民法36【記述対策】

【問】
建物の売買契約締結後、引渡しをする前に、大地震により、建物が滅失したとき、買主は、どのような権利を有するか。40字程度で記述しなさい。

>解答と解説はこちら

【問】
建物の売買契約締結後、引渡しをする前に、大地震により、建物が滅失したとき、買主は、どのような権利を有するか。40字程度で記述しなさい。

【解答例】
  • 買主は、代金の支払いの履行を拒むことができ、また、契約解除も行う権利も有する。(39字)
  • 買主は、代金の支払いの履行を拒むことができ、催告することなく契約解除も行う権利も有する。(44字)

【問題文の状況】

建物の売買契約締結後、引渡しをする前に、大地震により、建物が滅失しているので、「危険負担」のルールを考えます。

【使うルール】

    • 当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる(民法536条1項:債務者の危険負担)。
    • 債務の全部の履行が不能であるときには、債権者は、催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる(民法542条1項1号:催告によらない解除)。

そして、買主の権利としては上記の通り「履行拒絶権」と「解除権」の2つがあります。

これをまとめると下記のようになります。

  • 買主は、代金の支払いの履行を拒むことができ、また、契約解除も行う権利も有する。(39字)
  • 買主は、代金の支払いの履行を拒むことができ、直ちに契約解除を行うこともできる。(39字)
  • 買主は、代金の支払いの履行を拒むことができ、催告することなく契約解除も行う権利も有する。(44字)

【配点】

代金の支払いの履行を拒絶することができる(10点)
契約解除も行うことができる(10点)・・・「催告なく」「直ちに」という文言があってもよい。「催告した上で」と記述がある場合、「-3点とする」

>>次の問題へ