民法21【記述対策】

【問】
債務不履行が成立した場合における、損害賠償の範囲について、40字程度で記述しなさい。

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【問】
債務不履行が成立した場合における、損害賠償の範囲について、40字程度で記述しなさい。

【解答例】

通常生ずべき損害及び当事者がその事情を予見すべきであった特別の事情によって生じた損害(42字)

【使うルール】

    • 債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする(民法416条1項:損害賠償の範囲)。
    • 特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見すべきであったときは、債権者は、その賠償を請求することができる(民法416条2項)。

上記条文から、債務不履行が成立した場合における、損害賠償の範囲は、「1項の通常損害」と「2項の特別損害」の2つがあります。

■通常損害については、当然に損害賠償の範囲なので、「債務不履行によって通常生ずべき損害」は40字に入れます。

■次に、特別損害については、当事者がその事情を予見すべきであったときは、特別損害も損害賠償の範囲なので、

当事者がその事情を予見すべきであった特別の事情によって生じた損害」も40字に入れます。

これをまとめると

債務不履行によって通常生ずべき損害及び当事者がその事情を予見すべきであった特別の事情によって生じた損害(51字)

文字数が多いので
「債務不履行によって」を省略して

通常生ずべき損害及び当事者がその事情を予見すべきであった特別の事情によって生じた損害(42字)

とまとめます。

(参考)

■通常損害とは?

これは契約が履行されなかった場合、通常起こると考えられる損害のことです。

例えば、仕入れ業者がメーカーから商品を購入したが、納品された商品に不具合があり、仕入れ業者(買主)がこれを修理した場合、修理費用が通常損害に当たります。

■特別損害

これは、債務不履行と直接に関係しているのではなく、間接的(二次的)に関係しています。

例えば、上記具体例で、仕入れ業者が修理をしたことにより、取引先に期限内に商品を提供をすることができず、損害賠償をしなければならない場合、これが「特別損害」に当たります。

【配点】

通常生ずべき損害(8点)
当事者がその事情を予見すべきであった(6点)
特別の事情によって生じた損害(6点)

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