すると、システムの脆弱性を攻撃しながら、システムやネットワークの性能を劣化させたり、コンピュータ内のファイルを削除するなどの破壊活動を行ったり、別のコンピュータへ侵入するといった活動を行います。
DNSとは、「Domain Name System(ドメイン・ネーム・システム)の略です。
例えば、弊社のホームページのドメイン名は「gyosyo.info」です。
この「ドメイン名」を「IPアドレス」に変換する仕組みが、DNSです。
「ドメイン名」は、英語などで表されますが、「IPアドレス」は、数字のみで表されます。
つまり、「英語等の表示」を「数字」に変換する仕組みがDNSです。
ブラウザとは、Googleクロームやサファリ、インターネットエクスプローラーなど、インタネット(ホームページ等)の情報を見るときに立ち上げるソフトを言います。
そして、何かを調べる場合、検索をします。
例えば、「〇〇行政書士事務所」を検索すると、あなたのパソコンAから、「〇〇行政書士事務所」のホームページのデータを格納しているサーバー(データの貯蔵庫)に対して、ホームページの情報をください!と要求します。
それに応じて、サーバーからAに対して、「〇〇行政書士事務所」のホームページデータが送信され、Aには、「〇〇行政書士事務所」のホームページが表示されます。
そして、サーバーは、「〇〇行政書士事務所」のホームページデータと一緒に「クッキー」も送ります。
次回、Aからサーバーに「〇〇行政書士事務所」のホームページデータの閲覧の要求(検索)があると、クッキーも一緒に送られてきて、
サーバー側としては、以前訪問してくれたことが分かるわけです。
そうすることで、サーバー側は、1回来てくれた閲覧者ということが分かるわけです。
さらに、クッキーを送ると、これで2回来てことを示すクッキーをAに対して、送ります。
「トロイの木馬」は、一見無害なファイルやプログラムに偽装した上でコンピューターに侵入したあと悪意のある振る舞いをするものを指すことが多いです。
そのため、ユーザー側は攻撃を受けていることに気づきにくいのも特徴です。
それ以外にも、ユーザーに気付かれずにメールに添付したりソフトウェアに潜ませたりして感染させることもあります。「トロイの木馬」由来は、ギリシア神話におけるトロイ戦争で、木馬の中に兵を潜ませて攻撃をする逸話から来ています。
ホスト(ホストコンピュータ)は、サーバーの役割をするコンピュータのことです。
例えば、あなたがホームページを作成したとします。
その場合、ホームページのデータは、レンタルサーバー会社が持つサーバー(コンピュータ)に保存されます。
そして、閲覧者が検索をして、あなたのホームページをクリックすると、
上記サーバーの情報が、閲覧者に提供されて、閲覧者は、あなたのホームページの内容を見ることができます。
この場合、レンタルサーバー会社が持つサーバが「ホスト」です。ちなみに、コンピュータOSにおいて管理者権限を持つ者(パソコンを操作する人)を「アドミニストレーター」といいます。
平成29年度(2017年度)|行政書士試験の問題と解説
問1 | 基礎法学 | 問31 | 民法:物権 |
---|---|---|---|
問2 | 基礎法学 | 問32 | 民法:債権 |
問3 | 人権 | 問33 | 民法:債権 |
問4 | 経済的自由 | 問34 | 民法:債権 |
問5 | 内閣 | 問35 | 民法:親族 |
問6 | 財政 | 問36 | 商法 |
問7 | 憲法の概念 | 問37 | 会社法 |
問8 | 取消しと撤回 | 問38 | 会社法 |
問9 | 無効な行政行為 | 問39 | 会社法 |
問10 | 執行罰 | 問40 | 会社法 |
問11 | 行政手続法 | 問41 | 憲法 |
問12 | 行政手続法 | 問42 | 行政法 |
問13 | 行政手続法 | 問43 | 行政法 |
問14 | 行政不服審査法 | 問44 | 行政法・40字 |
問15 | 行政不服審査法 | 問45 | 民法・40字 |
問16 | 行政不服審査法 | 問46 | 民法・40字 |
問17 | 行政事件訴訟法 | 問47 | 基礎知識・政治 |
問18 | 行政事件訴訟法 | 問48 | 基礎知識・社会 |
問19 | 行政事件訴訟法 | 問49 | 基礎知識・政治 |
問20 | 国家賠償法 | 問50 | 基礎知識・経済 |
問21 | 国家賠償法 | 問51 | 基礎知識・社会 |
問22 | 地方自治法 | 問52 | 基礎知識・社会 |
問23 | 地方自治法 | 問53 | 基礎知識・社会 |
問24 | 地方自治法 | 問54 | 基礎知識・情報通信 |
問25 | 行政法の判例 | 問55 | 基礎知識・その他 |
問26 | 行政不服審査法 | 問56 | 基礎知識・情報通信 |
問27 | 民法:総則 | 問57 | 基礎知識・個人情報保護 |
問28 | 民法:総則 | 問58 | 著作権の関係上省略 |
問29 | 民法:物権 | 問59 | 著作権の関係上省略 |
問30 | 民法:総則 | 問60 | 著作権の関係上省略 |