募集設立の手続きの流れ

募集設立は、発起人は株式引受人となりますが、残りの株式について株式引受人を募集すします。

つまり、株式を引き受ける者が「発起人+募集で来た人」の場合、募集設立となります。

募集設立の流れ

  1. 発起人による出資の履行
  2. 株式の募集と割当て
  3. 引受人による払込み
  4. 創立総会
  5. 設立登記

発起設立との大きな違いは、引受人を募集するため、「2.引受人の募集と割当て」「3.引受人による払い込み」「4.創立総会」がある点です。

1.発起人による出資の履行

1.発起人による出資の履行」については、発起設立を同じです。

2.株式の募集と割当て

まず、発起人は各自少なくとも1株の引受けをして、出資します(上記1の内容)。

その発起人全員の同意により、「募集株式の数(募集により引き受けてもらう株式数)」「その払込金額、払込期日、期間など」の募集の条件を定めます(58条1項・2項)。

その後、発起人が募集を行い、これに応じて株式を引き受けたい者が申込をし、申込を受けた発起人が、申込人に株式を割り当てます59条60条)。

株式の割当とは?

株式の割当とは、申込人に何株引受けさせるか、または引受けさせないかを決めることです。この割当は、発起人が自由に決めることができます

そして、割当を受けた申込人は、募集株式の引受人となり、出資手続きを行います(62条)。


3.引受人による払込み(出資)

株式引受人は、発起人の定めた払込期日内に払込金額全額の払込をしなければなりません(63条1項)。

もし、株式引受人が全額を払い込まない場合、株主となる権利を失います63条3項)。
※一部だけ払い込んでもダメです。

上記の通り、払い込まない引受人がいると、当初予定していた出資額よりも少なくなります。それでも、「出資される財産の最低額」を上回っていれば問題ありません。

もし、「出資される財産の最低額」を下回ってしまったら、設立無効となります。

払込金保管証明書

発起人は、払込取扱機関である銀行等に対して、払い込まれた金銭の保管に関する証明書(払込金保管証明書)の交付を請求することができます(64条1項)。

これは、銀行が、引受人が払い込んだ出資金を預かっていることを証明するものです。
そして、この証明書を発行した銀行は、その記載内容が異なっていても、また、払い込まれた金銭を引受人に返還する特約が付いていたとしても、その旨を成立後の株式会社に対抗することはできません(64条2項)。

これは払込を仮装することを防止するためにあります。

つまり、引受人と銀行がグルになって、出資金を払い込んだことにする仮装行為を防止するためです。

4.創立総会

募集設立の場合、発起人以外に、募集によって株式を割り当てられた者(設立時株主)もいます。そのため発起人だけで設立を進めることは適当ではないので、発起人と設立時株主全員によって構成される創立総会による決議を行います。

設立事項の報告

創立総会では、はじめに、発起人が、株式会社の設立に関する事項(設立の経過)を創立総会に報告しなければなりません(87条1項)。

報告内容については、例えば、相対的記載事項(変態設立事項)が定められている場合には、検査役の報告、現物出資、財産引受についての弁護士の証明などです。

検査役とは?

検査役とは、相対的記載事項がある場合に、発起人は、公証人の認証の後遅滞なく、相対的記載事項を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをし、裁判所によって選任された者です(33条1項2項)。

設立時取締役等の選任

発起人は、払込期日後、遅滞なく、創立総会を招集しなければなりません(65条)。

創立総会では、決議により設立時取締役等を選任します(88条)。

創立総会の決議要件

創立総会の決議は、議決権を行使することができる設立時株主の議決権の過半数であって、かつ、出席した当該設立時株主の議決権の3分の2以上の多数をもって行います(73条)。

5.設立登記

創立総会の終結の日から2週間以内に設立の登記を行うことで、株式会社が成立します(911条2項)。

 

 

 

 

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