【問1】民法
Aが自己所有の建物をBに売却し引き渡したが、登記をBに移転する前にCに二重に売却しCが先に登記を備えた場合、Bは、Cからの建物引渡請求に対して、Aに対する損害賠償債権を保全するために留置権を行使することができる。
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【解答】
×
本肢は、Aが、BとCの二者に二重譲渡(売買)をしています。
判例によると、
「不動産の二重売買において、第二の買主Cのため所有権移転登記がされた場合、第一の買主Bは、第二の買主Cの右不動産の所有権に基づく明渡請求に対し、売買契約不履行に基づく損害賠償債権をもって、留置権を主張することは許されない」としています(最判昭43.11.21)。
よって、本肢の場合、留置権を行使できないので誤りです。
本肢は理解していただきたいので、個別指導で解説します!
【問2】行政法
地方公共団体の機関がする処分(その根拠となる規定が条例または規則に置かれているものに限る。)についての審査請求には、当該地方公共団体の定める行政不服審査条例が適用され、行政不服審査法は適用されない。
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【解答】
×
行政手続法では、
地方公共団体の機関がする処分(根拠規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)及び行政指導、地方公共団体の機関に対する届出(根拠規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)並びに地方公共団体の機関が命令等を定める行為については、行政手続法の一部を適用しないというルールがあります(行政手続法3条3項)。
しかし、行政不服審査法にはそのようなルールはありません。
したがって、地方公共団体の機関がする処分についても、不服審査法の適用はあります。
【問3】会社法
取締役または株主が株主総会の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき議決権を行使できる株主の全員が書面または電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の株主総会の決議があったとみなされる。
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【解答】
〇
取締役又は株主が株主総会の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき議決権を行使できる株主の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の株主総会の決議があったものとみなします(会社法319条1項)。
よって、本肢は妥当です。
本問は関連ポイントがあるので、関連ポイントについては、個別指導で解説いたします!
